英語学習 | Learning English

完了時制とは?

完了時制(Perfect Tense)は、動作や状態が「完了・継続・経験・結果」として、ある時点にどう関係するかを示す文法です。現在完了・過去完了・未来完了の3つがあります。

Lesson 012

1. 完了時制とは?

  • 🔹
    完了時制とは: 過去・現在・未来の「ある時点」において、動作や状態が
    完了 / 結果 / 継続 / 経験 のいずれかを表す時制のこと。
  • 🔹
    3つの種類: 現在完了, 過去完了, 未来完了
  • 🔹
    基本の形:
    have/has + 過去分詞(現在完了)
    had + 過去分詞(過去完了)
    will have + 過去分詞(未来完了)
⏳ 完了時制の「時間感覚」マップ
過去 現在 未来
⏱️ 時間の流れ:過去 → 現在 → 未来
✅ 現在完了

過去の出来事が 「今」 とつながっている

⏪ 過去完了
―― 帰宅したとき(基準となる過去) ――

その出来事よりも前に完了していたことを表す
(例:帰宅したとき、夕食は終わっていた)

⏩ 未来完了

未来のある時点までに 完了している

🟩 現在完了 🟨 過去完了 🟦 未来完了

ワンポイントアドバイス

完了時制は「今どうなのか?」「その時どうだったか?」「その時どうなっているのか?」を表すときに使います。

たとえば:

I have finished my homework.

(宿題を終えた<今の状態>を伝える)

時制の“縦の流れ”を意識して理解していきましょう!

📘 まとめ:完了時制の基本ポイント
  • 🔹
    完了時制は「時間」と「状態変化」の接点を表す
  • 🔹
    形はどれも「have(またはhad / will have)+ 過去分詞」
  • 🔹
    まずは「現在完了」からしっかり理解するのがおすすめ!

🌟 完了形がわかると、英語の「時間感覚」がぐっと広がります!

2. 現在完了形(have / has + 過去分詞)

英語で 「今ちょうど終わった!」「行ったことあるよ!」 を伝えたいとき、どうしますか? そんなときに使えるのが 現在完了形 です。

  • 🔹
    構造:have / has + 過去分詞
  • 🔹
    意味の分類:完了, 結果, 経験, 継続
用法 意味 例文
完了 今~したところだ I have just arrived.
(ちょうど到着したところです)
結果 ~した結果、今~である He has gone to London.
(彼はロンドンに行ってしまった)
経験 ~したことがある I have been to Kyoto.
(京都に行ったことがあります)
継続 ずっと~している She has lived here for 5 years.
(彼女はここに5年間住んでいます)

英語がもっと“伝わる”ようになる!

現在完了をマスターすると、単なる過去だけでなく、今とのつながりを自然に伝えることができるようになります。

たとえば:

I’ve been there!

(行ったことあるよ!)

🌟 会話でもTOEICでも、使える表現力が一気にアップ!

2-1. 完了(今ちょうど〜したところ)

She has just finished her homework のイラスト

「今まさに終えた」状態を示す代表シーン

  • 🔹
    「今ちょうど終わった!」という感覚を伝えるのが現在完了の「完了」用法です。
  • 🔹
    構造:have / has + 過去分詞
    動作が完了しており、その影響が今も残っていることを伝えます。
  • 🔹
    よく使う副詞:just, already, yet
    例:He has just left.(彼はたった今出かけた)
  • 🔹
    過去形との違い:単なる過去ではなく、今とのつながりを重視する表現です。

💡「過去の動作が“今ちょうど終わった”」を示す

過去 現在 未来
完了

She has just finished her homework.

(彼女はちょうど宿題を終えたところです)

🔍 「just」は「ちょうど今」を強調する副詞。

構造:S + have/has + Vpp / 発音:[hæz ʤʌst ˈfɪnɪʃt]

I have already eaten lunch.

(私はすでに昼食を食べました)

🔍 「already」は「すでに〜した」の意味を添える。

構造:S + have + Vpp / 発音:[hæv ɔːlˈrɛdi ˈiːtn]

Have you finished your report yet?

(あなたはもうレポートを終えましたか?)

🔍 「yet」は疑問文で「もう?」のニュアンスを加える。

構造:Have + S + Vpp + yet? / 発音:[hæv ju ˈfɪnɪʃt jɔːr rɪˈpɔːrt jɛt]

He has just arrived at the station.

(彼はちょうど駅に到着したところです)

🔍 「arrived」は完了・到達を表す代表動詞。

構造:S + has + Vpp / 発音:[hæz ʤʌst əˈraɪvd]

I have just fallen in love with you.

(今まさに君に恋に落ちたんだ)

🔍 「fall in love」は恋愛表現の定番。justでときめきを演出。

構造:S + have + just + Vpp / 発音:[hæv ʤʌst ˈfɔːlən ɪn lʌv]

よく使われる副詞

現在完了の 「完了」用法 では、「ちょうど今〜したところ」という感覚を補足する副詞がよく使われます。

使う副詞によって「タイミング」「話し手の意識」「文のトーン」に違いが出ます。

💬 会話で使いやすい

just, already, yet, just now など

🧠 感情・ニュアンスを含む

finally, just(達成感・安堵など)

📚 文語・フォーマル寄り

recently, lately(書き言葉・説明文で使用)

副詞 意味 用法・例文
🕒just ちょうど 動作が今まさに完了した直後を表す。
例:I have just arrived.
already すでに 肯定文で「もう〜した」。
例:She has already eaten.
yet もう・まだ 否定文・疑問文で「まだ」「もう?」に使う。
例:Have you finished yet?
📍now 「今〜したところ」に自然に使われる。
例:I have read the book now.
📅lately 最近 最近の出来事や継続に使う(やや結果寄り)。
例:I have been tired lately.
🕰️recently 最近 latelyとほぼ同じだが、やや文語寄り。
例:He has left recently.
🏁finally ついに 感情を含んだ完了によく合う。
例:They have finally finished the project.
⏱️just now たった今 just よりも会話的・過去寄りで使うことも。
例:I saw him just now.
✘ よくある間違い:過去形と混同しがちですが、「今に影響している」ことが大切です。
例:I ate lunch.(昼食を食べた) vs I have eaten lunch.(今お腹いっぱい)
📘 まとめ:現在完了の「完了」用法
  • 🟦 意味: 「今、ちょうど〜したところ」と言いたいときに使う
    例:宿題をやり終えた、電車が出た、誰かが出発した など
  • 🔧 構文: have / has + 過去分詞
    主語に応じて have または has を使い分ける
  • 💬 よく使う副詞: just, already, yet, now
    yet は疑問文・否定文で使うのが基本
  • ✅ 代表フレーズ: She has just left.(今ちょうど出た)
    “今”の影響が残っているのが現在完了のポイント
  • ❌ NG比較: She just left.(過去形)だと「今」の感覚は消える
    → 今とのつながりを表すには 現在完了
  • 🔁 過去形との違い: 「今に影響があるかどうか」がカギ!

🌟「終わったよ!」を “今の感覚” で伝えたいときにピッタリの表現!

2-2. 結果(〜した結果〜である)

She has broken the window. 結果が今も続いている現在完了

「She has broken the window.」のように、行動の影響が今の状態に残っている場面で使われる表現

過去の行動が「今どうなっているか(状態)」に影響しているとき、現在完了の「結果」用法が使われます。

たとえば「鍵をなくして今困っている」「窓を割ってしまって今割れている」など、「今の状態」が中心になるのが特徴です。

💡「過去の行動が“今の状態”に影響している」ことを示します

過去 現在 未来
📍
行動開始
行動済み
結果の影響が今も続いている

例:「窓を割った → 今も割れたまま」
過去の出来事が「今の状態」として残っている場合、この「結果」用法が使われます。

  • 🔹
    構文:have / has + 過去分詞(現在完了形)
  • 🔹
    意味の焦点は「〜した」という動作そのものではなく、「〜した結果、今こうなっている」
  • 🔹
    よく使われる副詞:already, now, just, still(否定文)など

She has broken the window.

(彼女は窓を割ってしまった[今も割れている])

🔍「割った」という過去の出来事が、今も「割れた状態」として続いている場面。

🔁 同義表現: The window is broken because she broke it.

構造:現在完了形(have + Vpp) / 発音:[hæz ˈbroʊkən]

I have lost my key.

(私は鍵をなくしてしまいました[今も見つかっていない])

🔍 過去の「紛失」という行為の“結果”が、今の「手元にない状態」につながっている。

🔁 同義表現: I can't open the door because I don't have my key.

構造:現在完了形 / 発音:[hæv lɔːst]

He has left me a love letter.

(彼は私にラブレターを残してくれました[今も手元にある])

🔍 「手紙を書いた」という行動が、今の「手紙がある」という状態に影響を与えている。

🔁 同義表現: I have a letter that he wrote for me.

構造:現在完了形 / 発音:[hæz lɛft]

My computer has stopped working.

(私のパソコンが動かなくなってしまった)

🔍 「止まった」という行為が、今の「使えない状態」を作っている。

🔁 同義表現: It doesn't work anymore because something happened.

構造:現在完了形(主語が三人称単数) / 発音:[hæz stɑːpt]

We have painted the wall.

(私たちは壁を塗りました[今はきれいに塗られている])

🔍 行動の「結果」として、今その効果(壁の色)が現れている状態。

🔁 同義表現: The wall is now freshly painted.

構造:現在完了形 / 発音:[hæv ˈpeɪntɪd]

よく使われる副詞

現在完了の 「結果」用法 では、動作の「結果」が現在の状態に影響を与えていることを表す副詞が使われます。

副詞を使うことで、「今どのような状態にあるのか」を補足することができます。

🕒 完了した瞬間を強調

just, already, yet

📚 状態を強調

now, still(今も続いている状態)

⏳ 時間を示す

since then, so far(時間経過)

副詞 意味 用法・例文
already すでに 動作が完了しており、その「結果」が今に影響している場合に使う。
例:She has already eaten, so she isn’t hungry now.
yet もう・まだ 「完了していない」ことが今も続いているときに使われる。
例:I haven’t found my wallet yet.
📍now 結果が「今の状態」になっていることを自然に示す副詞。
例:He has left now, so the room is empty.
📊so far これまでのところ 結果が「これまでの進捗」に影響しているときに使う。
例:We have completed three tasks so far.
📜since / then それ以来 過去の出来事の結果が今も続いているときに用いる。
例:I have felt anxious since then.
🔧still まだ 動作の結果が「今も継続している」状態を表す。
例:She has still not answered my message.
🪙left 残っている 動作の完了によって「何かが残った状態」になることを表現。
例:I have only one ticket left.
📘 まとめ:"今の状態に残る" を伝える現在完了の使い方
  • 🧠
    意味:
    ~した結果、今~である」という状態を伝えるときに使う。
    (例:ガラスを割った → 今も割れたまま)
  • 🛠️
    構文:
    have / has + 過去分詞
    主語に合わせて have または has を使う
  • 🧩
    よく使う副詞:
    already, yet, still
    結果が続いていることを示す副詞がよく使われる
  • 代表例文:
    She has broken the window.
    (ガラスを割った → 今も割れたまま)
  • NG比較:
    She broke the window.
    →「いつ割ったか」に焦点があり、今の状態は含まれない
  • 📌
    ポイント:
    行動の結果が今も残っているか」に注目しよう!
    → 状態の継続を伝えるときは「結果」用法を使う!

🌟「今の状態」を重視するときにピッタリの表現です!

2-3. 経験(〜したことがある)

I have visited Italy twice. の例を示すイメージ

「I have visited Italy twice.」のように、過去の経験を伝える場面で使える典型例です

「〜したことがある」と伝えたいときの表現

現在完了の 経験 用法では、「人生の中で〜したことがある」というような、過去の経験を現在までの文脈で伝えるときに使います。

  • 構文:have / has + 過去分詞
  • 副詞:ever, never, before, once, twice などがよく使われる

💡「これまでに〜したことがある」という人生の中での経験を伝える用法です。

過去 現在 未来
🧠
これまでの出来事
経験済み

例:I have been to France.
→(人生で)フランスに行ったことがある

  • 🔹
    have / has + 過去分詞 の形で、人生経験や過去の出来事を表す
  • 🔹
    ever, never, before, once などが頻出
  • 🔹
    「今までに何回〜したか」を表現することも可能

I have visited Italy twice.

(私はイタリアに2回行ったことがあります)

🔍 「行ったことがある」という過去の経験を表す現在完了形。回数を伴う表現にぴったり。

🔁 同義表現: I've been to Italy twice, I've gone to Italy twice(少し意味が異なる)

構造:S + have + Vpp(経験) / 発音:[ˈaɪ hæv ˈvɪzɪtɪd]

She has never eaten sushi before.

(彼女はこれまでに一度も寿司を食べたことがありません)

🔍 「never」は否定の経験でよく使われる副詞。before をつけると強調になる。

🔁 同義表現: She hasn't ever tried sushi

構造:S + has + never + Vpp / 発音:[ʃiː hæz ˈnevər ˈiːtn]

Have you ever been to London?

(ロンドンに行ったことはありますか?)

🔍 質問で経験をたずねるときによく使われるパターン。ever を入れると丁寧。

🔁 同義表現: Have you ever visited London?

構造:Have + S + Vpp(経験) / 発音:[hæv juː ˈevər bɪn]

We have heard that song many times.

(私たちはその歌を何度も聞いたことがあります)

🔍 「many times」は繰り返し経験を表す。現在完了と相性がよい。

🔁 同義表現: We’ve listened to that song often

構造:S + have + Vpp / 発音:[wiː hæv hɜːrd]

I have fallen in love before.

(私は以前、恋をしたことがあります)

🔍 恋愛などの「一度の深い経験」でも現在完了が使える。

🔁 同義表現: I’ve been in love before

構造:S + have + Vpp / 発音:[aɪ hæv ˈfɔːlən]

よく使われる副詞

現在完了の 「経験」用法 では、過去に起こった出来事が現在に影響していることを表す副詞が使われます。

副詞を使うことで、過去の経験が現在どのように影響を与えているかを明確にできます。

💬 経験の有無を強調

ever, never

🧠 経験の回数を強調

once, twice, many times

📍 継続的な経験

before, so far

副詞 意味 用法・例文
🌟ever これまでに 疑問文・否定文で「これまでに〜したことがある?」
例:Have you ever tried sushi?
💬never 一度も〜ない 経験が一度もないことを強調する副詞。
例:I have never ridden a horse.
🔁once 一度 経験の回数を具体的に言いたいときに使う。
例:I have visited Kyoto once.
🔂twice 二度 「2回の経験がある」と伝えるときに使う副詞。
例:I have been to Italy twice.
🔢three times / many times 何度も 回数を強調したいときに使われる。
例:I've seen that movie three times.
📘 まとめ:現在完了の「経験」用法
  • 🌍
    意味:
    「これまでに〜したことがある」=人生の中の経験を表す。
  • 🔧
    構文:
    have / has + 過去分詞
    主語に合わせて have / has を使い分けよう。
  • 🧭
    よく使う副詞:
    ever, never, once, twice, many times
    経験の有無や回数を表すのに便利!
  • ⚠️
    注意:
    「過去のいつ」と時点を具体的に言いたいときは 過去形 を使おう!
    例:❌ I have visited Kyoto in 2020. → ✅ I visited Kyoto in 2020.

🌟「これまでの経験」を伝えたいときはこの用法でバッチリ!

📝 現在完了の経験用法クイズに挑戦!

「〜したことがある」「一度もない」「何度もある」など、人生の経験を英語で表すクイズに挑戦してみましょう!副詞の使い方や語順のポイントにも注目です。

2-4. 継続(ずっと〜している)

10年間家に住み続けていることを話す女の子のイラスト。継続用法を表す例文付き。

She has lived here for 10 years. という例文をイメージで表現しています。

「過去から今までずっと続いている」という継続のニュアンスがポイント!

💡 「ずっと〜している」という感覚を伝えるのが、現在完了の継続用法です。
ある動作や状態が過去から始まり、今も続いていることを表します。

👉 「〜からずっと(since)」や「〜のあいだずっと(for)」とセットで使われることが多く、
「経験」や「結果」など他の用法との違いを意識すると効果的です。

💡「過去の行動が今の状態に影響している」ことを示す現在完了の「継続」用法です

過去 現在 未来
📍
過去からの状態
継続中

例:「She has lived here for 10 years.」
→(彼女はここに10年間住んでいる)

She has lived here for 10 years.

(彼女はここに10年間住んでいます)

🔍 「10年前から今まで住み続けている」という継続を表す現在完了。

🔁 同義表現: She has been living here for 10 years.

構造:S + has + Vpp(継続) / 発音:[ʃiː hæz lɪvd]

I have studied English since I was ten.

(私は10歳のときから英語を勉強しています)

🔍 「since + 過去の時点」で継続の始まりを表すのがポイント。

🔁 同義表現: I started studying English when I was ten, and I still do.

構造:S + have + Vpp + since ~ / 発音:[aɪ hæv ˈstʌdid]

They have been friends for a long time.

(彼らは長い間友だちです)

🔍 状態動詞「be」を使って「友人関係の継続」を表現。

🔁 同義表現: They became friends long ago and still are.

構造:S + have been + 名詞 / 発音:[ðeɪ hæv bɪn]

We have worked on this project all week.

(私たちはこのプロジェクトに一週間ずっと取り組んでいます)

🔍 「all week」などの時間表現も継続を示す強いサイン。

🔁 同義表現: We’ve been working on this project all week.

構造:S + have + Vpp / 発音:[wiː hæv wɜːrkt]

I have loved you since the day we met.

(君に出会った日から、ずっと君を愛している)

🔍 恋愛系の「心の継続」を表す定番フレーズ。since + 特定の過去の瞬間に注目。

🔁 同義表現: I've been in love with you since then.

構造:S + have + loved + since ~ / 発音:[aɪ hæv lʌvd]

よく使われる副詞

現在完了の 「継続」用法 では、動作や状態が「今も続いている」ことを補足する副詞がよく使われます。

使う副詞によって「開始からの期間」や「具体的な時点」などが変わります。

⏳ 時間の経過を示す

for, since, how long

💬 会話で使いやすい

for now, so far(今のところ)

🧠 感情・ニュアンスを含む

still, yet(否定や未完了の感覚)

副詞 意味 用法・例文
for 〜の間 継続期間を示す副詞。「〜の間ずっと」を表現する。
例:She has lived here for 10 years.
since 〜以来 継続の開始時点を示す副詞。「〜以来ずっと」を表現する。
例:I have known him since 2010.
how long どれくらいの期間 継続期間を尋ねる際に使う。
例:How long have you been waiting?
📘 まとめ:現在完了の「継続」用法
  • 🔹
    意味:
    ずっと〜している」=ある動作や状態が過去から続いていることを示す。
    (例:She has lived here for 10 years.)
  • 🔹
    構文:
    have / has + 過去分詞
    状態動詞(live, stay, work など)を使って「今もその状態が続いている」ことを表現する。
  • 🔹
    よく使われる副詞:
    for, since, how long
    継続期間や開始時点を示す副詞。
  • NG例との比較:
    She lived here for 10 years.
    → これは過去形。現在完了の「継続」ではなく、過去の一時的な出来事を表す。
  • 🔹
    ポイント:
    「継続中であること」に焦点を当て、今も続いている状態を伝える!

🌟「ずっと〜している」という状態を伝えるのにぴったり!

📝 現在完了の継続用法クイズに挑戦!

「ずっと〜している」「今も続いている」など、動作や状態が継続していることを表す現在完了の使い方をクイズで確認しましょう!
「since」「for」「how long」などの副詞表現や、動詞の使い方にも注目です。

3. 過去完了形(had + 過去分詞)

英語で 「〜する前にすでに〜した」「過去のある時点で〜していた」 と伝えたいとき、どうしますか? そんなときに使えるのが 過去完了形 です。

用法 意味 例文
完了 「ある時点ではすでに〜していた」 I had finished my homework before I went out.
(外出する前に宿題を終えていた)
結果 「過去の出来事の結果、ある時点では〜であった」 She had already left when I arrived.
(私が到着したとき、彼女はすでに出発していた)
経験 「〜したことがあった」 I had visited Kyoto before I went to Tokyo.
(東京に行く前に京都に行ったことがあった)
継続 「過去のある時点までずっと〜していた」 They had known each other for 10 years before they got married.
(結婚する前に、彼らは10年間お互いを知っていた)
大過去 「別の過去の文と比べて、さらに前に起きた出来事」 He had left when I arrived.
(私が到着したとき、彼はすでに出発していた)
その他 「〜するつもりだったのに」「〜したかったのに」など未実現の意図・願望 I had hoped to see her, but she didn’t come.
(彼女に会いたかったけど、来なかった)

過去完了をマスターしよう!

過去完了を使いこなすことで、過去の出来事をより正確に伝える力が身につきます。

たとえば:

I had finished my homework before I went out.

(外出する前に宿題を終えていた)

🌟 英会話や試験でも、瞬時に過去の出来事を整理して話せるようになります!

3-1. 完了(〜したところだった)

I had finished my homework before I went out のイラスト

「過去のある時点で完了したこと」を示す代表シーン

  • 🔹
    「〜する前にすでに〜した」という感覚を伝えるのが過去完了形の「完了」用法です。
  • 🔹
    構造:had + 過去分詞
    過去の時点より前に完了したことを伝えます。
  • 🔹
    よく使う副詞:just, already, before
  • 🔹
    過去形との違い:単なる過去ではなく、過去のある時点までに完了したことに焦点を当てます。

💡「過去の動作が「ある時点で完了したこと」を示す」ことを表します

過去 現在
📍
宿題終了時点
📍
外出開始時点
宿題終了
外出

例:外出する前に宿題を終えていた
1つ目の完了(宿題終了)から2つ目の完了(外出)まで、過去の時点での完了動作を示します。

I had finished my homework before I went out.

(私は外出する前に宿題を終えていました)

🔍 「had + 過去分詞」で、過去のある時点までに完了した動作を示します。外出前に宿題が終わっていたことを表現。

🔁 同義表現: By the time I went out, I had finished my homework.

構造:S + had + Vpp / 発音:[aɪ hæd fɪnɪʃt]

She had already left when I arrived.

(私が到着した時、彼女はすでに出発していました)

🔍 過去の時点で「すでに〜していた」と伝えるために過去完了を使います。到着時点では彼女はすでに出発していたという結果。

🔁 同義表現: When I arrived, she had already left.

構造:S + had + Vpp / 発音:[ʃi hæd ɔːlˈrɛdi lɛft]

By the time he had finished his work, it was already late.

(彼が仕事を終えた時、すでに遅くなっていました)

🔍 「By the time」+過去完了で、ある時点までに完了した動作を強調します。

🔁 同義表現: When he finished his work, it was already late.

構造:By the time + S + had + Vpp / 発音:[baɪ ðə taɪm hi hæd fɪnɪʃt]

They had known each other for many years before they got married.

(彼らは結婚する前に長い間お互いを知っていました)

🔍 過去完了は、過去のある時点まで続いていた状態(知っていた)を表すのに使います。

🔁 同義表現: They knew each other for many years before they got married.

構造:S + had + Vpp / 発音:[ðeɪ hæd noʊn]

I had never seen such a beautiful sunset before.

(私はこれまでにこんな美しい夕日を見たことがありませんでした)

🔍 「never」を使って過去の経験が一度もなかったことを表現します。

🔁 同義表現: I had never witnessed such a beautiful sunset before.

構造:S + had + never + Vpp / 発音:[aɪ hæd ˈnɛvər siːn]

よく使われる副詞

過去完了の 「完了」用法 では、動作が「ある時点で完了した」という感覚を補足する副詞がよく使われます。

使う副詞によって「完了の直後」や「すでに完了した状態」などが強調されます。

💬 会話で使いやすい

just, already, yet, just now など

🧠 感情・ニュアンスを含む

finally, just(達成感・安堵など)

📚 文語・フォーマル寄り

recently, lately(書き言葉・説明文で使用)

副詞 意味 用法・例文
🕒just ちょうど 動作が今まさに完了した直後を表す。
例:I had just finished my homework when the phone rang.

(私は宿題を終えたところだった、そのとき電話が鳴った)

already すでに 動作がすでに完了していることを強調。
例:She had already left when I arrived.

(私が到着した時、彼女はすでに出発していた)

yet もう・まだ 否定文や疑問文で「まだ」や「もう?」に使う。
例:Had you finished your homework yet?

(あなたはもう宿題を終えましたか?)

📍before 〜の前に 過去のある時点より前に完了したことを強調。
例:I had finished the task before the deadline.

(私は締め切りの前にそのタスクを終えていた)

📅by 〜までに 過去のある時点までに完了したことを示す。
例:He had completed the project by the time I arrived.

(私が到着した時点で、彼はそのプロジェクトを完了していた)

過去完了を使いこなそう!

過去完了を使うことで、過去の出来事をより正確に伝える力が身につきます。

たとえば:

I had finished my homework before I went out.

(外出する前に宿題を終えていた)

🌟 試験や会話でも、瞬時に過去の出来事を整理して話せるようになります!

📘 まとめ:過去完了の「完了」用法
  • 🟦 意味: 「過去のある時点までに完了していた動作や状態」を表す
    例:宿題を終えた、電車が出た、誰かが出発した など
  • 🔧 構文: had + 過去分詞
    過去の時点より前に完了していた動作や状態を表す
  • 💬 よく使う副詞: just, already, before, by
    yet は否定文・疑問文で使うのが基本
  • ✅ 代表フレーズ: She had just left.(彼女はちょうど出発したところだった)
    過去のある時点で完了していたことを強調する表現
  • ❌ NG比較: She just left.(過去形)は、**過去の時点で完了した動作**を表します。
  • 🔁 過去完了形と過去形との違い: 過去完了は「ある時点までに完了していた」という意味で、過去形は単なる過去の出来事を表します。

🌟「終わったよ!」を “過去のある時点” で伝えたいときにピッタリの表現!

📝 過去完了の完了用法クイズに挑戦!

「〜する前にすでに〜していた」という過去完了の使い方をクイズで練習!
よく使われる副詞(just, already, before など)の位置や使い方にも注目しよう。

3-2. 結果(〜した結果〜だった)

I had missed the bus, so I was late for work のイラスト

「過去の動作がその後の結果に影響を与える」状態を示すシーン

英語で**「〜した結果、〜だった」**を伝えたいときに使うのが**過去完了形の結果用法**です。 過去に起こった出来事が、**その後の状況や状態にどんな影響を与えたのか**を表現する時に、過去完了形はよく使われます。

💡「過去の動作が、**その後の結果**にどのように影響を与えたか」を示すことを表します。

過去 現在(結果)
📍
バス乗り遅れ
📍
遅刻(結果)
バスに乗り遅れたから遅刻した

バスに乗り遅れたことがその後の**遅刻**という結果に影響を与えた状態を示します。

I had missed the bus, so I was late for work.

(私はバスに乗り遅れたので、仕事に遅刻した)

🔍 「had missed」は過去の動作(バスに乗り遅れたこと)が、**その後の結果**(遅刻)に影響していることを示します。

The workers had completed the construction before the deadline.

(労働者たちは締め切り前に建設作業を完了していた)

🔍 「had completed」は、過去の動作(建設作業が完了したこと)が、その後の結果(締め切り内で完了)に影響を与えていることを示します。

I had forgotten my keys, so I couldn’t enter the house.

(私は鍵を忘れたので、家に入れなかった)

🔍 「had forgotten」は過去の動作(鍵を忘れたこと)が、後の結果(家に入れなかった)に繋がったことを示します。

He had studied hard for the exam, so he passed with flying colors.

(彼は試験のために一生懸命勉強したので、見事に合格した)

🔍 「had studied」は過去の動作(勉強)が、試験の結果(合格)に影響したことを示しています。

They had left the party early, so they missed the surprise announcement.

(彼らは早めにパーティーを去ったので、サプライズの発表を見逃した)

🔍 「had left」は過去の動作(パーティーを去ったこと)が、その後の結果(発表を見逃した)に影響を与えていることを示しています。

よく使われる副詞

過去完了の 「結果」用法 では、過去の動作や出来事がその後の**状況**や**結果**にどのように影響を与えたのかを表す副詞がよく使われます。

使う副詞によって、**完了した時点**や**その影響**を強調することができます。

💬 結果の強調

so + that, as a result(〜した結果)

🧠 理由を表す

because, because of(〜のせいで)

📍 時点の強調

before, by the time(〜の時点で)

副詞 / フレーズ 意味 用法・例文
so + that 〜したので ある出来事が影響を与えて、その結果として何かが起こったことを表現。
例:I had studied so hard that I passed the exam.
(私は一生懸命勉強したので、その試験に合格した)
because 〜したので ある出来事の結果として、理由を示す。
例:He had forgotten his umbrella because it was raining.
(彼は傘を忘れたので、それは雨が降っていたからだ)
as a result その結果 ある出来事がその後にどのような結果を引き起こしたかを示す。
例:He had worked late, and as a result, he was exhausted the next day.
(彼は遅くまで働いたので、その結果、翌日は疲れ果てていた)
because of 〜のせいで ある出来事が原因で何かが起こったことを強調。
例:He had missed the bus because of the traffic jam.
(彼は渋滞のせいでバスに乗り遅れた)
due to 〜のために ある出来事が原因で他の出来事が起こったことを示す。
例:The event had been cancelled due to the weather.
(そのイベントは天候のためにキャンセルされた)
📘 まとめ:過去完了の「結果」用法
  • 🟦 意味: 「〜した結果、〜だった」という感覚を伝えるのが**過去完了の「結果」用法**です
    例:バスに乗り遅れた → その結果、遅刻した
  • 🔧 構文: had + 過去分詞
    過去の動作がその後にどのような**結果**を引き起こしたのかを伝える
  • 💬 よく使う副詞: so + that, before, because, as a result
    beforeは過去の時点における結果を強調するのに使います
  • ✅ 代表フレーズ: I had missed the bus, so I was late for work.(私はバスに乗り遅れたので、仕事に遅刻した)
    過去の動作(バスに乗り遅れた)による結果(遅刻)が発生したことを示す
  • ❌ NG比較: I missed the bus, so I was late for work.(過去形)では、過去の出来事(バスに乗り遅れたこと)が**その後の結果**として表現されるわけではありません。
    → 過去完了形を使うことで、過去の出来事がその後の**結果**にどのように影響したかを示すことができます。
  • 🔁 過去形との違い: 過去完了は「**結果**」を強調する表現です。過去形は単に「その出来事」が起こっただけで結果は伝わりません。

🌟過去完了形の「結果」用法を使うことで、過去の出来事がその後にどのような結果を引き起こしたのかを明確に伝えることができます!

📝 過去完了の結果用法クイズに挑戦!

「〜した結果、〜だった」という流れを英語で自然に伝えるための過去完了の使い方を練習しましょう。結果につながる出来事に注目して、空欄に合う語を選んでみましょう!

3-3. 経験(〜したことがあった)

We had heard that song many times before のイラスト

「過去のある時点までに経験したこと」を示すシーン

英語で**「〜したことがあった」**という経験を伝えたいときに使うのが**過去完了形の経験用法**です。 過去完了形は、ある過去の時点よりも前に経験したことがある場合に使います。

💡「過去のある時点までに経験したこと」を伝える感覚を示します。

過去(経験) 現在
📍
過去の経験
📍
過去のある時点
過去の経験

「過去のある時点までに経験したことがある」という意味で、過去完了形を使います。

I had visited Kyoto before I went to Tokyo.

(私は東京に行く前に京都に行ったことがあった)

🔍 「had visited」は過去のある時点よりも前に経験したことがあるという意味です。

She had never eaten sushi before she went to Japan.

(彼女は日本に行く前に一度も寿司を食べたことがなかった)

🔍 「had never eaten」は過去のある時点よりも前に一度も経験したことがないことを表します。

Have you ever been to London before?

(ロンドンに行ったことがあるかどうか、過去の時点で尋ねる)

🔍 「Have you ever been」は過去の経験について尋ねる時に使います。

We had heard that song many times before.

(私たちはその歌を何度も聞いたことがあった)

🔍 「had heard」は過去のある時点よりも前に経験したことがあることを表します。

よく使われる副詞

過去完了形の 「経験」用法 では、過去に経験したことが現在までの文脈でどのように影響を与えたのかを示す副詞がよく使われます。

使う副詞によって、経験の有無や回数を強調することができます。

💬 経験の有無

ever, never(これまでに〜したことがある、したことがない)

🧠 経験の回数

once, twice, many times(一度、二度、何度も)

📍 継続的な経験

before, so far(これまでに)

副詞 / フレーズ 意味 用法・例文
ever これまでに 経験の有無を尋ねる際に使う副詞。
例:Have you ever been to London before?
(ロンドンに行ったことがありますか?)
never 一度も〜ない 経験が一度もないことを強調する副詞。
例:She had never eaten sushi before.
(彼女は日本に行く前に一度も寿司を食べたことがなかった)
once 一度 経験の回数を強調する副詞。
例:I had visited Kyoto once before I went to Tokyo.
(私は東京に行く前に京都に一度行ったことがあった)
twice 二度 経験の回数を強調する副詞。
例:I had been to Italy twice before I moved to Spain.
(私はスペインに引っ越す前にイタリアに2回行ったことがあった)
many times 何度も 経験の回数を強調する副詞。
例:We had heard that song many times before.
(私たちはその歌を何度も聞いたことがあった)
📘 まとめ:過去完了の「経験」用法
  • 🟦 意味: 「〜したことがあった」と伝える過去完了の「経験」用法
    例:京都に行ったことがあった、寿司を食べたことがなかった
  • 🔧 構文: had + 過去分詞
    過去のある時点よりも前に経験したことを伝える。
  • 💬 よく使う副詞: ever, never, once, twice, many times
    経験の有無や回数を表すのに便利!
  • ✅ 代表フレーズ: I had visited Kyoto before I went to Tokyo.(私は東京に行く前に京都に行ったことがあった)
    過去のある時点よりも前に経験したことを伝える表現
  • ❌ NG比較: I visited Kyoto in 2020.(過去形)は時点を強調しており、過去完了とは異なる用法です。

🌟過去完了形の「経験」用法を使うことで、過去のある時点より前に経験したことを伝えることができます!

📝 過去完了の経験用法クイズに挑戦!

「〜したことがあった」「一度もなかった」「何度もある」など、過去のある時点までの経験を英語でどう表すか、クイズでチェックしてみましょう。
副詞の使い方(ever, never, once など)や語順にも注目!

3-4. 継続(ずっと〜していた)

They had known each other for 10 years before they got married のイラスト

「過去のある時点まで継続していた状態」を表す場面

英語で「ずっと〜していた」という感覚を伝えたいときに使うのが過去完了形の継続用法です。 ある過去の時点までに動作や状態が継続していたことを表します。

💡「過去からある時点まで続いていたこと」を示します。

過去 現在
📍
出会い
📍
結婚
10年間知り合いだった

「過去の時点」までに状態がずっと続いていたことを伝えるために過去完了形が使われます。

They had known each other for 10 years before they got married.

(彼らは結婚する前に10年間お互いを知っていた)

🔍 「had known」は知り合っていた状態が「結婚する過去の時点」まで継続していたことを表します。 「know」は状態動詞なので、had been knowingのような進行形にはできません。

I had worked at that company for five years before I changed jobs.

(私は転職する前にその会社で5年間働いていた)

🔍 「had worked」は、「過去のある時点(転職)」の前まで続いていた勤務期間を表します。 単なる過去形では「どの時点まで続いたのか」が曖昧になりますが、過去完了形で「〜する前までずっと」が明確になります。

She had lived in Osaka for 12 years before she moved to Tokyo.

(彼女は東京に引っ越す前に12年間大阪に住んでいた)

🔍 「had lived」は引っ越しという出来事の前までの長期の居住状態を表しています。 for 12 yearsという期間を明確に示すことで、継続していたことが強調されます。

He had attended that school for three years before he transferred.

(彼は転校する前にその学校に3年間通っていた)

🔍 「had attended」は「通っていた」という習慣的な行動が「転校」という過去の出来事より前に継続していたことを示します。 before he transferredのような節とセットで使うと、時系列がよりクリアになります。

They had been business partners for over a decade before they split up.

(彼らは別れる前に10年以上ビジネスパートナーだった)

🔍 「had been」は状態の継続を表す代表的な使い方です。
状態動詞「be」の過去完了形として、関係が10年以上続いていたことを自然に表現できます。

She had felt unwell for several days before she went to the doctor.

(彼女は病院に行く前に数日間体調が悪かった)

🔍 「had felt」は体調の悪さ診察の前まで続いていたという状態を表しています。 「feel + 形容詞(unwell)」は身体・感情の継続表現に使われることが多いです。

It had rained all morning before the sun finally came out.

(午前中ずっと雨が降っていたが、ようやく太陽が出てきた)

🔍 「had rained」は天候が継続していたことを過去の時点(太陽が出た)までさかのぼって説明しています。 all morningのような継続表現と一緒によく使われます。

I had loved her for years before I finally told her.

(私は彼女に告白する前にずっと彼女を愛していた)

🔍 「had loved」は心の中の感情の継続を表す、感情系動詞の定番表現です。 for yearsによって、長い間続いていた気持ちであったことが伝わります。

よく使われる副詞

過去完了の「継続」用法では、「どれくらいの期間続いていたか」を表す副詞がよく使われます。

"for + 期間" や "since + 時点" が定番パターンです。

⏳ 継続期間を示す

for, for a long time

どれくらい続いていたかを明確にしたいとき

📍 開始時点を示す

since, ever since

どの時点から始まったかを伝えたいときに

🛑 終了時点を示す

before, until, by the time

どの時点まで続いていたのかを強調したいとき

副詞 / フレーズ 意味 用法・例文
for + 期間 〜の間 継続期間を表す表現。
例:I had worked there for five years.
since + 過去の時点 〜以来 継続の開始時点を示す表現。
例:He had lived there since 2000.
before + 過去の出来事 〜する前に 継続の終了時点を示す表現。
例:They had studied English before they traveled abroad.
by the time 〜する時までに 継続がある時点までに完了していたことを示す。
例:I had lived in Canada by the time I turned 18.
until + 過去の時点 〜までずっと 主に否定文で使われ、継続の終了を表す。
例:He hadn't spoken to her until he apologized.
all + 時間語(morningなど) 〜中ずっと 時間の全体にわたって継続していたことを表す。
例:It had rained all morning before the sun came out.
for a long time 長い間 抽象的な長期継続を表現。
例:I had waited for a long time before the bus arrived.
ever since 〜以来ずっと 過去のある時点から継続していることを強調する語。
例:She had been quiet ever since the accident.
📘 まとめ:過去完了の「継続」用法
  • 🟦 意味: 「過去のある時点まで、ずっと〜していたこと」を伝えるのが過去完了の継続用法です。
    例:知り合ってから10年間 → 結婚、など「長く続いていた」ことを強調
  • 🔧 構文: had + 過去分詞(+for / since / before など)
    状態動詞(be, know, love など)と一緒によく使われます。
    進行形にしにくい動詞も、継続の意味で自然に表現できます。
  • 💬 よく使う副詞: for, since, before, by the time, until, ever since, all morning, for a long time
    継続の「始まり」や「終わり」を伝える副詞が多く使われます。
  • ✅ おすすめフレーズ: They had known each other for 10 years before they got married.
    結婚する前にずっと知り合いだったことを自然に伝える英語表現。
  • ❌ NG比較: They knew each other for 10 years.(過去形)では英語的に不自然。
    「10年間続いていた」ことを表すには過去完了が必要です。
  • 🔁 完了 vs 継続の違い: I had finished the book. → 終了の結果
    I had been reading the book. → ずっと読んでいた状態
    「完了」=終わったこと、「継続」=続いていたこと を区別しましょう。
  • 🕒 時間のイメージ: ▶︎ 出会う10年間知り合いだった結婚
    💡「過去の出来事」まで継続していたことを伝えるのがポイント!

🌟 状態がどれだけ続いていたかを自然に伝えられるようになると、
英語で「背景」や「人間関係」をリアルに語れるようになります!

3-5. 大過去(さらに過去の出来事)

過去の中のさらに過去の出来事を表す図

「過去の中のさらに過去」を表現するための時間軸イメージ

「大過去」とは、過去の出来事よりもさらに前に起きたことを表すときに使われる過去完了形のことです。

ある出来事が過去に起きたあとで、「そのときすでに〇〇だった」という時間の前後関係を明確にしたい場合に使います。

💡「過去の中のさらに過去」を表すイメージです。

過去(大過去) 過去(直近の過去)
📍
鍵を忘れた
📍
家に戻った

📝 I had forgotten my keys when I came back home.

「家に戻った(過去)」時点ですでに「鍵を忘れていた(大過去)」ことを表現しています。

I had forgotten my keys when I came back home.

(家に戻ったとき、私は鍵を忘れていた)

🔍「came back」は過去の出来事、「had forgotten」はさらに前のこと(大過去)を表します。

I had finished my homework before the guests arrived.

(お客さんが来る前に、私は宿題を終えていた)

🔍 「arrived」は過去、「had finished」はその前の出来事。
➤ 過去の中でも「先に終えていた」ことを強調するために過去完了形が使われています。

She had left the office when I called her.

(私が電話したとき、彼女はすでにオフィスを出ていた)

🔍 電話をかけた時点(過去)よりも前に「退社していた(大過去)」ことを伝えています。
➤ 「もういなかった」ことを明確にするために過去完了が使われています。

He had loved her for years before they broke up.

(彼は別れる前、何年も彼女のことを愛していた)

🔍 「for years」は継続を示していますが、焦点は「別れた時点で、すでに愛があった」ことです。
➤ このように、「過去のある出来事(別れ)よりも前にすでに続いていた状態」は、大過去の用法として扱われます。

🔁 同じ「for years」があっても、They had known each other for 10 years before they got married. は「関係が続いていた」ことに焦点があるため継続用法。
一方この文では、「その状態が終了した背景として語られている」ため、語用的には大過去に分類されます。

They had eaten lunch when we arrived.

(私たちが到着したとき、彼らはすでに昼食を終えていた)

🔍 「到着した」のは過去、「昼食を食べ終えた」のはその前なので、過去完了形を使います。
➤ 「すでに終わっていたこと」を伝えるとき、had + 過去分詞が自然に使われます。

She had never seen the movie before we watched it together.

(私たちが一緒にその映画を見るまで、彼女は一度も見たことがなかった)

🔍 「一緒に観た(過去)」よりも前の状態(経験がなかった)を過去完了で表現しています。
➤ 「初めての経験」や「背景としての状態」を伝える場面でも、過去完了はよく使われます。

🔁 過去形で表現しても自然なケース

過去の出来事を時系列にそのまま並べるだけの場面や、接続詞(before / after など)で順序が明確な場合は、必ずしも過去完了を使わず過去形で自然に表現できることもあります。

Bill bought a watch in Paris and sent it to her.

(ビルはパリで腕時計を買って、それを彼女に送った)

🔍 時系列が自然で明確なので、過去形だけでも通じます。

After Susan finished dinner, she went out.

(スーザンは夕食を終えてから、外出した)

🔍「after」のおかげで時系列が明確なので、過去形だけでもOKです。

よく使われる副詞

大過去(過去完了)の文では、「どちらの出来事が先だったのか」を明確に伝えるために、時を表す副詞経験・完了を示す副詞がよく使われます。

とくに before, by the time, never などは、出来事の順序や経験の有無を示すうえでとても重要なキーワードです。

⏳ 過去の順序を明確に

before, after, by the time

どちらの出来事が先だったかを伝えたいときに

🧠 初めての経験・状態

never, ever, just

「〜したことがなかった/ちょうど〜したところ」などを表す

📘 否定・強調表現

not, already, yet

「まだ〜していなかった」「すでに〜していた」などを表現

副詞 / フレーズ 意味 用法・例文
before 〜する前に ある出来事よりも前の出来事を示す。
例:He had left before I arrived.
(私が到着する前に、彼は出発していた)
by the time 〜する時までに ある時点までに出来事が完了していたことを示す。
例:She had finished the report by the time the meeting started.
(会議が始まる時までに、彼女は報告書を仕上げていた)
after 〜した後で ある出来事の後に別の出来事が起こったことを示す。
例:After I had eaten dinner, I went out.
(夕食を食べた後で、私は外出した)
never 一度も〜なかった 「それまでに経験がなかった」ことを示す。
例:I had never seen snow before I visited Canada.
(カナダを訪れる前に、私は一度も雪を見たことがなかった)
already すでに〜していた ある時点よりも前に完了していたことを示す。
例:The movie had already started when we arrived.
(私たちが到着したときには、その映画はすでに始まっていた)
📘 まとめ:大過去(過去の中のさらに前)
  • 🟦 意味: 大過去とは「過去の中の、さらに前に起きていた出来事」を表す表現です。
    例:I had left the house before it started raining.
    (雨が降り出す前に、私は家を出ていた)
  • 🔧 構文: had + 過去分詞(過去完了形)
    2つの出来事があったとき、「より早く起きた方」に使います。
  • ⏳ よく使われる副詞: before, after, by the time, never, already
    「どちらが先に起きたか?」や「経験の有無」などを伝える手助けになります。
  • 📝 使用シーン: 出来事の背景・順序を伝えたいとき/物語の展開/回想・説明文など
  • ❌ NG比較: I left the house before it started raining.(過去形のみ)でも文は通じますが、
    「出発」と「雨」の順序があいまいになります。過去完了を使うと順序がはっきり伝わります。
  • 🎯 ポイント: 伝えたいのは「何が先だったのか?」。過去形では伝えきれないニュアンスを補うのが大過去の役割です。

🌟 大過去を使いこなせば、物語や説明に深みが出て「英語が自然に流れる感覚」が身につきます!

🧩 理解チェック|大過去(さらに過去の出来事)

「過去の中のさらに過去」を自然に伝えるには had + 過去分詞 を使うのがポイントです。

このクイズでは、出来事の順序背景としての過去の状態を正しく伝えられるかを確認しましょう。

「when / before / by the time / never / already」などの副詞にも注目です!

3-6. その他の用法(実現しなかった意図など)

過去完了形は、単なる時系列だけでなく、過去に持っていた願望・意図・期待などが実現しなかったことを表す場面でも使われます。

特に want, intend, hope, expect, mean, think などの動詞と一緒に使うことで、「〜したかったのに/するつもりだったのに」というニュアンスを出せます。

一人になりたかったオードリーのイメージ

「一人になりたかったのに、そうできなかった」オードリーの気持ちをイメージ

Audrey had wanted to be alone last night.

(オードリーは昨夜、一人になりたかった)

🔍 「had wanted」は過去の時点でそうしたかったけれど、実現しなかったというニュアンスを含みます。

🔁 同義表現:Audrey wanted to be alone, but she couldn’t.

構造:過去完了(願望の未実現) / 発音:ˈɔːdri hæd ˈwɒntɪd

He had intended to study in the U.K.

(彼は英国へ留学するつもりだった)

🔍 意図はあったが、実際には叶わなかった(過去の計画が未実現)ことを示します。

🔁 同義表現:He intended to study in the U.K., but he couldn’t.

構造:過去完了(意図の未実現) / 発音:hiː hæd ɪnˈtɛndɪd

They had hoped to win the match.

(彼らは試合に勝ちたいと望んでいた)

🔍 「had hoped」は試合前に期待をしていたが、実際には望み通りにならなかったというニュアンスを表します。

🔁 同義表現:They hoped to win, but they lost.

構造:過去完了(願望の未達) / 発音:ðeɪ hæd hoʊpt

She had meant to tell you earlier.

(彼女はもっと早くあなたに伝えるつもりだった)

🔍 「had meant」は伝えるつもりだったけれど、それが実現しなかったという意図の未実現を表します。

🔁 同義表現:She meant to tell you, but she forgot.

構造:過去完了(意図の未実現) / 発音:ʃiː hæd ment

I had thought the store was open on Sundays.

(私はその店が日曜日に開いていると思っていた)

🔍 「had thought」は過去のある時点でそう信じていたが、実際には違っていたという勘違い・思い違いを表します。

🔁 同義表現:I thought it was open, but it wasn’t.

構造:過去完了(思考の誤認) / 発音:aɪ hæd θɔːt

💭 want

〜したかったのに、できなかった

例:I had wanted to join them, but I was too busy.

📘 intend

〜するつもりだったが、実現しなかった

例:She had intended to call you, but she forgot.

🌟 hope

〜と望んでいたが、叶わなかった

例:They had hoped to win, but they lost the game.

🧠 expect

〜するつもりでいた(予想していた)が、実際には違った

例:We had expected better results.

📌 mean

〜するつもりだった(が実行できなかった)

例:He had meant to tell the truth.

💡 think

〜と思っていたけど違った(誤解・勘違い)

例:I had thought the meeting was canceled.

❌ 過去形との違いに注意!

過去の願望・意図などを表す動詞(want, hope, intend など)は、過去形でも文法的には正しいですが、「実現したかどうか」があいまいになります。

✅ 過去完了を使うと(未実現を暗示)

I had hoped to see her one last time.

(彼女に最後にもう一度会いたいと思っていた

→ 実際には会えなかったことを暗示しています。

❓ 過去形だと(実現したか不明)

I hoped to see her one last time.

(最後にもう一度会いたいと思っていた

→ 会えたかどうかは文脈次第。はっきりしません。

✅ 「実際には叶わなかった」ことをハッキリ伝えたいときは、過去完了を使いましょう!

📘 まとめ:実現しなかった意図・願望を表す過去完了
  • 🟦 意味: 過去に持っていた願望・意図・希望などが実現しなかったことを表すときに、had + 過去分詞 を使います。
    例:I had wanted to join the party, but I couldn’t.
  • 🔧 構文: had + wanted / intended / hoped / expected …
    実現していないニュアンス(過去の未完了)を強調します。
  • 💬 よく使われる動詞: want, intend, hope, expect, mean, think
    状態・意図・願望・予測など「気持ちや考え」に関する動詞が中心です。
  • ❌ NG比較: I hoped to see her.(過去形)では、実現したかどうかが不明
    I had hoped to see her. を使えば「実現しなかった」ことが明確に伝わります。
  • ✅ 使いどころ: 実際には叶わなかった気持ち・計画・予想を丁寧に伝えるときに便利!

🌟 この用法を使えば、「そのときはそう思っていたけれど、実際には違った」という気持ちの動きを自然に表現できます!

4. 未来完了形(will have + 過去分詞)

英語で 「未来のある時点で、すでに〜しているだろう」「〜したことになる」「ずっと〜していることになる」 を伝えたいときに使うのが 未来完了形 です。

用法 意味 例文
完了 「ある時点にはすでに〜しているだろう」 I will have finished my homework by 8 p.m.
(午後8時までには宿題を終えているだろう)
結果 「未来の出来事の結果、〜してしまっているだろう」 She will have left when you arrive.
(あなたが到着するころには彼女は出発しているだろう)
経験 「未来のある時点までに〜したことになるだろう」 We will have visited Italy three times by next year.
(来年までに私たちはイタリアを3回訪れたことになるだろう)
継続 「未来のある時点までずっと〜していることになる」 They will have been friends for 20 years next April.
(来年4月で彼らは20年間友達でいることになる)

未来完了をマスターしよう!

未来完了を使いこなすことで、予定や目標の達成、未来の見通しを自然に表現できるようになります。

たとえば:

I will have finished my homework by 8 p.m.

(午後8時までには宿題を終えているだろう)

🌟 ネイティブらしい「未来を見通す表現」ができるようになります!

4-1. 完了・結果(〜しているだろう)

未来のある時点までに宿題を終えている様子

「未来のある時点までに完了している」状態をイメージ

未来完了の 「完了・結果」用法 は、未来のある時点までに「何かを終えている」状態を表します。

🔍 「完了」は「行動を終えること」、「結果」はその影響や状態に注目した使い方です。

「〜しているだろう」「〜し終えているはずだ」という意味になり、bybefore などの時を表す副詞と一緒に使われます。

💡「未来のある時点」には何かが完了しているという状態を表します。

現在 未来(午後8時)
📍
現在
📍
午後8時(完了)
宿題を進めている(→8時までに完了)

午後8時の時点で宿題はすでに終わっているという未来の状態を示すときに未来完了形を使います。

I will have finished my homework by 8 p.m.

(私は午後8時までには宿題を終えているだろう)

🔍 「by 8 p.m.」が完了の締め切りを示し、未来のある時点には動作(宿題)が終わっていると予測しています。

🔁 同義表現: have completed my homework, be done with it

構造:未来完了(完了) / 発音:[aɪ wɪl həv ˈfɪnɪʃt]

She will have left when you arrive.

(あなたが到着するころには、彼女はすでに出発しているだろう)

🔍 「when you arrive」が未来の参照点で、その時点にはすでに「出発済み」である状態(=結果)を伝えています。

🔁 同義表現: already be gone, not be there anymore

構造:未来完了(結果) / 発音:[ʃi wɪl həv lɛft]

The guests will have eaten dinner by the time we arrive.

(私たちが到着するころには、来客は夕食を食べ終えているだろう)

🔍 「by the time we arrive」が基準時で、それまでに完了した出来事(食事)を示します。

🔁 同義表現: have finished dinner, already be done eating

構造:未来完了(完了) / 発音:[ðə ɡɛsts wɪl həv ˈiːtn]

I will have confessed my love by the time she leaves.

(彼女が帰るまでには、私は想いを打ち明けているだろう)

🔍 告白という行為が未来のある時点までに終わっていることを表す完了の用法です。

🔁 同義表現: told her how I feel, opened my heart

構造:未来完了(完了・意志) / 発音:[aɪ wɪl həv kənˈfɛst]

He will have used up all the ink by tomorrow morning.

(彼は明日の朝までにインクを全部使い切っているだろう)

🔍 使用が完了した状態(使い切ってしまっている)という結果の影響を示しています。

🔁 同義表現: run out of ink, not have any ink left

構造:未来完了(結果) / 発音:[hi wɪl həv juːzd ʌp]

よく使われる副詞

未来完了では、ある未来の時点までに動作が終わっていることを示すため、時を表す副詞や接続表現がよく使われます。

副詞を上手に使うことで、未来の「完了」や「結果」がいつまでに生じているかを明確に伝えられます。

📍 完了の期限

by, by the time, before

〜までに
⏱️ 結果の時点

when, by then, once

その時点で〜している
🔁 状態の変化

already, yet, soon

すでに/まだ/まもなく
副詞 / フレーズ 意味 用法・例文
by 〜までに 未来の締め切り時点を明確に指定
例:I will have finished it by noon.
(正午までにはそれを終えているだろう)
by the time 〜する時までに 他の出来事と時間関係を示す
例:He will have left by the time we arrive.
(私たちが着くころには彼は出発しているだろう)
when 〜するときには 結果が確認される時点を示す
例:You will have used it all when I get back.
(私が戻るころにはあなたは全部使い切っているだろう)
already すでに 完了している状態を強調する
例:She will have already gone out.
(彼女はすでに外出してしまっているだろう)
before 〜の前に 過去ではなく未来の「前に」にも使える
例:You will have heard the news before he does.
(彼よりも先にあなたがそのニュースを聞いているだろう)
once いったん〜したら 完了が先に起き、その結果に続く流れを示す
例:Once he arrives, we will have waited for an hour.
(彼が着いた時には、私たちは1時間待っていたことになる)
📘 まとめ:未来完了形の「完了・結果」用法
  • 💡 意味: 「未来のある時点では、すでに◯◯している」
    → 完了・結果の予測確信を表します。
    例:8時になったとき、私は宿題を終えているだろう
  • 🔧 構文: will have + 過去分詞
    例:I will have finished my homework.
  • ⏱️ 完了のタイミング: 「by 〜」「when 〜」「before」などで基準時を明確にするのがポイント!
    by the time we arrive, when you come, before tomorrow など
  • 💬 よく使う副詞: by, already, when, before, once
    完了を強調したり、比較の基準を明確にしたりできます
  • ✅ 代表フレーズ: I will have finished my homework by 8 p.m.
    (午後8時までには宿題を終えているだろう)
  • ❌ NG比較: I will finish my homework by 8 p.m.
    → 単なる未来の予定。「終えている状態」を伝えるならwill have + 過去分詞が必要!
  • 🔁 過去完了との違い: 過去完了=「過去のある時点にはもう終わっていた」
    未来完了=「未来のある時点には終わっているだろう」
    参照する“時間の軸”が異なります!

🌟 未来完了形を使えば、「これまでに◯◯している」という未来の状態を正確に伝えられるようになります!

4-2. 経験(〜したことになるだろう)

未来完了経験用の時間軸図

「未来のある時点までに経験したことがある」状態を示す図

英語で「来月には〜したことになる」「そのときまでに何度か経験しているだろう」と伝えたいとき、使えるのが 未来完了形の経験用法です。

この用法では、未来のある時点までに積み重ねられた経験に焦点をあてます。 「その時点で、〜したことがある状態になっている」ことを表すのがポイントです。

形はwill have + 過去分詞を使い、経験の蓄積や回数、体験の達成などを自然に表現できます。

「完了(〜し終えている)」「継続(〜し続けている)」との違いは、「してきたことがあるかどうか」という 経験の有無を強調する点です。

💡「未来のある時点までに、◯◯したことがある」経験を伝えるときに使います。

現在 ▶︎ 来月(未来の時点)
経験が積み重なっていく
🎬
1回目
🎬
2回目
🎬
3回目
 

この図は、来月(未来のある時点)までに映画を3回観たことがあるという「経験の蓄積」を表しています。

We will have seen that movie three times by next month.

(私たちは来月までにその映画を3回観たことになるだろう)

🔍 「by next month」で経験が蓄積された時点を示しています。

🔁 同義表現: watched it three times by then

構造:未来完了(経験) / 発音:[wiː wɪl həv siːn]

You will have met everyone on the team by then.

(その時までに、あなたはチームの全員と会ったことになるだろう)

🔍 「by then」で未来の完了時点を明示し、その時点までの経験を述べています。

🔁 同義表現: gotten to know everyone, been introduced to all

構造:未来完了(経験) / 発音:[juː wɪl həv mɛt]

I will have visited five countries by the end of this year.

(今年の終わりまでに私は5つの国を訪れたことになるだろう)

🔍 経験の累積的な表現に使われる定番構文です。

🔁 同義表現: traveled to, been to

構造:未来完了(経験) / 発音:[aɪ wɪl həv ˈvɪzɪtɪd]

She will have heard that song many times by then.

(彼女はその歌をその時までに何度も聴いたことになるだろう)

🔍 「many times」が繰り返し経験を表しているのがポイントです。

🔁 同義表現: listened to that song repeatedly

構造:未来完了(経験) / 発音:[ʃiː wɪl həv hɜːrd]

We will have loved each other for ten years next spring.

(来年の春で、私たちは10年間お互いを愛してきたことになる)

🔍 「for ten years next spring」は未来完了の経験+継続感を持った愛情表現の定番です。

🔁 同義表現: been in love for ten years

構造:未来完了(経験+継続) / 発音:[wiː wɪl həv lʌvd]

よく使われる副詞

未来完了の 「経験」 を表すときには、頻度・回数・時点を示す副詞や副詞句がよく使われます。

「どのくらいの回数か」「いつまでに」「どれだけ経験を重ねているか」を明確にすることで、未来完了の経験が自然に伝わります。

🔁 経験の回数を表す

once, twice, three times, many times

🕒 時点を限定する

by next year, by the time, before

🌟 すでに起こっていることを強調

already, ever(疑問文で), never(否定的な経験)

副詞 / フレーズ 意味 用法・例文
once 一度 例:I will have visited Kyoto once by next year.
(来年までに京都を一度訪れたことになるだろう)
twice 二度 例:They will have met twice before the wedding.
(結婚式までに彼らは2度会ったことになるだろう)
many times 何度も 例:She will have tried this many times before she gives up.
(彼女はあきらめる前にこれを何度も試しているだろう)
already すでに 例:He will have already seen that movie by then.
(その時までに彼はすでにその映画を観たことがあるだろう)
by next month 〜までに 例:We will have finished the tour by next month.
(来月までに私たちはツアーを終えたことになるだろう)
📘 まとめ:未来完了の「経験」用法
  • 🟦 意味: 「未来のある時点までに、〜したことがある」という経験の蓄積を表す用法です。
    例:「来月までに映画を3本観たことになる」
  • 🔧 構文: will have + 過去分詞
    未来のある時点で「経験済み」になっていることを表します。
  • 💬 よく使う副詞: once, twice, three times, by the time, already
    頻度(〜回)や時点(〜までに)を表す副詞とよく組み合わせます。
  • ✅ 代表フレーズ: I will have watched the movie three times by next month.
    (来月までにその映画を3回観たことになるだろう)
  • ❌ NG比較: I will watch the movie three times by next month.(未来形のみ)では「経験の蓄積」ではなく「これから3回見るつもり」という印象になります。
    → 未来完了にすることで「〜したことになる」の完成状態が伝わります。
  • 🔁 現在完了との違い: 現在完了は「今までに〜したことがある」、未来完了は「そのときまでに〜したことになる」。
    → 時制の焦点が「未来のある時点」にあるのが特徴です。

🌟「そのときには経験済み」状態を伝えたいときは、未来完了形でスッキリ表現しよう!

4-3. 継続(〜し続けているだろう)

未来完了 継続用の時間軸図

「未来のある時点まで、ある状態がずっと継続している」ことを示す図

英語で「来年で結婚して10年になる」や「そのときにはずっと働いていることになる」など、ある未来の時点まで継続している状態を表すときに使えるのが、 未来完了形の継続用法です。

形は will have + 過去分詞 を使い、for + 期間since + 始点 を伴って、「〜し続けている状態が未来のある時点で完了している」ことを自然に表現します。

現在完了の継続と似ていますが、焦点が未来の時点にあることが特徴です。

💡「未来のある時点まで、状態が継続していること」を表します。

過去(開始) 未来(完了時点)
状態が続いている
🏠
結婚
10年後

この図は、「結婚してから10年間ずっと続いている状態が、来年(未来の時点)で達成される」という継続の完了を表しています。

They will have been married for ten years next year.

(彼らは来年で結婚して10年になるだろう)

🔍「未来のある時点」で、結婚生活が10年間続いていることを表します。

構造:未来完了 / 継続用法 / 発音:[ðeɪ wɪl həv bɪn]

I will have lived in Tokyo for five years by the end of this year.

(今年の終わりには、私は東京に5年間住んでいることになるだろう)

🔍 「5年間ずっと東京に住んでいる状態」が、未来のある時点で完了するという継続の未来完了を示します。

構造:未来完了 / 継続 / 発音:[aɪ wɪl həv lɪvd]

He will have loved her for over a decade by then.

(そのときには、彼は彼女を10年以上も愛していることになるだろう)

🔍 「10年以上続く愛情」が未来のある時点で継続している状態として表現されています。

構造:未来完了 / 継続的な状態 / 発音:[hi wɪl həv lʌvd]

We will have worked on this project for six months by next week.

(来週までで、私たちはこのプロジェクトに6ヶ月間取り組んでいることになる)

🔍 「働き続けている状態」が6ヶ月続いていて、未来の時点で継続が完了することを示しています。

構造:未来完了 / 継続 / 発音:[wi wɪl həv wɜːrkt]

She will have taught English for fifteen years by then.

(そのときには、彼女は英語を15年間教えていることになるだろう)

🔍 「教えている状態」が15年間続いていて、そのときまでに経験が積み上がる継続表現です。

構造:未来完了 / 継続的活動 / 発音:[ʃi wɪl həv tɔːt]

よく使われる副詞

未来完了の 継続 用法では、「どれくらいの期間続いているか」「いつから続いているか」を表す副詞や副詞句がとても大切です。

for(期間)」は「〜間ずっと」、「since(始点)」は「〜以来ずっと」を表します。

これらは現在完了の継続にも登場しますが、未来完了では“未来のある時点でその継続が完了する”という視点が加わります。

⏳ 期間を表す

for + 期間(for ten years, for two hours など)

📍 始点を示す

since + 時点(since 2010, since last April など)

🕒 完了時点を指定

by + 時点, by then, by next year

副詞 / フレーズ 意味 用法・例文
for ten years 10年間 例:They will have been married for ten years next year.
(彼らは来年で結婚して10年になるだろう)
since 2015 2015年以来 例:She will have lived here since 2015.
(彼女は2015年からここに住み続けていることになるだろう)
by then そのときまでに 例:I will have worked here for six years by then.
(そのときまでに、私はここで6年間働いていることになるだろう)
for over two decades 20年以上にわたって 例:They will have known each other for over two decades.
(彼らは20年以上お互いを知っていることになるだろう)
since childhood 子供のころから 例:I will have trusted her since childhood.
(私は子供のころから彼女を信頼していることになるだろう)
since high school 高校時代から 例:We will have been friends since high school.
(私たちは高校時代から友達でいることになるだろう)

※これらの副詞句はふつう文末に置かれることが多いです。例:She will have lived there for ten years.

📘 まとめ:未来完了の「継続」用法
  • 🟦 意味: 「ある未来の時点で、〜し続けていることになる」
    例:来年で結婚10年目になる・4月でここに住んで5年になる、など
    📌 状態がずっと続いていることを“未来”から振り返って言うイメージです
  • 🔧 構文: will have + 過去分詞
    継続を表す動詞(live, work, know, love など)と相性が良い
  • 💬 よく使う副詞: for ten years, since 2015, by then, since childhood
    for は「〜間ずっと」、📍 since は「〜以来ずっと」、🕒 by は完了の時点を指定 ✅ 通常は文末に置くのが自然な語順です
  • ✅ 代表フレーズ: They will have been married for ten years next year.
    (彼らは来年で結婚して10年になるだろう)
    → 結婚生活が「ずっと続いてきて」、未来のある時点で“10年経過している”ことを表す
  • ❌ NG比較: They will be married for ten years next year.
    (来年結婚して10年になる? → 誤解のもと)
    → この文では未来の状態に見えてしまい、「今から結婚する」と受け取られる可能性も。 ✅ 正確に伝えたいなら will have been を使いましょう!
  • 🔁 現在完了との違い:
    現在完了(have + 過去分詞):今まで〜してきた
    未来完了(will have + 過去分詞):そのときまでに〜してきた
    → 時制の焦点が“未来のある時点”にあるのが未来完了です。
  • 💡 よくある誤解:
    will be working here for five years と言ってしまうと、「5年間働く予定」という予測や意志のニュアンスになります。 🔄 継続結果を伝えたいなら will have worked を使いましょう。

🌟「どれくらい続いてきたか」を未来視点で伝えられるようになると、英語表現の幅が一気に広がります!

🧠 まとめ:完了時制のすべて

完了時制は、「ある時点までに何が起こったか・どうなったか」を伝えるための重要な表現です。
用法 現在完了
have/has + 過去分詞
過去完了
had + 過去分詞
未来完了
will have + 過去分詞
完了 I have just finished. I had finished before he came. I will have finished by then.
結果 I have lost my key. I had lost my key, so I was late. I will have lost it by that time.
経験 I have been to Paris. I had seen it before. I will have visited five countries.
継続 I have lived here for 5 years. I had known her since 2010. I will have worked here for 10 years.
  • 🔹 時制の違い:

    現在完了:今を起点に過去からの影響を表す

    過去完了:過去のある時点より前の出来事を整理する

    未来完了:未来のある時点までに起こることを予測・強調

  • ✅ 状況に応じた使い分け:
    • 💬 会話では「現在完了:結果・経験」がよく使われる
    • 📝 ライティングでは「過去完了:時系列整理」や「未来完了:予測」が活躍
    • ⏳ 継続は for / since を使い分けて自然な表現に
  • 📌 よくある誤解:
    完了形=終わったではなく、「結果」「経験」「継続」の意味もある
    ・副詞の位置や意味(already, just, since など)も大事!
  • 🔁 すばやく復習するには:
    現在完了:完了 から 未来完了:継続 まで各セクションを見直そう
    ・例文と副詞に注目して「使い方の感覚」をつかむのがコツ
📈 時制の違いを視覚で理解したい?
各セクション内の「時間軸バー」もぜひチェックしてみてください!

🌟 時制の感覚をつかめば、英語はもっと自然に話せるようになります!「いつ起こったことなのか」を意識して表現してみよう!

🧠 Lesson012 総まとめクイズ(完了時制)

現在完了・過去完了・未来完了、それぞれの 「完了」「結果」「経験」「継続」の用法をマスターできましたか?
このクイズで理解度を一気にチェックしてみましょう!文の構造や副詞句の使い方に注目です 🎯

📚 英文法 全120 Lesson