句と節(Phrase / Clause)
文の中で大切な役割を持つ構造単位を理解しよう
Lesson 0051. 句と節とは?
この中でも「句」と「節」は、2語以上の語が集まって1つの品詞のように働く大事な単位です。
この違いを知ることで、長くて複雑な英文もスラスラ読めるようになります!
どちらも「語のかたまり」だけど、動詞をふくむかどうかで見分けられます。
✅ 節: 主語+動詞をふくむ文の一部(例:he goes to school)
句と節を見分けるときは、まず動詞があるか?をチェックしよう!
たとえば、To swim は「泳ぐこと」という名詞句だけど、He swims はちゃんとした文(節)なんだ。
2. 句(Phrase)の種類
2-1. 名詞句(Noun Phrase)
名詞句にはいくつかの形があります。「to + 動詞」の形(to不定詞)、「動詞のing形」(動名詞)、「that + 文」の形(that節)などがよく使われます。名詞句をしっかり見分けられると、英文の主役や言いたいことがぐっと見えやすくなります。
To study English is important.
(英語を勉強することは大切だ)
構造:名詞句(主語) + V(動詞)
I like watching movies.
(私は映画を見ることが好きです)
構造:S(主語) + V(動詞) + 名詞句(目的語)
Reading books helps me relax.
(本を読むことは私をリラックスさせてくれます)
構造:名詞句(主語) + V(動詞)
That he is honest is important.
(彼が正直であることは大切だ)
構造:名詞句(主語) + V(動詞)
She enjoys listening to music in her room.
(彼女は部屋で音楽を聴くのを楽しんでいます)
構造:S + V + 名詞句(目的語)
名詞句って聞くとむずかしそうだけど、「人・物・こと」をまとめてひとつにした言葉のかたまりだよ!
「〜すること」や「〜なこと」って日本語でもよく言うよね。それと同じで、名詞句も文の中で主語や目的語の役割をしてるんだ。
英語では to + 動詞(不定詞)や動名詞(〜ing)、that から始まる節が名詞句になることが多いよ。
名詞句と「文」は、形がちょっと似ていてまちがえやすい!
✅ To swim is fun.(泳ぐことは楽しい)→「to swim」は名詞句
❌ He swims every day(彼は毎日泳ぎます)→これは文だよ!
名詞句はあくまで「文の一部」。主語や目的語になるけど、文そのものではないっていうのがポイント!
2-2. 形容詞句(Adjective Phrase)
The book on the desk is mine.
(机の上の本は私のです)
構造:名詞 + 形容詞句
The man with the glasses is my teacher.
(めがねをかけた男の人は私の先生です)
構造:名詞 + 形容詞句
I saw a cat under the car.
(車の下にいる猫を見ました)
構造:名詞 + 形容詞句
We visited a house full of flowers.
(私たちは花でいっぱいの家を訪れました)
構造:名詞 + 形容詞句
Do you know the boy in the red shirt?
(赤いシャツを着た男の子を知っていますか?)
構造:名詞 + 形容詞句
The girl with long hair is my sister.
(長い髪の女の子は私の妹です)
構造:名詞 + 形容詞句
英語では「あとから説明」が鉄則!形容詞句は、名詞のうしろにくっついて「どんな人?」「どんなもの?」を伝えます。
from Canada(カナダ出身の)や with a guitar(ギターを持った)など、短いフレーズも立派な形容詞句です。
名詞のあとにどんな情報がついてくるか、イメージでつかもう!
見た目はそっくりでも、形容詞句と副詞句は説明する相手がちがう!
✅ I saw a cat under the car. → 「cat(名詞)」を説明 → 形容詞句
❌ The cat sleeps under the car. → 「sleeps(動詞)」を説明 → 副詞句
「なにを説明しているのか?」をちゃんと見きわめよう!
2-3. 副詞句(Adverbial Phrase)
「in the park(公園で)」や「at midnight(真夜中に)」のように、動作や状態にくわしい情報をあとから足すのが副詞句の役目です。
He ran in the park.
(彼は公園で走りました)
構造:動詞 + 副詞句
They arrived at midnight.
(彼らは真夜中に到着しました)
構造:動詞 + 副詞句
I put the book on the table.
(私は本を机の上に置きました)
構造:動詞 + 目的語 + 副詞句
She sings with great passion.
(彼女は情熱をこめて歌います)
構造:動詞 + 副詞句
We waited for a long time.
(私たちは長い間待ちました)
構造:動詞 + 副詞句
英語では「どこ?」「いつ?」「どんなふうに?」という情報はあとから補足します。
副詞句はまさにこの「補足説明」のプロ!説明上手になる第一歩です。
at school(学校で)や with a smile(笑顔で)など、短くても立派な副詞句なので、日常会話でも使ってみよう。
✨ 覚えておこう:「英語では“あとから説明”が鉄則!」
形容詞句とちがって、副詞句は名詞ではなく動詞や文全体にくっつきます。
✅ I ran in the park. → 「ran(動詞)」を説明 → 副詞句
❌ The boy in the park is my friend. → 「boy(名詞)」を説明 → 形容詞句
「なにを説明しているか?」に注目しよう!
副詞句と副詞節はちがうよ!
副詞句は動詞などに情報を足す「語のまとまり」、動詞を含まないのが特徴。
一方、副詞節は主語+動詞を含む文の一部です。これについては次の「節(Clause)」のレッスンで紹介します!
2-4. その他の句(Other Phrases)
We loved each other.
(私たちは互いに愛しあっていた)
構造:主語 + 動詞 + 代名詞句
He has been working hard lately.
(彼は最近ずっと一生懸命働いています)
構造:主語 + 動詞句
Let's meet in front of the theater.
(劇場の前で会いましょう)
構造:動詞 + 前置詞句
Take your umbrella in case it rains.
(雨が降るといけないから傘を持っていきなさい)
構造:命令文 + 接続詞句
Take it easy!
(落ち着いて!)
構造:間投詞句(感情や命令などの短い表現)
「○○句」という名前がついているものの、明確なルールがあるわけではないものもあります。大切なのは、「意味のかたまり」として理解すること。使われている場所や働きで見分けていきましょう。
句だと思っていたら実は節だった、というケースもあります。動詞が含まれていないか、主語と動詞のセットになっていないかをしっかり確認しましょう。
3. 節(Clause)の種類
3-1. 名詞節(Noun Clause)
What he said surprised me.
(彼が言ったことが私を驚かせた)
構造:名詞節(主語)+ 動詞
I don't know if it will rain.
(雨が降るかどうかわかりません)
構造:主語 + 動詞 + 名詞節(目的語)
I know that she is kind.
(私は彼女が親切だと知っています)
構造:主語 + 動詞 + 名詞節(目的語)
That the earth is round is a known fact.
(地球が丸いというのは知られた事実です)
構造:名詞節(主語)+ 動詞 + 補語
The problem is that we have no time.
(問題は私たちに時間がないということです)
構造:主語 + 動詞 + 名詞節(補語)
Do you know what time it is?
(何時か知っていますか?)
構造:主語 + 動詞 + 名詞節(間接疑問文)
名詞節は、英語の“入れ子構造”の代表!
文の中にもうひとつの文を入れるイメージで、「誰が何をしたか」を名詞のように扱えるのがポイントです。
つまり、名詞節を見つけたら「これ全体が文の中で一つの役割をしている」と考えよう。
「名詞節のつもりが、ただの文になっていた…」という間違いに注意!
例えば
To swim is fun.
(名詞句)と、He swims every day.
(完全な文)は見た目は似ていても役割が違うよ。“そのかたまりが文の一部として名詞の役割をしているか”をいつも確認してね。
3-2. 形容詞節(Adjective Clause)
多くの場合、関係代名詞(who, which, that など)で始まり、名詞のあとに置かれて「あとから説明する」のがポイントです。
The boy who is playing the guitar is my friend.
(ギターを弾いている男の子は私の友達です)
構造:名詞 + 形容詞節
I read the book which she recommended.
(私は彼女が勧めた本を読みました)
構造:名詞 + 形容詞節
The house that Jack built is old.
(ジャックが建てた家は古い)
構造:名詞 + 形容詞節
I have a friend who lives in Canada.
(私はカナダに住んでいる友人がいます)
構造:名詞 + 形容詞節
She met a man whose car was stolen.
(彼女は車を盗まれた男性に会った)
構造:名詞 + 形容詞節(所有格)
This is the place where we first met.
(ここは私たちが初めて会った場所です)
構造:名詞 + 形容詞節(場所の関係副詞)
英語では「名詞 → あとから詳しく説明」が基本ルール!
形容詞節も例外ではなく、関係代名詞を使って名詞を補足するよ。関係代名詞はwho, which, that, whose, where, when など多彩にあるから、それぞれの使い方をしっかり覚えておこう!
・関係代名詞の「省略」に注意!目的格(that, which)が省略されていることもあるよ。
・制限用法(必要情報)と非制限用法(おまけ情報)の違いも要注意!
The car that he bought is new.
(必要情報)My brother, who lives in Tokyo, is a doctor.
(おまけ情報)→ 非制限用法はカンマがポイント!
・先行詞とのつながりを意識して、何を説明してるのか見失わないようにしよう。
3-3. 副詞節(Adverbial Clause)
一般的に、when, because, if, although, while, so that などの接続詞ではじまり、文と文をなめらかにつなぐ役割を果たします。
I was happy because she called me.
(彼女が電話してくれたので私はうれしかった)
構造:主節 + 副詞節(理由)
I'll wait here until he comes.
(彼が来るまでここで待ちます)
構造:主節 + 副詞節(時間)
If it rains tomorrow, we will cancel the picnic.
(もし明日雨が降ったら、ピクニックは中止します)
構造:副詞節(条件)+ 主節
Although it was raining, they played soccer.
(雨が降っていたけれど、彼らはサッカーをしました)
構造:副詞節(対比)+ 主節
He studied hard so that he could pass the test.
(彼はテストに合格できるよう、一生懸命勉強しました)
構造:主節 + 副詞節(目的)
副詞節は「つなぎ役」!英文に背景や理由、条件、結果などを与えて、話の流れを自然にしてくれる大事なパーツです。 どの情報を補足しているのかを意識すると、英文の理解がグッと深まります。
・副詞節が文頭に来たら、
コンマ
を忘れずに!(例:If it rains, we'll stay home.
)・理由を表す場合、
Because
と So
を同時に使わない!(× Because I was tired, so I went to bed.)・接続詞の意味と使い方を正しく覚えておこう。意味が似ていても使える場面が違うことも。
4. 句と節のまとめ
英文は以下の3つの単位から成り立っています:
- 語(8品詞):英語の最小単位。名詞・動詞・形容詞など。
- 句(Phrase):2語以上のかたまりで、動詞を含まず、ひとつの品詞のように働く。
- 節(Clause):主語+動詞を含み、文のように意味のある単位。
特に「句」と「節」は、英文の中で名詞や形容詞、副詞のような働きをして、複雑な文を読み解くカギになります。
「句」と「節」のちがいは 動詞があるかないか を見ればカンタン!
英語の文では「動詞の登場」が構造の分かれ目になります。
- 名詞句・形容詞句・副詞句の意味と例文が言える?
- 名詞節・形容詞節・副詞節の働きを見分けられる?
- 句と節のちがいを「動詞の有無」で説明できる?
句(Phrase) | 節(Clause) | |
---|---|---|
主語+動詞 | なし | あり |
意味 | 不完全 | ほぼ完全 |
文としての独立性 | なし | 場合によっては文として成立 |
例文 | in the morning(朝に) | She sings when she is happy. |
句と節の使い方がわかれば、長文読解や英作文がぐんと楽になります。
「意味のかたまり」でとらえる練習を続けて、自信をつけていきましょう!