英語学習 | Learning English

句と節(Phrase / Clause)

文の中で大切な役割を持つ構造単位を理解しよう

Lesson 005

1. 句と節とは?

英文は「語(8品詞)」「句」「節」の3つの要素でできています。
この中でも「句」と「節」は、2語以上の語が集まって1つの品詞のように働く大事な単位です。
この違いを知ることで、長くて複雑な英文もスラスラ読めるようになります!
句と節のちがいは?
どちらも「語のかたまり」だけど、動詞をふくむかどうかで見分けられます。
句: 動詞をふくまない語のまとまり(例:in the morning
節: 主語+動詞をふくむ文の一部(例:he goes to school
💡 ワンポイントアドバイス:
句と節を見分けるときは、まず動詞があるか?をチェックしよう!
たとえば、To swim は「泳ぐこと」という名詞句だけど、He swims はちゃんとした(節)なんだ。

2. 句(Phrase)の種類

句とは、2語以上の語が集まってできる「語のまとまり」のことです。文の中で、名詞・形容詞・副詞のような働きをします。ひとつの意味を持ったかたまりになっていて、文を読みやすくしたり、伝えたいことをわかりやすくしたりするために、とても大切です。動詞を含まないという点が「節」との大きな違いです。

2-1. 名詞句(Noun Phrase

名詞句は「〜すること」や「〜もの」などを表し、文の中で名詞と同じ働きをします。たとえば主語、目的語、補語などとしてよく使われます。

名詞句にはいくつかの形があります。「to + 動詞」の形(to不定詞)、「動詞のing形」(動名詞)、「that + 文」の形(that節)などがよく使われます。名詞句をしっかり見分けられると、英文の主役や言いたいことがぐっと見えやすくなります。

To study English is important.

(英語を勉強することは大切だ)

構造:名詞句(主語) + V(動詞)

I like watching movies.

(私は映画を見ることが好きです)

構造:S(主語) + V(動詞) + 名詞句(目的語)

Reading books helps me relax.

(本を読むことは私をリラックスさせてくれます)

構造:名詞句(主語) + V(動詞)

That he is honest is important.

(彼が正直であることは大切だ)

構造:名詞句(主語) + V(動詞)

She enjoys listening to music in her room.

(彼女は部屋で音楽を聴くのを楽しんでいます)

構造:S + V + 名詞句(目的語)

💡 ワンポイントアドバイス:
名詞句って聞くとむずかしそうだけど、「人・物・こと」をまとめてひとつにした言葉のかたまりだよ!
「〜すること」や「〜なこと」って日本語でもよく言うよね。それと同じで、名詞句も文の中で主語や目的語の役割をしてるんだ。
英語では to + 動詞(不定詞)や動名詞(〜ing)、that から始まる節が名詞句になることが多いよ。
⚠️ 間違えやすいポイント:
名詞句と「文」は、形がちょっと似ていてまちがえやすい!
To swim is fun.(泳ぐことは楽しい)→「to swim」は名詞句
He swims every day(彼は毎日泳ぎます)→これはだよ!
名詞句はあくまで「文の一部」。主語や目的語になるけど、文そのものではないっていうのがポイント!

2-2. 形容詞句(Adjective Phrase

形容詞句は、名詞や代名詞を説明して「どんな人?」「どんなもの?」という情報をあとからつけ加える語のまとまりです。たとえば on the desk(机の上の) のように、名詞のあとに続いてその名詞をくわしく説明します。語のまとまりで名詞を修飾するので「形容詞句」と呼ばれます。

The book on the desk is mine.

(机の上の本は私のです)

構造:名詞 + 形容詞句

The man with the glasses is my teacher.

(めがねをかけた男の人は私の先生です)

構造:名詞 + 形容詞句

I saw a cat under the car.

(車の下にいる猫を見ました)

構造:名詞 + 形容詞句

We visited a house full of flowers.

(私たちは花でいっぱいの家を訪れました)

構造:名詞 + 形容詞句

Do you know the boy in the red shirt?

(赤いシャツを着た男の子を知っていますか?)

構造:名詞 + 形容詞句

The girl with long hair is my sister.

(長い髪の女の子は私の妹です)

構造:名詞 + 形容詞句

💡 ワンポイントアドバイス:
英語では「あとから説明」が鉄則!形容詞句は、名詞のうしろにくっついて「どんな人?」「どんなもの?」を伝えます。
from Canada(カナダ出身の)や with a guitar(ギターを持った)など、短いフレーズも立派な形容詞句です。
名詞のあとにどんな情報がついてくるか、イメージでつかもう!
⚠️ 間違えやすいポイント:
見た目はそっくりでも、形容詞句と副詞句は説明する相手がちがう!
✅ I saw a cat under the car. → 「cat(名詞)」を説明 → 形容詞句
❌ The cat sleeps under the car. → 「sleeps(動詞)」を説明 → 副詞句
「なにを説明しているのか?」をちゃんと見きわめよう!

2-3. 副詞句(Adverbial Phrase

副詞句は、動詞・形容詞・副詞、そしてときには文全体にかかわって「いつ?」「どこで?」「どんなふうに?」といった情報を伝える語のまとまりです。
「in the park(公園で)」や「at midnight(真夜中に)」のように、動作や状態にくわしい情報をあとから足すのが副詞句の役目です。

He ran in the park.

(彼は公園で走りました)

構造:動詞 + 副詞句

They arrived at midnight.

(彼らは真夜中に到着しました)

構造:動詞 + 副詞句

I put the book on the table.

(私は本を机の上に置きました)

構造:動詞 + 目的語 + 副詞句

She sings with great passion.

(彼女は情熱をこめて歌います)

構造:動詞 + 副詞句

We waited for a long time.

(私たちは長い間待ちました)

構造:動詞 + 副詞句

💡 ワンポイントアドバイス:
英語では「どこ?」「いつ?」「どんなふうに?」という情報はあとから補足します。
副詞句はまさにこの「補足説明」のプロ!説明上手になる第一歩です。
at school(学校で)や with a smile(笑顔で)など、短くても立派な副詞句なので、日常会話でも使ってみよう。
✨ 覚えておこう:「英語では“あとから説明”が鉄則!」
⚠️ 間違えやすいポイント:
形容詞句とちがって、副詞句は名詞ではなく動詞や文全体にくっつきます。
✅ I ran in the park. → 「ran(動詞)」を説明 → 副詞句
❌ The boy in the park is my friend. → 「boy(名詞)」を説明 → 形容詞句
「なにを説明しているか?」に注目しよう!
🧠 豆知識:
副詞句と副詞節はちがうよ!
副詞句は動詞などに情報を足す「語のまとまり」、動詞を含まないのが特徴。
一方、副詞節は主語+動詞を含む文の一部です。これについては次の「節(Clause)」のレッスンで紹介します!

2-4. その他の句(Other Phrases

名詞・形容詞・副詞以外にも、さまざまな「○○句」と呼ばれる表現があります。ここではその代表例を見ていきましょう。

We loved each other.

(私たちは互いに愛しあっていた)

構造:主語 + 動詞 + 代名詞句

He has been working hard lately.

(彼は最近ずっと一生懸命働いています)

構造:主語 + 動詞句

Let's meet in front of the theater.

(劇場の前で会いましょう)

構造:動詞 + 前置詞句

Take your umbrella in case it rains.

(雨が降るといけないから傘を持っていきなさい)

構造:命令文 + 接続詞句

Take it easy!

(落ち着いて!)

構造:間投詞句(感情や命令などの短い表現)

🧠 ワンポイントアドバイス:
「○○句」という名前がついているものの、明確なルールがあるわけではないものもあります。大切なのは、「意味のかたまり」として理解すること。使われている場所や働きで見分けていきましょう。
⚠️ 間違いやすいポイント:
句だと思っていたら実は節だった、というケースもあります。動詞が含まれていないか、主語と動詞のセットになっていないかをしっかり確認しましょう。

3. 節(Clause)の種類

節とは「主語+動詞」を含む語のかたまりのことです。句とは違い、文の中で完全な意味を持った単位になることが多く、ひとつの文のように見えることもあります。 節には名詞のように働くもの、形容詞のように名詞を修飾するもの、副詞のように情報を補足するものがあります。

3-1. 名詞節(Noun Clause

名詞節は、文の中で主語・目的語・補語として使われる「文のかたまり」です。「~すること」「~かどうか」「~ということ」などの内容を伝えるのに使われます。

What he said surprised me.

(彼が言ったことが私を驚かせた)

構造:名詞節(主語)+ 動詞

I don't know if it will rain.

(雨が降るかどうかわかりません)

構造:主語 + 動詞 + 名詞節(目的語)

I know that she is kind.

(私は彼女が親切だと知っています)

構造:主語 + 動詞 + 名詞節(目的語)

That the earth is round is a known fact.

(地球が丸いというのは知られた事実です)

構造:名詞節(主語)+ 動詞 + 補語

The problem is that we have no time.

(問題は私たちに時間がないということです)

構造:主語 + 動詞 + 名詞節(補語)

Do you know what time it is?

(何時か知っていますか?)

構造:主語 + 動詞 + 名詞節(間接疑問文)

🧠 ワンポイントアドバイス:
名詞節は、英語の“入れ子構造”の代表!
文の中にもうひとつの文を入れるイメージで、「誰が何をしたか」を名詞のように扱えるのがポイントです。
つまり、名詞節を見つけたら「これ全体が文の中で一つの役割をしている」と考えよう。
⚠️ 間違いやすいポイント:
「名詞節のつもりが、ただの文になっていた…」という間違いに注意!
例えば To swim is fun.(名詞句)と、He swims every day.(完全な文)は見た目は似ていても役割が違うよ。
“そのかたまりが文の一部として名詞の役割をしているか”をいつも確認してね。

3-2. 形容詞節(Adjective Clause

形容詞節は、名詞を修飾する節です。「どんな人?」「どれ?」「いつのこと?」など、名詞の情報を詳しく説明します。
多くの場合、関係代名詞(who, which, that など)で始まり、名詞のあとに置かれて「あとから説明する」のがポイントです。

The boy who is playing the guitar is my friend.

(ギターを弾いている男の子は私の友達です)

構造:名詞 + 形容詞節

I read the book which she recommended.

(私は彼女が勧めた本を読みました)

構造:名詞 + 形容詞節

The house that Jack built is old.

(ジャックが建てた家は古い)

構造:名詞 + 形容詞節

I have a friend who lives in Canada.

(私はカナダに住んでいる友人がいます)

構造:名詞 + 形容詞節

She met a man whose car was stolen.

(彼女は車を盗まれた男性に会った)

構造:名詞 + 形容詞節(所有格)

This is the place where we first met.

(ここは私たちが初めて会った場所です)

構造:名詞 + 形容詞節(場所の関係副詞)

🧠 ワンポイントアドバイス:
英語では「名詞 → あとから詳しく説明」が基本ルール!
形容詞節も例外ではなく、関係代名詞を使って名詞を補足するよ。関係代名詞はwho, which, that, whose, where, when など多彩にあるから、それぞれの使い方をしっかり覚えておこう!
⚠️ 間違いやすいポイント:
・関係代名詞の「省略」に注意!目的格(that, which)が省略されていることもあるよ。
・制限用法(必要情報)と非制限用法(おまけ情報)の違いも要注意!
The car that he bought is new.(必要情報)
My brother, who lives in Tokyo, is a doctor.(おまけ情報)
→ 非制限用法はカンマがポイント!
・先行詞とのつながりを意識して、何を説明してるのか見失わないようにしよう。

3-3. 副詞節(Adverbial Clause

副詞節は、動詞・形容詞・副詞・文全体などを修飾して、いつ・どこで・なぜ・どうやってなどの情報を補足する節です。
一般的に、when, because, if, although, while, so that などの接続詞ではじまり、文と文をなめらかにつなぐ役割を果たします。

I was happy because she called me.

(彼女が電話してくれたので私はうれしかった)

構造:主節 + 副詞節(理由)

I'll wait here until he comes.

(彼が来るまでここで待ちます)

構造:主節 + 副詞節(時間)

If it rains tomorrow, we will cancel the picnic.

(もし明日雨が降ったら、ピクニックは中止します)

構造:副詞節(条件)+ 主節

Although it was raining, they played soccer.

(雨が降っていたけれど、彼らはサッカーをしました)

構造:副詞節(対比)+ 主節

He studied hard so that he could pass the test.

(彼はテストに合格できるよう、一生懸命勉強しました)

構造:主節 + 副詞節(目的)

🧠 ワンポイントアドバイス:
副詞節は「つなぎ役」!英文に背景や理由、条件、結果などを与えて、話の流れを自然にしてくれる大事なパーツです。 どの情報を補足しているのかを意識すると、英文の理解がグッと深まります。
⚠️ 間違いやすいポイント:
・副詞節が文頭に来たら、コンマを忘れずに!(例:If it rains, we'll stay home.
・理由を表す場合、BecauseSo を同時に使わない!(× Because I was tired, so I went to bed.)
接続詞の意味と使い方を正しく覚えておこう。意味が似ていても使える場面が違うことも。

4. 句と節のまとめ

英文は以下の3つの単位から成り立っています:

  • 語(8品詞):英語の最小単位。名詞・動詞・形容詞など。
  • 句(Phrase):2語以上のかたまりで、動詞を含まず、ひとつの品詞のように働く。
  • 節(Clause)主語+動詞を含み、文のように意味のある単位。

特に「句」と「節」は、英文の中で名詞や形容詞、副詞のような働きをして、複雑な文を読み解くカギになります。

💡 ワンポイントアドバイス:
「句」と「節」のちがいは 動詞があるかないか を見ればカンタン!
英語の文では「動詞の登場」が構造の分かれ目になります。
習得チェックポイント:
  • 名詞句・形容詞句・副詞句の意味と例文が言える?
  • 名詞節・形容詞節・副詞節の働きを見分けられる?
  • 句と節のちがいを「動詞の有無」で説明できる?
🔁 句と節のちがい 早わかり表:
句(Phrase)節(Clause)
主語+動詞なしあり
意味不完全ほぼ完全
文としての独立性なし場合によっては文として成立
例文in the morning(朝に)She sings when she is happy.
🎯 がんばったあなたへ!
句と節の使い方がわかれば、長文読解英作文がぐんと楽になります。
「意味のかたまり」でとらえる練習を続けて、自信をつけていきましょう!

まとめと練習問題

句と節のちがいを理解して、文をより深く読めるようにしましょう!
📚 英文法 全120 Lesson