自動詞と他動詞
動詞の使い方の基本を理解して、文型と意味のつながりを学ぼう!
Lesson 006📘 目次
1. 動詞の種類

英語の「動詞」は、文の中心となる大事なパーツです。
「走る」「考える」「〜です」など、動きや状態を表して、文に命を吹きこみます。
そんな動詞には、主語の動きをそのまま伝える本動詞と、
「〜できる」「〜しなきゃ」など意味を足す助動詞があります。
このレッスンでは、本動詞の種類(自動詞・他動詞)と、文型(SVOなど)との関係を、 イラストや例文を使ってやさしく解説していきます!
- S + V(第1文型):完全自動詞
- S + V + C(第2文型):不完全自動詞
- S + V + O(第3文型):完全他動詞
- S + V + O + O(第4文型):授与動詞
- S + V + O + C(第5文型):不完全他動詞
動詞の種類を文型とセットで覚えると、文の構造が一気にわかりやすくなります!
「この動詞は目的語が必要?補語はいる?」という視点を持つのがポイントです。
2. 完全自動詞(S + V)

主語(S)と動詞(V)だけで文が成り立ち、第1文型(SV)をつくります。
He apologized to the professor for his lack of punctuality.
(期限を守れなかったことを教授に謝罪しました)
構造:S + V + 前置詞句
She arrived at the station on time.
(彼女は時間どおりに駅に着きました)
構造:S + V + 前置詞句
The baby slept peacefully.
(赤ちゃんはぐっすり眠っていました)
構造:S + V + 副詞
- apologize to / for(人に / 過ちを 謝る)
- arrive at / in(場所に 到着する)
- exist on / in(~に 存在する)
- listen to(~を 聞く)
完全自動詞を他動詞のように目的語を直接置いてしまうミスに注意!
❌
He apologized his teacher.
(←誤り)✅
He apologized to his teacher.
完全自動詞は前置詞がセットになることを忘れずに!
3. 不完全自動詞(S + V + C)

目的語は取りませんが、意味を完全に伝えるためには補語が必要です。
第2文型(SVC)を作るのが特徴です。
She is kind.
(彼女は親切です)
構造:S + V + C
I am here.
(私はここにいます)
構造:S + V + 副詞(※補語ではない)
「C(補語)」と見せかけて実は副詞というパターンに注意!
上の例の
here
は「どこにいるか」を表す副詞なので補語ではありません。
He became a doctor.
(彼は医者になりました)
構造:S + V + C(名詞)
They seem tired.
(彼らは疲れているように見える)
構造:S + V + C(形容詞)
The sky looks blue.
(空は青く見えます)
構造:S + V + C(形容詞)
「〜です」「〜のように見える」「〜になった」など、主語の説明をするのが特徴だよ!
「SVC動詞」として有名な be動詞・become・seem・look を覚えておこう。
4. 完全他動詞(S + V + O)

主語が動詞で何かを“する相手・もの”を必ず受け取るのが特徴です。
He used his entire fortune.
(彼は全財産を使い果たしました)
構造:S + V + O(目的語)
完全他動詞では、動詞のあとに名詞・代名詞などを直接置いて、動作の対象を示します。
She loves cats.
(彼女は猫が好きです)
構造:S + V + O(名詞)
I know the answer.
(私はその答えを知っています)
構造:S + V + O(名詞句)
完全他動詞には目的語が必須です。
❌
He used.
(←目的語がないので意味が不明)✅
He used the computer.
のように、何を使ったかを明示しましょう。
5. 授与動詞(S + V + O + O)

目的語が2つあり、「誰に(間接目的語)」「何を(直接目的語)」の順番で並びます。
give, tell, show, teach, send などが代表的な授与動詞です。
I tell him the news.
(私は彼にその知らせを伝える)
構造:S + V + O(人)+ O(物)
She gave me a present.
(彼女は私にプレゼントをくれた)
構造:S + V + O + O
They sent her an invitation.
(彼らは彼女に招待状を送った)
構造:S + V + O + O
目的語が2つあるときは、「人 → モノ」の順に並ぶのが基本!
逆にする場合は、
to
やfor
などの前置詞が必要になります。例:
I gave a present to her.
「give 人 モノ」はOKだけど、すべての動詞がこの順で使えるわけではないよ!
たとえば explain や describe は SVOO の形は取らず、
explain the problem to me
のように 前置詞を使って書くのが正しいんだ。
6. 不完全他動詞(SVOC / 第5文型)

「OをCとする」「OがCであると考える」などの意味を持ち、文型は第5文型(SVOC)になります。
使役・知覚・思考など、さまざまな場面で使われます。
The jury held her to be guilty.
(陪審員は彼女を有罪とみなした)
構造:S + V + O + C
We found the room empty.
(私たちはその部屋が空であるとわかった)
構造:S + V + O + C
She made me happy.
(彼女は私を幸せにした)
構造:S + V + O + C
不完全他動詞では、OとCの関係がポイントです。
CがOを説明する役割をしているかどうかを見れば、SVOC構文かどうかがわかります!
「make」「keep」「call」などは第5文型と第3文型どちらでも使える動詞です。
例:
She kept the door open.
(O + C)とShe kept a diary.
(Oのみ)では構造が違うよ!文型の違いで意味も変わるので注意しよう。
- 作為動詞: make, keep, leave
- 思考動詞: believe, consider, think, find
- 知覚動詞: see, hear, feel, notice
- 使役動詞: make, let, have, get
- 命令・許可動詞: allow, order, force
7. まとめ(動詞の使い方と5文型)
主語のあとに何が必要なのか(目的語や補語)に注目することで、どの文型かが判断できます。
文型 | 構造 | 動詞の種類 | 特徴 |
---|---|---|---|
第1文型(SV) | S + V | 完全自動詞 | 目的語・補語を取らない |
第2文型(SVC) | S + V + C | 不完全自動詞 | 補語が必要 |
第3文型(SVO) | S + V + O | 完全他動詞 | 目的語が必要 |
第4文型(SVOO) | S + V + O + O | 授与動詞 | 「与える」意味のOが2つ |
第5文型(SVOC) | S + V + O + C | 不完全他動詞 | 目的語の状態を説明する補語が必要 |
※「補語(C)」とは、主語や目的語の状態や性質を説明する言葉のことだよ。
動詞のあとの形を見て「この動詞はどの文型?」と考えるクセをつけよう!
文の形がわかれば、意味や使い方の理解もグッと深まるよ。
- 自動詞・他動詞の違いを説明できる?
- 「完全/不完全」の違いがわかる?
- それぞれの文型に合った例文を言える?