助動詞 do の用法
助動詞としての do
は、一般動詞の疑問文や否定文に使われるだけでなく、強調や倒置、代用動詞としても重要な働きをします。
1. 助動詞 do の用法
助動詞 do
は、動詞の働きをサポート!
do
は一般動詞と一緒に使うことで、「疑問文・否定文・強調・倒置・代動詞」などの表現が可能になります。
使い方をおさえれば、シンプルな英文が一気に表現力アップ!
用法 | 例文 | 解説 |
---|---|---|
疑問文 | Do you like music? | 一般動詞の疑問文に do / does / did を使う。 |
否定文 | I don’t play tennis. | do not (省略形 don’t)で否定文を作る。 |
強調 | I do want to help! | 気持ちを強く伝えるときに do で強調。 |
倒置文 | Never did I expect that. | 否定語が先頭に来ると疑問文の語順になる(倒置)。 |
代動詞 | She runs faster than I do. | do が前の動詞を代わりに表す(反復回避)。 |
図:助動詞 do の使い道まとめ
Do you know her?
(彼女を知っていますか?)
🔍 一般動詞 know を疑問文にするとき、do を使います。
構造:疑問文(Do + 主語 + 動詞) / 発音:duː
I don’t have a car.
(私は車を持っていません。)
🔍 否定文では do not(don’t)を使って否定の意味を加えます。
構造:否定文(主語 + do not + 動詞) / 発音:dəʊnt
I do want to go to Tokyo.
(ぜひ東京に行きたいんです。)
🔍 感情を強調したいときに do を加えると「本当に!」のニュアンスが出せます。
構造:強調(主語 + do + 動詞) / 発音:duː
Never did I imagine such a thing.
(そんなこと想像もしなかった。)
🔍 否定語が先頭にくると、語順が「倒置」され、助動詞 did が主語の前に出ます。
構造:倒置文(否定語 + did + 主語 + 動詞) / 発音:ˈnevər dɪd
She speaks English better than I do.
(彼女は私より英語が上手です。)
🔍 前に出た動詞(speak English)を繰り返さず、do で代用しています。
構造:比較文 + 代動詞 / 発音:duː
📘 まとめ:助動詞 do の使い方をおさえよう!
-
🔹
疑問・否定文で使う: do / does / did が文を助ける。
-
🔹
意味を強調: do を入れると意志や感情を強く表現できる。
-
🔹
倒置文にも活躍: 否定語が文頭に来たときの語順変更に使う。
-
🔹
代動詞: do が他の動詞の代わりになる。
🚀 do の活用をマスターすれば、日常英会話がグンと自然になります!
2. 疑問文
一般動詞の疑問文には do / does / did
を使う!
be動詞や助動詞以外の一般動詞を疑問文にするときは、必ず do
系を使います。
主語が三人称単数のときは does
、過去の話なら did
を使いましょう。
Do you like cats?
(あなたは猫が好きですか?)
🔍 主語が「you(複数 or 一般)」なので、Do
を使います。
構造:Do + 主語 + 動詞? / 発音:duː
Does he play the guitar?
(彼はギターを弾きますか?)
🔍 三人称単数(he, she, it)のときは does
に。
構造:Does + 主語 + 動詞? / 発音:dʌz
Did you see that movie?
(その映画を見ましたか?)
🔍 過去の疑問文では did
を使い、動詞は原形に戻ります。
構造:Did + 主語 + 動詞? / 発音:dɪd
Does she love him?
(彼女は彼を愛していますか?)
🔍 love には s
がつかず、原形のままにします。
構造:Does + 主語 + 動詞? / 発音:dəz ʃiː lʌv
Did he think it was true?
(彼はそれが本当だと思っていましたか?)
🔍 think は原形。did + 動詞
の形で文の時制をコントロールします。
構造:Did + 主語 + 動詞? / 発音:dɪd hiː θɪŋk
📘 まとめ:疑問文での do の使い方
-
🔹
主語が you, we, they:
Do
を使う。 -
🔹
主語が he, she, it:
Does
を使い、動詞は原形に。 -
🔹
過去形の場合:
Did
を使い、動詞は必ず原形。
🙌 疑問文に慣れれば、英会話のキャッチボールがグンとスムーズに!
3. 否定文
do not(don’t)
を使って否定文を作ろう!
一般動詞の否定には do not / does not / did not
を使います。
be動詞や助動詞(can, will など)は do を使わずに 直接否定できますが、一般動詞には do が必要です!
I don’t like coffee.
(私はコーヒーが好きではありません。)
🔍 主語が「I」なので、do not → don’t を使います。
構造:主語 + do not + 動詞 / 発音:dəʊnt
She doesn’t eat meat.
(彼女は肉を食べません。)
🔍 三人称単数(She)なので does not
→ doesn’t。
構造:主語 + does not + 動詞 / 発音:ˈdʌzənt
He didn’t understand the question.
(彼はその質問を理解しませんでした。)
🔍 過去の否定は did not
→ didn’t。動詞は原形に戻します。
構造:主語 + did not + 動詞(原形) / 発音:ˈdɪdnt
We don’t need anything else.
(私たちは他に何も必要ありません。)
🔍 否定文でも 動詞には -s をつけません!
構造:主語 + don’t + 動詞 / 発音:dəʊnt
She never tells a lie.
(彼女は決してうそをつきません。)
🔍 never などの否定語を使うときは、do
を使わずに否定ができます。
構造:主語 + never + 動詞 / 発音:ˈnevə
📘 まとめ:否定文での do の使い方
-
🔹
現在の否定文: do not(don’t) / does not(doesn’t)を使う。
-
🔹
過去の否定文: did not(didn’t)を使い、動詞は原形に戻す。
-
🔹
never / hardly など: これらの否定副詞を使う場合は do を使わない。
💡 否定の文型は、英語の土台!確実にマスターしよう!
do not / does not / did not
を使った否定文をクイズでマスターしよう 💪
4. 動詞の意味を強調する
do
を使って「本当に〜するんだよ!」を表現
肯定文の中に do / does / did
を入れると、動詞を強調して「本当に〜する」「絶対に〜した」と気持ちを込めた表現ができます。
英会話でも感情を込めたいときによく使われる、とっても便利なテクニックです。
I do love you.
(あなたのこと、本当に愛してる。)
🔍 「love you」を強く言いたいときに do を使って感情をこめる。
構造:主語 + do + 動詞 / 発音:duː
She does like math.
(彼女は数学が本当に好きなんです。)
🔍 通常なら “She likes math.” ですが、強調したい場合は does を入れます。
構造:三人称単数 + does + 動詞(原形) / 発音:dʌz
We did try everything we could.
(できることは全部やったんだ。)
🔍 過去の強調では did
を使い、動詞は原形で使います。
構造:did + 動詞(原形) / 発音:dɪd
You do make me happy.
(君のおかげで幸せなんだよ。)
🔍 「make me happy」を強調したいときに do を加えると感情がより伝わります。
構造:do + make(動詞原形) / 発音:duː
He did tell me the truth.
(彼は確かに本当のことを言ったよ。)
🔍 疑われているときなど「言ったってば!」のニュアンスに。
構造:did + 動詞原形 / 発音:dɪd
📘 まとめ:do を使って気持ちを伝える強調表現
-
🔹
肯定文の中で強調: 普通の文にも
do / does / did
を入れて感情をこめる。 -
🔹
動詞は原形: 過去の強調でも
did + 原形
に注意! -
🔹
疑われたときや主張するときに使える! 💬「ちゃんとやったよ!」を英語で言えるようになろう!
🌟 英語で気持ちをしっかり伝えたいとき、強調 do が心強い味方になります!
5. 倒置文
never / only
などの否定語句が先頭に来ると倒置が起きる!
Never, Only, Hardly, Rarely, Little などの否定・制限を表す語句が文頭に来ると、語順が疑問文の形になります。
一般動詞のときは do / does / did
を使って、倒置構文を作ります。
Never did I imagine such a thing.
(そんなこと想像もしなかった。)
🔍 否定語 Never
が文頭に来ると、did
を前に出して語順が変わります。
構造:否定語句 + did + 主語 + 動詞 / 発音:ˈnevər dɪd
Only then did she realize the truth.
(そのとき初めて彼女は真実に気づいた。)
🔍 Only
で始まる副詞句でも倒置になります。
構造:Only + 時・条件句 + did + 主語 + 動詞 / 発音:ˈəʊnli ðen dɪd
Hardly did he speak a word.
(彼はほとんど何も話さなかった。)
🔍 Hardly
も倒置を起こす否定語のひとつ。
構造:Hardly + did + 主語 + 動詞 / 発音:ˈhɑːdli dɪd
Only after the rain stopped did we go outside.
(雨が止んでからようやく外に出た。)
🔍 条件句や時間句(Only after 〜)でも倒置が発生します。
構造:Only + after節 + did + 主語 + 動詞 / 発音:ˈəʊnli ˈæftə dɪd
Not only did she win the prize, but she also became famous.
(彼女は賞を取っただけでなく、有名にもなった。)
🔍 Not only
の強調でも倒置になります。but also
とセットで使おう!
構造:Not only + did + 主語 + 動詞 / 発音:nɒt ˈəʊnli dɪd
📘 まとめ:否定語句+倒置文のルール
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🔹
Never / Only / Hardly / Not only などが文頭に来ると倒置が起きる。
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🔹
一般動詞の場合は do / does / did を使って疑問文と同じ語順にする。
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🔹
倒置に慣れると、文章にメリハリと説得力が生まれる!
✨ 倒置文は英語らしい響きを演出する、上級テクニックの入口!
💡 なぜ疑問文の語順になるの?
否定語や制限語(Never, Only など)が文の先頭に来たとき、英語ではその文が「特別な構文」であることを示すために語順を変える(倒置)というルールがあります。
このとき、一般動詞には助動詞がないため、do / does / did
を補って疑問文と同じ語順にします。
✅ 普通の文: He understood the message.
✅ 倒置文: Never did he understand the message.
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🔹
倒置文は「これは特別な意味だよ!」というサイン。
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🔹
疑問文と同じ語順にすることで、読み手・聞き手に注意を促す。
-
🔹
一般動詞だけでは構造が作れないため、
do
を「助ける」ために入れる。
✨ 倒置構文は、英語で感情や強調を自然に伝える上級テクニックです!
🕰️ どうして倒置のルールができたの?
昔の英語(古英語)は語順が自由で、「誰が何をしたか」を単語の語尾(格)で表していました。 しかし時代が進むにつれて格変化が失われ、語順で文の意味を示す必要が出てきました。
その結果、英語では語順=文の種類を伝えるサインになりました。 たとえば、疑問文は「助動詞+主語+動詞」の語順。倒置文も同じように、 否定語が文頭に来たときは「これは普通じゃない文ですよ!」と合図するため、 語順を疑問文と同じ形にするようになったのです。
✅ 古英語: 語順自由、格変化あり
✅ 現代英語: 語順で文の意味・種類を伝える
✅ だから: 否定語が文頭に来ると語順も変える(=倒置)
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🔹
聞き手にわかりやすく伝えるための工夫だった
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🔹
疑問文や倒置文の語順は、「これは特別な文だよ」という合図!
📘 英語の語順には、歴史とやさしさがつまっているんですね!
6. 代動詞(do の置き換え用法)
do
は前に出てきた動詞の代わりにもなる!
「She sings better than I do.」のように、同じ動詞を繰り返したくないときに do
を使ってスマートに省略できます。
これは代動詞(substitute verb)と呼ばれる使い方で、英語らしい省略表現のひとつです。
She speaks English better than I do.
(彼女は私より英語が上手です。)
🔍 do
は「speak English」の代わり。繰り返さず自然!
構造:比較構文 + 代動詞 / 発音:duː
A: Do you love him? — B: Yes, I do.
(あなたは彼を愛してるの? — はい、愛してます。)
🔍 2回目の「love him」は do
で代用!自然な受け答えに。
構造:Yes / No の省略回答 + 代動詞 / 発音:duː
They play the guitar, and so do we.
(彼らはギターを弾きます、私たちもです。)
🔍 「So + 助動詞 + 主語」は「〜も〜する」という肯定の省略パターン!
構造:so + do + 主語(we) / 発音:duː
I didn’t go to the party, and neither did he.
(私はパーティーに行かなかったし、彼も行かなかった。)
🔍 「Neither + 助動詞 + 主語」は否定の「〜もまた〜しない」構文。
構造:neither + did + 主語(he) / 発音:dɪd
You don’t like spicy food, do you?
(あなたは辛い食べ物が好きじゃないんですね?)
🔍 文末に付け加える「付加疑問」でも do
が使われます。
構造:否定文 + , do you? / 発音:duː juː
📘 まとめ:do を使った省略表現(代動詞)
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🔹
同じ動詞の繰り返しを避けるときに do / does / did を代わりに使う
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🔹
会話の中では Yes, I do. / No, I don’t. のような答え方が自然!
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🔹
So do I / Neither did he など、共感や否定の応答にも使える!
🎯 代動詞 do を使えば、英語が「くどくなく、かっこよく」なります!
📘 Lesson 017 のまとめ
✅ 助動詞 do
の使い方を一気に整理!
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🔹
疑問文: Do / Does / Did を主語の前に置いて質問文を作る
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🔹
否定文: don’t / doesn’t / didn’t で否定する(動詞は原形)
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🔹
強調: 肯定文に do を加えると「本当に~!」という気持ちを強調できる
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🔹
倒置文: Never / Only など否定語が文頭に来たときは do / did を使って疑問文の語順に
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🔹
代動詞: 繰り返しを避けるとき、前の動詞の代わりに do を使う