群動詞とは?
句動詞(phrasal verbs)は、動詞に副詞・前置詞などが加わり、1つの意味を持つ表現です。意味が直訳ではわかりにくいものも多く、熟語的に覚えるのがコツ!
Lesson 008📘 目次
1. 群動詞とは?
群動詞(または句動詞)とは、動詞が副詞や前置詞などと組み合わさって、全体で1つの動詞のように働く表現のことです。
たとえば give up(あきらめる)のように、個々の単語から意味を予測しにくいものが多く、慣用的な意味をそのまま覚える必要があります。
※ 群動詞は「自動詞型」「他動詞型」など構文パターンごとに整理されます。次のセクションで詳しく見ていきましょう!
He gave up smoking.
(彼はタバコをやめた)
構造:S + V + 名詞
💡 群動詞は 意味の幅が広く、日常会話でも頻出です。英語の自然な表現を身につけるために、例文とセットで覚えていきましょう!
✨ 群動詞を使いこなせると、英語がぐっとネイティブらしく聞こえるようになりますよ!
2. 動詞 + 副詞
動詞 + 副詞の形で構成される群動詞は非常に多く、日常会話でもよく使われます。単語ごとの意味からは推測しにくい表現も多く、慣用句として暗記することが大切です。
💡 副詞の位置に注意しながら使い方を覚えていきましょう!
✅ 主な組み合わせ
- 🚗 break down(故障する)
- 📈 carry on(~を続ける)
- ⏳ go by(通り過ぎる)
- ⏱ hold on(待つ)
- 🔄 turn out((結果)~となる)
- 👶 bring up(~を育てる)
- 🎂 blow out(~を吹き消す)
- 📄 hand in(~を提出する)
- 💡 make out(理解する)
- 📅 put off(~を延期する)
- ✈️ take off(離陸する)
- 💡 turn on/off(電灯などを付ける/消す)
2 - 1. 自動詞 + 副詞
自動詞 + 副詞 の形をとる群動詞は、目的語を伴わずに完結する動作を表します。文の意味の中で方向や状態の変化を示すものが多く、動詞単体よりも より具体的なニュアンスを表現できます。
たとえば take(取る)に off(離れて)を加えることで「離陸する/出発する」などの意味になるように、副詞が動詞の意味を変化・強調するのが特徴です。

The plane took off on time.
(飛行機は定時に離陸した)
🔍 「took off」は「離陸する」を意味する句動詞。前置詞の off が「地面から離れる」イメージを強調しています。
🔁 同義表現: depart, lift off
構造:S + V(群動詞) / 発音:/tʊk ɔːf/
The car broke down on the highway.
(その車は高速道路で故障した)
🔍 「broke down」は自動詞型の群動詞で「故障する」という意味。目的語を取らず、それ単体で動作が完結します。
🔁 同義表現: stop working
構造:S + V(群動詞) / 発音:/brəʊk daʊn/
Please carry on without me.
(私抜きで続けてください)
🔍 「carry on」は「続ける」という意味で、会話や作業などをそのまま進めるときによく使われます。命令文で使われることが多いです。
🔁 同義表現: continue, proceed
構造:V(群動詞) / 発音:/ˈkæri ɒn/
The night turned out stormy.
(その夜は嵐となった)
🔍 「turned out」は「結果として~になる」という意味で、出来事の成り行きを表すときに使われます。補語(stormy)が後ろに続くのが特徴です。
🔁 同義表現: ended up, became
構造:S + V(群動詞) + 補語 / 発音:/tɜːnd aʊt/
Time went by quickly.
(時間はあっという間に過ぎた)
🔍 「went by」は「通り過ぎる」「経過する」という意味の群動詞で、時間・人物・乗り物などに使われます。
🔁 同義表現: passed, slipped away
構造:S + V(群動詞) + 副詞 / 発音:/wɛnt baɪ/
He showed up late to the meeting.
(彼は会議に遅れて現れた)
🔍 「showed up」は「現れる」「出席する」という意味で、カジュアルな口語表現として使われます。
🔁 同義表現: arrive, appear
構造:S + V(群動詞) + 状況句 / 発音:/ʃəʊd ʌp/
📘 ネイティブが自然に使う句動詞は、文章に“動き”と“臨場感”を与えます。感情や状況をよりリアルに表現できるようになります!
✨ こうした動詞を使いこなせば、英語の描写力がグッとアップします!
📘 まとめ:2 - 1. 自動詞 + 副詞
- 🔹 構造:
S + 群動詞(自動詞 + 副詞)
- 🔹 ポイント: 目的語を取らない動詞句で、動作の完結や変化を示す表現が多い
- 🔹 代表表現:
broke down
,took off
,turned out
,went by
,showed up
- 🔹 補足: 時間・状況・場所と一緒に使うことで、臨場感ある描写が可能に
🌟 英語の「動きの表現力」を磨く第一歩!
2 - 2. 他動詞 + 副詞 + 目的語
他動詞 + 副詞 + 目的語 の形をとる群動詞では、「何を」に当たる目的語を動詞句の後ろに置きます。
ただし目的語が代名詞(it, them など)の場合は、語順が動詞 + 目的語 + 副詞に変わるため注意が必要です。

She handed in her report.
(彼女はレポートを提出した)
🔍 「hand in」は「提出する」という意味の句動詞で、目的語に「レポート」などが来ます。
🔁 同義表現: submit
構造:S + V(群動詞)+ O / 発音:/ˈhændɪd ɪn/
He brought up an interesting point.
(彼は興味深い点を持ち出した)
🔍 「bring up」は「話題に出す」「育てる」など多義的で、ここでは会話の流れでの使用例です。
🔁 同義表現: mention, raise
構造:S + V(群動詞)+ O / 発音:/brɔːt ʌp/
I can't put it off anymore.
(もうこれ以上先延ばしにできない)
🔍 「put off」は「延期する」という意味。目的語が代名詞(it)のときは「put it off」の順になるのがポイント。
🔁 同義表現: delay, postpone
構造:S + V + O + 副詞 / 発音:/kænt pʊt ɪt ɔːf/
We carried out the plan.
(私たちはその計画を実行した)
🔍 「carry out」は「実行する」という意味で、名詞目的語(the plan)の位置に注意。
🔁 同義表現: execute, implement
構造:S + V(群動詞)+ O / 発音:/ˈkæri aʊt/
We carried them out.
(私たちはそれらを実行した)
🔍 「代名詞(them)」が目的語の場合は「carried them out」の語順になるのがルールです。
🔁 同義表現: executed them
構造:S + V + O(代名詞)+ 副詞 / 発音:/ˈkæri ðɛm aʊt/
He turned on the lights.
(彼は明かりをつけた)
🔍 「turn on」は「スイッチを入れる」動作。名詞目的語の語順に注目。
🔁 同義表現: switch on, activate
構造:S + V(群動詞)+ O / 発音:/tɜːnd ɒn/
💡 ネイティブは「put it off
」「carry it out
」のような表現を日常的に使います。
✨ 正しい語順を押さえることで、自然で洗練された表現に近づけます!
📝 まとめ:2 - 2. 他動詞 + 副詞 + 目的語
- 🔹 構造:
S + V + O
またはV + O + Adv
(※ 目的語が代名詞のとき) - 🔹 代表表現:
hand in
,bring up
,put off
,carry out
- 🔹 語順ルール:
目的語が代名詞のときは順番に注意:
✅put it off
❌put off it
🌟 語順をマスターして、ネイティブの語感に近づこう!
3. 動詞 + 副詞 + 前置詞
動詞 + 副詞 + 前置詞 という形をとる群動詞は、3語で1つの動詞として機能するのが特徴です。
たとえば catch up with
(~に追いつく)や look down on
(~を見下す)など、それぞれの語の意味を足しても全体の意味がわかりにくいため、慣用表現として丸ごと覚えるのがポイントです。
💡 3語構成の群動詞は日常英語でも頻出!
✨ これらを自在に使いこなせれば、英語が一気に“ネイティブっぽく”聞こえるようになります!

I look up to my teacher.
(私は先生を尊敬している)
🔍 「look up to」は「尊敬する」という意味の句動詞。単語の意味から想像しにくいため丸ごと覚えよう。
🔁 同義表現: respect, admire
構造:S + V(群動詞)+ O / 発音:/lʊk ʌp tuː/
He looked down on others.
(彼は他人を見下していた)
🔍 「look down on」は「見下す」意味で、人間関係の否定的ニュアンスを表現します。
🔁 同義表現: disdain, despise
構造:S + V(群動詞)+ O / 発音:/lʊkt daʊn ɒn/
They did away with the old rules.
(彼らは古いルールを廃止した)
🔍 「do away with」は「廃止する」「取り除く」という意味で、制度やルールなどに使われます。
🔁 同義表現: abolish, eliminate
構造:S + V(群動詞)+ O / 発音:/duː əˈweɪ wɪð/
I'm looking forward to the trip.
(その旅行を楽しみにしている)
🔍 「look forward to」は「~を楽しみにする」の定番表現。後ろは名詞か動名詞になります。
🔁 同義表現: anticipate, be excited about
構造:S + V(群動詞)+ O / 発音:/ˈlʊk ˈfɔːwəd tuː/
She ran out of patience.
(彼女は我慢の限界だった)
🔍 「run out of」は「~を使い果たす」という意味。物理的・感情的どちらにも使えます。
🔁 同義表現: exhaust, be out of
構造:S + V(群動詞)+ O / 発音:/ræn aʊt əv/
He put up with the noise.
(彼は騒音を我慢した)
🔍 「put up with」は「我慢する」「耐える」という意味で、不快な状況に対して使われます。
🔁 同義表現: tolerate, endure
構造:S + V(群動詞)+ O / 発音:/pʊt ʌp wɪð/
📘 まとめ:3. 動詞 + 副詞 + 前置詞
- 構造:S + 群動詞(V + Adv + Prep)+ O
- ポイント:意味は 直訳できないことが多く、慣用句として覚える
- 代表表現:
look up to
,put up with
,catch up with
,run out of
,do away with
- 注意:前置詞が残るタイプなので、後ろに目的語が必要なパターンが多い
🌟 「句動詞マスター」への道はここから!
4. 動詞 + 前置詞
動詞 + 前置詞 という句動詞は、動詞が 目的語とつながるために前置詞が必要なパターンです。
たとえば depend on
(~に依存する)や break into
(~に侵入する)などがあり、前置詞がなければ意味が成立しないのが特徴です。
💡 前置詞の後には名詞や代名詞が続くため、語順ミスに注意!
✨ このタイプの句動詞をしっかり覚えることで、表現の幅が大きく広がります!

The thief broke into the house.
(泥棒がその家に侵入した)
🔍 「break into」は「~に侵入する」を意味し、建物や空間への不法な進入に使われます。
🔁 同義表現: enter illegally
構造:S + V + 前置詞 + O / 発音:/breɪk ˈɪntuː/
She came across an old friend.
(彼女は昔の友人に偶然出会った)
🔍 「come across」は「偶然出会う」という意味で、予期しない出会いや発見に使われます。
🔁 同義表現: encounter, run into
構造:S + V + 前置詞 + O / 発音:/kʌm əˈkrɒs/
We depend on clean water.
(私たちはきれいな水に依存している)
🔍 「depend on」は「~に頼る」「依存する」という意味。生活や関係性でよく使われる句動詞です。
🔁 同義表現: rely on
構造:S + V + 前置詞 + O / 発音:/dɪˈpend ɒn/
He stood for justice.
(彼は正義を象徴していた)
🔍 「stand for」は「~を表す」「象徴する」という意味で、略語や理念の説明に使われます。
🔁 同義表現: represent, symbolize
構造:S + V + 前置詞 + O / 発音:/stænd fɔːr/
They laughed at my mistake.
(彼らは私の失敗を笑った)
🔍 「laugh at」は「~を見て笑う/嘲笑する」という意味で、ネガティブな反応を表します。
🔁 同義表現: mock, make fun of
構造:S + V + 前置詞 + O / 発音:/læft æt/
I heard of that movie.
(その映画のことを聞いたことがある)
🔍 「hear of」は「(名前や存在を)聞いたことがある」という意味。経験を表す時によく使います。
🔁 同義表現: know about
構造:S + V + 前置詞 + O / 発音:/hɪəd ɒv/
📘 まとめ:4. 動詞 + 前置詞
- 🔹 構造:S + V + 前置詞 + O(名詞や代名詞)
- 🔹 ポイント:動詞の意味を完成させるために前置詞が必要な句動詞
- 🔹 代表表現:
depend on
,break into
,laugh at
,hear of
,stand for
- 🔹 注意:前置詞の後には必ず目的語(名詞・代名詞など)が続く
🌟 英語の句動詞では、前置詞の役割を意識することが理解のカギです!
5. 動詞 + 名詞 + 前置詞
動詞 + 名詞 + 前置詞 の句動詞は、動詞と名詞で動作の内容を表し、前置詞が意味を完成させます。
たとえば get rid of
(〜を取り除く)や take care of
(〜の世話をする)など、3語全体で1つの意味をなすのが特徴です。
💡 名詞と前置詞の組み合わせが鍵!
✨ ネイティブもよく使う表現なので、セットで慣れるのがコツです!

We took care of the injured bird.
(私たちはそのけがをした鳥の世話をした)
🔍 「take care of」は「世話をする」「面倒を見る」などのやさしい表現で、日常でよく使われます。
🔁 同義表現: look after, attend to
構造:S + V + 名詞 + 前置詞 + O / 発音:/tʊk keə ʌv/
I got rid of my old clothes.
(古い服を処分した)
🔍 「get rid of」は「取り除く」という意味で、不要なものに対してよく使われます。
🔁 同義表現: eliminate, dispose of
構造:S + V + 名詞 + 前置詞 + O / 発音:/ɡɛt rɪd ʌv/
He lost sight of the goal.
(彼はその目標を見失った)
🔍 「lose sight of」は「見失う」という意味で、物理的にも比喩的にも使えます。
🔁 同義表現: forget, lose track of
構造:S + V + 名詞 + 前置詞 + O / 発音:/lɒst saɪt ʌv/
They made use of the opportunity.
(彼らはその機会を利用した)
🔍 「make use of」は「利用する」「活用する」という丁寧な言い回しです。
🔁 同義表現: utilize, take advantage of
構造:S + V + 名詞 + 前置詞 + O / 発音:/meɪd juːs ʌv/
She took part in the festival.
(彼女はそのお祭りに参加した)
🔍 「take part in」は「参加する」という意味で、イベントや活動に使われます。
🔁 同義表現: join, participate in
構造:S + V + 名詞 + 前置詞 + O / 発音:/tʊk pɑːt ɪn/
He took advantage of the situation.
(彼はその状況を利用した)
🔍 「take advantage of」は「(好機や弱点を)利用する」ややフォーマルな表現です。
🔁 同義表現: exploit, capitalize on
構造:S + V + 名詞 + 前置詞 + O / 発音:/tʊk ədˈvɑːntɪdʒ ʌv/
📘 まとめ:5. 動詞 + 名詞 + 前置詞
- 🔹 構造: S + V + 名詞 + 前置詞 + 目的語
- 🔹 特徴: 動詞と名詞がセットで動作の内容、前置詞が方向や対象を決める
- 🔹 代表表現:
get rid of
,take care of
,make use of
,take advantage of
,take part in
- 🔹 ポイント: 名詞と前置詞をセットで意味を取るのがコツ
🌟 使いこなせれば一気に表現力がUP!
📘 Lesson008:群動詞(句動詞)のまとめ
🔹 群動詞とは?
動詞 + 副詞 / 前置詞 / 名詞句などが1つの動詞のように働く表現。意味は直訳できないことが多いため、慣用句として覚えるのが基本。
🔹 文型ごとの代表構文
- ✔️ 自動詞 + 副詞:
break down
,take off
,show up
- ✔️ 他動詞 + 副詞 + 目的語:
hand in
,bring up
,carry out
- ✔️ 動詞 + 副詞 + 前置詞:
look up to
,put up with
,run out of
- ✔️ 動詞 + 前置詞:
depend on
,laugh at
,break into
- ✔️ 動詞 + 名詞 + 前置詞:
take care of
,get rid of
,take part in
🔹 学習のポイント
- 📌 目的語が代名詞のときは語順に注意:
✅put it off
❌put off it
- 📌 意味をイメージごと覚えると定着しやすく、英会話でも即戦力に!
🌟 群動詞はTOEIC・日常会話の両方で大活躍!覚えておいて損なしです!
ここまで学んだ群動詞の文型・語順・使い方をクイズで総復習しましょう!
出題は ランダムで、各パターンからバランスよく出題されます。