受動態・文型・第3文型・第4文型・第5文型

受動態と文型をやさしく整理

受動態は be + 過去分詞 で「〜される」を表す形です。 文型と一緒に見ると、いちばん大事なのは、 能動文の目的語 O が受動文の主語 S になることです。

第3文型・第4文型・第5文型は目的語があるため受動態にしやすく、 第4文型では主語にできる語が2つある場合があります。 一方、第1文型・第2文型は目的語がないため、基本的に受動態にしません。 このページでは、文型別の受動態、第4文型の2通り、第5文型の補語、 make / see / hear の注意、ミニ確認まで例文で整理します。

能動文の目的語Oが受動文の主語Sになることを第3文型・第4文型・第5文型で整理した図

受動態はこの3つで見る

1. 目的語 O を探す

能動文の目的語が、受動文の主語になります。

They built the bridge.
The bridge was built.

2. be + 過去分詞にする

時制に合わせて be を変えます。

buildwas built
deliveris delivered
finishwill be finished

3. 残る語を確認する

第4文型ではもう一つの目的語が残り、第5文型では補語 C が残ります。

必要なときだけ by + 行為者 を付けます。

迷ったら、まず「主語にしたい目的語はどれ?」と考えましょう。

能動文から受動文にする4ステップ

1
目的語 O を探す

They built the bridge.
O = the bridge

2
Oを主語Sにする

The bridge ...

3
be + 過去分詞

builtwas built

4
必要なら by

The bridge was built by the workers.

行為者が分からない、重要でない、言わなくても分かる場合は by を省略できます。 受動態では「誰がしたか」より「何がされたか」に焦点が移ります。

受動態にできる文型・できない文型

スマホでは表を横に動かすか、カードとして順番に確認できます。

文型 能動文 目的語 O 受動態にできる? 受動文 ポイント
第1文型 SV She runs every morning. なし 基本不可 - 主語に移せる目的語がありません。
第2文型 SVC He is kind. なし 基本不可 - kind は補語 C であり、目的語ではありません。
第3文型 SVO They built the bridge. the bridge The bridge was built. もっとも基本。目的語がそのまま主語になります。
第4文型 SVOO She gave him a key. him / a key He was given a key.
A key was given to him.
人を主語にする形と、物を主語にする形があります。
第5文型 SVOC They named the dog Max. the dog The dog was named Max. 目的語が主語になり、補語 C は残ります。

第3文型 SVO の受動態

第3文型SVOで目的語Oが受動文の主語Sになる図

SVOでは目的語 O が1つあります。その目的語を受動文の主語にします。 by + 行為者 は必要なときだけ付けます。

Active: They deliver the package.

Passive: The package is delivered.

Active: Someone opened the window.

Passive: The window was opened.

Active: The company will release the product next month.

Passive: The product will be released next month.

Active: Many people love this song.

Passive: This song is loved by many people.

SomeoneThey など、行為者があいまいなときは by を省略しやすいです。

第4文型 SVOO の受動態

第4文型は目的語が2つあります。人を主語にする形と、物を主語にする形があります。 物を主語にする場合、give型は to + 人、buy型は for + 人 になりやすいです。

A. give型

第4文型give型の受動態で人主語と物主語を比較した図

動詞: give / send / show / tell / teach / lend / offer

Active: She gave him a key.

Passive 1: He was given a key.

Passive 2: A key was given to him.

Active: The teacher showed us a picture.

Passive: We were shown a picture.

Passive: A picture was shown to us.

物を主語にすると to + 人 が残ります。「誰に向かうか」のイメージです。

B. buy型

第4文型buy型の受動態でfor人を使う形を示した図

動詞: buy / make / cook / get / choose

Active: My father bought me a bike.

Passive: A bike was bought for me by my father.

Active: She made her son a cake.

Passive: A cake was made for her son.

buy型は、物を主語にして for + 人 で整理すると自然です。 I was bought a bike. のような形は学習初期では無理に使わず、A bike was bought for me. を基本形にしましょう。

第4文型の受動態:to と for の見分け方

スマホでは表を横に動かすか、カードとして順番に確認できます。

代表動詞 能動文 物を主語にした受動態 イメージ
to型 give / send / show / tell / teach / lend She sent me an email. An email was sent to me. 物が相手に向かう。
for型 buy / make / cook / get / choose He cooked us dinner. Dinner was cooked for us. 相手のためにする。

すべてを機械的に分類しすぎなくて大丈夫です。初心者は「give型は to、buy型は for」とまず整理し、不自然な受動文を無理に作らず、自然な言い方を優先しましょう。

第5文型 SVOC の受動態

第5文型SVOCの受動態で補語Cが残ることを示した図

第5文型では、目的語 O が主語になります。 補語 C は消えずに残り、主語になった語の状態や名前を説明し続けます。

A. 形容詞:

They kept the room clean.

The room was kept clean.

B. 名詞:

They named the dog Max.

The dog was named Max.

C. 役職・肩書き:

The members elected her leader.

She was elected leader.

D. 状態:

They left the door open.

The door was left open.

cleanMaxleaderopen は補語 C です。「OがSになる、Cは残る」と覚えましょう。

make / see / hear は受動態で to が戻る

能動文では make / see / hear + O + 動詞の原形 になることがあります。 受動態では O が主語になり、原形動詞の前に to が戻ります。 初心者はまず make / see / hear の3つを覚えましょう。

スマホでは表を横に動かすか、カードとして順番に確認できます。

動詞 能動文 受動文 意味 注意点
make They made her wait. She was made to wait. 彼女は待たされた。 wait の前に to が戻る。
see I saw him cross the street. He was seen to cross the street. 彼が通りを渡るのを見られた。 cross の前に to が戻る。
hear We heard her sing. She was heard to sing. 彼女が歌うのが聞かれた。 sing の前に to が戻る。

let はこのルールに無理に混ぜません。受動態では be allowed to など別の形で言うことが多いため、ここでは発展として眺める程度で大丈夫です。

by はいつ付ける?

by を付ける場合

  • 誰がしたかが大事なとき
  • 行為者をはっきり言いたいとき
  • 有名人・発明者・作者などが重要なとき

This book was written by a famous writer.
The song was composed by a young musician.
The window was broken by my brother.

by を省略しやすい場合

  • 行為者が分からない
  • 行為者が重要ではない
  • someone / they / people など、言わなくてもよい
  • 結果や状態を言いたい

My bike was stolen.
The door was closed.
The meeting was canceled.
The package was delivered.

by を毎回付ける必要はありません。詳しくは 受動態の by を確認する で整理できます。

by 以外の前置詞が出る受動態

受動態では by だけでなく、with / in / of / for / to などが出ることもあります。 ただし、すべてを一度に覚えようとしなくて大丈夫です。まずはよく使うセットを例文で覚えましょう。

be covered with

The desk was covered with papers.

be made of

This table is made of wood.

be made from

Cheese is made from milk.

be known for

This town is known for its old temples.

be interested in

I am interested in English.

be interested in などは、形としては受動態に見えても形容詞的に使われることが多いです。 初級では「よく使う be + 過去分詞 + 前置詞 のセット」として見ておきましょう。

時制が変わっても、過去分詞はそのまま

受動態では be の形が時制に合わせて変わります。過去分詞は変わりません。 このページでは文型ごとの受動態が主役なので、時制は確認程度にしましょう。

スマホでは表を横に動かすか、カードとして順番に確認できます。

時制 例文
現在形is / are + 過去分詞The package is delivered.
過去形was / were + 過去分詞The window was opened.
未来形will be + 過去分詞The report will be finished tomorrow.
現在完了has / have been + 過去分詞The task has been completed.
助動詞can / must / should + be + 過去分詞This form must be submitted today.

基本形から戻りたいときは、受動態の基本へ進みましょう。

受動態にしにくい文

第1文型

She runs every morning.

目的語がないため、基本的に受動態にしません。

第2文型

He is kind.

kind は補語であり、目的語ではないため受動態にしません。

自動詞

The baby slept.

目的語がないため、受動態にしません。

状態動詞

He has a car.

文法上説明が必要になるため、初級ではまず通常の受動態にしないと考えます。

前置詞を含む群動詞のように、発展的に受動態になるものもあります。 例: Someone looked after the child.The child was looked after. ただし、このページでは「目的語があるか」をまず見ることを優先します。

よくある間違い

間違い1

NG: The bridge built by them.

OK: The bridge was built by them.

受動態には be + 過去分詞 が必要です。

間違い2

NG: The package is deliver.

OK: The package is delivered.

be の後ろは過去分詞です。

間違い3

NG: She runs was run.

OK: She runs. は基本的に受動態にしない。

第1文型には目的語がありません。

間違い4

NG: He is happy was happied.

OK: He is happy. は基本的に受動態にしない。

happy は補語であり、目的語ではありません。

間違い5

NG: A key was given him.

OK: A key was given to him.

物を主語にする場合、give型では to + 人 を使います。

間違い6

NG: A bike was bought to me.

OK: A bike was bought for me.

buy型では for + 人 を使います。

間違い7

NG: The room was kept.

OK: The room was kept clean.

第5文型の補語 clean は受動態でも残ります。

間違い8

NG: She was made wait.

OK: She was made to wait.

make + O + 原形 は受動態で to が戻ります。

間違い9

NG: by を毎回付ける

OK: 行為者が重要なときだけ by を付ける

受動態では行為者を省略することがよくあります。

迷ったときの判断フロー

1
目的語 O がある?

ない → 基本的に受動態にしない。ある → Step 2へ。

2
目的語はいくつある?

1つ → SVO。2つ → SVOO。目的語 + 補語 → SVOC。

3
第4文型なら主語を選ぶ

人主語: He was given a key.
物主語: A key was given to him.
buy型なら for + 人

4
第5文型ならCを残す

The room was kept clean.
The dog was named Max.

5
make / see / hear なら to

She was made to wait.
He was seen to cross the street.

6
by が必要か確認

行為者が大事 → by + 行為者。不要 → 省略。

1分チェック

受動態の基本形 → be + 過去分詞

能動文の目的語 O → 受動文の主語 S

第3文型 SVOOS になる

第4文型 SVOO → 人主語 / 物主語の2通り

give型 → to + 人

buy型 → for + 人

第5文型 SVOCC は残る

make / see / hear → 受動態で to が戻る

by → 必要なときだけ付ける

第1・第2文型 → 基本的に受動態にしない

TOEIC Part 5ではどう出る?

TOEIC Part 5でも、is / are / was / were / be + 過去分詞 の形を見かけることがあります。 受動態か能動態かは、主語が「する側」か「される側」かで判断します。 助動詞の後ろなら be + 過去分詞、第4文型では to / for、第5文型では補語が残る形にも注意しましょう。

Q1. The report will be ______ by Friday.

(A) finish / (B) finished / (C) finishing / (D) to finish

答え: (B) finishedwill be + 過去分詞 で受動態になります。

Q2. A new password was sent ______ all users.

(A) to / (B) for / (C) by / (D) with

答え: (A) to。send型では、物を主語にした受動態で to + 人 を使います。

Q3. The room was kept ______ during the meeting.

(A) quiet / (B) quietly / (C) quietness / (D) to quiet

答え: (A) quiet。第5文型の受動態では補語が残ります。quietroom の状態を説明しています。

Q4. All visitors must be ______ at the front desk.

(A) register / (B) registered / (C) registering / (D) registration

答え: (B) registeredmust be + 過去分詞 で受動態になります。

目的別の覚え方

A. 中学英語でまず覚えたい

be + 過去分詞 / OS になる / 第3文型 SVO / by は必要なときだけ

まずは短いSVO文で、目的語を主語にする練習をしましょう。

B. 文型が苦手な人

第1・第2文型は目的語なし / 第3文型は目的語1つ / 第4文型は目的語2つ / 第5文型は目的語 + 補語

受動態の前に、目的語 O と補語 C の違いを確認すると分かりやすくなります。

C. 高校受験・定期テスト

第4文型の2通り / tofor / 第5文型で補語が残る / make / see / hearto

書き換え問題では、残る語と前置詞に注意しましょう。

D. TOEIC Part 5対策

be + 過去分詞 / 助動詞 + be + 過去分詞 / to / for / by / 主語がする側かされる側か

空欄の前後だけでなく、主語と動詞の関係を確認しましょう。

ミニ確認

Q1. They built the bridge. を受動態にすると?

答え: The bridge was built. 目的語 the bridge が受動文の主語になります。

Q2. She gave him a key. の受動態として自然なものを2つ書くと?

答え: He was given a key. / A key was given to him. 第4文型では、人を主語にする形と物を主語にする形があります。

Q3. My mother made me a cake. を物を主語にして受動態にすると?

答え: A cake was made for me by my mother. make型では for + 人 を使います。

Q4. They kept the room clean. を受動態にすると?

答え: The room was kept clean. 第5文型の補語 clean は残ります。

Q5. They named the cat Luna. を受動態にすると?

答え: The cat was named Luna. 目的語 the cat が主語になり、補語 Luna は残ります。

Q6. They made him clean the room. を受動態にすると?

答え: He was made to clean the room. make + O + 原形 は、受動態で to が戻ります。

Q7. The package is ______ every morning.

(A) deliver / (B) delivered / (C) delivering

答え: (B) delivered。受動態は be + 過去分詞 です。

Q8. A letter was sent ______ her.

(A) to / (B) for / (C) by

答え: (A) to。send型では、物を主語にした受動態で to + 人 を使います。

Q9. A bag was bought ______ me.

(A) to / (B) for / (C) by

答え: (B) for。buy型では for + 人 を使います。

Q10. by を必ず付ける必要はありますか?

答え: いいえ。 誰がしたかを言いたいときだけで大丈夫です。行為者が重要でない場合、受動態では by を省略することがよくあります。

迷ったときの戻り先

よくある質問

受動態にできる文型はどれですか?

基本的には、目的語がある第3文型・第4文型・第5文型です。まず目的語 O を探しましょう。

第1文型と第2文型はなぜ受動態にしにくいのですか?

主語に移せる目的語がないためです。第2文型の補語 C は目的語ではありません。

第4文型の受動態はなぜ2通りあるのですか?

目的語が2つあるからです。人を主語にする形と、物を主語にして to / for + 人 を残す形があります。

give型はなぜ to、buy型はなぜ for を使うのですか?

give型は物が相手に向かうイメージなので to、buy型は相手のためにするイメージなので for と考えると整理しやすいです。

第5文型の補語は受動態で消えますか?

消えません。The room was kept clean.clean のように、主語の状態や名前を説明し続けます。

make / see / hear はなぜ受動態で to が戻るのですか?

能動文では原形動詞を使いますが、受動態では be made / seen / heard to V の形になります。まずは形として覚えて大丈夫です。

by は必ず付ける必要がありますか?

必ずではありません。誰がしたかが大事なときだけ by + 行為者 を付けます。

be + 過去分詞と過去形はどう見分けますか?

was opened のように be動詞 + 過去分詞 になっていれば受動態です。過去形だけなら opened のように動詞が単独で出ます。

受動態と現在完了受動態はどう違いますか?

基本の受動態は is / was + 過去分詞、現在完了受動態は has / have been + 過去分詞 です。どちらも過去分詞は変わりません。

TOEICではどこを見ればよいですか?

主語が「する側」か「される側」か、空欄の前が be や助動詞か、第4文型の to / for、第5文型の補語が残る形かを見ます。

今日やること

  1. まず結論カードで「OがSになる」を確認する
  2. 第3文型 SVO の受動態を1つ作る
  3. 第4文型 SVOO の2通りを確認する
  4. 第5文型 SVOC で補語が残ることを確認する
  5. make / see / hear の to を確認する
  6. ミニ確認を3問解く
  7. 余裕があれば Lesson 032 で詳しく学ぶ