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助動詞 have の用法

Lesson 016

目次

助動詞 have の用法

助動詞としての have完了形 に用いられます。

現在完了形:have ( has ) + 過去分詞

   現在完了は過去に起こった動作・状態が現在にかかわってくることを表すもので 「 have ( has ) + 過去分詞 」という形になります。 現在完了を表す意味は 完了・結果・経験・継続 に分類されます。

完了今 ~ したところだ
結果~ した結果、今 ~ である
経験( 今までに ) ~ したことがある
継続( 今までずっと ) ~ している
2 - 1.  完了

   「今 ~ したところだ; 今 ~ し終わった」という意味で、過去に生じた動作・状態が現在までに完了したことを表します。

She has already finished her task.

( 彼女は もう 自分の仕事を終えました。 )

I have read the book now.

( 今その本を読み終えたところです。 )

Have you had lunch yet?

( 昼食は もう 食べましたか。 )

  already ( もう、すでに ), just ( ちょうど ), now ( 今 ), today ( 今日 ), lately ( 最近 ) などの 副詞 (句) を伴うことが多い。

2 - 2.  結果

   「 ~ した結果、今 ~ である 」という意味で、過去の動作の結果、現在の状態になっていることを表す場合に用います。

He has gone to Tokyo.

( 彼は東京へ行ってしまった。= 今ここにいません。 )

We have sold out.

( すべて売り切れてしまいました。= 今ここにありません。 )

My mother has recovered from her illness.

( 母は病気が治りました。= 今は健康です。 )

2 - 3.  経験

   「 ( 今までに ) ~ したことがある 」という意味で、過去から現在までの経験を表します。

I have heard the song before.

( 私は以前その歌を聞いたことがあります。 )

Have you ever seen the movie?

( その映画を見たことがありますか。 )

  ever ( 今までに ), never ( [否定文] 一度も~ない ), often ( よく ), once ( 一度 ), sometimes ( ときどき ) などの 副詞 (句) を伴うことが多い。

   go ( 行く ), come ( 来る ) の「経験」を表す場合は基本的に go, come を用いず be が代用されます。そのため go, come は「結果」を表すときに使われることが多い。 また have been to にも「 ~ へ行ってきたところだ 」という「 完了 」の意味もあるため、前後の文脈によって判断する必要があります。

He has been to Tokyo before.

( 彼は東京へ行ったことがある。 ) - 「 経験

He has just been to Tokyo.

( 彼は東京へ行ってきたところだ。 ) - 「 完了

He has gone to Tokyo.

( 彼は東京へ行ってしまった。 ) - 「 結果

He has gone to Tokyo twice.

( 彼は 2 度 東京へ行ったことがある。 ) - 「 経験

2 - 4.  継続

   「 ( 今までずっと ) ~ している 」という意味で、過去から現在までの状態の継続を表します。主に用いられる動詞は be 動詞, live, know, stay , understand などの 状態を表す動詞 に限られます。

I have been ill since last month.

( 私は先月から ずっと 具合が悪い。 )

He has always wanted to play teniss.

( 彼は今まで ずっと テニスをしたいと思っていた。 )

How long has she been in Tokyo?

( 彼女は東京に来て どれくらいになりますか。 )

  for ~ ( ~ の間 ), always ( ずっと ), so far ( これまでのところ ), how long ( いつから ), since ( ~ 以来 ) などの期間や時点を表す 副詞 (句) を伴うことが多い。

過去完了形:had + 過去分詞

   過去完了は過去に起こった動作・状態が過去のある時点にかかわってくることを表すもので 「 had + 過去分詞 」という形になります。 過去完了を表す意味も 完了・結果・経験・継続 に分類されるが 大過去 や その他の特別な用法 もあります。

完了( 過去のある時点では ) ~ したところだった
結果~ した結果、( 過去のある時点では ) ~ であった
経験( 過去のある時点までに ) ~ したことがあった
継続( 過去のある時点まで ) ずっと ~ していた
3 - 1.  完了

   「 ( 過去のある時点では ) ~ したところだった 」という意味で、過去に生じた動作・状態が過去のある時点までに完了したことを表します。

She had already finished dinner when I got home.

( 私が帰った時、彼女は既に夕食を済ませていた。 )

3 - 2.  結果

    「 ~ した結果、( 過去のある時点では ) ~ であった 」という意味で、過去の動作の結果、過去のある時点の状態になっていたことを表す場合に用います。

She said she had heard of the voice.

( 彼女はその声を聞いたことがあると言っていた。= 聞いたことがあるから知っていた。 )

3 - 3.  経験

   「 ( 過去のある時点までに ) ~ したことがあった 」という意味で、過去から過去のある時点までの経験を表します。

I had never seen a film before I was twenty-first.

( 私は 21 歳になるまで映画を見たことがなかった。 )

Since I had met him once before, I recognized him at once.

( 以前に一度会ったことがあったので、すぐに彼だとわかった。 )

3 - 4.  継続

   「 ( 過去のある時点まで ) ずっと ~ していた 」という意味で、過去から過去のある時点までの状態の継続を表します。

She had lived in New York for 2 years before she moved here.

( 彼女はここに越してくる前、2 年間ニューヨークに住んでいた。 )

I had been in hospital for a month when I had the operation.

( 1 か月入院して、私はその手術を受けた。 )

3 - 5.  大過去

   過去のある時点より さらに過去の動作・状態を表すときも 「 had + 過去分詞 」 の形になります。過去に生じた 2 つの出来事について前後関係を明らかにするために用いられます。

Bill sent her a watch which he had bought in Paris.

( ビルはパリで買った腕時計を彼女に送った。 )

Susan talked about the movie which she had watched a week before.

( スーザンは 1 週間前に観た映画について話した。 )

   過去に起こったことから順番に述べていく場合や前後の時間関係が接続詞などで明らかな場合は 大過去 であっても過去形が用いることができます。

Bill bought a watch in Paris and sent it to her.

( ビルはパリで腕時計を買って、それを彼女に送った。 )

After Susan finished dinner, she went out.

( スーザンは夕食を終えてから、外出した。 )

3 - 6.  その他の用法

   expect , hope , intend , mean , think , want などの動詞の過去完了形は「 ~ するつもりだったのにそうならなかった。」「 ~したかったのにできなかった。」 というような過去の願望や期待、希望、意図していたことが実現しなかったことを表します。

Last night Audrey had wanted to be alone.

Last night Audrey wanted to be alone, but she couldn't.

( オードリーは昨夜、一人になりたかった。( ができなかった。 ) )

He had intended to study in the U.K.

He intended to study in the U.K., but he couldn't.

( 彼は英国へ留学するつもりだった。( ができなかった。 ) )

未来完了形:will ( shall ) + have + 過去分詞

   未来完了は未来のある時点までの動作や状態の 完了・結果・経験・継続 を表し 「 will ( shall ) + have + 過去分詞 」の形になります。

完了・結果( 未来のある時点では ) ~ してしまっているだろう
経験( 未来のある時点では ) ~ したことになるだろう
継続( 未来のある時点まで ) ずっと ~ だろう
4 - 1.  完了・結果

「 ( 未来のある時点では ) ~ してしまっているだろう 」の意味を表します。

He will have finished the work by five.

( 彼は 5 時までにその仕事を終えているだろう。 )

I will have arrived in Tokyo by tonight.

( 私は今夜までに東京に到着してしているだろう。 )

4 - 2.  経験

「 ( 未来のある時点では ) ~ したことになるだろう 」の意味を表します。

I will have been to New York five times if I go there again.

( もう一度ニューヨークへ行くと、5 回行ったことになる。 )

How often will I have seen the film if I see it again?

( もう一度見れば、私はその映画を何度見たことになるだろう。 )

4 - 3.  継続

「 ( 未来のある時点まで ) ずっと ~ だろう 」の意味を表します。

By next month I will have lived in Paris for three years.

( 来月で私はパリに 3 年間住んでいることになるだろう。 )

完了不定詞:to + have + 過去分詞

5 - 1.  主節の動詞より過去を表す場合

She seems to have been happy.

( 彼女は幸せだったようだ。 )

5 - 2.  過去の動詞と共に用いて実現できなかった内容を表す場合

She intended to have ordered some stamps.

( 彼女は切手を注文するつもりだった ( が注文しなかった ))

5 - 3.  未来に完了する出来事を表す場合

I hope to have finished by March.

( 4 月までに終えるよう望んでいる。 )

完了分詞、完了動名詞:having + 過去分詞

6 - 1.  完了分詞: ~ してから、 ~ したので

主節の動詞の示す時までの完了、結果を表します。

Having written the letter, he went out.

( 彼は手紙を書き終えてから外出した。 )

6 - 2.  完了動名詞: ~ したこと

I regret having been so careless.

( あんなに不注意だったことを後悔している。 )