英語学習 | Learning English

基本5文型とは?

5つのパターンを理解して英文を組み立てよう

Lesson 003

基本5文型とは

基本5文型のイメージ図
英語の文には、いくつかの基本的な「型(パターン)」があります。これらの型を理解すると、英文の仕組みがよくわかり、英語を読む力・書く力がぐんと伸びます。
英語の基本的な文の型は、5つに分類されるため 基本5文型 と呼ばれています。
基本5文型で出てくる記号と意味:
  • SSubject(主語) = 文の主人公。だれが何をするのかを表します。
  • VVerb(動詞) = 主語の動きや状態。「〜する」「〜である」など。
  • OObject(目的語) = 動詞のうしろにくる「〜を」「〜に」にあたる語。
  • CComplement(補語) = 主語や目的語の説明や状態を表す語。
英語の文を正しくつくったり読んだりするには、この「5文型」をしっかり理解しておくことがとても大切です!

英語の文は、だれが(S:主語)・なにをするか(V:動詞)を中心に作られています。

でも、それだけでは「英語の文」として足りないこともあります。

たとえば「私は猫を飼っています」という文では、「私は飼っています」だけでは意味がはっきりしません。「猫」がないと、何を飼っているのかが伝わりませんよね?

このように、動詞のあとに必要な言葉として「目的語(O)」や「補語(C)」を使って、英語の文を完成させる必要があります。

英語の文の形は「5つのパターン」に分けられる!

この文の形のことを5文型と呼びます。下のような文を見てみましょう:

  • SVI sleep.(私はねます)→ 主語+動詞だけで文が完結する
  • SVCHe is a teacher.(彼は先生です)→ 補語が主語を説明
  • SVOI have a cat.(私は猫をかっています)→ 動詞のあとに目的語が必要
  • SVOOShe gave me a gift.(彼女は私にプレゼントをくれました)→ 目的語が2つ
  • SVOCThey made me happy.(彼らは私を幸せにした)→ O = C の関係

第1文型(SV)

第1文型のイメージイラスト

She runs.
「彼女は走ります」
第1文型(SV)の例文です。
S(She)+ V(runs)

第1文型は、主語(S)動詞(V)だけで文が成り立つ、一番シンプルな文型です。
  • ✔️ 主語と動詞だけで意味が通じる
  • ✔️ 「目的語」は不要
  • ✔️ 自動詞(例:sleep, run, work など)を使う
  • ✔️ 修飾語(句)を加えて、「いつ」「どこで」などの情報をつけることもできる

She works.

(彼女は働きます)

構造:S + V

Birds sing.

(鳥は鳴きます)

構造:S(主語) + V(動詞)

He runs in the park.

(彼は公園で走ります)

構造:S(主語) + V(動詞)+ 修飾語

⚠ よくある間違い:

I work my job.
→ 「work」は目的語を取らない自動詞なので、この文は不自然です。

I work at a company.
→ 「at」などの前置詞を使って補足しましょう。


She sings a song beautifully.
→ 文型としては正しいですが、「beautifully」の位置が文末のほうが自然です。

She sings beautifully.
→ 「どのように?」を表す副詞は、文末に置くのが基本です。


He run fast.
→ 主語が「He」なので、動詞は三単現の形にする必要があります。

He runs fast.
→ 三人称・単数・現在形では「s」を忘れずに!

第2文型(SVC)

第2文型のイメージイラスト

The cat is calm.
「その猫は落ち着いている」
第2文型(SVC)の例文です。
S(The cat)+ V(is)+ C(calm)

第2文型は、主語(S)動詞(V)、そして補語(C)で成り立つ文型です。動詞は主語を説明する補語とつなぐ連結動詞(be, become, seemなど)を使います。
  • ✔️ S = C の関係が成立
  • ✔️ 主語を説明する言葉が必要
  • ✔️ 連結動詞(be, become, seem など)を使う

He is a teacher.

(彼は先生です)

構造:S + V + C

They became friends.

(彼らは友達になった)

構造:S + V + C

It seems important in this situation.

(それはこの状況では重要に見えます)

構造:S + V + C + 修飾語

⚠ よくある間違い:

He is teach.
→ "teach" は動詞であり、補語には使えません。

He is a teacher.
→ "teacher" は名詞で、S = C の関係が成立します。


They became friend.
→ "friend" は単数形で、文脈に合いません。

They became friends.
→ 自然な文では、複数形の名詞を使います。


They goes to school.
→ "They" は複数形なので、動詞は "go" を使います。

They go to school.
→ 三人称複数主語には動詞の原形を使います。

第3文型(SVO)

第3文型のイメージイラスト

They found a book.
「彼らは本を見つけた」
第3文型(SVO)の例文です。
S(They)+ V(found)+ O(a book)

第3文型は、主語(S) + 動詞(V) + 目的語(O)で成り立つ型で、最もよく使われる文型のひとつです。
  • ✔️ 目的語が必要な文型
  • ✔️ 他動詞(例:have, eat, like, know など)を使う
  • ✔️ 「〜を」「〜に」にあたる語がくる

I like dogs.

(私は犬が好きです)

構造:S + V + O

She has a car.

(彼女は車を持っています)

構造:S + V + O

They eat sushi every weekend.

(彼らは毎週末寿司を食べます)

構造:S + V + O + 修飾語

⚠ よくある間違い:

She likes.
→ 他動詞「like」には目的語が必要です。

She likes music.
→ 「music」のように対象を入れましょう。


He knows well.
→ 「know」は目的語が必要です。副詞「well」だけでは不完全。

He knows the answer well.
→ 目的語「the answer」を入れて文を完成させましょう。


I have breakfast every days.
→ 「every day」の単数形が正解です。

I have breakfast every day.
→ 「every day」は「毎日」の意味で使われます。


💡 補足:

目的語(O)は名詞だけでなく、代名詞(it, themなど)that節なども使えます。

例:I like it.He knows that she is right.

「目的語(O)」は動詞の対象を、「補語(C)」は主語や目的語の説明をする点で、意味的な役割が異なります。混同に注意しましょう。

第4文型(SVOO)

第4文型のイメージイラスト

He gave her a present.
「彼は彼女にプレゼントを渡した」
第4文型(SVOO)の例文です。
S(He)+ V(gave)+ O₁(her)+ O₂(a present)

第4文型は、主語(S) + 動詞(V) + 目的語1(O₁) + 目的語2(O₂)で成り立ちます。
  • ✔️ 目的語が2つ必要な文型(人+物の順)
  • ✔️ give, show, tell, sendなどの動詞が使われる
  • ✔️ 「人に〜を」という語順

She gave me a gift.

(彼女は私にプレゼントをくれました)

構造:S + V + O₁ + O₂

👉 O₁ = 人、O₂ = 物 の順がポイント

He told us a story.

(彼は私たちに物語を話しました)

構造:S + V + O₁ + O₂

👉 O₁ = 人、O₂ = 物 の語順がカギ

They sent me an email.

(彼らは私にメールを送りました)

構造:S + V + O₁ + O₂

👉 O₁ = 人、O₂ = 物 の並びが自然です

⚠ よくある間違い:

He gave a book me.
→ 「人」が先、「物」が後!
He gave me a book.


She told story me.
→ 可算名詞に「a」が必要です。
She told me a story.


I sent letter her.
→ 「her」が先で「a letter」が後。
I sent her a letter.


She made a cake to her friend.
→ 「make」は「for」と組み合わせます。
She made a cake for her friend.


He gave to me a gift.
→ 「to 人」は「物 → to 人」の語順にすべきです。
He gave a gift to me.


She showed the picture.
→ 「誰に」が抜けています。
She showed me the picture.

💡 第4文型は第3文型に書き換え可能!

第4文型(SVOO)は、第3文型(SVO)+tofor を使って書き換えることができます。

「人(O₁)」を後ろに移動し、to / for をつけるのがポイントです。

Bill teaches us English.(第4文型)

Bill teaches English for us.(第3文型)

👉「us」を「for us」にして後ろへ移動

He gave me a present.(第4文型)

He gave a present to me.(第3文型)

👉「me」を「to me」に変更して書き換え

第5文型(SVOC)

第5文型のイメージイラスト

She called him a cat lover.
「彼女は彼を猫好きと呼んだ」
第5文型(SVOC)の例文です。
S(She)+ V(called)+ O(him)+ C(a cat lover)

第5文型は、主語(S) + 動詞(V) + 目的語(O) + 補語(C)で成り立つ文型です。

  • ✔️ 目的語が補語によって説明される文型
  • ✔️ Cは名詞・形容詞・to不定詞・動詞原形(使役/知覚)など様々
  • ✔️ 補語は目的語と同一人物またはその状態を表す

They elected him president.

(彼らは彼を大統領に選んだ)

構造:S + V + O + C(名詞)

She found the book interesting.

(彼女はその本が面白いと感じた)

構造:S + V + O + C(形容詞)

I want him to come.

(私は彼に来てほしい)

構造:S + V + O + C(to不定詞)

She made me cry.

(彼女は私を泣かせた)

構造:S + V(使役) + O + C(動詞原形)

🧩 SVOCの補語(C)のタイプ別まとめ

第5文型では、O(目的語) の後に置かれる C(補語) は、Oを説明・描写する役割を持ちます。

1️⃣ 補語が名詞(名詞=Oの正体)

They elected him president.

(彼らは彼を大統領に選びました)

👉 him(O)=president(C) という同格関係になります。

2️⃣ 補語が形容詞(形容詞=Oの状態)

She found the book interesting.

(彼女はその本が面白いと感じました)

👉 the book(O)の性質・印象を表す形容詞 interesting が補語(C)です。

3️⃣ 補語がto不定詞(Oに~させる)

I want him to come.

(私は彼に来てほしい)

👉 O(him)に~してほしいという希望・願望を表すときのSVOC。

4️⃣ 補語が現在分詞・過去分詞(知覚動詞など)

I saw him dancing. / I saw him injured.

(私は彼が踊っているのを見た / 怪我しているのを見た)

👉 補語に ~ing(動作中)~ed(状態) を取るパターンもSVOCに含まれます。

⚠ よくある間違い(SVOC)

They elected him a president.
→ 「president」のような役職名は通常無冠詞で使います。

They elected him president.


She found the book interested.
→ 「人が興味を持つ」は interested、「物が面白い」は interesting。ここでは「物」なので誤用です。

She found the book interesting.


I want he to come.
→ 「he」は主格で、目的語として使えません。目的格「him」が正しい。

I want him to come.


She made me to cry.
→ 「make 人+動詞原形」が正しく、「to」は不要。

She made me cry.


I saw him to run.
→ 知覚動詞は「人+動詞原形」または「人+〜ing形」が正しい。

I saw him run.


Let him to go.
→ 「let 人+動詞原形」が正解。「to」は不要です。

Let him go.

📚 5文型まとめ

英語の文は、主に5つの基本パターン(文型)に分類できます。それぞれの構造と特徴を押さえれば、英文の理解や作成がぐんと楽になります。

文型 構造 例文 意味 特徴
第1文型
(SV)
主語 + 動詞 She sleeps. 彼女は寝る 目的語なし。動作や状態を表す
第2文型
(SVC)
主語 + 動詞 + 補語 She is kind. 彼女は親切だ 主語 = 補語 になる「=」関係
第3文型
(SVO)
主語 + 動詞 + 目的語 I play tennis. 私はテニスをする 目的語が1つある。基本の文型
第4文型
(SVOO)
主語 + 動詞 + 目的語1 + 目的語2 She gave me a gift. 彼女は私にプレゼントをくれた 目的語が2つ(人→物)
第5文型
(SVOC)
主語 + 動詞 + 目的語 + 補語 They found him kind. 彼らは彼が親切だとわかった 目的語と補語がイコール関係
📝 補語(C)は、名詞・形容詞・動詞の原形・過去分詞など様々な形で登場します。

🧠 5文型の見分け方 Tips

文型を見分けるには、動詞の後に何が続くかに注目しましょう。以下のヒントを参考にすれば、初めてでもかなり見分けやすくなります!

  • 🔎 動詞の直後が名詞1つ: 第3文型(SVO)の可能性が高い
  • 🔎 動詞のあとに名詞が2つ: 第4文型(SVOO)かも?「人にモノをあげる」系の意味なら◎
  • 🔎 動詞のあとに名詞+形容詞 or 名詞: 第5文型(SVOC)の可能性あり!
    例:We found him kind.(彼が親切だとわかった)
  • 🔎 動詞のあとが形容詞だけ: 第2文型(SVC)を疑う。「=」関係が成り立つかをチェック
  • 🔎 目的語がなければ: 第1文型(SV)か第2文型(SVC)

👀 よくある見分けミスと対策

  • ⚠️ 「Oがあれば第3文型」と思い込まない!
    そのあとにもう一語(形容詞・名詞)があればCかも。
  • ⚠️ 目的語のつもりが補語だった?
    例:She called him smart(×第3文型 → 〇第5文型)
  • ⚠️ 補語と目的語を間違えやすい動詞:make, keep, find, name, call など

📌 例1: I play tennis. → SVO(第3文型)

📌 例2: I gave her a letter. → SVOO(第4文型)

📌 例3: I found the room clean. → SVOC(第5文型)

📌 例4: She is kind. → SVC(第2文型)

📌 例5: She runs every morning. → SV(第1文型)

📚 英文法 全120 Lesson