基本5文型とは?
5つのパターンを理解して英文を組み立てよう
基本5文型とは

英語の文には、いくつかの基本的な「型(パターン)」があります。これらの型を理解すると、英文の仕組みがよくわかり、英語を読む力・書く力がぐんと伸びます。
英語の基本的な文の型は、5つに分類されるため 基本5文型 と呼ばれています。
基本5文型で出てくる記号と意味:
- S:Subject(主語)= 文の主人公。だれが何をするのかを表します。
- V:Verb(動詞)= 主語の「動き」や「状態」を表します。「〜する」「〜である」など。
- O:Object(目的語)= 動詞のうしろにきて、「〜を」「〜に」にあたる語です。
- C:Complement(補語)= 主語や目的語の「説明」や「状態」を表す語です。
英語の文を正しくつくったり読んだりするには、この「5文型」をしっかり理解しておくことがとても大切です!
英語の文は、だれが(S:主語)・なにをするか(V:動詞)を中心に作られています。
でも、それだけでは「英語の文」として足りないこともあります。
たとえば「私は猫を飼っています」という文では、「私は飼っています」だけでは意味がはっきりしません。「猫」がないと、何を飼っているのかが伝わりませんよね?
このように、動詞のあとに必要な言葉として「目的語(O)」や「補語(C)」を使って、英語の文を完成させる必要があります。
英語の文の形は「5つのパターン」に分けられる!
この文の形のことを5文型と呼びます。下のような文を見てみましょう:
- SV:I sleep.(私はねます)→ 主語+動詞だけで文が完結する
- SVC:He is a teacher.(彼は先生です)→ 補語が主語を説明
- SVO:I have a cat.(私は猫をかっています)→ 動詞のあとに目的語が必要
- SVOO:She gave me a gift.(彼女は私にプレゼントをくれました)→ 目的語が2つ
- SVOC:They made me happy.(彼らは私を幸せにした)→ 補語(C)が目的語(O)の性質や状態を説明。O = C の関係
第1文型(SV)

She runs.
「彼女は走ります」
第1文型(SV)の例文です。
S(She)+ V(runs)
第1文型は、主語(S)と動詞(V)だけで文が成り立つ、一番シンプルな文型です。
- ✔️ 主語と動詞だけで意味が通じる
- ✔️ 「目的語」は不要
- ✔️ 自動詞(例:sleep, run, work など)を使う
- ✔️ 修飾語(句)を加えて、「いつ」「どこで」などの情報をつけることもできる
She works.
(彼女は働きます)
構造:S + V
Birds sing.
(鳥は鳴きます)
構造:S(主語) + V(動詞)
He runs in the park.
(彼は公園で走ります)
構造:S(主語) + V(動詞)+ 修飾語
⚠ よくある間違い:
❌ I work my job.
→ 「work」は目的語を取らない自動詞なので、この文は不自然です。
✅ I work at a company.
→ 「at」などの前置詞を使って補足しましょう。
❌ She sings a song beautifully.
→ 文型としては正しいですが、「beautifully」の位置が文末のほうが自然です。
✅ She sings beautifully.
→ 「どのように?」を表す副詞は、文末に置くのが基本です。
❌ He run fast.
→ 主語が「He」なので、動詞は三単現の形にする必要があります。
✅ He runs fast.
→ 三人称・単数・現在形では「s」を忘れずに!
第2文型(SVC)

The cat is calm.
「その猫は落ち着いている」
第2文型(SVC)の例文です。
S(The cat)+ V(is)+ C(calm)
第2文型は、主語(S)と動詞(V)、そして補語(C)で成り立つ文型です。動詞は主語を説明する補語とつなぐ「連結動詞」を使います。
- ✔️ S = C の関係が成立
- ✔️ 主語を説明する言葉が必要
- ✔️ 連結動詞(be, become, seem など)を使う
He is a teacher.
(彼は先生です)
構造:S + V + C
They became friends.
(彼らは友達になった)
構造:S + V + C
It seems important in this situation.
(それはこの状況では重要に見えます)
構造:S + V + C + 修飾語
⚠ よくある間違い:
❌ He is teach.
→ "teach" は動詞のため補語として不適切です。
✔️ He is a teacher.
→ "teacher" は名詞で、S = C の関係が成り立ちます。
❌ They became friend.
→ 補語の "friend" が単数のため、"friends"にしましょう。
✔️ They became friends.
→ 複数形の名詞を使うのが自然です。
❌ They goes to school.
→ 主語が「They」は複数形なので、「go」を使うのが正しいです。
✅ They go to school.
→ 「They」は複数なので動詞は原形を使います。
🔁 第2文型クイズにチャレンジ!
第3文型(SVO)

They found a book.
「彼らは本を見つけた」
第3文型(SVO)の例文です。
S(They)+ V(found)+ O(a book)
第3文型は、主語(S) + 動詞(V) + 目的語(O)で成り立つ型で、最もよく使われる文型のひとつです。
- ✔️ 目的語が必要な文型
- ✔️ 他動詞(例:have, eat, like, know など)を使う
- ✔️ 「〜を」「〜に」にあたる語がくる
I like dogs.
(私は犬が好きです)
構造:S + V + O
She has a car.
(彼女は車を持っています)
構造:S + V + O
They eat sushi every weekend.
(彼らは毎週末寿司を食べます)
構造:S + V + O + 修飾語
⚠ よくある間違い:
❌ She likes.
→ 他動詞「like」には目的語が必要です。
✅ She likes music.
→ 「music」のように何を好きかを明確にしましょう。
❌ He knows well.
→ 「know」は目的語を必要とします。副詞「well」だけでは文が不完全です。
✅ He knows the answer well.
→ 目的語「the answer」を入れて文を完成させましょう。
❌ I have breakfast every days.
→ 「every day」の正しい形は単数形です。
✅ I have breakfast every day.
→ 「every day」は「毎日」という意味の正しい表現です。
💡 補足:
目的語(O)は名詞だけでなく、代名詞(it, them など)やthat節なども使われます。
例:I like it./He knows that she is right.
また、「目的語(O)」は動詞の対象を表すのに対して、「補語(C)」は主語や目的語を説明する語です。意味的な役割が異なるので混同しないようにしましょう。
🔁 第3文型クイズにチャレンジ!
第4文型(SVOO)

He gave her a present.
「彼は彼女にプレゼントを渡した」
第4文型(SVOO)の例文です。
S(He)+ V(gave)+ O₁(her)+ O₂(a present)
第4文型は、主語(S) + 動詞(V) + 目的語1(O1) + 目的語2(O2)で成り立つ文型です。
- ✔️ 目的語が2つ必要な文型(人+物の順)
- ✔️ give, show, tell, sendなどの動詞がよく使われる
- ✔️ 「人に〜を」という形になる
She gave me a gift.
(彼女は私にプレゼントをくれました)
構造:S + V + O1 + O2
👉 O1(me)=人、O2(a gift)=物の順がポイントです。
He told us a story.
(彼は私たちに物語を話しました)
構造:S + V + O1 + O2
👉 O1(us)=人、O2(a story)=物の順番がカギです。
They sent me an email.
(彼らは私にメールを送りました)
構造:S + V + O1 + O2
👉 O1(me)=人、O2(an email)=物が自然な並びです。
⚠ よくある間違い:
❌ He gave a book me.
→ 第4文型では人(O1)が先で、物(O2)が後です。
✅ He gave me a book.
→ 正しくは「人 → 物」の順です。
❌ She told story me.
→ 「story」は可算名詞なので、冠詞「a」が必要です。
✅ She told me a story.
→ 「a story」と冠詞を忘れずに付けましょう。
❌ I sent letter her.
→ 第4文型では「her」が先、「letter」が後です。また冠詞も必要。
✅ I sent her a letter.
→ 正しい語順と冠詞で第4文型になります。
❌ She made a cake to her friend.
→ 「make」は「to」ではなく「for」と組み合わせます。
✅ She made a cake for her friend.
→ 正しい表現は「for 人」です。
❌ He gave to me a gift.
→ 「to 人」は「物 → to 人」の順で使います。「to me」が先に来ているのが誤り。
✅ He gave a gift to me.
→ 「give + 物 + to + 人」の語順が正しい。
❌ She showed the picture.
→ 「誰に」見せたのかが抜けています。
✅ She showed me the picture.
→ 第4文型では「show 人 物」となるのが自然です。
第4文型を第3文型に書き換えることもできます!
第4文型(SVOO)の文は、第3文型(SVO)+to または for を使った修飾語句に書き換えられることがあります。
その場合、「人(O1)」は後ろに移動し、前に to または for をつけて表します。
Bill teaches us English.(第4文型)
Bill teaches English for us.(第3文型)
「us(私たち)」を「for us」に変えてOの位置を後ろにしています。
He gave me a present.(第4文型)
He gave a present to me.(第3文型)
「me」を「to me」に変えて後ろに置き、第3文型にしています。
🔁 第4文型クイズにチャレンジ!
第5文型(SVOC)

She called him a cat lover.
「彼女は彼を猫好きと呼んだ」
第5文型(SVOC)の例文です。
S(She)+ V(called)+ O(him)+ C(a cat lover)
第5文型は、主語(S) + 動詞(V) + 目的語(O) + 補語(C)で成り立つ文型です。
- ✔️ 目的語が補語によって説明される文型
- ✔️ Cは名詞・形容詞・to不定詞・動詞原形(使役/知覚)など様々
- ✔️ 補語は目的語と同一人物またはその状態を表す
They elected him president.
(彼らは彼を大統領に選んだ)
構造:S + V + O + C(名詞)
She found the book interesting.
(彼女はその本が面白いと感じた)
構造:S + V + O + C(形容詞)
I want him to come.
(私は彼に来てほしい)
構造:S + V + O + C(to不定詞)
She made me cry.
(彼女は私を泣かせた)
構造:S + V(使役) + O + C(動詞原形)
🧩 SVOCの補語(C)のタイプ別まとめ
第5文型では、O(目的語) の後に置かれる C(補語) は、Oを説明・描写する役割を持ちます。
1️⃣ 補語が名詞(名詞=Oの正体)
✅ They elected him president.
(彼らは彼を大統領に選びました)
👉 him(O)=president(C) という同格関係になります。
2️⃣ 補語が形容詞(形容詞=Oの状態)
✅ She found the book interesting.
(彼女はその本が面白いと感じました)
👉 the book(O)の性質・印象を表す形容詞 interesting が補語(C)です。
3️⃣ 補語がto不定詞(Oに~させる)
✅ I want him to come.
(私は彼に来てほしい)
👉 O(him)に~してほしいという希望・願望を表すときのSVOC。
4️⃣ 補語が現在分詞・過去分詞(知覚動詞など)
✅ I saw him dancing. / I saw him injured.
(私は彼が踊っているのを見た / 怪我しているのを見た)
👉 補語に ~ing(動作中) や ~ed(状態) を取るパターンもSVOCに含まれます。
⚠ よくある間違い(SVOC)
❌ They elected him a president.
→ 「president」のような役職名は通常無冠詞で使います。
✅ They elected him president.
❌ She found the book interested.
→ 「人が興味を持つ」は interested、「物が面白い」は interesting。ここでは「物」なので誤用です。
✅ She found the book interesting.
❌ I want he to come.
→ 「he」は主格で、目的語として使えません。目的格「him」が正しい。
✅ I want him to come.
❌ She made me to cry.
→ 「make 人+動詞原形」が正しく、「to」は不要。
✅ She made me cry.
❌ I saw him to run.
→ 知覚動詞は「人+動詞原形」または「人+〜ing形」が正しい。
✅ I saw him run.
❌ Let him to go.
→ 「let 人+動詞原形」が正解。「to」は不要です。
✅ Let him go.
🔁 第5文型クイズにチャレンジ!
📚 5文型まとめ
英語の文は、主に5つの基本パターン(文型)に分類できます。それぞれの構造と特徴を押さえれば、英文の理解や作成がぐんと楽になります。
文型 | 構造 | 例文 | 意味 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
第1文型 (SV) |
主語 + 動詞 | She sleeps. | 彼女は寝る | 目的語なし。動作や状態を表す |
第2文型 (SVC) |
主語 + 動詞 + 補語 | She is kind. | 彼女は親切だ | 主語 = 補語 になる「=」関係 |
第3文型 (SVO) |
主語 + 動詞 + 目的語 | I play tennis. | 私はテニスをする | 目的語が1つある。基本の文型 |
第4文型 (SVOO) |
主語 + 動詞 + 目的語1 + 目的語2 | She gave me a gift. | 彼女は私にプレゼントをくれた | 目的語が2つ(人→物) |
第5文型 (SVOC) |
主語 + 動詞 + 目的語 + 補語 | They found him kind. | 彼らは彼が親切だとわかった | 目的語と補語がイコール関係 |
🧠 5文型の見分け方 Tips
文型を見分けるには、動詞の後に何が続くかに注目しましょう。以下のヒントを参考にすれば、初めてでもかなり見分けやすくなります!
- 🔎 動詞の直後が名詞1つ: 第3文型(SVO)の可能性が高い
- 🔎 動詞のあとに名詞が2つ: 第4文型(SVOO)かも?「人にモノをあげる」系の意味なら◎
- 🔎 動詞のあとに名詞+形容詞 or 名詞: 第5文型(SVOC)の可能性あり!
例:We found him kind.(彼が親切だとわかった) - 🔎 動詞のあとが形容詞だけ: 第2文型(SVC)を疑う。「=」関係が成り立つかをチェック
- 🔎 目的語がなければ: 第1文型(SV)か第2文型(SVC)
👀 よくある見分けミスと対策
- ⚠️ 「Oがあれば第3文型」と思い込まない!
そのあとにもう一語(形容詞・名詞)があればCかも。 - ⚠️ 目的語のつもりが補語だった?
例:She called him smart(×第3文型 → 〇第5文型) - ⚠️ 補語と目的語を間違えやすい動詞:make, keep, find, name, call など
📌 例1: I play tennis. → SVO(第3文型)
📌 例2: I gave her a letter. → SVOO(第4文型)
📌 例3: I found the room clean. → SVOC(第5文型)
📌 例4: She is kind. → SVC(第2文型)
📌 例5: She runs every morning. → SV(第1文型)
✅ 基本5文型のまとめテスト
以下の問題にチャレンジして、SVO / SVC / SVOO / SVOC の理解度を確認しましょう!