英語学習 | Learning English

助動詞 have の用法

助動詞としての have は、完了形の構文に使われ、「完了・結果・経験・継続」など様々な意味を表します。

Lesson 016

1. 助動詞 have の用法

「have」は“出来事の記録”を持っている助動詞!

「have」=「持っている」という意味、実は完了形にもそのまま生きてるんです。
「~したという経験」や「終えたという結果」を、“その時点で持っている”のが完了形。

現在完了:「今」それを持っている
過去完了:「あの時点」では持っていた
未来完了:「未来のある時点」で持っていることになる

たとえば…
「宿題を終えた」=終わったという“状態”を持っている
「京都に行ったことがある」=その“経験”を持っている
「ずっと好きだった」=その“気持ち”を持ち続けていた
そんなふうに、「過去の出来事」と「状態・結果」をつなぐ橋が「have」なんです。

🌟つまり「have」は、時点を問わず“完了した何か”を持っているというニュアンスで使われます。

宿題を終えた現在完了のイメージ図

I have finished my homework.

(私は宿題を終えました)

🔍 宿題を終えたのは「過去」だけど、その結果「今」はもう終わっている

🔁 同義表現: I'm done with my homework.

構造:現在完了形 / 発音:[aɪ hæv ˈfɪnɪʃt]

I have finished my homework. という現在完了形の文では、宿題を終えた「過去の行動」が、今の状態に関係していることを伝えています。

では、同じ「宿題を終えた」という内容を 過去形で言ったら、どうなるでしょうか?

🔍 過去形I finished my homework.)は「過去に終えた」という事実を伝えるだけです。
一方、現在完了I have finished my homework.)は、「今は終わっている」という現在の状態や影響も表しています。

種類 構文 意味・例
現在完了形 have / has + 過去分詞 (例)I have finished my homework. → 今終えたところ
過去完了形 had + 過去分詞 (例)She had gone home. → その時点ですでに帰っていた
未来完了形 will / shall + have + 過去分詞 (例)I will have finished it by 5. → 5時までには終わっている
完了不定詞 to + have + 過去分詞 (例)She seems to have left. → 彼女は出発したようだ
完了分詞・動名詞 having + 過去分詞 (例)Having eaten, I went out. → 食べてから出かけた

✅ どの表現も 「have + 過去分詞」 という共通パターンで構成されています。
詳しい使い方は次のセクションでひとつずつ見ていきましょう!

🌟 完了形を理解すれば、「いつ起きたことか」だけでなく「今どうなっているか」まで自然に伝えられる!

2. 現在完了形:have / has + 過去分詞

英語で 「今ちょうど終わった!」「行ったことあるよ!」 を伝えたいとき、どうしますか?
そんなときに使えるのが 現在完了形 です。

  • 🔹
    構造:have / has + 過去分詞
  • 🔹
    意味の分類:完了, 結果, 経験, 継続
🧩 用法 📝 意味 💬 例文
完了 今ちょうど〜したところ(行為の完了) I have just arrived.
(ちょうど到着したところです)
結果 〜した結果、今〜である(状態の変化) He has gone to London.
(彼はロンドンに行ってしまった)
経験 これまでに〜したことがある I have been to Kyoto.
(京都に行ったことがあります)
継続 過去から今までずっと〜している She has lived here for 5 years.
(彼女はここに5年間住んでいます)

✅ 各用法の詳しい解説とたくさんの例文は、Lesson012:完了時制 の以下セクションにまとめています。
用法別にじっくり理解したい方は、以下のリンクからジャンプしてみましょう!

英語がもっと“伝わる”ようになる!

現在完了をマスターすると、単なる過去だけでなく、今とのつながりを自然に伝えることができるようになります。

たとえば:

I’ve been there!

(行ったことあるよ!)

🌟 会話でもTOEICでも、使える表現力が一気にアップ!

3. 過去完了形:had + 過去分詞

英語で 「〜する前にすでに〜した」「過去のある時点で〜していた」 と伝えたいとき、どうしますか?
そんなときに使えるのが 過去完了形 です。

  • 🔹
    構造:had + 過去分詞
  • 🔹
    意味の分類:完了, 結果, 経験, 継続, 大過去, その他(願望など)
🧩 用法 📝 意味 💬 例文
完了 ある時点ではすでに〜していた I had finished my homework before I went out.
(外出する前に宿題を終えていた)
結果 過去の出来事の結果、ある時点では〜であった She had already left when I arrived.
(私が到着したとき、彼女はすでに出発していた)
経験 〜したことがあった I had visited Kyoto before I went to Tokyo.
(東京に行く前に京都に行ったことがあった)
継続 過去のある時点までずっと〜していた They had known each other for 10 years before they got married.
(結婚する前に、彼らは10年間お互いを知っていた)
大過去 別の過去の文と比べて、さらに前に起きた出来事 He had left when I arrived.
(私が到着したとき、彼はすでに出発していた)
その他 〜するつもりだったのに、〜したかったのに など未実現の意図・願望 I had hoped to see her, but she didn’t come.
(彼女に会いたかったけど、来なかった)

✅ 各用法の詳しい解説とたくさんの例文は、Lesson012:完了時制 の以下セクションにまとめています。
用法別にじっくり理解したい方は、以下のリンクからジャンプしてみましょう!

過去完了をマスターしよう!

過去完了を使いこなすことで、過去の出来事をより正確に伝える力が身につきます。

たとえば:

I had finished my homework before I went out.

(外出する前に宿題を終えていた)

🌟 英会話や試験でも、瞬時に過去の出来事を整理して話せるようになります!

4. 未来完了形:will have + 過去分詞

英語で 「未来のある時点で、すでに〜しているだろう」「〜したことになる」「ずっと〜していることになる」 を伝えたいときに使うのが 未来完了形 です。

  • 🔹
    構造:will have + 過去分詞
  • 🔹
    意味の分類:完了, 結果, 経験, 継続
🧩 用法 📝 意味 💬 例文
完了 未来のある時点にはすでに〜しているだろう I will have finished my homework by 8 p.m.
(午後8時までには宿題を終えているだろう)
結果 未来の出来事の結果、〜してしまっているだろう She will have left when you arrive.
(あなたが到着するころには彼女は出発しているだろう)
経験 未来のある時点までに〜したことになるだろう We will have visited Italy three times by next year.
(来年までに私たちはイタリアを3回訪れたことになるだろう)
継続 未来のある時点までずっと〜していることになる They will have been friends for 20 years next April.
(来年4月で彼らは20年間友達でいることになる)

✅ 各用法の詳しい解説とたくさんの例文は、Lesson012:完了時制 の以下セクションにまとめています。
用法別にじっくり理解したい方は、以下のリンクからジャンプしてみましょう!

未来完了をマスターしよう!

未来完了を使いこなすことで、予定や目標の達成、未来の見通しを自然に表現できるようになります。

たとえば:

I will have finished my homework by 8 p.m.

(午後8時までには宿題を終えているだろう)

🌟 ネイティブらしい「未来を見通す表現」ができるようになります!

5. 完了不定詞:to + have + 過去分詞

to + have + 過去分詞 は、主節より前の出来事や、実現しなかった過去の願望・未来の完了など、「時制のズレ」を表すときに使われます。

  • 🔹
    構造:to have + 過去分詞
  • 🔹
    よくある用法:主節の動詞より過去, 実現しなかった願望, 未来完了の意味
🧩 用法 📝 意味 💬 例文
主節より前 主節の動詞よりも前の出来事を表す She seemed to have known the answer.
(彼女は答えを知っていたようだった)
実現しなかった願望 〜したかったのにできなかった、という後悔や意図 I meant to have called you.
(電話するつもりだったんだ)
未来完了 未来に完了している出来事を、動詞や形容詞と共に表す It was expected to have ended by 5.
(5時までに終わっていると予想されていた)

✅ 各用法の詳しい解説とたくさんの例文は、本ページ内の以下のセクションでくわしく紹介しています。

完了不定詞を使いこなそう!

「to have + 過去分詞」という形は、完了形の知識を一段深める上でとても重要です。

主節との時制のズレ、未来の完了、未完の願望などを、自然な英語で表現できるようになります。

たとえば:

I wanted to have told her the truth.

(本当のことを彼女に言っておきたかった)

🌟 英語の“時制の奥深さ”を実感できる文法です!

5-1. 主節の動詞より過去を表す

助動詞 have は「完了・経験・継続」など、出来事がすでに起きたことを表す働きを持っています。
その have を to のあとに続けて to have + 過去分詞 という形にすることで、「主節の動詞が表す時点よりも前の出来事」を表現できます。

特に seem, appear, claim, pretend などの動詞と組み合わせて、
「〜のように見えた」「〜したと主張した」など、主節よりも前に起きたことを自然に伝えるときに使われます。

He appeared to have made a mistake.

(彼は間違いをしていたように見えた)

🔍 appear to の時点より前の出来事「間違いをした」ことを表している

🔁 同義表現: It seemed that he had made a mistake.

構造:完了不定詞 / 発音:[əˈpɪəd tu həv meɪd]

The witness claimed to have seen the suspect.

(目撃者は容疑者を見たと主張した)

🔍 claim to の主張よりも前の時点で「見た」ことを表している

🔁 同義表現: The witness said he had seen the suspect.

構造:完了不定詞 / 発音:[kleɪmd tu həv siːn]

I hoped to have finished it earlier.

(もっと早く終えていたかった)

🔍 hope の時点より前に終わっていたはずだったことを表す

🔁 同義表現: I had hoped I would have finished it earlier.

構造:完了不定詞 / 発音:[tə həv ˈfɪnɪʃt]

She pretended to have read the book.

(彼女はその本を読んだふりをした)

🔍 pretend の時点より前に「読んだことにしている」表現

🔁 同義表現: She acted as if she had read the book.

構造:完了不定詞 / 発音:[prɪˈtɛndɪd tu həv rɛd]

He seems to have loved her deeply.

(彼は彼女を深く愛していたようだ)

🔍 seem の観点から「それ以前に愛していた」過去の事実を推量

🔁 同義表現: It seems that he had loved her deeply.

構造:完了不定詞 / 発音:[siːmz tu həv lʌvd]

📘 まとめ:完了不定詞は「主節より前の出来事」
  • 🔹
    have + 過去分詞 は「すでに起きたこと」を表す助動詞的な構造。 完了形の考え方がそのまま不定詞にも応用されてるんです!
  • 🔹
    to have + 過去分詞 で「主節の動詞よりも前の出来事」を表現。 「〜したようだ」「〜したふりをした」などによく使われます。
  • 🔹
    ✅ よく使われる動詞:seem, appear, pretend, claim, hope, expect など
  • 🔹
    ⚠️ 未来の文とは基本的に組み合わせない(「未来より前」なんて曖昧で伝わらないから)

🌟 「to have + 過去分詞」は、過去の出来事をスマートに表す便利ツール。会話でも文章でも大活躍!

5-2. 実現しなかった内容を表す

「〜するつもりだったのに」「〜できたはずだった」…そんな“実現しなかった出来事”を英語で表すときに使えるのが、to have + 過去分詞という完了不定詞の形です。

たとえば hope, want, mean のような意志・願望の動詞と組み合わせて、
「その時点ではそう思っていたけど、実際には実現していない」ということをやんわり伝えるときに使われます。

💡 ここで「to + 動詞の原形」にしてしまうと「実現した」ようなニュアンスになります。
「過去に実現しなかったこと」をきちんと表現するには、完了形の have が必要なんです。

✅ つまり、to have + 過去分詞 にすることで、「その出来事がすでに終わっていた」という時制のずれをしっかり示せるんですね。

I had hoped to have met her.

(彼女に会いたかったのに…会えなかった)

🔍 hope(希望)の時点よりも前に「会いたかったけど会えていない」ことを示す

🔁 同義表現: I had hoped I would meet her.

構造:完了不定詞 / 発音:[hæd hoʊpt tu həv met]

He wanted to have finished it sooner.

(彼はもっと早く終えていたかった)

🔍 want(願望)の気持ちに対して「完了できなかった」結果を伝える

🔁 同義表現: He wished he had finished it sooner.

構造:完了不定詞 / 発音:[ˈwɒntɪd tu həv ˈfɪnɪʃt]

They meant to have apologized, but forgot.

(彼らは謝るつもりだったけど、忘れてしまった)

🔍 mean to =「〜するつもりだった」が実現しなかったことを完了不定詞で表す

🔁 同義表現: They had intended to apologize, but didn't.

構造:完了不定詞 / 発音:[mɛnt tu həv əˈpɑlədʒaɪzd]

I expected to have heard from you by now.

(今ごろあなたから連絡があると思っていた)

🔍 expect to の「期待」が実現していないニュアンス

🔁 同義表現: I thought you would have contacted me by now.

構造:完了不定詞 / 発音:[ɪkˈspɛktɪd tu həv hɜrd]

We had planned to have seen each other this summer.

(私たちはこの夏に会う予定だった)

🔍 plan(計画)の不履行を、完了不定詞で丁寧に表す

🔁 同義表現: We had planned to meet, but it didn’t happen.

構造:完了不定詞 / 発音:[plænd tu həv siːn]

📘 まとめ:完了不定詞は「実現しなかった思い」に使える!
  • 🔹
    to have + 過去分詞 は「過去のある出来事が実現しなかった」ことを表すときに便利!
  • 🔹
    hope / want / plan / mean / expect などの動詞とよく使われる
  • 🔹
    have を使うことで、「すでに起きたはずだったが、実際は起きなかった」ことをはっきり示せる
  • 🔹
    「to + 動詞の原形」では未来志向になるため、過去の実現しなかったことを表すには不自然になる
  • ⚠️
    完了不定詞は過去の文脈とセットで使おう!未来文とは相性が悪いので注意!

🌟 「実現しなかった思い」をやさしく伝えられる英語力を手に入れよう!

5-3. 未来に完了する出来事を表す

to have + 過去分詞 は、通常「すでに完了した出来事」を表しますが、未来のある時点までに完了する予定にも使われます。
この「完了」という感覚を伝えるために have を使って、「その時点よりも前に起こっている」ことを強調するのがポイントです。

主に expect, hope, plan など未来を前提とする動詞と一緒に使われ、
「未来の計画・想定」においてある時点で完了している状態を自然に表現します。

He is expected to have arrived by now.

(彼はもう到着しているはずだ)

🔍 主節の期待より前の時点で「到着が完了している」

🔁 同義表現: It is expected that he has arrived.

構造:完了不定詞 / 発音:[ɪz ɪkˈspɛktɪd tu həv əˈraɪvd]

They hope to have finished the project by next week.

(彼らは来週までにそのプロジェクトを終えていたいと望んでいる)

🔍 hope の未来志向に対して、完了した状態を想定

🔁 同義表現: They hope the project will be done by next week.

構造:完了不定詞 / 発音:[tə həv ˈfɪnɪʃt]

I expect to have completed the form by then.

(その時までにはその用紙を記入し終えているつもりです)

🔍 未来の出来事よりも前に完了している内容を前提にしている

🔁 同義表現: I think I will complete it before then.

構造:完了不定詞 / 発音:[ɪkˈspɛkt tu həv kəmˈpliːtɪd]

We plan to have moved by September.

(私たちは9月までに引っ越しを終えている予定です)

🔍 move の未来完了を plan to で表現

🔁 同義表現: We will move before September.

構造:完了不定詞 / 発音:[plæn tu həv muːvd]

She seems to have finished the task already.

(彼女はすでにその作業を終えてしまったようだ)

🔍 完了状態を前提にした印象や判断に使われる

🔁 同義表現: It looks like she has already finished.

構造:完了不定詞 / 発音:[siːmz tu həv ˈfɪnɪʃt]

📘 まとめ:未来志向の完了も to have + 過去分詞!
  • 🔹
    未来形や期待・計画に対して「その時までには完了していること」を伝えたいときに使う
  • 🔹
    未来なのに過去形?と思うかもしれないが、「その時点より前に完了していること」を伝える表現として自然
  • 🔹
    主に expect / hope / plan などと一緒に使われる

🌟 「未来のある時点までには…」をスマートに伝える英語力を育てよう!

6. 完了分詞、完了動名詞:having + 過去分詞

having + 過去分詞 は、ある出来事が完了したことを表す表現です。
文の構造や意味に応じて、完了分詞(分詞構文)完了動名詞の2つの使い方があります。

  • 🔹
    完了分詞:〜してから、〜したので(主節より前の出来事)
  • 🔹
    完了動名詞:〜したこと(名詞的に扱う)
🧩 用法 📝 意味・役割 💬 例文
完了分詞 主節より前の出来事を表し、「〜してから」「〜したので」などの意味になる Having eaten lunch, she left the house.
(昼食を食べてから、彼女は家を出た)
完了動名詞 「〜したこと」を表す名詞的な使い方。感情や意見とよく使われる I regret having said that.
(あんなことを言ったのを後悔している)

✅ 各用法の詳しい説明とたくさんの例文は、このページ内の以下セクションにまとめています。
自分の伝えたい内容に合った用法を選びましょう!

なぜ having を使うの?

単なる ~ing では「同時進行」や「並列の動作」に聞こえることがあります。
having + 過去分詞 を使えば、「完了した内容」だと明確に示すことができるのです!

6-1. 完了分詞:〜してから、〜したので

完了分詞は、主節よりも前に起こった出来事を簡潔に伝えるときに使います。
having + 過去分詞 を使うことで、「出来事が完了済みである」ことを明確に表せます。

✅ たとえば「昼食を食べてから出かけた」「その手紙を読んで驚いた」など、出来事の順序や因果関係を説明するときに非常に便利です。

Having eaten lunch, she left the house.

(昼食を食べてから、彼女は家を出た)

🔍 「〜してから」の順序を簡潔に表す分詞構文

🔁 同義表現: After she had eaten lunch, she left.

構造:完了分詞 / 発音:[ˈhævɪŋ ˈiːtn]

Having finished his homework, he played video games.

(宿題を終えてから、彼はゲームをした)

🔍 「完了してから次の行動へ」の流れを明確に示す

🔁 同義表現: After he had finished his homework, he played games.

構造:完了分詞 / 発音:[ˈhævɪŋ ˈfɪnɪʃt]

Having heard the news, they were shocked.

(その知らせを聞いて、彼らはショックを受けた)

🔍 理由・原因を完了分詞で表すパターン

🔁 同義表現: Because they had heard the news, they were shocked.

構造:完了分詞 / 発音:[ˈhævɪŋ hɜːd]

Having studied all night, she passed the test.

(一晩中勉強して、彼女はテストに合格した)

🔍 努力と結果の因果関係を簡潔に表現

🔁 同義表現: Since she had studied all night, she passed the test.

構造:完了分詞 / 発音:[ˈhævɪŋ ˈstʌdid]

Having loved him for years, she couldn't forget him.

(何年も彼を愛していたので、彼女は忘れられなかった)

🔍 過去の感情の積み重ね→主節の感情へとつながる

🔁 同義表現: Because she had loved him for years, she couldn't forget him.

構造:完了分詞 / 発音:[ˈhævɪŋ lʌvd]

📘 まとめ:完了分詞の使いどころ
  • 🔹
    完了分詞(having + 過去分詞)は、主節の動作よりも前に起きた出来事を示す。
  • 🔹
    順序関係・理由・原因を自然に表現できる。
  • 🔹
    ~ing だけだと「同時に起きた動作」に見えるが、having + 過去分詞なら「先に終わったこと」とわかる!

🌟「順序」や「原因」を明確に伝えたいとき、完了分詞はとても便利!

6-2. 完了動名詞:〜したこと

「〜したこと」という過去の出来事そのものを名詞的に表現したいとき、英語では having + 過去分詞 を使います。
これは「完了動名詞(perfect gerund)」と呼ばれ、文の主語や目的語として使うことができます。

  • 🔹
    構造:having + 過去分詞
  • 🔹
    使い方:主語・目的語・補語・前置詞の目的語として使える
  • 🔹
    時制:主節より前に起きたことを示す
⚠️ 注意: 通常の動名詞(doing)と異なり、「〜したという事実」そのものを強調したいときに使われます。

Having finished the project on time impressed the client.

(予定通りにプロジェクトを終えたことが、クライアントに好印象を与えた)

🔍 完了したという行為そのものを主語として扱っている

🔁 同義表現: The fact that we finished the project on time impressed the client.

構造:完了動名詞 / 発音:[ˈhævɪŋ ˈfɪnɪʃt ðə ˈprɑːʤɛkt]

He denied having stolen the money.

(彼はお金を盗んだことを否定した)

🔍 「盗んだこと」という事実を目的語として扱っている

🔁 同義表現: He denied that he had stolen the money.

構造:完了動名詞 / 発音:[həvɪŋ ˈstoʊlən]

She apologized for having forgotten the meeting.

(彼女は会議を忘れたことを謝った)

🔍 前置詞の目的語として完了動名詞が使われている

🔁 同義表現: She apologized that she had forgotten the meeting.

構造:完了動名詞 / 発音:[həvɪŋ fərˈɡɑːtn]

He admitted to having lied about his age.

(彼は自分の年齢について嘘をついたことを認めた)

🔍 「嘘をついたという事実」が前置詞の目的語になっている

🔁 同義表現: He admitted that he had lied about his age.

構造:完了動名詞 / 発音:[ˈhævɪŋ laɪd]

I regret having said those words.

(あんなことを言ってしまったことを後悔している)

🔍 「言ったこと」を目的語として後悔の気持ちを表す

🔁 同義表現: I regret that I said those words.

構造:完了動名詞 / 発音:[ˈhævɪŋ sɛd]

📘 まとめ:完了動名詞(having + 過去分詞)を使いこなそう!
  • 🔹
    使いどころ:「〜したこと」を名詞化して主語や目的語にしたいときに使います。
    (例:Having finished the task was a relief.)
  • 🔹
    基本構造:having + 過去分詞
    「主節の動詞」より前に起きた出来事であることを示します。
  • 🔹
    注意点:動名詞doingとの違いに注意!
    「していること」ではなく「したという事実」に焦点を当てたいときにhaving + 過去分詞を選びましょう。
  • 🔹
    よく使われる動詞:regret, deny, admit, apologize forなど
    💡完了動名詞は「後悔・謝罪・認識」など、事実を強調したい場面でよく登場します。

🌟「完了動名詞」を使いこなすと、自分の過去の行動や出来事について、もっと正確&自然に語れるようになります!

7. have の助動詞用法まとめと比較

ここまで見てきたように、have は完了を表す助動詞として、時制や文構造の中で多彩に使われます。
ただし「完了」といっても、文法形式や使われる場面によって微妙なニュアンスの違いがあります。

「have」の使い方、混乱していませんか?

「have + 過去分詞」が出てくると「これは現在完了?それとも完了不定詞?」と迷うこと、ありますよね。
そんなときは、どこが主節か・どこに時制の軸があるかを意識すると整理しやすくなります。

✅ ここでは、「完了形・完了不定詞・完了分詞・完了動名詞」それぞれのポイントと違いを一覧表で比較してみましょう。

形式 構造 文中での役割 例文
現在完了 have / has + 過去分詞 主節の述語動詞 I have finished my homework.
過去完了 had + 過去分詞 主節の述語動詞 She had already left when I arrived.
未来完了 will / shall + have + 過去分詞 主節の述語動詞 He will have arrived by 6.
完了不定詞 to + have + 過去分詞 動詞・形容詞・名詞の後で補足説明 She seems to have left.
完了分詞 having + 過去分詞 副詞的に時の前後関係を表す Having eaten, I went out.
完了動名詞 having + 過去分詞 主語・目的語など名詞の働き He denied having stolen the money.

✨ 文法用法の見分け方ポイント集

  • 🔹
    主語の直後にある場合は「完了形」:
    I have finished...She had gone... のように、
    「主語 + have / had / will have」で始まれば、主節の動詞としての完了形!
  • 🔹
    toのあとに出てきたら「完了不定詞」:
    to have + 過去分詞 の形になっていれば、
    その節全体が名詞や形容詞・副詞として機能している=不定詞!
  • 🔹
    文頭にあって「~してから / ~したので」なら完了分詞:
    Having + 過去分詞 の形で副詞的に前後関係を表していれば分詞構文。
    時制的に「主節より前」であることが特徴です。
  • 🔹
    前置詞の後や動詞の目的語になっていたら「完了動名詞」:
    denied having stolenapologized for having forgotten のように、
    動名詞(ing形)なのに「時制は過去」の表現です。
  • 🔹
    「過去とのつながり」があるかをまずチェック!
    いずれの用法も、「ある出来事がすでに起きている」ことを共有している。
    そこから「どんな文の位置で使われているか」を見て判断しよう。

🌟「時制」+「構造」+「位置」の3点セットで見分けよう!

📘 TOEICによく出るパターン一覧

  • 🔹
    Part 5:空欄に適切な時制を補う問題
    to ( ) submitted the report のような設問で、
    have を選ぶと「完了不定詞(to have submitted)」になる。
    選択肢に「have」があれば過去との関係をチェック!
  • 🔹
    Part 6:文挿入・整序で「時系列」に注目
    Having completed the renovations, the team moved in.
    先に完了したこと(完了分詞)から始まる文の挿入が頻出!
  • 🔹
    Part 7:読解問題で未来完了を正しく理解
    The project will have been completed by next week.
    設問で「プロジェクトはいつ終わる予定?」と聞かれたとき、by ~ に注目して未来完了形を読み取る!
  • 🔹
    完了動名詞の使い分け問題
    He admitted ( ) the deadline. などの問題で
    having missed を選ばせる形式が出題されやすい。
    直前の動詞(admitted, denied, regrettedなど)に注目!
  • 🔹
    「前置詞+完了動名詞」に注目する問題
    after having received the invitation のように、
    前置詞の目的語が完了動名詞になるケースを正確に把握する必要あり。

🌟 TOEICでは「時制の一致」と「語法の正確さ」が問われる!完了表現をマスターして差をつけよう!

🧠 語呂&イメージで「have の完了系」を一気にマスター!
  • 💡
    【現在完了】Have “Now”!
    「今も持ってる!」
    (例:宿題を終えた → 今も終わっている状態)
  • 💡
    【過去完了】Had “Then”!
    「あの時点では持っていた!」
    (例:出発する前に終わっていた)
  • 💡
    【未来完了】Will have “By Then”!
    「未来のある時点までには持っているだろう!」
    (例:5時までに完了しているはず)
  • 💡
    【完了不定詞】To “have done”
    「〜することの“前に”終わっていたこと」
    (例:〜したのはもっと前)
  • 💡
    【完了分詞・動名詞】Having “Done”
    「〜したことがある・〜してから」
    (過去の出来事を名詞や副詞として扱う)

🌟「have = もってる」の本質がわかれば、時制も意味も自然に身につく!

📚 英文法 全120 Lesson