不定詞の基本 3 用法 |
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Lesson 036 |
目次
1. 不定詞の基本用法
2. 不定詞の名詞的用法
3. 不定詞の形容詞的用法
3 - 1.名詞が不定詞の意味上の主語になる場合
3 - 2.名詞が不定詞の意味上の目的語になる場合
3 - 3.不定詞が前置詞の目的語になる場合
3 - 4.不定詞 が主格補語になる場合
3 - 5.不定詞 が目的格補語になる場合
4 - 1.目的 「 ~ するために 」
4 - 2.原因・理由 「 ~ して 」
4 - 3.結果 「 ( ~ して ) その結果 ~ 」
4 - 4.判断の理由 「 ~ するとは 」
4 - 5.条件 「 ~ すれば、 ~ すると 」
4 - 6.形容詞を限定・修飾する場合
4 - 7.副詞を限定・修飾する場合
4 - 8.文全体を限定・修飾する場合
不定詞の基本用法
不定詞には 「 to + 動詞の原形 」 の 「 to 不定詞 」 と 動詞の原形のみで to を伴わない 「 原形不定詞 」 の 2 種類があります。 「 to 不定詞 」 は動詞の意味を持ちながら、名詞・形容詞・副詞などの働きをします。一方 「 原形不定詞 」 は助動詞と共に述語動詞になったり、使役動詞・知覚動詞などの目的格補語として用いられたりします。
He asked to see the watch. - 「 to 不定詞 」
( 彼はその腕時計を見てよいかと頼みました。 )
I heard a baby cry. - 「 原形不定詞 」
( 私は赤ちゃんが泣いているのを聞いた。 )
to 不定詞 の否定は not や never をto の前に置きます。
She promised not to tell her friends.
( 彼女は友達に言わないことを約束した。 )
不定詞の名詞的用法
名詞的用法の不定詞は 「 ~ すること ( であること ) 」 という意味を表し、ふつうの名詞と同じように 主語・目的語・補語 の働きをします。
2 - 1. 不定詞が主語になる場合
To say is one thing, and to do is another.
( 言うことと実行することは別だ。 )
To be a good teacher is not easy.
( いい先生になることはやさしくありません。 )
現代の英語では長い主語は好まれないため、不定詞が主語になる場合は形式主語である It を文頭に置き to 不定詞 は後ろに回すのが一般的になっています。
It is not easy to be a good teacher.
( いい先生になることはやさしくありません。 )
2 - 2. 不定詞が目的語になる場合
不定詞が動詞の目的語の場合
She agreed to go with him.
( 彼女は彼と一緒に行くことに同意した。 )
目的語の後ろに補語がくる 第 5 文型:S + V + O + C では、to 不定詞を補語の後ろに置き、目的語の位置には 形式目的語 it を代用することができます。
He found it difficult to master Japanese.
( 彼は日本語をマスターするのは難しいと感じた。 )
-
不定詞が形容詞の目的語の場合
Don't be afraid to tell the truth.
( 思い切って本当のことを言いなさい。 )
-
不定詞が前置詞の目的語の場合
He had no choice but to study English.
( 彼は英語を勉強するほかに選択の余地がなかった。 )
but や except を除けば前置詞の目的語として用いられることはほとんど無い。
2 - 3. 不定詞が補語になる場合
-
「 S + V + C ( 不定詞 ) 」 の文型で 「 S = to 不定詞 」の関係
To know him is to love him
( 彼を知ることは彼を愛することになる。 )
-
「 S + V + O + C ( 不定詞 ) 」 の文型で 「 O = to 不定詞 」の関係
I believe him to be honest.
( 彼が誠実であると信じています。 )
ただしこの形式は to 不定詞句より that 節を使うほうが一般的です。
I believe ( that ) he is honest.
不定詞の形容詞的用法
形容詞的用法の不定詞は、「 ~ すべき、 ~ するための 」 という意味を表し形容詞と同じ働きをして名詞を修飾します。ふつう名詞を修飾するときは名詞の前に形容詞を置きますが、不定詞を用いる場合は名詞の後ろに置きます。
3 - 1. 名詞が不定詞の意味上の主語になる場合
He has no friends to help him.
( 彼には自分を助けてくれる友人がいない。 )
3 - 2. 名詞が不定詞の意味上の目的語になる場合
He has no friends to help.
( 彼は助けてやる友人がいない。 )
3 - 3. 不定詞が前置詞の目的語になる場合
I have no chair to sit on.
( 私には座る椅子がない。 )
3 - 4. 不定詞 が主格補語になる場合
The patient seems to be stable these days.
( その患者は最近、容態が安定しているようです。 )
3 - 5. 不定詞 が目的格補語になる場合
She expected it to be a good trip.
( 彼女はいい旅になることを期待していた。 )
不定詞の副詞的用法
副詞的用法の不定詞は、動詞・形容詞・他の副詞・文全体を限定・修飾する場合に用いられ次のような用法があります。
4 - 1. 目的 「 ~ するために 」
He went out to take a walk.
( 彼は散歩をするために外出した。 )
4 - 2. 原因・理由 「 ~ して 」
The old man seemed delighted to have company.
( その老人は、お客さんがいて喜んでいる様子だった。 )
4 - 3. 結果 「 ( ~ して ) その結果 ~ 」
She grew up to be a beautiful woman.
( 彼女は成長して美しい女性になりました。 )
4 - 4. 判断の理由 「 ~ するとは 」
You're terribly low to tell us a lie.
( 私達に嘘を言うなんて、あなたってほんとに最低ね。 )
4 - 5. 条件 「 ~ すれば、 ~ すると 」
To hear him speak English, you would think he is an American.
( 彼が英語を話すのを聞けば、君は彼をアメリカ人だと思うだろう )
6. 形容詞を限定・修飾する場合
It is easy to learn this song.
( この歌を覚えるのは簡単だ。 )
7. 副詞を限定・修飾する場合
He ran too fast to follow.
( 彼は追いつけないくらい速く走った。 )
8. 文全体を限定・修飾する場合
Needless to say, he became very popular at school as a result.
( 言うまでもないけど、 彼は結果的に学校でとても人気者になった。 )
独立して文全体を修飾するこの形式の多くはイディオムになっており他にも次のようなものがあります。
to be frank with you ( あからさまにいえば )
to begin with ( まず第一に )
to be sure ( 確かに )
to do ~ justice ( ~ を公平に言って )
to say nothing of ( ~ はさておき )
to make the matter worse ( さらに悪いことには )
to start with ( まず第一に )
not to mention ( ~ はいうまでもなく )
not to say ( ~ とはいえないまでも )
so to speak ( いわば )
strange to say ( 不思議なことだが )