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📚 英文法 全120 Lesson

不定冠詞の用法(a / an)

不定冠詞は a / an のこと。基本はとてもシンプルで、「音の始まり」子音の音 → a、母音の音 → an
たとえば a university(ユニバーシティは /juː/ で子音の音)/an hourh を発音しないので母音の音)。 さらに 「1つの」「ある〜」などの意味でもよく使います。 まずは全体像をつかみ、例外っぽく見える語(hour / honor / university / one-way / useful など)も 「発音で選ぶ」ルールで気持ちよく整理しましょう。

Lesson 053

目次

1. 不定冠詞とは?(まずは全体像)

不定冠詞は a / an のこと。意味はシンプルで、「まだ特定されていない1つ」を示します。 基本ルールは 可算名詞の単数に付くこと(例:a cat, a book)。
会話で初めて出す名詞や、職業・身分の補語She is a doctor.)でよく使われます。 そして aan の違いは綴りではなく「音」で決めます(詳細は Section 2)。
まずは「不特定の1つ」の感覚をつかめばOK。ここを押さえるだけで、英文がグッと読みやすくなります。

Lesson 053 / Section 1
STEP 1 結論はシンプル。 a / an は「まだどれか決まっていない 1つ」を示す合図です。 まずはこの“不特定の1つ”の感覚だけつかめばOK!

要点 先にこれだけ覚える

  • a / an不定冠詞(ふていかんし):不特定の1つを指す。
  • つけられるのは 数えられる単数名詞(例:cat, book など)。※複数・不可算には基本つけない
  • 初めて話題に出す名詞職業名の前 でよく使う。(詳細は後のセクションで深掘り)
  • a と an の分かれ目は“綴りではなく音”(Section 2 で具体的に)
💡 “不特定”=相手に「どれか特定されていない」ということ。たとえば箱がたくさんある棚から、 とりあえず箱を1つ取ってくるイメージです(どの箱かはまだ決めていない)。

用語ミニ辞典 大人向け+やさしい言い換え

不定冠詞(a / an)
「まだどれか決まっていない1つ」を示す印。(“ふだんの1個”という感じ)
単数 / 複数
1つ=単数、2つ以上=複数。a / an は単数にだけ付ける。
可算名詞 / 不可算名詞
数えられる名詞(cat, pen…)と、数えにくい名詞(water, rice…)。不可算には a / an は基本×。
初出(しょしゅつ)
会話や文章に 初めて出てくる名詞。初出は a / an が合図になりやすい。
発音で選ぶ
a と an は綴りではなく 音の始まりで決める。子音の音→a、母音の音→an。

注意 よくあるつまずき

  • a は複数につかない(✕ a apples)。
  • a は不可算名詞につかない(✕ a water)。ただし a glass of water のように“入れ物1つ”はOK。
  • an は“音”で決める。綴りが母音でも子音の音から始まる語は a になることがある(詳細は Section 2)。

直感モデル図解 スポットライト / 箱とラベル

🎭 スポットライトで考える

a / an は「観客からはまだ誰だか分からない人」にふわっと光を当てる感じ。 the は「その人!」と特定の人にスポットを当てます。

a / an 不特定の1つ the 特定された1つ
  • a / an=まだ特定されていないもの(聞き手に「どれか」分からない)。
  • the=話し手・聞き手のあいだで「どれか」分かっているもの。

📦 箱とラベルで考える

たくさんの箱がある棚からa / anは「箱をひとつ」持ってくる合図(どの箱かは未決定)。 theは「そのラベルの箱」を指す合図。

label: red a / an:箱を1つ the:そのラベルの箱
  • a / an=たくさんの中から1つ。箱の正体はまだ曖昧。
  • the=ラベルで特定された、その1つ。
要点: a / an は「不特定の1つ」、the は「特定の1つ」。
まずはこの感覚をつかんでから、発音で a と an を選ぶ(Section 2)へ進みましょう。

用途ナビ よく使う3つの場面(初出/職業/単位・頻度)

初出(はじめて出す)

会話・文章に初めて登場する名詞は、聞き手がまだ特定できないので a / an を使いがち。

  • a + 名詞 で導入(不特定)
  • 2回目以降は the + 同じ名詞 (特定)
例示(構文のみ):a + N → the + N(同じ N を指しはじめたら the)
職業・身分の補語

「〜は〜という職業だ」のとき、数えられる単数名詞の前に a / an を置くのが基本。

  • 型:S + be + a/an + 職業名
  • 職業名は単数形(例:doctor, engineer
発音で a / an を選ぶ点は同じ(詳細は Section 2)。
単位・頻度

「〜につき/〜ごとに」を表すとき、a + 単位 で回数・速さ・量を表現できます。

  • 型:a + day / week / month ...
  • 型:a + kilometer / hour / person ...
  • 意味:per(〜につき)
まずは「a + 単位per」と覚えるとスムーズ。
注意: a / an数えられる単数名詞に付けます。複数や不可算名詞に つけるのは基本的に不可(例:a apples, a water は不可)。 ただし a glass of water のように「容器1つ」ならOKです。

💬 例文で感覚をつかもう!

初出

a dog を初めて登場させる

I saw a dog in the park.

(公園で犬を1匹見かけたよ。どの犬かはまだ特定していない。)

🔍 ポイント:初めて話題に出てくる名詞は聞き手にとって「どれか不明」なので a を付ける。
構造:I saw a + 単数名詞 / 対比:2回目以降は the dog(その犬)
職業

My sister is a nurse.

(私の姉は看護師です。)

🔍 ポイント:職業名は「数えられる単数名詞」。S + be + a/an + 職業
注意:× She is nurse.(冠詞なしは不自然)
職業 × 発音

He is an engineer.

(彼はエンジニアです。)

🔍 ポイント:engineer は母音の音 /e/ で始まる → an
ルール:綴りではなく「音」で a/an を選ぶ(詳しくは Section 2)。
単位・頻度

I drink two cups of coffee a day.

(私は1日にコーヒーを2杯飲みます。)

🔍 ポイント:a + 単位per(〜につき)の意味。a day=1日につき。
応用:a week / a month / a person / a kilometer など。
発音ルール

The meeting starts in an hour.

(会議は1時間後に始まります。)

🔍 ポイント:hourh を発音しない(母音の音で開始)→ an を使う。
発音ルール

She studies at a university in Tokyo.

(彼女は東京の大学で学んでいます。)

🔍 ポイント:university は /juː/(子音の音)で始まる → a
似た語:a European company(/juː/ で始まる)。
発音ルール

This is a useful tool.

(これは役に立つ道具です。)

🔍 ポイント:useful も /juː/(子音の音)で始まる → a
発音ルール

He is an FBI agent.

(彼はFBIの捜査官です。)

🔍 ポイント:F は発音が /ɛf/(母音の音で開始)→ an
容器で可算化

Please give me a glass of water.

水をコップ1杯ください。)

🔍 ポイント:water は不可算だが、「容器1つ」で数えられる形にして a を付けられる。
一般論(anyのニュアンス)

A horse is a useful animal.

馬という動物有用な動物だ。)

🔍 ポイント:種全体について述べるときに A + 単数名詞 を使うことがある(どの馬でも当てはまる性質)。
a certain(ある〜)

A man came to see me yesterday.

(昨日、ある男性が私に会いに来た。)

🔍 ポイント:具体的な人物はいるが、聞き手にとっては「誰か特定できない」=不特定の1人。
恋愛

I wrote a love letter.

ラブレターを1通書いた。)

🔍 ポイント:love letter は可算名詞 → 「1通の」= a
ニュアンス:相手は特定だが、「どの手紙か」は特定していないので a を使う場面が自然。
期間

He will be back in a week.

(彼は1週間後に戻るよ。)

🔍 ポイント:a week は「1週間(という単位)」。同様に a day, a month など。
発音ルール

We paid a one-time fee.

(私たちは1回限りの料金を支払った。)

🔍 ポイント:one は /wʌn/(子音の音)で始まる → a
似た型:a one-way ticket, a one-day pass

2. a と an の使い分け(発音)

判断基準は耳(音)です。最初の音が子音なら a、母音なら an たとえば university/juː/(子音の音)で始まるので a universityhourh を発音しないため母音の音で始まり an hour。 頭字語も発音で判断(F=/ɛf/an FBI agent)。 小見出しで具体化します:2-1 子音の音 → a2-2 母音の音 → an。 綴りに惑わされず、耳でスッと選べるようにしましょう。

Lesson 053 / Section 2
結論 綴りではなく、耳(音)で選びます。 子音の音で始まる → a / 母音の音で始まる → an

直感モデル 「耳で決める」をイメージしよう

口から出る最初の音がポイント。が子音なら aが母音なら an。 綴り(スペル)が母音でも、/juː/(ユ)/w/(ワ) のように子音の音で始まれば a を使います。

子音の音で開始 → a /j/ a university, a useful tool, a one-way road 母音の音で開始 → an /a/ an hour, an honor, an FBI agent, an MBA
子音の音(→ a)の例:
  • /juː/ で始まる語:a university, a useful tool, a European company
  • /w/ 系:a one-way ticket, a one-time fee
母音の音(→ an)の例:
  • h 無音:an hour, an honor
  • 頭字語/イニシャル:an FBI agentF=/ɛf/), an MBAM=/ɛm/)
注意: 綴りにだまされないでください。がすべての決め手です。

小見出しのご案内(ここから詳しく)

早見表 a / an 判定の3ステップ

  1. 声に出してみる:最初の音は子音?母音?
  2. 例外の型を思い出す:無音 h(hour 等)//juː/(university 等)/頭字語(F=/ɛf/ 等)
  3. 素早く決める:子音の音→a / 母音の音→an

2-1. 子音の音で始まる語:a

判断は最初の音子音の音で始まるなら a を使います。
例:a university(ユ//juː/)、a useful tool(ユ//juː/)、 a one-way ticket(ワ//w/)、a year(ヤ//j/)。
やさしい言い換え:最初に「ユ・ワ・ヤ・ハ(発音するh)」の音が聞こえたら a

Lesson 053 / Section 2-1
結論 最初の「音」が子音なら a 綴りでなくで決めるのがコツです。 例:a university/juː/ で子音の音)/a one-way ticket/w/ で子音の音)

早見表 子音の音で始まる代表パターン → a

パターン 代表語 最初の音 使い方・例
「u-, eu-」が /juː/ a university, a useful tool, a unique idea, a European firm 子音 /j/ 系 例:a university student(大学の学生)/a unique design(独特のデザイン)
「one-, once-」が /w/ a one-way street, a one-time fee, a once-in-a-lifetime chance 子音 /w/ 例:a one-way ticket(片道切符)
頭字語が /juː/ 始まり a UFO, a URL, a USB drive, a US company 子音 /j/ 系 例:a URL(ウェブアドレス1つ)/a US startup(米国の新興企業)
y- が /j/ a year, a yellow car, a young player, a yacht 子音 /j/ 例:a year(1年)/a yacht(ヨット1隻)
h を発音する語 a human, a history book, a hero, a hotel 子音 /h/ 例:a human error(人為ミス) ※h を読む
注意: an universityan useful は不可。 音が /juː/(子音)なので a を使います。

やさしい解説 綴りに惑わされず「最初の音」で選ぶ

university / unique / useful の頭の u は、 ではなく ユ(/juː/) の音で始まります。は日本語の子音 y に近いので、a を使う――これが原則です。

  • headphones on! 声に出すと判断が速くなります。最初の音が子音 → a、母音 → an
  • 頭字語はアルファベット名の「音」で決める:U=/juː/a UFOF=/ɛf/an FBI agent(※2-2で扱います)。
  • h を読む語(human, history 等)は /h/ で始まる → a

💬 例文で「a」の耳をつくる

/juː/ → a

She is a university student.

(彼女は大学の学生です。)

university/juːnɪˈvɜːrsɪti/。頭が ユ(/juː/)なので a

/juː/ → a

This is a useful app for studying.

(これは勉強に役立つアプリです。)

useful/ˈjuːsfəl/。ユ音で開始 → a

/juː/ → a

He had a unique idea.

(彼には独創的なアイデアがありました。)

unique/juːˈniːk/。ユ音 → a

/juː/ → a

She works for a European company.

(彼女はヨーロッパの企業に勤めています。)

European/ˌjʊərəˈpiːən/。語頭がユ系 → a

/w/ → a

I bought a one-way ticket to Sapporo.

(札幌までの片道切符を買いました。)

one-/wʌn/ で始まる → a

頭字語 /juː/ → a

They launched a US startup last year.

(彼らは昨年、米国のスタートアップを立ち上げました。)

U/juː/ の音で始まる → a US ...

頭字語 /juː/ → a

Please send me a URL to the document.

(書類のURLを送ってください。)

URL の頭も /juː/a を使うのが自然です。

y /j/ → a

It takes a year to learn this skill.

(このスキルを身につけるには1年かかります。)

year/jɪr/(子音 /j/)で始まる → a

恋愛 /juː/ → a

He wrote a unique love song for her.

(彼は彼女のために特別なラブソングを書いた。)

unique/juː/ 始まり → a“世界で1つだけ”のニュアンスが伝わります。

落とし穴 こう見えて「a」です

  • an universitya university/juː/
  • an usefula useful/juː/
  • a one-way/w/)、a URL/juː/)、a US company(/juː/
  • a human/h/ を読む)※an honor のように h 無音は 2-2 で扱います

コツ 3ステップで即決

  1. 声に出す:最初の音が子音か母音か。
  2. 型を思い出す:/juː/(u, eu)・/w/(one-)・y=/j/・頭字語
  3. 即決:子音 → a(母音なら an)。
「完璧に発音できなくてOK」。最初の音だけに集中すると迷いが激減します。
できた!を増やそう: 今日は「ユ(/juː/)とワ(/w/)」を a にするだけ。
2-2 では「母音の音 → an」をスッキリ整理します。

2-1 FAQ:子音で始まる「音」には a(綴りではなく発音で決める)

基本 a + 子音で始まる音an + 母音で始まる音 コツ「綴り」ではなく口に出したときの最初の音で判断

はい。 最初の音が子音なら a、母音なら an。 綴りが母音でも、発音が子音なら a を使います。

It’s a user-friendly app.

(それは 使いやすい アプリです。)

user/j/(ゆ) の子音音で始まるため a を使います。

「ユ(/juː/)」の音は子音 /j/ でスタート なので a を使います。

She studies at a university.

(彼女は 大学 に通っている。)


It’s a useful tool.

(それは 役に立つ 道具です。)


I saw a UFO last night.

(昨夜 UFO を見た。)

U を「ユー」と読むと /j/ で始まるため a

eu-「ユ」(/juː/) と読まれ、子音 /j/ で始まるから a

He is a European citizen.

(彼は ヨーロッパの 市民だ。)


This is a euro coin.

(これは ユーロ コインです。)

one / once「ワ」(/w/) で始まるため子音音。よって a

It’s a one-way street.

(そこは 一方通行 の通りだ。)


She paid a one-time fee.

(彼女は 一回だけの 料金を支払った。)

  • 頭文字を綴り読み(エフ・ビー・アイ)an(母音音 eff)。
  • ユー・アール・エル のように U が「ユー」→ a(子音 /j/)。
  • エイチ・ティー・エム・エルH=「エイチ」→ an(母音音)。

He is an FBI agent.

(彼は FBI 捜査官だ。)


She has an MBA.

(彼女は MBA を持っている。)


Open a URL in your browser.

(ブラウザで URL を開いてください。)


Save it as an HTML file.

(それを HTML ファイルとして保存して。)

h黙字(発音されない)なら母音で始まるのと同じ扱い→ an

It takes an hour.

1時間 かかる。)


He is an honest person.

(彼は 正直な 人だ。)

  • a hotel(通常)… h を発音するので子音。
  • a historic victory(現代英米で一般的)。※古風に an historic もあるが今は少数派。

We booked a hotel near the station.

(駅の近くに ホテル を予約した。)


It was a historic victory.

(それは 歴史的な 勝利だった。)

数字は読み方の最初の音で判断。
an 18-year-old(エイティーン→母音)/ an 8% increase(エイト→母音)/ a 1% increase(ワン→子音 /w/)。

We hired an 18-year-old intern.

18歳のインターンを採用した。)


We saw a 1% increase.

1% の増加が見られた。)

最初に「発音する」部分で決めます。

It was a once-in-a-lifetime chance.

(それは 一生に一度 のチャンスだった。)


They studied a U-shaped curve.

(彼らは U字型 の曲線を研究した。)

U は「ユー」(/j/)で始まるので a

  • 口に出して最初の音を聞く/j/・/w/・子音系a/a/・/e/…母音系an)。
  • 略語は一文字ずつ読むか・単語として読むか(FBI:エフ→anNATO:ネイ→a)。
  • 辞書の発音記号を確認する(先頭が /j/・/w/・/h/ 発音なら a)。

That’s a NATO meeting.

(それは NATO の会合だ。)

2-2. 母音の音で始まる語:an

母音の音で始まるなら an綴りではなく音で決めるのがコツです。
例:an hour(h を発音しない → 母音の音)、an honoran apple。 頭字語も発音で判断:an FBI agent(F=/ɛf/)、an MBA(M=/ɛm/)。
やさしい言い換え:最初に「あ・い・う・え・お」っぽい音が聞こえたら an

Lesson 053 / Section 2-2
結論 最初の音が「母音の音」なら an 綴り(スペル)ではなく耳(音)で判断します。 例:an hour(h を発音しない/母音の音)・an applean MBA(M=/ɛm/)・an 8-year-old(eight=/eɪt/)

早見表 母音の音で始まる代表パターン → an

パターン 代表語 最初の音 使い方・メモ
母音で始まる語 an apple, an orange, an umbrella, an idea /a/ /e/ /i/ /o/ /u/ など 綴りと発音が素直に一致。迷わず an
h を発音しない語 an hour, an honor, an honest person, an heir 先頭が母音の音 h が無音 → 母音の音で開始。herb は AmE: an herb/BrE: a herb
頭字語(イニシャル) an FBI agent, an MBA, an NGO, an NBA player, an MRI, an X-ray /ɛf/ /ɛm/ /ɛn/ /ɛks/ など アルファベット名ので判断。先頭が母音音なら an
数詞・数字 an 8-year-old, an 18th-century building, an 11 o'clock meeting /eɪ/ /ɪ/ など 読んだ時の最初の音が母音(eight, eighteen, eleven)。
慣用・ゆれ a historic / an historic 地域差 現代の米英ともに a historic が一般的。古風・文体的には an historic も見られる。
注意: an universityan one-way は誤り。 それぞれ ユ(/juː/)ワ(/w/)子音の音で始まるため a(2-1)。

やさしい解説 綴りより「最初の音」。耳でさっと判定

  • h が聞こえない語(hour, honor, honest, heir)は、実質的に母音の音で始まる → an
  • 頭字語はアルファベットの読みで判定。F=/ɛf/、M=/ɛm/、N=/ɛn/、X=/ɛks/ → いずれも母音音 → an
  • 数字でも同じ。8=eight(/eɪt/)、11=eleven(/ɪˈlɛvən/)→ an 8-year-old / an 11 o'clock meeting
  • 地域差herb は AmE で an herb、BrE では a herb が普通。

💬 例文で「an」の耳をつくる

母音語頭

I ate an apple after lunch.

(昼食のあとにリンゴを1つ食べた。)

apple は /ˈæpl/ で母音の音から開始 → an

母音語頭

She bought an umbrella just in case.

(念のため傘を1本買った。)

umbrella は /ʌmˈbrɛlə/ → 最初が母音音。

h 無音

The interview lasted an hour.

(面接は1時間続いた。)

hour は h を発音しない(/ər/)→ an

h 無音

Please give me an honest answer.

率直な答えをください。)

honest は /ˈɒnɪst/(h 無音)→ an

h 無音

He is an heir to the estate.

(彼はその資産の相続人だ。)

heir は /ɛər/(h 無音)→ an

頭字語

She spoke with an FBI agent.

(彼女はFBI 捜査官と話した。)

F は /ɛf/ で母音の音から開始 → an

頭字語

He earned an MBA last year.

(彼は昨年経営学修士号を取得した。)

M は /ɛm/ → an

頭字語

The doctor ordered an X-ray.

(医師はレントゲン検査を依頼した。)

X は /ɛks/ → 母音の音で開始 → an

数字

They have an 8-year-old daughter.

(彼らには8歳の娘がいる。)

8=eight(/t/)→ 母音音で開始。

数字

We set an 11 o'clock meeting.

11時の会議を設定した。)

11=eleven(/ɪˈlɛvən/)→ 母音音で開始。

恋愛 母音語頭

I received an unexpected love letter.

思いがけないラブレターを受け取った。)

unexpected は /ʌnɪkˈspɛktɪd/(母音音で開始)→ an

落とし穴 こう見えて「an」じゃない

  • an universitya university/juː/で子音音)
  • an one-timea one-time/w/で子音音)
  • a European, a useful, a unique(いずれも /juː/

コツ 3ステップで即決

  1. 声に出す:最初の音は母音?子音?
  2. 型を思い出す:h 無音/頭字語(F,M,N,R,S,X…)/数字(8,11…)。
  3. 即決:母音の音 → an(子音なら a)。
迷ったら「」に戻る。スペルはおとりです。
今日のゴール:「h 無音」「頭字語」「数字」だけ覚えれば an はほぼ迷いません。
次に、2-1 と 2-2 を見比べて “音で選ぶ” を自動化しましょう。

2-2 FAQ:母音で始まる「音」には an(判断は“最初の音”)

基本 an + 母音で始まる音 コツ「綴り」ではなく口に出したときの最初の音で決める(例:an apple / an idea

はい。最初の音が a / i / u / e / o の母音音なら an を使います。

I ate an apple.

(私は りんごを1つ 食べた。)


It’s an interesting idea.

(それは おもしろい アイデアだ。)

冠詞は直後に来る語の最初の音で決めます。形容詞が前なら、形容詞の頭の音で判断します。

He is an old friend.

(彼は 昔からの 友だちだ。)


She suggested an unusual approach.

(彼女は めずらしい やり方を提案した。)

old / unusual は母音音で始まるので an

冠詞のすぐ後に来る語(ここでは副詞)の音で決めるため、extremely(母音音)→ anreally(子音音 /r/)→ a となります。

It’s an extremely useful app.

(それは とても 便利なアプリだ。)


It’s a really useful app.

(それは 本当に 便利なアプリだ。)

はい。母音音で始まる名詞や形容詞なら an を使います。強く気持ちを表す定番パターンです。

What an amazing idea!

(なんて すばらしい アイデアなんだ!)


What an honor to meet you!

(お会いできて 光栄 です!)

この形は 形容詞 → a/an → 名詞 の順になります。a/an は形容詞の最初の音で決めます。

It’s an easy a task. (誤)

(※誤りの例:語順が違います。)

It’s so easy an exam.

(それは とてもやさしい 試験だ。)

easy(母音音)なので anbig なら too big a problem のように a

はい。最初に発音する部分が母音音なら an を使います。

We launched an all-in-one device.

(私たちは 一体型 デバイスを発売した。)


She updated an out-of-date rule.

(彼女は 時代遅れの ルールを改定した。)

冠詞直後の語の音が母音音なら anonly は母音音 /oʊ/ で始まるため an になります。

He is an only child.

(彼は 一人っ子 だ。)

はい。ブランド名や会社名でも、最初の音が母音音なら an を使います。

He works at an Apple store.

(彼は アップル ストアで働いている。)


They bought an IKEA shelf.

(彼らは イケア の棚を買った。)

決め手は冠詞の直後の語。その語が母音音なら an を使います。

It’s an easy-to-use camera.

(それは 使いやすい カメラだ。)


We need an all-day pass.

終日 パスが必要だ。)

  • an apple a day(ことわざ:1日1個のりんご
  • an arm and a legとても高い の比喩:直訳「腕と脚1本ぶん」)
  • an open secret公然の秘密

An apple a day keeps the doctor away.

1日1個のりんごで医者いらず。)

3. “1つの(one)”の意味:a は「1ユニット」を作る

不定冠詞 a は、物や時間、行為を「1つ分」=1ユニットとして切り出す合図です。 たとえば「in a week」は1週間というかたまり、「take a break」は休憩1回という意味になります。 用語メモ:ユニット=ひとかたまり/1回分・1組・1期間。可算名詞の単数a が付いて「1ユニット」を表すのが基本です。 なお a には「〜につき(per)」の意味もあります(例:twice a day)。これは Section 7 で扱います。本節は「one=1つ」の側面に集中します。

Lesson 053 / Section 3

先に結論 a は「1ユニット」を作る(要点3つ)

  1. 時間の1ユニットを作る:in/within/after + a + 時間名詞
    例(語句):in a week(1週間後) / for a day(1日間) / in a minute(1分後)
  2. 行為の1回分を作る(軽動詞コロケーション)
    例(語句):have a look(ひと目見る) / take a break(休憩1回) / give it a try(1回やってみる) / make a decision(決定を1つ下す)
  3. 数量の1(セット・組)を作る
    例(語句):a hundred(100=one hundred と同義で口語的) / a pair of gloves(手袋1組) / a set of tools(道具1セット)
注意: twice a daya は 「〜につき(per)」の用法です(Section 7 参照)。本節の「1ユニット」とは役割が異なります。

直感図解 「1ユニット」の見え方(時間・行為・数量)

⏱ 時間:in a week は「+7日」のひとかたまり

now から 1週間ぶんスライドするイメージ。a が「週という1ユニット」を作ります。

now a week = 7 days 1ユニット(期間) + a week
用語:in + a + 時間名詞=「今からその時間が経った時点」/for + a + 時間名詞=「その時間のあいだ」。

📅 カレンダー:a day / a week の感覚

カレンダー上で今日から1マスa day)/ 1列a week)を塗るイメージ。

today + a day + a week 1マス=a day / 1列=a week
a day=1日という長さa week=1週間というまとまり。どちらも「1ユニット」です。
補足: a dayone day は用途が違います。 a day は期間の1ユニット、one day は「ある日(いつか)」という出来事の導入で使われやすい表現です。

パターン別 a が作る「1ユニット」を3方向からつかむ

a は「ひとかたまり(1ユニット)」を作る合図です。
下のカードで 時間 / 行為(1回) / 数量(1組) の3方向を整理しましょう。

ここまでの要点: a は「時間」「行為」「数量」で 1ユニットを作る。
次は Section 7〜につき(per))と Section 10(数量表現)を見ると、使い分けが完成します。

3-1. 時間の「1ユニット」:in / within / after / for + a

不定冠詞 a は、時間名詞(day, week, minute など)につくと「1かたまり(1ユニット)」を作ります。
たとえば in a week は「今から1週間後の時点」、for a day は「1日間ずっと」の意味になります。 ポイントは “a = 1ユニット” という考え方。これが分かると「期限」「予定」「所要時間」をスッと読めます。

Lesson 053 / Section 3-1
結論 a + 時間名詞 は「時間の1ユニット」。 使い分けは次のとおり:
  • in + a + 時間名詞:今からその時間が経った時点(例:in a week = 1週間後)
  • within + a + 時間名詞:その時間以内(例:within a day = 1日以内)
  • after + a + 時間名詞:その時間経過した後(例:after a minute = 1分後)
  • for + a + 時間名詞:その時間のあいだずっと(例:for a day = 1日間)

全体像 「時点」なのか「継続」なのかをまず見分ける

時点を作る(ゴールの位置)
  • in a week = 1週間後のある瞬間
  • within a day = 1日以内のどこか
  • after a minute = 1分経ってから
継続を作る(線の長さ)
  • for a day = 1日間ずっと
  • for a year = 1年間ずっと
  • for a whileしばらく(=短いひとかたまり)
混同注意: twice a daya は 「〜につき(per)」という別用法です(Section 7 参照)。
また a day(期間1ユニット)と one dayある日=物語的)も役割が異なります。

直感図 「点」か「線」かで理解する

時点(in / within / after + a + 時間名詞) now a week in a week 継続(for + a + 時間名詞) for a day

左はゴールの「点」(1週間後など)。右は続いている「線」(1日間ずっと)。いずれも a が「1ユニット」を作っています。

用語ミニ辞書 むずかしい言葉をやさしく

  • unit(ユニット):ひとかたまり・1回分・1セット。
  • period / duration:ある長さの時間(例:1日、1週間)。
  • deadline:しめ切り。例:within a day(1日以内)。
  • moment:ある瞬間。例:in a minute(1分後の時点)。
コツはシンプル:「点(時点)か、線(継続)か」を決めてから前置詞を選ぶ。
これだけで期限や予定の英文が、ぐっと読みやすくなります。

💬 例文で「時間の1ユニット」の耳と目をそろえる

時点(in)

I’ll get back to you in a week.

1週間後に折り返し連絡します。)

in + a + 時間名詞=「今からその時間が経った時点」。a week が「1週間という1ユニット」。

語彙:get back to=「折り返す/返答する」

締切以内(within)

Please reply within a day.

1日以内にご返信ください。)

within=「〜以内」。a day が期限の「枠(1ユニット)」を作る。

ビジネスでよく使う丁寧依頼パターン。

時点(in)

The bus arrives in a minute.

(バスは1分後に到着します。)

a minute=「1分のユニット」。in は「今から先」の到達時点を作る。

会話では「もうすぐ」の軽いニュアンスでも使う。

時点(after)

He returned to work after a month.

(彼は1か月後に職場へ戻った。)

after + a + 時間名詞=「〜(の期間が)過ぎたあと」。

return to=「〜に戻る」/a month=1か月ユニット。

継続(for)

She lived in Canada for a year.

(彼女はカナダに1年間住んだ。)

for + a + 時間名詞=「その時間のあいだずっと」。線の長さを表す。

live=「住む」/a year=1年ユニット。

継続(for)

Let’s take a rest for a while.

しばらく休もう。)

a while=「短いひとかたまりの時間」。厳密な長さは文脈依存。

take a rest=「休む」。

時点(in)

I’ll be ready in a second.

(すぐ準備できます=一瞬で用意します。)

誇張して「すぐに」の意味でよく使う定番フレーズ。

ready=「準備ができて」。

時点(in)

The store will open in a month.

(その店は1か月後にオープンする。)

未来の時点を指す in + a + 時間。計画・告知で頻出。

open=「開店する・開く」。

所要時間(in)

We finished the report in a day.

(私たちはその報告書を1日で仕上げた。)

in + a 時間 は「所要時間〜で」という意味でも使える(結果の出た完了文と相性◎)。

finish=「終える・仕上げる」。

締切以内(within)

The package should arrive within a week.

(荷物は1週間以内に到着するはずです。)

within は締切の「枠」。その内側ならいつでもよい、という含み。

arrive=「到着する」。

所要時間(in)

They renovated the house in a month.

(彼らはその家を1か月で改装した。)

完了の結果があるときに「所要時間」を表す in + a「1か月かけて」という意味合い。

renovate=「改装する」。

恋愛 時点(in)

I fell for her in a second.

(彼女に一瞬で恋に落ちた。)

fall for=「好きになる」。in a second は誇張で「すぐに」。感情の変化にも使える自然な表現。

語感:in a minute よりも「一瞬」のニュアンスが強い。

時点(after)

The tradition was revived after a decade.

(その伝統は10年後に復活した。)

a decade=10年という1ユニット。after は「〜が過ぎたあと」の到達点を作る。

revive=「復活させる・蘇らせる」。

3-1 FAQ:時間の「1ユニット」を迷わず使う

テーマ in / within / after / for + a + 時間名詞 ねらい「点(時点)」と「線(継続)」を聞き分け、a=1ユニットで考える

要点: in a day所要時間/1日でやり終える(ゴールの)、 for a day1日間ずっと(長さの)、 during the day日中のあいだ(時間帯の中で)。

We finished the report in a day.

(その報告書を1日で仕上げた。)


We worked for a day and took a rest.

1日間働いて休憩した。)


The museum is crowded during the day.

(その博物館は日中は混んでいる。)

要点: within a day=「1日以内のどこか」、 by tomorrow=「明日までに」、 by the end of the day=「今日中に」(ビジネス定番)。

Please respond within a day.

1日以内にご返信ください。)


Please send the file by tomorrow.

(ファイルは明日までに送ってください。)


I’ll submit the report by the end of the day.

(レポートは今日中に提出します。)

原則:文脈で示されたその時点を起点にカウントします。何も指定がなければ「今から」。

The project starts in a week.

(プロジェクトは1週間後に始まる。)


They moved in a week after the contract.

(彼らは契約の1週間後に引っ越した。)

起点が別にあるときは after + 基準 を足して明確にします。

for継続時間(線)/ in所要時間達成まで(点)。

She lived in Canada for a year.

(彼女は1年間カナダに住んだ。)


We’ll finish the bridge in a year.

(その橋は1年で完成する。)

for an hour=きっちり1時間for hours=「何時間も」(長さをぼかして強調)。

I waited for an hour.

1時間待った。)


I waited for hours.

何時間も待った。)

会話では誇張で「すぐ・ちょっと」の意味に使うことが多いです(きっちり1秒・1分とは限らない)。

I’ll be with you in a second.

すぐ参ります。)


Hold on a minute, please.

少々お待ちください。)

  • for a timeしばらくのあいだ(比較的短め/文語寄り)
  • for some timeかなりのあいだ(長めのことが多い)
  • for a whileしばらく(口語・中立)

He lived abroad for a time.

(彼はしばらくのあいだ海外で暮らした。)


He lived abroad for some time.

(彼はかなりのあいだ海外で暮らした。)

意味は同じ「1年半で」。語感は、a year and a half(口語的・リズム良い)/ one and a half years(数字を明確化・フォーマル寄り)。

I’ll finish the course in a year and a half.

(その講座は1年半で修了します。)


I’ll finish the course in one and a half years.

(その講座は1年半で修了します。)

どちらも「1週間後」。in a week’s time はやや丁寧・フォーマル、時間の枠を強調します。

I’ll call you in a week.

1週間後に電話します。)


I’ll call you in a week’s time.

1週間後に電話します。)

  • by + 時点:その時点までに終わらせる(締切)。例:by tomorrow
  • in + a + 時間所要時間〜後の到達(ゴールの点)。例:in a week
  • within + a + 時間:その時間以内のどこか(枠の強調)。例:within a day
  • after + a + 時間:その時間経過した後(起点があり、その後)。例:after a minute

We’ll get it done by tomorrow.

(それは明日までに終わらせます。)

3-2. 行為の「1回」:have / take / give / make + a + 名詞

不定冠詞 a は、動作を“ひとかたまり(1ユニット)”に数えるときにも使います。
「軽い動詞(=軽動詞)」have / take / give / make と相性がよく、a + 名詞ひと目見るひと休み1回試す決定を1つ下す のように、行為を「1回分」として切り出します。

Lesson 053 / Section 3-2

先に結論「a = 1ユニット」で“回数化”する

  1. 型: have / take / give / make + a + 名詞 → 動作を1回分にする。
  2. 意味: 「ちょっと〜する」「〜を1回する」「〜を1つ行う」など、区切りを作る。
  3. 注意: × do a homework のように 不可算名詞にはそのまま a を付けない(→ do homework / do a piece of homework)。

直感図解 動作の流れ → a で「1個のブロック」に

have a look take a break give it a try make a decision “a” が動作を1回ぶんに区切る(ブロック化)

どれも「行為の〈ひと塊〉」を作っています。日本語にすると「ちょっと〜する」「〜を1回する」「〜を1つ行う」の感覚です。

用法早見 よく使う “軽動詞 + a + 名詞” マップ

have + a + 名詞
have a look(ひと目) / have a try(1回の試み) / have a rest(ひと休み)
やわらかく「〜してみる/〜を少しする」ニュアンス。
take + a + 名詞
take a break / take a seat / take a walk
休息・移動・参加など「行為の開始」感が出ることが多い。
give + a + 名詞
give it a try / give me a call / give a smile
give it a tryit は「そのこと(課題)」の受け皿。
make + a + 名詞
make a decision / make a plan / make a mistake
「結果物」を1つ作るイメージ(決定・計画・ミス)。
先に押さえる注意点:
  • homework / research / information などは不可算。→ a piece of ~ で「1つ分」に。
  • have / take は似ることがある(have a shower / take a shower)。地域差や好みで両方OK。
  • a が付くと可算化=“ひとかたまり化”。名詞が数えられる形になっているかを確認。

用語ミニ辞書 むずかしい言葉をやさしく

  • 軽動詞(light verb):意味が軽い動詞。あとろに来る名詞とセットで本当の動作を作る(例:take + a break)。
  • コロケーション(collocation):よく一緒に使われる言葉の組み合わせ。
  • 可算化:数えられない名詞を「1個分」として扱うこと(例:a piece of advice)。
学習のコツ:日本語で「ひと〜」「1回の〜」「〜を1つ」と言えるなら、英語でも aユニット化できる可能性が高い。
まずは have / take / give / make の代表パターンを「丸ごと」覚えてしまおう!

💬 例文で「行為の1回(a = 1ユニット)」を体に入れる

have 型

Please have a look at the contract.

(その契約書をちょっと見てください。)

構造:have + a + look =「ひと目見る」。look を名詞にして a1回分に。

丁寧・やわらかい依頼。look at(動詞)より控えめで自然。

take 型

Let’s take a break for ten minutes.

10分 休憩しよう。)

休憩の開始を決める感じ。a break = 休憩1回分

break=休憩/割る だがここでは名詞「休憩」。

give 型

Give it a try if you’re curious.

(気になるなら一度やってみて。)

it は「そのこと(挑戦する対象)」の受け皿。a try試行1回

会話で超頻出の励まし表現。

make 型

We need to make a decision today.

(今日は決定を1つ 下さないといけない。)

make は「結果物」を作る動詞。a decision=決定1件

× do a decision は不可。

take 型

Please take a seat.

お掛けください。)

上品で丁寧な案内。a seat=「座る動作1回/席1つ」。

案内係・医療・レストランなどでよく使う。

have 型

I’d like to have a chat with our client.

(取引先と少し話したいです。)

chat を名詞にすると「雑談1回」。have a talk も近い。

I’d like to … は丁寧な希望表現。

give 型

Give me a call when you arrive.

(着いたら電話ちょうだい。)

a call=電話1本。英では give me a ring も口語。

arrive=到着する。従属節内は未来でも現在形。

make 型

I made a mistake in the report.

(報告書でミスを1つしてしまった。)

× did a mistake は不可。make は「結果(ミス)」を生む動詞。

in the report=「報告書の中で」。

take 型

We often take a walk after lunch.

(昼食のあと、よく散歩を1回する。)

a walk=散歩1回。写真なら take a picture

often=しばしば。語順に注意(助動詞・be の後/一般動詞の前)。

take 型

Could you take a picture of us?

(私たちの写真を1枚撮ってくれますか。)

a picture=写真1枚。丁寧依頼は Could you … ?

of us=「私たちの」。

make 型

I’d like to make an appointment with the dentist.

(歯医者の予約を1件取りたいです。)

an appointment=予約1件book an appointment も可。

I’d like to … は丁寧。with the dentist=歯医者のところで。

give 型

She will give a presentation on AI tomorrow.

(彼女は明日、AIについてプレゼンを1本行う。)

a presentation=発表1回。テーマは on + 話題

ビジネス必須コロケーション。

have 型

Would you like to have a taste of the soup?

(スープをひと口味見しますか。)

a taste=味見1回。丁寧な誘いは Would you like to … ?

料理・接客で便利。

恋愛 give 型

She gave me a smile, and my worries faded.

(彼女が微笑みをひとつくれて、心配が消えた。)

a smile=微笑み1回。感情を動かす柔らかな表現。

worries faded=不安が薄れた。

make 型

Let’s make a plan for the weekend.

(週末の計画を1つ立てよう。)

a plan=計画1本for + 目的 で対象を表す。

日常会話で頻出。

give 型(可算化)

He gave me a piece of advice.

(彼は私に助言を1つくれた。)

advice は不可算(× an advice)。a piece of“ひとかけ”にして数える

同様:a piece of information / a piece of homework

3-2 FAQ:行為の「1回」を英語で作る(have / take / give / make + a + 名詞)

have / take / give / make + a + 名詞 ねらいa = 1ユニット」で動作を1回分に切り出す

動詞だけでは曖昧な動作を、a + 名詞「1回ぶん」にしてハッキリ伝えるためです。

Could you take a look at this file?

(このファイルをちょっと見ていただけますか。)

look を名詞にして a を付けると “ひと目(1ユニット)” になり、依頼がやわらかく丁寧に。

  • have a look:やわらかく「ひと目見る」。
  • take a look:「見始める」動作感が少し強い。ビジネス依頼で非常に自然。

Please take a look when you have time.

(お時間あるときに目を通してください。)

it は「今話している課題・方法・アイデア」など試す対象の受け皿です。

Why not give it a try?

やってみたらどう?)

※ 「それ(=it)を試し(try)1回やってみて」の語順。give it a try は会話で超頻出の励まし表現。

  • decide:動詞でサクッと「決める」。
  • make a decision:「決定1件を作る」=手順・重みを感じさせやすい。

We finally made a decision on the budget.

(予算について最終決定を1つ下した。)

  • do:作業・行為・宿題などの「活動」。例:do homework
  • make:結果物・産出。例:make a mistake(ミス1つ)

Could you do me a favor?

お願いを1つ聞いてくれますか。)

× make a favor は不可。コロケーション(言葉の相性)で決まっています。

× an advice のように a/an は直付け不可。「ひとかけ」にして数えます。

He gave me a piece of advice.

(彼は助言を1つくれた。)

応用:a piece of informationa bit of progress など。

飲み物そのものは不可算ですが、「1杯」など提供単位なら a を付けられます。

I’ll have a coffee, please.

コーヒーを1杯お願いします。)

※ レストランでの自然な言い方。a glass of water のように容器で言うのもOK。

take/have a look は「ちょっと」の感じが出て依頼がソフトになります。

Could you have a look at this later?

(後で少し見ていただけますか。)

※ 直球の Look at this. より丁寧で、ビジネスでも安心。

どちらも文法的にはOKですが、give me a call が自然。to + 人 版はやや硬い/焦点をずらしたい時に。

Give me a call when you’re free.

(手が空いたら電話ちょうだい。)

名詞だから、ふつうに複数形にできます。

Let’s take two breaks today.

(今日は休憩を2回入れよう。)


We made several decisions at the meeting.

(会議でいくつかの決定を行った。)

  • take a shower(米英ともに自然)/have a shower(英寄り)。
  • have a rest(英・自然)/take a rest(使用例はあるが地域や文脈で好み差あり)。

Let’s have a rest before the next session.

(次のセッションの前に少し休もう。)

英語では、動作を「1回」に切るために動詞を名詞化して使うことがあります(英寄り:have a think)。

Let me have a think about it.

(その件について少し考えさせて。)


Could you have a listen to this demo?

(このデモをちょっと聴いてもらえますか。)

※ 「ひと考え」「ひと聴き」の感覚。フォーマル文書では言い換え(consider / listen to)も可。

3-3. 数量の「1」:セット・組・単位で数える a

不定冠詞 a は、物や数をひとかたまり(1ユニット)として扱うときにも使われます。
例:a hundred(100=1まとまり)/ a pair of gloves(手袋1組)/ a piece of advice(助言1つ分)/ a bottle of water(ボトル1本分の水)など。

Lesson 053 / Section 3-3

先に結論「a = 1ユニット」で“数量”を切り分ける

  1. 数のブロック化: a hundred / a thousand = 「100」「1000」をひと塊として数える自然な言い方。
  2. セット・組: a pair of(1組)/ a set of(1セット)で、複数を1単位にまとめる。
  3. 不可算の単位化: a piece of / a cup/glass/bottle of で 「数えにくいモノ」を1人前・1本・1切れなどの単位に変換。

直感図解 ばらばら → a で「ひとかたまり」にする

a hundred 100 を「1ブロック」に a pair of 2つで「1組」 a piece of 不可算を「ひとかけ」に a bottle of 容器で「1本分」 a は「数え方のラベル」。数・組・分量・容器のいずれでも “1ユニット化” する。

数えるのがむずかしいものでも、a+ラベルで「1人前/1組/1ブロック」に変換できます。

用法早見 フレーズ集(文ではなく“形”だけ)

数のブロック a hundred, a thousand, a million 話し言葉では自然。正確な数では three hundred のように複数語尾は付けない。
セット・組 a pair of shoes / a set of tools 「片方」なら a shoea pair of は中身は2つでも1組として扱う。
単位化(不可算) a piece of advice / a glass of water 「切り分け語」や「容器語」で数える。advice などに a 直付けは不可。
注意:
  • hundreds of =「何百もの」(おおよそ)。
    正確な数では three hundred(× three hundreds)。
  • a number of + 複数名詞 =「いくつかの/多くの」(複数動詞)。
    the number of + 複数名詞 =「〜の数」(単数動詞)。
  • a few / a little は数量表現(詳細は Section 10)。本節では「単位化の a」に集中。

用語ミニ辞書 むずかしい言葉をやさしく

  • セット(set):道具や部品などの「ひとそろい」。
  • 組(pair):2つで1まとまりになるもの(くつ下・ハサミなど)。
  • 単位化(unitization):数えにくいものを「1杯・1切れ・1つ分」にして数えられるようにすること。
学習のコツ:日本語で「1組」「1セット」「1本」「1切れ」と言えるなら、英語でも a“単位のラベル”を付けられるサインです。
まずは a hundreda pair ofa piece of を“ひとまとめ表現”として覚えましょう。

💬 例文で「数量の1(a = 1ユニット)」を体に入れる

数のブロック

We raised a hundred dollars for charity.

100ドルを慈善のために集めた。)

ポイント:a hundredone hundred と同じ。“100というひとかたまり”を作る自然な言い方。

※ 正確な数で複数語尾は付けない(例:three hundred)。

数のブロック

I've told you a thousand times to back up your files.

(ファイルをバックアップしろって何千回も言ってるよ。)

ポイント:誇張表現(大げさに言う)で頻出。a thousand は「1000というブロック」。

語彙:back up=保存して守る。

数のブロック

The video reached a million views in two days.

(その動画は2日で100万回再生に達した。)

注意:millions of=「何百万もの」。正確な数では two millionmillion に -s を付けない)。

数のブロック

I bought a dozen eggs at the market.

(市場で卵を1ダース=12個買った。)

ポイント:a dozen=12というひとかたまり。多数は dozens of=「何十もの」。

セット・組

I need a pair of shoes for the ceremony.

(式典用に靴1足=1組が必要だ。)

ポイント:a pair of + 複数名詞 で「2つで1組」。中身は2つでも“セット”として1ユニット。

セット・組

He bought a set of tools for DIY projects.

(彼はDIY用に道具を1セット買った。)

語彙:DIY=自分で作る。a set of=「ひとそろい」。

単位化(不可算)

She offered a piece of advice during the meeting.

(会議中に助言を1つくれた。)

注意:advice は不可算(× an advice)。a piece of で“ひとかけ”。

単位化(不可算)

We found a piece of information that changed the plan.

(計画を変える情報が1つ見つかった。)

同様に:a piece of equipment(機器1点)。

容器/量

I'll have a cup of coffee, please.

コーヒーを1杯お願いします。)

容器名で単位化:a glass ofa bottle of などに置換可。

容器/量

Could I get a glass of water?

お水をコップ1杯いただけますか。)

フォーマルでも使える丁寧依頼。Could I get … ?

容器/量

They opened a bottle of wine to celebrate.

(お祝いでワインを1本開けた。)

語彙:celebrate=祝う。容器語で“量”をはっきり伝える。

切り分け(形)

He ate a slice of pizza on the way home.

(彼は帰り道にピザを1切れ食べた。)

形・断片で数える:a slice ofa piece of

切り分け(形)

We bought a loaf of bread for breakfast.

(朝食用にパンを1本買った。)

a loaf of=パン1本(日本の“1斤”イメージ)。

切り分け(形)

She bought a bar of chocolate for the trip.

(旅行用に板チョコを1枚買った。)

a bar of=棒状・板状の1本/1枚。

集合・カテゴリー

We considered a range of options before choosing.

(選ぶ前に幅広い選択肢を検討した。)

a range of=「範囲としてのひとかたまり」。複数名詞と相性がよい。

集合・カテゴリー

The lab ran a series of experiments last month.

(研究室は先月、一連の実験を行った。)

似た表現:a variety of(さまざまな)/a kind of(〜という種類)。

3-3 FAQ:数量の「1」を作る a(セット・組・単位化)

主な型 a hundred / a thousanda pair/set of + 名詞a piece/cup/glass/bottle of + 名詞 ねらい「a = 1ユニット」として数・組・量をひとかたまり化

a hundred は「100という1ブロック」。hundreds of は「何百もの(おおよそ)」。

We raised a hundred dollars.

100ドル集めた。)


Hundreds of people joined the event.

何百もの人が参加した。)

名詞が直接続くときは of を入れないのが基本:a dozen eggs
代名詞や限定語が来るときは a dozen of を使えます(a dozen of them / our friends)。

I bought a dozen eggs.

(卵を1ダース買った。)


We invited a dozen of our friends.

(友だちを12人ほど招待した。)

a pair of + 複数名詞“1組”=単数扱いが基本。複数は two pairs of

A pair of scissors is on the desk.

ハサミ1本が机の上にある。)


Two pairs of shoes are missing.

靴2足がなくなっている。)

※ 「scissors」は形は複数でも、a pair of で “1組” として数えると単数動詞が自然。

a set of集合を1つと見るので、ふつうは単数動詞。

A set of tools is missing.

道具一式がなくなっている。)

  • a number of + 複数名詞=「いくつかの/多くの」→ 複数動詞
  • the number of + 複数名詞=「〜の数」→ 単数動詞

A number of students are absent today.

(今日は何人かの学生が欠席だ。)


The number of students is increasing.

(学生の数は増えている。)

意味で選びます。まとまり1件として言うなら単数、中身の複数を意識するなら複数。

A series of tests is scheduled for next week.

一連のテストが来週予定されている。)


A series of tests are being prepared.

(テストが準備されているところだ。)

基本は単数(分類名)。会話では複数も見られるが、学習段階では単数がおすすめ。

This is a kind of animal.

(これは一種の動物だ。)

all kinds of は複数扱いで中身に合わせる(All kinds of books are …)。

a piece of paper は「紙1枚」。a paper は「新聞/論文/レポート(1本)」など別の意味。

Could I have a piece of paper?

(紙を1枚いただけますか。)


I wrote a paper on climate policy.

(気候政策について論文を1本書いた。)

a kilogram of(1kgの〜)/a liter of(1Lの〜)。数量+名詞で単位化。形容で前に付けるときはハイフンで連結(a 5-kilogram bag)。

We bought a kilogram of apples.

(りんごを1キロ買った。)


I need a 5-kilogram bag of rice.

5キロの米袋が必要だ。)

直後の名詞に合わせます。可算複数 → 複数動詞/不可算 → 単数動詞

A lot of people are waiting.

たくさんの人が待っている。)


A lot of information is missing.

多くの情報が欠けている。)

正確な数を表すときは 数字 + dozen無冠詞・語尾 -s なし)。おおよそ多数は dozens of-s あり)。

We need two dozen bottles.

2ダース=24本必要だ。)


Dozens of emails arrived overnight.

(一晩で何十通ものメールが届いた。)

a couple of は「だいたい2」。後ろが複数名詞なので、ふつう複数動詞

A couple of questions are left.

2つほど質問が残っている。)

※ 「恋人・夫婦」という意味の the couple は単複どちらもあり(文脈次第)。

3-4. 慣用フレーズ:定番表現の中の a は「1ユニット」

a は「ひとつ分・ひとかたまり」を作る力があります。
慣用フレーズでは、その “1ユニット” が意味の芯になっており、 in a second(すぐに) / in a day(1日で・1日以内) / one at a time(一度に1つずつ) / a day or two(1〜2日) / once in a while(ときどき) / once in a lifetime(一生に一度) のように、時間・回数・頻度の「区切り」をわかりやすく示します。

Lesson 053 / Section 3-4

先に結論「a = 1ユニット」を“丸ごと”で覚える

  1. 役割:a が時間・回数・機会をひとかたまりにする(例:in a second=1秒という短い塊)。
  2. 暗記法:慣用はかたまりで固定。言い換えや語順入れ替えは✕(例:× once in one lifetime)。
  3. 区別:one day(ある日)と in a day(1日で/1日以内)は別物。 また twice a day は「〜につき」(per:Section 7)で、本節の「期限・機会の1ユニット」とは用法が違います。

直感図解 文の流れ → a が「1個のブロック」を置く

in a second one at a time a day or two once in a while a が “1回分・1期間・1機会” のラベルになり、意味をシャープに区切る

どのフレーズでも、a が「1」の感覚を作り、それが全体の意味を支えています。

用法早見 よく出る“かたまり”だけ先にチェック

時間の枠・期限 in a second, in a minute, in a day 「〜以内に/〜で」=期限・到達点の“1ユニット”。
順番・同時量 one at a time, a time(at a time) 「一度に1つ(ずつ)」の区切り。
ゆるい範囲・幅 a day or two, a minute or two 「1〜2(くらい)」の目安。厳密な数え上げではない。
希少・一生レベル once in a while, once in a lifetime 「ときどき」/「一生に一度」という頻度の“塊”を表す。
注意:
  • one day は「いつか/ある日」の物語表現。in a day(1日で/1日以内)とは用途が異なります。
  • twice a day などの「〜につき」は per 用法(Section 7)へ。in a day と混同しない。
  • 慣用は固定フレーズとして覚えるのが近道。語を入れ替えると不自然になりやすい(例:× once in the lifetime)。

💬 例文で「慣用フレーズ中の a = 1ユニット」をつかむ

時間の枠

I’ll be with you in a second.

すぐに(1秒で)そちらへ行きます。)

意味:「すぐに」。for a second は「一瞬のあいだ」で期間を表す—用途が違う。

時間の枠

Let’s talk in a minute.

すぐに/1分後に話そう。)

in + a + 時間名詞」=「その時間が経った時点」。口語では「すぐ」の緩い表現にも。

時間の枠

We can finish it in a day.

(それは1日で/1日以内に終えられる。)

区別:one day は「ある日(いつか)」。twice a day は「〜につき」で per 用法。

時間の枠

I’ll call you back in a moment.

すぐに折り返し電話します。)

似た語の違い:at the moment=「今(現在)」。意味が別。

時間の枠(比喩)

The news spread in a flash.

(そのニュースはあっという間に広まった。)

flash=閃光。in a flash=「瞬時に」。

順番の区切り

Please enter the room one at a time.

(部屋には一度に1人ずつ入ってください。)

at a time=「一度に」。先頭の one / two / three … で“同時量”を指定。

順番の区切り

You can upload up to three files at a time.

一度に最大で3ファイルまでアップロードできます。)

数量を前に置く型:up to three files + at a time

ゆるい範囲

It may take a day or two.

1〜2日かかるかもしれません。)

同型:a minute or two(1〜2分)。正確でない“幅”をやわらかく示す。

頻度の塊

Once in a while, take a deep breath.

ときどき、深呼吸をしよう。)

「たまに」。once in a while は文頭に置いて後ろにカンマが自然。

恋愛 頻度の塊

Meeting you felt like a once-in-a-lifetime chance.

(あなたと出会えたのは一生に一度のチャンスだと感じた。)

形容詞化でハイフン結合:a once-in-a-lifetime chance(“一生に一度”の機会)。

見え方の区切り

I could tell at a glance that something was wrong.

一目で何かがおかしいと分かった。)

at a glance=「見たその瞬間」。“動詞”の glance at ~(〜をちらっと見る)と混同注意。

連続の塊

He won three games in a row.

(彼は3試合連続で勝った。)

in a row は「連続で」。three days in a row(3日連続)など数+名詞とよく組む。

状態の塊

Sorry, I’m in a hurry.

(ごめん、急いでるんだ。)

in a hurry=「急いでいる状態」。命令の Hurry up!(急いで!)とは用法が異なる。

時間の枠/期間

I’ll see you in a while.

そのうち/少ししたら会おう。)

in a while=到達点。for a while=「しばらくのあいだ」で期間。

3-4 FAQ:慣用フレーズの a(時間・回数・頻度の「1ユニット」)

型の例 in a + 時間名詞one/two ... at a timeonce in a + 名詞 など ねらいa = 1ユニットで意味の「区切り」を作る

in a second は「すぐに(比喩)」、in seconds は「数秒で(実測に近い)」。

I’ll be there in a second.

すぐに行きます。)


The system restarted in seconds.

(システムは数秒で再起動した。)

  • in a minute:口語で「すぐに/1分後に」。
  • in one minute:正確に「1分後」。
  • any minute now:「今にも(数分以内に)」。

I’ll join you in a minute.

すぐに合流します。)

正しいのは once in a whileawhile は副詞で前置詞 in の目的語になれません。

Once in a while, I take a long walk.

ときどき、長い散歩をする。)

はい。名詞を修飾する時はハイフン結合でひとかたまりに。

It was a once-in-a-lifetime opportunity.

(それは一生に一度の機会だった。)

  • one/two ... at a time:同時に扱える量の上限。
  • one by one:順番に1人ずつ(順序の強調)。

Please upload files one at a time.

(ファイルは一度に1つずつアップしてください。)

  • in a row:連続して。
  • row by row:列ごとに(順番の方法)。
  • rows of:〜の列(たくさんの)。

He won three games in a row.

(彼は3試合連続で勝った。)

at a glance=「一目で」。in a glance は不可。動詞は glance at ~

I understood it at a glance.

一目で理解した。)

  • in a hurry:急いでいる状態。
  • hurry:急ぐ(動詞)。Hurry up!:命令「急いで!」。

Sorry, I’m in a hurry.

(ごめん、急いでるんだ。)

手短に言うと」。要点だけを“殻(nutshell)”に詰めたイメージ。

In a nutshell, we need more time.

要するに、もっと時間が必要です。)

意味上「全体1つ」に着目するので単数動詞が自然。

The team as a whole is improving.

(チーム全体としては良くなっている。)

  • in a heartbeat:ためらいなく、瞬時に(強い意思)。
  • in an instant:一瞬で(事実の速さ)。

I’d help you in a heartbeat.

すぐに君を助けるよ。)

めったにない」。直訳は「青い月に一度」=ほとんど起きないこと。

He visits us once in a blue moon.

(彼が来るのはごくたまにだ。)

4. 「ある」をつくる英語:a/a certain/some/There is/was

このセクションでは、aThere is/was初登場を作り、必要に応じて a certain特定だけど伏せる言い方にし、2文目以降は the / 代名詞既知化する流れを学びます。
大人にも実務で使える粒度で、でも小学生にもわかる言葉で丁寧に解説していきます。

Lesson 053 / Section 4

先に結論この章のコアは「導入 → 既知化 → ニュアンス調整」

  1. 導入:a は「1つ分のラベル」、There is/was は「舞台に初登場」。
  2. 既知化:2文目以降は the / it / he / she / they に切替(同じものを指し続ける)。
  3. ニュアンス:a certain は「特定だけど名前は出さない」上品な言い方、some は口語で「ぼんやり特定」。
コツ:英作文でも会話でも「今は 初出? それとも 既知?」と自問すれば、迷いが激減します。 まず a / There is で“ピン立て”、次に the / 代名詞 で“同じピン”を指し続けよう。

4-1. 導入型:There is/was a ~

There is/was a ~ は「まだ話題に出ていないもの」を舞台に登場させる合図です。 日本語の「ある〜が…」に相当し、a + 単数名詞で「1つの新しい存在」をやさしく紹介します。 2文目以降は the / it に切り替え、同じものを指し続けるのが英語の基本動線です。

Lesson 053 / Section 4-1

先に結論まずはここを押さえる

  1. 型:There is/was + a + 名詞 +(場所/とき/説明)(存在をやさしく提示)
  2. 既知化:次の文では the / it に変えて「さっきのそれ」を指す
  3. 相性のよい名詞:具体物(a book)だけでなく、出来事・抽象(a problem / a chance)もOK

用途こんな場面で使う

  • 新情報の導入:会議・報告で「課題が1つあります」など
  • 場所や状況の説明:「机の上に1冊」「受付に1人」
  • 物語・描写の入口:「昔々、ある村に…」の英語版

語注単語・文法のやさしい説明

  • There:ここでは「場所のそこ」ではなく、形式主語(文を始めるための置き役)
  • a + 名詞:「1つの(新しい)〜」。a book, a problem など可算単数に付く
  • is/was:時制。is(今)/was(過去)。複数なら are/were

注意It is ... との使い分け

There is/was ... は「新しく出す」。 It is ... は「もう話題にあるものの説明」。状況に合わせて選びます。

There is a meeting at 3.

(3時に会議が1件ある。)


It is important.

(それは重要だ。)※すでに「会議」の話になっている前提で説明する言い方

落とし穴ここでつまずきがち

  • 同じものを2文目も a で言い直す:別物に見える。the / it に変更!
  • 不可算に a を付ける:× a water✓ some water / a bottle of water
  • 数の一致:There is(単数・不可算)/There are(複数)
学習のコツ:英文を書く前に「これは初出?」と自問するだけで判断が速くなります。 1日1回、身の回りを英語で実況:「There is a …」で“新しい登場人物”を出す習慣をつけると、脳がパターンを自動化してくれます。

💬 例文で「There is/was a ~」=“初登場の合図”を体に染み込ませよう!

現在形 / 場所

There is a note on your chair. The note looks handwritten.

(あなたのいすの上にメモが1枚ある。そのメモは手書きに見える。)

構造There is + a + 名詞 + 場所 → 次文は the + 名詞
語彙note=メモ/handwritten=手書きの。

過去形 / 出来事

There was a delay on the line. It lasted ten minutes.

(回線に遅延が1件あった。それは10分続いた。)

ポイント出来事(event)も「1件」として a で導入できる。
語彙delay=遅延/last=続く。

疑問文 / 便利表現

Is there a pharmacy near here?

(この近くに薬局は1軒ありますか?)

Is there + a + 名詞 + 場所?=「どこかに〜ありますか?」。
語彙pharmacy=薬局。

未来 / 予定

There will be a meeting at three. It will be brief.

(3時に会議が1件ある。それは短時間の予定だ。)

There will be + a + 名詞 で未来の存在・予定。

過去の習慣 / 存在

There used to be a cinema here. It closed five years ago.

(ここには以前映画館が1館あった。それは5年前に閉館した。)

There used to be=「昔はあったが今はない」。

完了形 / 事態の報告

There has been a misunderstanding. The misunderstanding is now cleared up.

誤解が1つ生じていた。その誤解はいま解消された。)

ポイント現在完了(has been)で「今に影響が残る出来事」。

推量 / an の音

There seems to be an error in this file. The error looks minor.

(このファイルに誤りが1つあるようだ。その誤りは小さいように見える。)

There seems/appears to be + a/an + 名詞
an のルール母音音で始まる語(error)は an

時間 / 無音の h

There is an hour left before the train. It should be enough.

(電車まで1時間残っている。それで十分なはずだ。)

注意hourh を発音しないので an を使う。

偶然 / 便利表現

There happens to be a taxi outside. The taxi is available.

(外にたまたまタクシーが1台いる。そのタクシーは空車だ。)

言い回しhappens to=「たまたま〜がある/〜している」。

抽象 / 可能性

There is a chance of rain this evening. The chance is low.

(今夕は雨の可能性が1つある。その可能性は低い。)

ポイント抽象名詞も「1ユニット」として a を付けられる。

恋愛 物語の導入

There was a moment when she held my hand. The moment felt special.

(彼女が手を握ってくれた瞬間が1度あった。その瞬間は特別に感じた。)

There was + a + 名詞 + when ... で「〜した瞬間/時」も導入できる。

抽象 / 機会

There is an opportunity to learn here. The opportunity is worth taking.

(ここには学ぶ機会が1つある。その機会はつかむ価値がある。)

語彙opportunity=機会/be worth ~ing=〜する価値がある。

現在形 / 場所

There is a seat by the window. The seat is comfortable.

(窓ぎわに席が1つある。その席は座り心地がいい。)

表現by the window=窓ぎわで/comfortable=快適な。

否定強調 / 語法

There isn’t a single cloud in the sky.

(空には雲が1つもない。)

ポイントnot a single + 名詞=「1つもない」を強調する否定。
語彙cloud=雲。

4-1 FAQ:導入型 There is/was a ~

There is/are/was/were + a/an + 名詞 +(場所/説明) 用途 初めて出すものをやさしく登場させる(日本語の「ある〜が…」)。 注意 2文目以降は the / it / he / she / they に切替。

結論 純粋な「存在紹介」にはあまり使いません。普通は John is here.
ただし、発見・指さしの口語なら There’s John!(「ほら、ジョンだ!」)は自然です。

John is here.

(ジョンが来ているよ。)


There’s John!

(ほら、ジョンだ!)※指さし・発見の言い方

原則 初登場は a/antheすでに共有されているものに使います。 例外的に、地図・案内で「既知のものの所在」を述べるときは可能。

There is the library on your left.

(左手にその図書館があります。)※案内で位置を伝える用法

  • 単数/不可算 → is/was複数 → are/were
  • 口語では There’s + 複数 も耳にしますが、正式な文書では避けるのが安全。

There are two options.

2つの選択肢がある。)

OK。場所を強調したいときに使います(書き言葉でやや丁寧)。

In the box, there is a key.

(その箱の中に鍵が1本ある。)

「あるはずだよね?」という期待・念押しのニュアンス。

Isn’t there a way to fix it?

(直す方法が1つはあるよね?)

  • Yes, there is. / No, there isn’t.
  • 複数なら:Yes, there are. / No, there aren’t.

— Is there a bus now? — Yes, there is.

(— 今バスは1本ある? — うん、あるよ。)

  • a1つあるかどうか(具体的)。
  • anyひとつでもあるか(幅広く)。「全く無い?」の確認寄り。

Is there a restroom nearby?

(近くにトイレ1つありますか?)


Is there any restroom nearby?

(近くにトイレはどこかにでもありますか?)

OK名詞のあとに説明を足して、どんな“1つ”かを明確にできます。

There is a possibility that it will rain.

(雨が降るという可能性が1つある。)


There is a need to act now.

(今すぐ行動するという必要が1つある。)

倒置は書き言葉・文芸的で、場所を前に出して印象を作ります。 初学者・実務では There is ... が安全・明快。

On the table is a book.

(テーブルの上に本が1冊ある。)※文芸的


There is a book on the table.

(テーブルの上に本が1冊ある。)※標準

研究・法律などフォーマル文脈で用いられますが、日常は There is/are が自然。

There exist several solutions to this problem.

(この問題にはいくつかの解決策が存在する。)

ニュアンス やや硬い・公式。予定・通達・規定の発表に使われます。

There is to be a press conference at noon.

(正午に記者会見が1件行われる予定だ。)

多くの場面で不自然。存在を進行形にするより、主語を立てて言い換えます。

× There is being a building constructed.

(不自然な言い方)


A building is being constructed.

建物が建設中だ。)

「昔々、〜がいました/ありました」に相当する語り出しの定型です。

There was once a little village by the lake.

(昔々、湖のほとりに小さな村が1つありました。)

4-2. a certain の使いどころ

a certain は「特定しているけれど、名前や詳細はあえて出さない」ための丁寧表現です。 日本語の「ある〜」「とある〜」に近く、匿名・配慮・婉曲(えんきょく)がほのかに漂います。
報告書・面談・外部への説明など、角を立てずに情報を共有したい場面で真価を発揮します。

Lesson 053 / Section 4-2

先に結論まずはここを押さえる

  1. 意味:a certain + 名詞=話し手には誰/何か分かっているが、聞き手には伏せる。
  2. 場面:匿名配慮・社外説明・噂話回避・事実のみ簡潔に伝えたいとき。
  3. 流れ:初出は a certain ~ → 次文以降は the / they / it で既知化して指し続ける。

用途ナビこんな時に「a certain」

  • 匿名・守秘:人名や社名を明かせない(例:a certain client)。
  • 評価をぼかす:直接名指しを避け、波風を立てない(例:a certain manager)。
  • 未確定情報:詳細は確定前で共有だけしたい(例:a certain issue)。
  • 文体の上品さ:少しかしこまった言い回しにしたい場面(報告・スピーチ)。

語注単語・文型のやさしい説明

  • 発音:certain[ˈsɜːr-tn](米)/カタカナなら「サータン」に近い。
  • 語順:a certain + 名詞 が基本。a certain Mr./Ms. + 姓 で人名を婉曲に。
  • 関連:to a certain extent(ある程度)/for certain(確かに ※意味が別)。

I spoke with a certain client this morning.

(今朝、ある顧客と話しました。)

比較フォーマル度 × 特定度でみる言い換えマップ

3者は全部「ある〜」に訳せますが、ニュアンスが違うのがコツ。
  • 特定・上品a certain + 名詞:特定はしているが伏せる/ややフォーマル。
  • 中立・具体a + 名詞:可算単数の「1つ」。初出の素直な導入。
  • 口語・ぼんやりsome + 名詞(単数/複数):ざっくり「誰か/いくつか」。軽め・ときにくだけた響き。

A certain teacher reported the issue.

ある先生がその問題を報告した。)※特定しているが匿名。


A teacher reported the issue.

(どこかの)先生1人がその問題を報告した。)※初出の素直な導入。


Some teacher reported the issue.

誰かの先生がその問題を報告した。)※口語でやや軽い言い方。

よく使う定型と相性の良い名詞

  • a certain + 人物/組織a certain manager / a certain company
  • a certain + 抽象名詞a certain risk / a certain advantage
  • a certain Mr./Ms. + 姓a certain Mr. Smith(スミスさんという人物)
  • to a certain extent(ある程度)/for certain(確かに:意味は別物)

We must accept a certain risk.

ある程度のリスクは受け入れなければならない。)

落とし穴ここでつまずきがち

  • フォーマルすぎ問題:日常会話で多用すると「よそよそしい」印象に。会話なら some が自然。
  • 意味取り違え:certain + 複数名詞(例:certain people)は「ある特定の(複数の)人々」。a certain とは用法が別。
  • 既知化を忘れる:a certain で導入したら、次文からは the / they / it に切替。
学習のコツ:今日一日だけで「実名→a certain ~ に置き換え」メモを3つ作ってみよう。
脳は「匿名にすると角が立たない」という成功体験を学習し、自然に使えるようになります。

💬 例文で「a certain」=“特定だけど伏せる”をつかもう!

匿名配慮 / ビジネス

I spoke with a certain client this morning. They requested a quick update.

(今朝、ある顧客と話しました。その人は早めの進捗報告を求めました。)

ニュアンスa certain は「誰か分かっているが名前は伏せる」。
語彙request=要請する/update=最新情報。代名詞性別中立は they が便利。

婉曲 / 組織内

A decision was delayed by a certain manager in Sales. The manager needed more data.

(営業部のある部長の判断で決定が遅れました。その部長は追加データを必要としていました。)

ポイント個人を名指しせず、事実を穏やかに共有。

社外説明 / 中立

We are negotiating with a certain company in this sector. The company prefers to remain unnamed.

(当業界のある企業と交渉中です。その企業は匿名を希望しています。)

語彙negotiate=交渉する/remain unnamed=匿名のままでいる。

技術 / 事実共有

There is a certain issue with the server under heavy load. It occurs intermittently.

(サーバーの高負荷時にある問題が発生します。それは断続的に起こります。)

語彙heavy load=高負荷/intermittently=断続的に。
注意a certain issue=特定だが詳細は伏せる。

デリケート / 慎重表現

We need to address a certain rumor circulating online. The rumor is inaccurate.

(ネット上で広がっているある噂に対処する必要があります。その噂は不正確です。)

語彙address=対処する/circulating=流布している/inaccurate=不正確。

フォーマル / 人物

There is a certain Mr. Smith waiting in the lobby. He didn’t leave his company name.

(ロビーでスミスさんという方が待っています。その方は会社名を名乗りませんでした。)

a certain + 敬称 + 姓=婉曲な紹介。

数量 / 程度

We expect a certain number of attendees to join remotely. The number may change.

(リモート参加者がある程度の人数見込まれます。その数は変動する可能性があります。)

用法a certain number of + 複数名詞=「ある程度の数」。匿名とは別の「程度」を表す決まり文句。

リスク / 判断

Even with precautions, a certain risk remains. The risk is manageable.

(対策をしても、ある程度のリスクは残ります。そのリスクは管理可能です。)

語彙precautions=予防策/manageable=管理可能な。

分析 / 観察

In the logs, a certain pattern keeps appearing at midnight. The pattern suggests a batch job.

(ログに、深夜にあるパターンが繰り返し現れます。そのパターンはバッチ処理を示唆します。)

語彙suggest=示唆する/batch job=定期処理。

推薦 / 日常

There’s a certain restaurant I’d like to recommend near the station. The place is cozy.

(駅の近くにおすすめしたいとあるレストランがあります。その店は居心地がいいです。)

語彙cozy=居心地がよい。実名を出さず「通な感じ」を演出。

恋愛 慣用

I met a certain someone at the café yesterday. They made my day.

(昨日カフェである特別な人に出会いました。その人のおかげで最高の一日になりました。)

慣用a certain someone=「誰かさん(特別な人)」という言い回し。make one’s day=その日を最高にする。

抽象 / 文芸的

There was a certain calm in her voice. That calmness reassured everyone.

(彼女の声にはある種の落ち着きがありました。その落ち着きが皆を安心させました。)

ポイント不可算の資質も「ひとかたまり」として表現可能(文体はやや文芸的)。

固定表現 / 程度

Your plan works to a certain extent, but we still need tests.

(あなたの計画はある程度は機能しますが、まだテストが必要です。)

注意これは匿名ではなく「程度」の表現。意味が異なるが「使える」頻出フレーズ。

固定表現 / 意味違い

We don’t know for certain who changed the settings yet.

(設定を変えたのが誰かは、まだ確かではありません。)

注意for certain=「確かに」。a certain の匿名用法とは別物。対比で混同を防ぐ。

4-2 FAQ:a certain の使いどころ

a certain + 名詞 コア意味 話し手は特定しているが、聞き手には名前や詳細を伏せる(丁寧・婉曲)。 注意 「ある程度」の to a certain extent別義

  • 匿名・配慮:特定だが名指し回避。
  • 種類づけ「ある種の/独特の」という性質付与(文芸寄り)。

She spoke with a certain confidence.

(彼女はある種の(独特の)自信をもって話した。)

  • a certain + 可算単数名詞:基本形(例:a certain client)。
  • certain + 複数名詞/不可算:冠詞なしで「特定の〜いくつか」(例:certain people)。

Certain people disagreed with the plan.

特定の人たちがその計画に反対した。)

✖ 基本不可。正しくは certain of + 複数/代名詞 です(必要なら a certain one of)。

Certain of the members raised concerns.

メンバーの何人かが懸念を示した。)

a certain はふつう先頭寄りに置きます:a certain small town(✓)/a small certain town(✖ 不自然)。

We met in a certain small town near the border.

(国境近くのある小さな町で会った。)

  • a certain + 敬称 + 姓 は婉曲に人物紹介(✓)。
  • 地名など単体の固有名詞には普通付けないが、a certain Tokyo-based company のように修飾語があれば可。

There is a certain Mr. Smith on the line.

(お電話でスミスさんという方がつながっています。)

  • a certain:特定だが伏せる。ややフォーマル。
  • some:ざっくり「誰か/いくつか」。口語寄り。
  • a particular:特定を強調、文体は中立。
  • a specific:具体性・技術的正確さを強調。

We need a specific date, not just some day.

(ただの「どこかの一日」ではなく、具体的な日付が必要だ。)

✖ そのままは不可。不可算は a certain amount of + 不可算 などの「容れ物」表現にします。

We have a certain amount of information already.

(すでにある程度の情報量はある。)

文脈次第。特定の種類を意識して尋ねるなら可。ただし多くは a specific / a particular が自然。

Is there a specific form we need to submit?

(提出すべき特定の様式はありますか?)

ある程度の〜」を後ろから説明する便利な型です。

We need boxes of a certain size.

ある程度の大きさの箱が必要だ。)

  • one:数量としての「1」。
  • a certain特定だが伏せるニュアンス。

On a certain day, everything changed.

ある特定の日、すべてが変わった。)

ややフォーマルなので、砕けた会話では some に替えると自然。 書き言葉・対外説明・匿名配慮には最適。

A certain client asked for clarification.

ある顧客から説明の要請がありました。)

やや感情を含んだ口語的な言い回しで、「とある誰か(特別な人)」のニュアンス。ビジネスでは避け、a certain person など中立表現へ。

I’m meeting a certain someone tonight.

(今夜、とある特別な人と会うんだ。)

4-3. some / a certain / a の違い

日本語だとどれも「ある〜」と訳せますが、英語では特定度・丁寧さ・口語度が違います。
小学生にも伝わる言い方でまとめると―― a は「初めて出す 1つ」、 some は「だれか/いくつか(ぼんやり)」、 a certain は「特定だけど名前は伏せる」です。

Lesson 053 / Section 4-3

先に結論3つの軸で使い分ける(特定度 × 丁寧さ × 口語度)

  1. 初出の素直さ:a + 単数名詞=舞台に初登場の「1つ」。
  2. 匿名の配慮:a certain + 名詞=話し手は特定しているが名前は伏せる(ややフォーマル)。
  3. ざっくり感:some=単数なら「どこの〜かは不明な1人/1つ」、複数・不可算なら「いくつか/いくらか」で口語寄り。

直感図解位置づけマップ

特定度(低 ← a|some → 中 | a certain → 高) a 初出・中立 some 口語・ぼんやり a certain 特定だが伏せる

ざっくり:a=初登場、some=口語でぼんやり、a certain=特定だけど伏せる。

早見表どれを選ぶ?

観点 a + 名詞 some + 名詞 a certain + 名詞
特定度 低(ただの1つ) 中(ぼんやり特定/数不定) 高(特定を示すが伏せる)
口語度 中立 高(会話で自然) 低〜中(ややフォーマル)
用途 初出の導入(There is/was ...) ざっくり「ある〜」、量・人数が不明 配慮・匿名・婉曲、報告書で◎

I need a notebook.

ノートを1冊必要としている。)

Some people were late.

何人か遅刻した。)

We followed a certain procedure.

ある特定の手順に従った。)

補足:some は単数・不可算にも使える(some water)。 a可算単数が基本。a certain はやや堅め。

選び方3ステップ

  1. これは初めて出す1つ? → a
  2. 特定しているが伏せたい? → a certain
  3. とにかくざっくり言いたい? → some
学習のコツ:今日のメモを「a / some / a certain」で3通りに書き分けてみよう。 同じ内容でも伝わり方が変わる体験が、ニュアンスの筋トレになります。

💬 例文で “a / some / a certain” のニュアンスを体で覚える!

a(初出の1つ)

A researcher joined our team today.

(今日、研究者が1人チームに加わった。)

解説可算単数に付けて「新しい1人/1つ」を舞台に登場させる。次の文では the / they に切替して同じ人を指す。

some(単数・口語)

Some student left this umbrella here.

どこかの学生がこの傘をここに置いていった。)

解説some + 単数は「だれかの〜」とぼかす口語。フォーマル文書では a student のほうが無難。

a certain(特定だが伏せる)

We received feedback from a certain professor.

ある教授からフィードバックをいただいた。)

解説話し手は誰かを特定しているが、名前は出さない丁寧表現。報告・外部説明に好相性。

some(複数:いくつか)

Some errors remain in the draft.

(下書きにいくつかのエラーが残っている。)

語注draft=草稿・下書き。数量はぼかして「いくつか」。

a(身分を1つ)

She is a designer based in Kyoto.

(彼女は京都拠点のデザイナーだ。)

解説職業名・身分名は可算単数なので a を付けるのが基本。

a certain(モノの特定)

The shipment was delayed by a certain supplier.

(出荷がある仕入先の都合で遅れた。)

ニュアンス名指しは避けつつ、内部では誰か分かっている感じを出す。

some(不可算:いくらかの)

We need some information before we proceed.

(先に進む前にいくらかの情報が必要だ。)

注意information は不可算。× a information とは言わず、some information / a piece of information とする。

a(不可算の単位化)

Could you give me a piece of advice?

助言を1ついただけますか?)

コツ不可算名詞(advice, information, furniture など)は a piece of / a bit ofひとかたまりにすると a が使える。

some of ~(部分)

Some of the files are corrupted.

(そのファイルの一部が破損している。)

解説some of + 限定語(the/these/my) + 名詞で「全体の中の一部」。

a certain(抽象資質)

Her presentation had a certain clarity that impressed everyone.

(彼女の発表にはある種の明快さがあり、皆を感心させた。)

語注clarity=明快さ。文芸・評価文でよく使う型。

恋愛 a certain(匿名)

I wrote a letter to a certain person I really care about.

(とても大切に思っているある人に手紙を書いた。)

ニュアンス相手を特定しつつ、名前は伏せてやさしく匂わせる表現。

a(数量ユニット)

We hit a hundred downloads overnight.

(一晩で100件のダウンロードを達成した。)

コツa hundred / a thousand / a million などは「1セット」として数える慣用的な言い方。

some(疑問・勧誘)

Would you like some tea?

お茶をいかがですか?)

ポイント勧誘・申し出では any より some が丁寧で自然。

a certain(決まり表現)

We have a certain number of volunteers for the event.

(イベントにはある程度の人数のボランティアがいる。)

解説「匿名」ではなく「程度」を表す慣用。数字はぼかしつつ存在は示す。

4-3 FAQ:some / a certain / a の使い分け

3軸 a=初出の1つsomeぼんやり(単数=口語/複数・不可算=いくつか・いくらか)/ a certain特定だが伏せる(ややフォーマル)。 注意 ここでは他セクションと重ならない「細かい使い分け」だけを扱います。

  • a + 単数=「初めて出す1つ」。中立。
  • some + 単数=「どこかの〜(詳細不明)」の口語。やや砕けた響き。

A student asked a question.

ある学生1人が質問した。)


Some student asked a question.

どこの学生か分からないけど質問した。)※口語・軽い感じ

water / advice / information など不可算は a を直付け不可some を使うか、a piece of / a bottle of単位化します。

We need some information.

いくらかの情報が必要だ。)


We need a piece of information.

情報1件が必要だ。)

  • some:相手が「要るだろう」と期待 → 提案・勧誘に◎。
  • any:有無を中立に確認。

Would you like some tea?

お茶をいかがですか?)


Do you have any questions?

(何か質問はありますか?)

  • 単数名詞は I don’t have a car. が普通。
  • 強めて「1つもない」なら any+複数/不可算。

I don’t have a car.

(車は持っていない。)


I don’t have any cars.

(車は1台も持っていない。)

some twenty / some 100 で「およそ/ざっと」。口語〜記事まで幅広く使用。

Some twenty students joined the workshop.

およそ20人の学生が参加した。)

口語の感嘆。「すごい」「まったくの〜だ」のニュアンス(しばしば皮肉)。

That was some party!

ものすごいパーティーだった!)

  • someone=不特定の「だれか」(語感が軽く自然)。
  • a person=1人を強調。定義・説明に向く。

Someone called for you.

誰かがあなたに電話してきたよ。)


A person who can code is in demand.

(プログラミングができるは求められている。)

  • some kind of=「何かの種類の…」(種類が分からない・ぼかす)。
  • a kind of=「〜の一種」(分類を述べる)。

It’s some kind of sensor.

何かの種類のセンサーだよ。)


A whale is a kind of mammal.

(クジラは哺乳類の一種だ。)

  • a certain=特定しているが名指しを避けたい(報告・公表文)。
  • some=ざっくり・ぼかす(会話向き)。
  • a=初出の1つ(中立)。

A certain supplier missed the deadline.

ある仕入先が期限に間に合わなかった。)

  • someday(副詞)=「いつか将来」。最も一般的。
  • some day(名詞句)=「ある日」(文脈で過去/未来)。
  • one day=物語・回想で「ある日」。

I hope to visit Iceland someday.

いつかアイスランドを訪れたい。)


Some day, we’ll meet again.

ある日、また会えるよ。)

一般には疑問は any が基本ですが、some を使うと「あったんでしょ?」という期待・推量を込められます。

Did you have some trouble logging in?

(ログインで何かトラブルがあったんですか?)

はい。A + 単数 で「代表例としての1つ」を立て、種全体を述べられます(学術・定義文で自然)。

A dog is a loyal animal.

(犬は忠実な動物だ。)

4-4. 既知化ルール:a/somethe → 代名詞(it/they/this/that)

会話や文章では、はじめて出すものa / some で紹介し、次からは「もう知っているもの」として theit / they / this / that に切り替えます。 これが 既知化(きちか)の考え方。小学生でもイメージできるようにいうと、 「舞台のスポットライトにモノを上げて“みんなが見える状態”にすること」です。

Lesson 053 / Section 4-4

直感図解「知らない箱」→「見える箱」→「指さし」

ステップ1:導入 a / some + 名詞 ⟶ 舞台に「新顔」を出す
ステップ2:既知化 the + 名詞 ⟶ みんなが分かる「その〜」に
ステップ3:再参照 it / they / this / that ⟶ 近い/遠い/単数/複数を簡潔に指す
用語メモ: 導入=はじめて出す、 既知化=全員が分かる状態にする、 再参照=あとから指し直すこと。

用途ナビ最初から the にできる「一意化トリガー」

  • 世界で1つ:the sun / the moon など「唯一」。
  • 場面で1つ:教室の the teacher(その場で先生は1人と分かる)。
  • 制限で1つ:of句 / 関係詞で特定(例:the book on the table)。
  • 順序・最上:序数・最上級(例:the first step, the best solution)。
  • 共有常識:ニュースや社内で皆が知っている対象(例:the project)。

先に結論迷ったら 3 ステップ判定

  1. 初出? → はい:a / some。いいえ:2へ。
  2. 皆が同じものを特定できる?(唯一・制限・共有常識) → はい:the。いいえ:3へ。
  3. すでに直前で出た同一物?it / they / this / that で再参照。

落とし穴ここでミスりやすい

  • 既知化忘れ:2回目以降も a を続けて「別物」に見せてしまう。
  • the の乱用:まだ聞き手が特定できないのに the を使ってしまう。
  • ゼロ冠詞の見落とし:一般論の複数/不可算は the ではなく 無冠詞(例:Cats are cute.)。

プロヒント読みやすさUPのコツ

  • 短い距離で再参照:同じ名詞を繰り返さず it/they/this/that に早めに切替。
  • 「箱にラベル」を付ける:最初の a/some のときに簡単な説明を添えると、後の the が分かりやすい。
  • 段落の頭で再導入:段落が変わったら、必要に応じて the 〜 を軽く説明し直す。

💬 例文で「既知化」を体で覚える! —— a/sometheit/they/this/that

基本

I found a key on the floor. The key looked old, so I handed it to the staff.

(床に鍵を1つ見つけた。その鍵は古そうだったので、それをスタッフに渡した。)

流れ:a key(初出)→ the key(既知化)→ it(再参照)。

日常

There is a bakery near my office. The bakery opens at seven, and I love it.

(会社の近くにパン屋が1軒ある。そのパン屋は7時に開き、私はそこが大好きだ。)

ポイント:導入に There is を使うと「新顔」を自然に置ける。

ビジネス

We kicked off a new project today. The project has three phases, and the first phase starts next week.

(今日、新しいプロジェクトを開始した。そのプロジェクトは3段階で、第1段階は来週始まる。)

既知化の広がり:the + 名詞は、直前の情報から特定できれば別要素(the first phase)にも使える。

数量ぼかし

I received some emails from clients. The emails include detailed feedback, and I’ll reply to them tonight.

(顧客からいくつかのメールを受け取った。そのメールには詳しい意見が含まれており、今夜それらに返信する。)

複数再参照:複数は代名詞 they/them を使う。

モノ

She bought a laptop last week. The laptop is so light that she carries it everywhere.

(彼女は先週ノートPCを1台買った。そのノートPCはとても軽く、彼女はどこへでもそれを持ち歩く。)

語注:so ... that ...=「とても…なので〜」。

A teacher came into our classroom. The teacher greeted us, and then she started the lesson.

先生が1人教室に入ってきた。その先生はあいさつをして、授業を始めた。)

再参照の選択:人物の性別が分かるなら he/she も自然。

天候

A storm is coming. The storm may hit tonight, and it could cause delays.

嵐が1つ近づいている。その嵐は今夜来るかもしれず、それは遅延の原因になりうる。)

注意:初出の自然現象も a で導入。

恋愛

I met a person at the library. The person gave me a note, and I can’t stop thinking about them.

(図書館である人に出会った。その人がメモをくれて、私は今もその人のことを考えてしまう。)

代名詞:性別を伏せたいときは単数でも they/them が便利。

状況指示

We chose a restaurant for dinner. The restaurant was full. This made us try another place.

(夕食にレストランを1つ選んだ。その店は満席だった。このことで別の店を試すことにした。)

this/that:直前の出来事全体を指すなら this/that が便利。

食べ物

We ordered some sandwiches. The sandwiches were huge, and we couldn’t finish them.

(私たちはサンドイッチをいくつか注文した。そのサンドイッチはとても大きく、食べきれなかった。)

数の既知化:some + 複数the + 複数them

不可算

We need some information from the client. The information is confidential, so please handle it carefully.

(顧客からいくらかの情報が必要だ。その情報は機密なので、それは丁寧に扱ってほしい。)

不可算の再参照:不可算も the + 不可算it と指せる。

感想

I took a photo last night. The photo was blurry. That was disappointing.

(昨夜写真を1枚撮った。その写真はピンぼけだった。それは残念だった。)

that の使い所:ひとつ前の事実全体に評価を述べるなら That

一意トリガー

The sun set behind the mountains. It painted the sky orange.

太陽が山の向こうに沈んだ。それが空をオレンジ色に染めた。)

例外的導入:唯一物(太陽など)は最初から the

制限で特定

I bought a pen. The one on the table is new; please use it.

ペンを1本買った。机の上にあるそれ(=そのペン)は新しいので、それを使ってください。)

指示代名詞:the one + 修飾 で特定→ it に接続。

4-4 FAQ:既知化(a/some → the → it/they/this/that)の運用

目的 初出→既知化→再参照の切替を、読み手が迷わない形で行うコツをまとめました。 ここだけの話 強調や段落またぎでは、あえて名詞を繰り返すのもプロの技です。

同じモノを続けて指すときは次の文からすぐ the に。別の個体に変えるなら another / a different を使って区別します。

I bought a book. The book is about design.

(本を1冊買った。その本はデザインの本だ。)

  • 近距離・単一参照なら代名詞(読みが軽くなる)。
  • 候補が複数いて紛れるなら the + 名詞 を繰り返して明確化。

I saw a dog and a cat. The dog barked, and the cat ran away.

(犬と猫を見た。が吠えて、は逃げた。)

。全体が出たら、その一部関連物は共有知識として the でOK(家→屋根)。

We bought a house. The roof needs fixing.

家を1軒買った。屋根は修理が必要だ。)

基本は名詞で再導入。必要なら短い説明をそえてから代名詞へ。

The project faced delays. It affected our schedule.

そのプロジェクトは遅延に直面した。それは予定に影響した。)

  • this:話し手に「近い/今まさに話題」の出来事=温かい・主観寄り。
  • that:少し距離を置く・評価を下す=客観・驚き・皮肉も可。

We missed the last train. This is on me.

(終電を逃した。これは私の責任だ。)


We missed the last train. That was unexpected.

(終電を逃した。それは想定外だった。)

形式主語it は具体物を指しません(天候・時間・距離・It seems that ... など)。再参照の it は直前の名詞を指します。

It’s raining.

雨が降っている。)※it は何物も指さない形式主語

米語では組織はふつう it。英語圏全般で、メンバー集合感を出すなら they も使われます。文書内で統一しましょう。

Our team updated the app. It launches faster now.

(私たちのチームがアプリを更新した。それは今もっと速く起動する。)

  • Whales are mammals.(複数一般:自然)
  • The whale is a mammal.(学術・定義寄り)

Whales are mammals.

(クジラは哺乳類だ。)

別個体を導入するときは a に戻します。混同を避けるため another / a different を併用すると親切。

The pen leaked, so I bought a different pen.

(そのペンはインク漏れしたので、別のペンを買った。)

one/ones は「同じ種類の別個体」を指すとき便利。it は「同一個体」。

I need a large screwdriver. Do you have one?

(大きめのドライバーが必要だ。そういうのある?)

会話や物語では、話し手に近い感じで新情報this で導入することがあります(親密・ドラマ性)。

This guy came in and offered help.

ある男の人が入ってきて、助けを申し出た。)

such + 名詞 は「そのような(同種の)」で、種類を受ける再参照。個体を指すなら it/they を使います。

She made a promise. Such promises are hard to keep.

(彼女は約束をした。そのような約束は守るのが難しい。)

5. 「どの〜も/〜というもの」(any)の意味

a + 単数名詞は、たった「1つ」を言いながら、実はその種類ぜんたい(どの〜でも当てはまる性質)を説明するのに使えます。
また「What is X?(Xとは何ですか?)」に答える定義文・説明文でも a/an が基本形です。
大人向けの正確さを保ちつつ、小学生にも分かるようにむずかしい単語には(※)で短い注を付けています。

Lesson 053 / Section 5

先に結論ここを押さえよう

  1. 代表例で一般化:A/An + 名詞 + 動詞 ...=「どの〜でもそうだ」という一般的な性質を言える。
  2. 定義の型:A/An + 名詞 + be ...(例:An adjective is a word ...)。辞書や教科書の言い方。
  3. 発想のコツ:1つの例種類ぜんたいを語る」→ 英語の説明が一気に楽になります。

ガイド代表例でクラス全体を述べる(Generic Representative)

日本語の「〜というものは…だ」に近い言い方。A/An + 単数名詞を主語に置き、その種類一般の性質・特徴・ルールを述べます。

代表例

A smartphone is a powerful tool.

(スマホというものは、強力な道具だ。)

tool=道具、powerful=強力な(とても強い)。

恋愛 代表例

A loving gesture can mean a lot.

(愛情のこもったしぐさは、大きな意味を持つ。)

gesture=しぐさ、mean a lot=とても大切だ。

意味(一般化の仕方) 例文 ひとこと
🧩 A + 単数 代表の1つで一般化 例:A dog is loyal. 会話でも自然。読みやすい。
👥 複数形 集団として一般化 例:Dogs are loyal. 学校英語でおなじみの形。
📚 the + 単数 種(タイプ)一般 例:The dog is loyal. 説明調・学術寄りの文体。

ガイド定義文・説明文での a/an(What is X? に答える)

「Xとは何か?」に答える文では、A/An + 名詞 + be ...が基本。辞書・教科書・ガイドで頻出です。

定義

A toy is an object that children play with.

(おもちゃとは、子どもが遊ぶための物だ。)

object=物、play with=〜で遊ぶ。

定義(文法)

An adjective is a word that modifies a noun.

(形容詞とは、名詞を説明して性質などをくわえる言葉だ。)

modify=説明を足す、noun=名詞(人・物・場所などの名前)。

定義(仕事)

An agenda is a list of things to discuss in a meeting.

(アジェンダとは、会議で話し合う項目のリストのこと。)

agenda=議題、discuss=話し合う。

発音ルールaan の決め方(綴りではなく音)

  • 母音の音で始まる語 → anan hourh を発音しない
  • /juː/ の音で始まる uaa useful tool(ゆーすふる)

An hour is sixty minutes.

(1時間は60分だ。)

A useful tool can save time.

(役に立つ道具は時間を節約できる。)

落とし穴ここでつまずきやすい点

  • 「特定の1つ」との混同:A ~ が「新しい1つの紹介」なのか「代表例で一般化」なのかは文脈で決まる。周辺文でヒントを置く。
  • 不可算に a を付ける:× a information✓ information / a piece of information(1つ分に数える言い方)。
  • 発音基準を忘れる:an houra university(/juː/)。綴りではなく「音」で判断。
ミニまとめ:A/An + 単数名詞で「代表の1つ」を主語にすれば、種類全体の性質をスッと言える。定義文もこの形が基本。
行動ヒント:身の回りの物を1つ選び、“A/An + 名詞 + be ...”で3つの一般文を作ってみよう。小さな達成を毎日積み上げるのが上達の近道!

Proverb / General Truth ことわざ・一般則:「タイプ代表」の a/an

ことわざや普遍的なルールでは、a/an + 名詞で 「そのタイプ(種類)全体」を代表させる言い方が多用されます。日本語の「〜というものは…だ」に近い感覚です。

ことわざ

A friend in need is a friend indeed.

(困った時の友こそ真の友。)

indeed = 本当に。a friend は「友達というタイプ」を代表。

ことわざ

A watched pot never boils.

(見ている鍋は沸かない=待つと時間が長く感じる。)

pot = 鍋、boil = 沸く。a watched pot = 見張られている鍋(代表)。

恋愛(一般則)

A loving gesture can brighten a day.

(愛のこもったしぐさは、その日を明るくできる。)

gesture = しぐさ、brighten = 明るくする。

Contrast a/anany の違い:配布性・強さ・用法

a/an は「代表の1つ」や「新しい1つの登場」。 any は「どれでも/ひとつでも」という無差別の広がりを持ちます。

一般化 vs 無差別許容

A student can apply online.

(学生というものはオンラインで申請できる。)※代表で一般論


Any student can apply online.

どの学生でもオンライン申請できる。)※条件なしに許可

apply = 申請する。any は無差別に当てはまる強い広がり。

具体場面の差

You can take a seat.

(どこか1席お座りください。)※1つ用意するイメージ


You can take any seat.

どの席でもどうぞ。)※完全に自由

疑問・否定・肯定

Do you have any questions?

(質問は何かありますか?)※幅広く尋ねる


I don't have any questions.

(質問は一つもありません。)※ not ... any = 全くない


You may choose any color.

どの色でも選べます。)※肯定での「どれでもOK」

注意:any は不可算にも使える(any information)。a は不可算に付かない(× a informationa piece of information)。

Comparison 一般表現の三兄弟:a/anthe複数/ゼロ

「代表で言う?」「種として言う?」「集団として言う?」「物質・概念はゼロ(無冠詞)?」の4択で整理できます。

意味・狙い 例文 メモ
🧩 A/An + 単数 代表の1つで一般化 例:A cat is independent.
(ネコというものは自立的だ。)
会話で自然。読みやすい。
📚 The + 単数 種(タイプ)一般 例:The cat is independent.
(ネコという種は自立的だ。)
説明調・学術寄り。
👥 複数(可算) 集団として一般化 例:Cats are independent.
(ネコは自立的だ。)
学校英語の基本形。
💧 ゼロ(不可算) 物質・概念の一般 例:Water is essential.(水は不可欠だ。)
例:Love is patient.(愛は忍耐強い。)
a は不可算に不可。単位語で可算化。
不可算 → 1単位にする

a piece of information / a glass of water

(1つの情報/コップ1杯の水)

piece = ひとかけ・1つ分、glass = コップ1杯。

ミニまとめ:ことわざ・一般則は a/an で「タイプ代表」。any は「どれでもOK」の強い広がり。
迷ったら「代表(a/an・複数)/種(the + 単数)/物質・概念(ゼロ)」の三兄弟で考えればOK!

1人』を言うときの they と『みんな』で言う言い方

英語では、名前や性別が分からない『だれか1人』を指すとき、they / their / them を使うと ていねいで自然です(男の子?女の子?と決めつけない言い方)。
もう1つのやり方は、はじめから『みんな』として書く方法(複数にする)です。 どちらも正しい表現です。

まず結論どっちを使う?

  1. 1人を思い浮かべるとき: 単数 they(例:A student should bring their ID.
  2. 全員へのルールや案内: 複数(例:Students should bring their IDs.
  3. 語の数に注意: everyone / each / anyone は意味は1人→動詞は単数、代名詞は they/their が自然。
単数 they(1人だけど性別を決めない) 複数(みんなで言う)
A/An + 名詞 ... they/their
使うときだれか1人を想定、でも性別は不明/伏せたい
よさ短くて読みやすい。やさしい言い方。
複数名詞 ... they/their
使うとき全員へのルール・説明・注意書き
よさ本文全体で代名詞がそろいやすい。
単数 they学校

A student should bring their ID.

(学生は身分証を持ってくるべきだ。)

A student=「学生という人」1人を代表。their=その人の(男の子/女の子を決めない)。

みんなで言う言い方 Students should bring their IDs.
単数 they職場

If anyone calls, tell them I’ll call back.

(だれか電話があれば、その人に折り返すと伝えてください。)

anyone=だれか(1人)。→ 代名詞は them がとても自然。

単数 they会社

Each employee must submit their timesheet by Friday.

(各社員は金曜までに自分の勤怠表を提出すること。)

Each=それぞれ(意味は1人)。動詞は単数扱い、代名詞は their

複数

Drivers should keep their distance.

(運転手たちは、車間距離をあけるべきだ。)

drivers を複数にして、全員向けの注意に。distance=距離。

単数 theyよくある形

Everyone is welcome to bring their family.

みんな、家族を連れてきてOKです。)

Everyone は意味は1人ずつ→is(単数)。受けは their

恋愛単数 they

If a person cares, they show it in small ways.

(人があなたを大切に思うなら、その人は小さな行動で示す。)

care=気にかける。in small ways=小さな形で。男女を決めない they が自然。

ありがちなNGOKの言いかえ

A user should update his app.

A user should update their app.

(ユーザーはアプリを更新すべきだ。)

ポイント his など性別を決める語は避け、their にすると誰にでも当てはまる。

まとめ:『1人』をていねいに言うなら they
ルール・注意・説明をスッキリ言うなら 複数 にして書く。
読む人にとってやさしい方を、その都度えらびましょう。

💬 セクション5 例文カード:代表一般化・定義・any・三兄弟の実践

定義

A map is a picture of a place.

(地図とは、場所を絵のように表したものだ。)

picture=絵/図。A + 名詞 は「その種類」の代表として説明する形。

代表一般化(a/an)

A schedule keeps work on track.

(スケジュールというものは、仕事を予定通りに進めてくれる。)

keep ~ on track=道筋から外さない。a schedule は「スケジュールというタイプ」全体を代表。

ことわざ / 一般則

An apple a day keeps the doctor away.

(1日1個のリンゴで医者いらず。)

keep ~ away=近づけない。An apple は「果物としてのリンゴ」というタイプの代表。

any(肯定)

You may choose any color.

どの色でも選べます。)

any=「どれでもOK」。配布的に“全部の中から自由に”のニュアンス。

any(条件節)

If you have any problems, let me know.

(もし何か問題があれば、知らせてください。)

※ 条件・疑問・否定での any は「ひとつでも/どれでも」。

any(否定)

There isn’t any sugar left.

(砂糖がまったく残っていない。)

left=残っている。不可算名詞にも any は使える(information, water など)。

種一般(the + 単数)

The dolphin is a mammal.

(イルカという種は、ほ乳類だ。)

※ 種(タイプ)全体を説明的に語る形。日常文では 複数一般Dolphins are mammals.)も自然。

複数一般

Dolphins are intelligent animals.

(イルカは頭のいい動物だ。)

intelligent=知能が高い。複数形で「一般に〜は…」と言う定番の形。

ゼロ冠詞(不可算の一般)

Water is essential for life.

(水は生命に欠かせない。)

essential=不可欠な。物質・概念はふつう無冠詞(ゼロ)で一般を表す。

不可算→単位化

A piece of advice can change your day.

(ひとつの助言で一日が変わることもある。)

advice=助言(不可算)。a piece of ~ で「1つ分」にして数えられる。

発音で a / an

An hour is sixty minutes.

(1時間は60分だ。)


A university is a community of learners.

(大学というものは、学ぶ人の集まりだ。)

hourhを発音しないanuniversity は /juː/ で始まる→ a

定義(理科)

A microscope is a device that makes small things look bigger.

(顕微鏡とは、小さなものを大きく見えるようにする装置だ。)

device=装置。make A B=AをBにする(見えるようにする)。

複数一般(仕事)

Teachers need time to prepare.

(先生たちは準備する時間が必要だ。)

※ 複数主語で「一般に〜は…」。prepare=準備する。

恋愛(一般則)

A kind word can warm a heart.

(やさしいひと言は、心を温めることができる。)

kind=やさしい。warm=温める。代表例の A + 名詞 で種類全体の性質を述べる。

代表一般化(健康)

A short walk after dinner helps digestion.

(夕食後の短い散歩は、消化を助ける。)

digestion=消化。日常の一般則を代表例で言うと、読み手に届きやすい。

5-FAQ:代表一般化(a/an)・any の使い分け・三兄弟の迷いどころ

対象「代表例で一般化」「ことわざ・一般則」「a/anany の差」「a/an・the・複数/ゼロ」に関する“つまずきがち”を解消します。 小学生にもわかるよう、むずかしい単語には(※)で短い注を付けています。

方法は3つ:①前置き語で明示、②複数一般に言い換え、③the + 単数(種一般)で説明調に。

In general, A smartphone is a powerful tool.

一般的に、スマホというものは強力な道具だ。)


Smartphones are powerful tools.

(スマホは強力な道具だ。)

In general=一般的に。複数一般は“どの〜も”の感じがより明確。

  • a:新登場 or 代表例(数量よりも「種類」を示す)
  • one:数の強調(“1つちょうど”)。

A teacher is underpaid in many regions.

(多くの地域で、教師というものは十分な賃金が払われていない。)※一般論


One teacher is absent today.

(今日は1人の教師が欠席だ。)※数の情報

any=どれでもOK(許可・可能)/幅広いevery=全員・全部(例外なし)。

Any student can apply online.

どの学生でもオンライン申請できる。)※許可の広さ


Every student must apply online.

すべての学生がオンライン申請しなければならない。)※義務の全体化

肯定文でも「どれにも劣らず」や「どれでもOK」を表す定型があります。

This method is as effective as any.

(この方法はどれにも劣らず効果的だ。)

effective=効果的な。as … as any=どれにも劣らず。

  • hardly any + 名詞=ほとんどない(可算・不可算OK)
  • few + 可算複数little + 不可算=少ししかない

We have hardly any time.

(時間がほとんどない。)

抽象名詞でも「種類・具体例の1つ」なら可算化され、a が付けられます。

There is a hope of improvement.

(よくなるという望みが1つある。)

hope=望み、improvement=改善。抽象⇒“1ユニット”として数えると a が可能。

学術・説明調で“種類そのもの”を語るときに向きます。日常では複数一般が自然なことが多いです。

The tiger is an endangered species.

(トラという種は、絶滅の危機にある。)


Tigers are endangered.

(トラは絶滅の危機にある。)

近年の公的文書・ガイドラインでも広く容認。性別を決めつけない、読みやすい英語になります。

If anyone has a question, they can email us.

(質問がある人は、その人は私たちにメールできます。)

anyone=だれか。email=メールを送る。
“he/she” の反復よりも簡潔で包括的。

多くは評価や感情の表現で、特定の1つを語ることが多く、一般論(代表例)ではありません。

What a helpful idea!

(なんて役に立つ考えなんだ!)

helpful=役立つ。感嘆文は“種類ぜんたい”より“その一つ”の評価。

  • 定義語・一般化語が近くにある(In general, Typically, As a rule)→ 代表の可能性大
  • 次文で the / it などに切替して具体を追う → 新登場の可能性大

Typically, A laptop is portable.

(たいてい、ノートPCというものは持ち運びできる。)

6. 「同じ(同類)」を表す of a ~ の型(ことわざ・慣用表現)

of a ~ の形で「同じ=同類」を表すことわざ・決まり文句に絞って学びます。
日常説明では the same / of the same ~ を使いますが、of a ~固定フレーズ中心で、ここで覚えた形をそのまま使うのがコツです。

Lesson 053 / Section 6

先に結論of a ~ は「決まり」で覚える

  1. ことわざ・慣用:Birds of a feather flock together.=「類は友を呼ぶ」
  2. 決まり文句:two of a kind=「同類・似た者同士」 / be of a piece (with)=「同質・首尾一貫」
  3. 一般説明には不向き:of a ~ は応用して言い換えるより、出てくる形で丸ごと覚えるのが安全。

※ 小学生向けやさしい言いかえ:of a feather=「同じ羽の(=同じ種類の)」→同じタイプ同士は集まりやすい、のたとえ。

ことわざ・慣用で覚える of a ~

  • Birds of a feather flock together.
    (同じ羽毛=同じ種類の鳥は群れる → 類は友を呼ぶ)
    語注 feather=羽。ここでは「同じタイプ(同類)」の比喩。

    Birds of a feather flock together.

    (類は友を呼ぶ。)

  • two of a kind=「同類の二人(ふたりとも似たタイプ)」
    良い意味にも悪い意味にも使われる(文脈次第)。

    You two are two of a kind.

    (あなたたち二人はほんとに似た者同士だ。)

  • be of a piece (with)=「同質・首尾一貫である」
    やや書き言葉・改まった表現。with を伴って「〜と同質」。

    His actions are of a piece with his words.

    (彼の行動は彼の言葉と首尾一貫している。)

注意一般説明に of a ~ は使いにくい

  • Birds of the same feather flock together.(不自然)
    決まりは Birds of a feather ... と固定。
  • a same book(不可) → the same book / of the same kind
実務のコツ:ふつうの説明では the same + 名詞 + as ~ / of the same + 名詞 を使い、of a ~ は ここで挙げた固定フレーズに限って使うのが自然です。

関連of the same ~ は日常で多用

参考までに、日常説明では of the same ~(同じ〜の)をよく使います。 例:of the same age / size / color / kind / opinion など。

※ ここは次セクション(the same の一般用法)と橋渡しの位置づけです。

💬 セクション6 例文カード:of a ~ の決まり表現で「同じ/同類」を言い表そう

ことわざ

Birds of a feather flock together.

(同じ羽の鳥は群れる → 類は友を呼ぶ。)

語注feather=羽/flock=群れる。
構造of a feather=「同じ羽(同類)の」…固定表現として覚える。

慣用

You two are two of a kind.

(あなたたち二人はまさに似た者同士だ。)

意味「同じタイプ・同類」。良い意味にも悪い意味にも使える。
構造of a kind=「ひとつの種類の(同類の)」。

恋愛

We’re two of a kind, and we know it.

(私たちは“似た者同士”。それを分かっている。)

ポイント「気が合う/価値観が近い」ニュアンスでポジティブに使える。

ややフォーマル

His actions are of a piece with his words.

(彼の行動は言っていることと首尾一貫している。)

語注of a piece (with)=「(〜と)同質・一貫」。
使い方報告書や評論で「言動が一致」のように使われる。

ややフォーマル

Their stories are of a piece.

(彼らの話は互いに首尾一貫している/同じ調子だ。)

with を伴わず単独で「ひと続き・同質」と言うこともある。

BrE(イギリス英語)

The boxes are of a size.

(その箱は同じサイズだ。)

意味「同じ大きさ」。口語では the same size の方が一般的だが、書き言葉で見かける。

BrE(イギリス英語)

The twins are of a height.

(その双子は同じ身長だ。)

※ 日常では the same height がより自然。of a + 名詞 は書き言葉寄り。

古風

Those two are of a feather.

(あの二人は同類だ。)

※ ことわざの短縮形。会話ではやや古風・文語的。意味は「同じタイプ」。

慣用

His apology was an apology of a kind.

(彼の謝罪は〈一応〉謝罪と呼べる類のものだった。)

ニュアンスof a kind は「〜の類(るい)」=皮肉や控えめ評価にも使う(完璧ではないが…の含み)。

慣用

These tools are of a kind, but one is sturdier.

(これらの道具は同じ類だが、ひとつはより頑丈だ。)

※ 中立的に「同類」。sturdy=頑丈な。

ややフォーマル

The decision is of a piece with past policy.

(その決定は過去の方針と一貫している。)

※ レポート・ニュースで頻出。「以前の流れと同じ(ぶれがない)」という評価。

関連イディオム(参考)

They are cut from the same cloth.

(彼らは同じ布から裁たれたように似ている=とても似たタイプだ。)

比喩cloth=布。性格・価値観・ふるまいがよく似ている、の強い言い方。

関連(状況の「同じ」)

We’re in the same boat.

(私たちは同じ立場だ/同じ状況にいる。)

※ 「同じ船に乗っている」→ 利害・状況が同じという比喩。励ましの場面でよく使う。

関連(表裏一体)

Risk and opportunity are two sides of the same coin.

(リスクとチャンスは同じ硬貨の表と裏=表裏一体だ。)

two sides of the same coin=「表裏一体」。物事の二面性を説明するときの定番。

6 FAQ:of a ~ で表す「同じ/同類」(ことわざ・慣用)

主な型 of a featherof a kindof a piece (with) 性質固定フレーズ中心(一般説明では the same / of the same ~ を使用)

答え ことわざの定型です。of a feather は「同じ種類の(羽の)という分類」をあらわす古い言い方。 一般化(どの種類にも当てはまる)なので a を使う固定表現です。of the feather は不自然。

Birds of a feather flock together.

(同じ羽の鳥は群れる=類は友を呼ぶ。)

  • two of a kind=「同類・似た者同士」。文脈によって良くも悪くもなる。
  • one of a kind=「唯一無二」。とても褒めるときに使う別の慣用句。

You two are two of a kind.

(あなたたち二人は似た者同士だ。)


She’s one of a kind.

(彼女は唯一無二だ。)

of a piece (with) はやや文語・論評調で「同質・首尾一貫」。 consistent with / in line with は事務的・汎用的な言い換えです。

The decision is of a piece with past policy.

(その決定は過去の方針と首尾一貫している。)

  • of a kind:ゆるく「同類」。控えめ/皮肉(完全ではない)を含むことも。
  • of the same kind:はっきり「同じ種類」。説明文・マニュアルで使いやすい。

It was a solution of a kind.

(それは〈一応〉解決策と呼べる類のものだった。)


These are of the same kind.

(これらは同じ種類だ。)

ことわざは一般則を言うので「鳥たちは…」と複数形にするのが定型です。 Bird of a feather flock together は文法不一致(単数主語+複数動詞)で不可。

Bird of a feather flock together.

(× 誤り:主語が単数なのに動詞が複数。)


Birds of a feather flock together.

(✓ 正しい定型表現。)

会話で of a feather を人に直接あてるのは古風。 自然な代替は cut from the same cloth / in the same boat(境遇が同じ)など。

They’re cut from the same cloth.

(彼らはとても似たタイプだ。)

一般に引用は二重引用符で囲み、前にカンマを置くことが多いです(スタイルにより異なる)。

As the saying goes, “Birds of a feather flock together.”

(ことわざにあるように、「類は友を呼ぶ」。)

英国寄りの書き言葉で見られます。日常会話・実務では the same size/height が自然。

The boxes are of a size.

(その箱は同じサイズだ。)※書き言葉寄り


The boxes are the same size.

(その箱は同じサイズだ。)※日常で自然

あります。of a kind は「一応〜と呼べる類」という控えめ評価に使われます。 ポジティブにしたいなら the same kind / a similar kind などへ。

It’s praise of a kind.

(それは〈ある種の〉ほめ言葉ではある。)

使えますが古風です。日常ではことわざ全体で使う方が自然。短縮で言いたいなら、より新しい表現に置き換えるのが安心です。

Those two are of a feather.

(あの二人は同類だ。)※古風


They’re very similar in taste.

(二人は好みがとても似ている。)※言い換え(現代的)

7. 「~につき」を英語で:a/anper の使い分け

「~につき」は、英語では主にa/an + 単数名詞(話し言葉)か per + 単数名詞(書き言葉)で表します。どちらも意味は「1ユニットごと」。 たとえば「週につき1回」= once a week / 「時につき60キロ」= 60 km per hour

  1. 話し言葉・日常:a/an + 単数名詞(once a day / $200 a week)
  2. 文書・仕様・正式:per + 単数名詞(60 km per hour / $10 per user)
  3. 近い表現:every + 単数名詞(毎~)は「均等・必ず」のニュアンスを強めます。
やさしい覚え方:a/an は「会話のやわらかい“〜ごと”」、 per は「表や規定に載る“〜あたり”」。

コア話し言葉の「~につき」= a/an + 単数名詞

a/an は本来「1つの」。これを単位名詞(day, week, person, hour など)に付けると 「その単位につき」の意味になります。
単語メモonce=1回、twice=2回、times=~回、 per=「~につき」だけど話し言葉ならまず a/an が自然。

頻度(〜回につき)

I work out three times a week.

(私は週に3回運動する。)

費用・給与(〜ごとに)

She earns $200 a week.

(彼女は週あたり200ドル稼ぐ。)

所要時間(時間につき)

We take a 10-minute break an hour.

(私たちは1時間につき10分休憩する。)

ポイントan は発音が母音始まりのとき(hour は h を発音しない)に使う。

単価(1本/1個あたり)

It costs 100 yen a bottle.

(それは1本につき100円かかる。)

恋愛

Let’s send one message a day.

1日につき1通メッセージを送り合おう。)

落とし穴:× a water は不可算名詞で不可。 a bottle of water / water per liter のように「容器・単位」をつければOK。

コア文書・仕様の「~につき」= per + 単数名詞

per は「〜ごとに/〜あたり」。レポート、規定、料金表、科学・統計などきっちりした場面で使います。 ルールper の後ろは単数形per person, per day)。

速度・比率

The speed limit is 60 km per hour.

(制限速度は時速60キロだ。)

課金・料金

The service costs $10 per user.

(このサービスはユーザー1人につき10ドル。)

人数制限

Up to two tickets per person.

1人につき2枚まで。)

統計・学術

Energy use per capita has decreased.

1人当たりのエネルギー使用量が減った。)

語注per capita=ラテン語由来「1人当たり」。報告書で頻出。

複合形容詞(読みやすく)

We offer a $20-per-month plan.

月20ドルのプランを提供している。)

ポイント名詞の前でひとかたまりにするときは ハイフンで結合すると読みやすい($20-per-month plan)。

注意:× two per persons two per personper の後ろは単数)。 文書内では a/anper の表記を混在させず、スタイルを統一しましょう。

使い分け早見a/an vs per vs every/each

表現 主な用途 文体・硬さ 例(フレーズ) ニュアンスの芯 注意
a/an 日常会話の頻度・単価 やわらかい・自然 three times a week100 yen a bottle 「1ユニットごと」=〜につき 不可算は容器・単位を足す(× a water a bottle of water
per 仕様・規定・統計・速度 かため・正確 60 km per hour$10 per userper capita 「〜あたり」=比率・レートの明示 後ろは単数形× per persons per person
every 定期的・抜けなしの反復 ふつう every weekevery 10 minutes 毎回必ず」という均等配布 everyの後ろは単数名詞(every weeks は不可)
each 一人ずつ・一個ずつの配布 やや丁寧・個別感 two tickets each$5 eacheach person 「それぞれに」=個々に割り当て eachは後置でも使える(two apples each
選び方のコツ: 会話=a/an、文書=per をまず基準に。 「毎回必ず」を強めたいときは every、配布の“個別感”を出すなら each

💬 セクション7 例文カード:a/anperevery/eachで「〜につき」を言い分けよう

頻度(話し言葉)

I take vitamins once a day.

(ビタミンを1日につき1回飲みます。)

語注once=1回。a day=「1日につき」。
言い換えonce per day(書き言葉)/every day(毎日必ず)。

単価・容器(話し言葉)

This coffee is 300 yen a cup.

(このコーヒーは1杯につき300円です。)

ポイント不可算でも「容器・単位」を足すと言える(× a water → a cup of water)。
書き言葉300 yen per cup

速度(書き言葉・正式)

The car was moving at 60 kilometers per hour.

(車は時速60キロで走っていた。)

表記km/h とも書く(kilometers per hour の略)。

時間あたり(話し言葉)

We take a 10-minute break an hour.

1時間につき10分休憩します。)

発音注意hour は h を発音しない → an を使う。

統計・報告(書き言葉)

Electricity use per capita decreased last year.

(昨年、1人当たりの電力使用量が減少した。)

語注per capita=「1人当たり」(ラテン語由来、レポートで頻出)。

人数制限(書き言葉・掲示)

Up to two tickets per person.

1人につき2枚まで。)

ルールper の後ろは単数形× persons)。

料金・サブスク(書き言葉)

The plan costs $20 per month.

(このプランは月20ドルです。)

可読性名詞の前に置くときは $20-per-month plan のようにハイフンで結合。

ビジネス・規定(書き言葉)

A late fee of $100 per day applies.

(遅延料金は1日につき100ドルかかります。)

表現applies=「適用される」。契約書などで定番。

比較(話し言葉 ↔ 書き言葉)

I check emails four times a day.

(メールは1日につき4回確認します。)

言い換え four times per day(かたい)/ every day(「毎日必ず」※回数は言わない)。

配布(each:後置)

Please take one sticker each.

(シールは1人につき1枚取ってください。)

ポイントeach は後ろから「それぞれに」を付け足せる(two tickets each)。

恋愛

I’ll send you one message a day.

(あなたに1日につき1通メッセージを送るね。)

ニュアンス会話らしいやわらかさは a day に軍配。

生産レート(書き言葉)

The factory produces 500 bottles per hour.

(工場は1時間につき500本生産する。)

数と単位大きな数+per + 単数名詞で正確に伝わる。

アプリ・規約(書き言葉)

The app allows three downloads per account.

(このアプリは1アカウントにつき3回までダウンロードできます。)

用語account=利用者の登録単位。掲示・規約は per を好む。

7 FAQ:「~につき」を言う — a/anperevery/each

a/an + 単数名詞(会話:three times a week)/ per + 単数名詞(書き言葉:60 km per hour)/ every/each + 単数名詞(均等配布・個別割当)
覚え方a/an=やわらかい会話/ per=きっちり書類/ every=毎回必ず/ each=それぞれに。

日常会話は a day が自然、報告書・規定は per day が読みやすいです。

I drink water eight glasses a day.

(水を1日につき8杯飲みます。)


The policy allows two hours per day for breaks.

(その規定では休憩を1日につき2時間認めています。)

  • every two days=2日に1回(最も一般的)。
  • once every two days=同義(頻度を「1回」と明示)。
  • per two days は不自然(比率の分母に「two days」を置く言い方はまれ)。

I water the plants every two days.

(植物には2日に1回水をやる。)

  • per person=書き言葉・掲示で標準。
  • each person=「それぞれに」個別感を出す。
  • per head=口語・くだけた言い方。フォーマルでは避ける。

Admission is $5 per person.

(入場料は1人につき5ドル。)

使えます。科学・統計は小数で per、会話は分数・語で言い換えが自然です。

The system handles 0.5 requests per hour.

(システムは1時間につき0.5件を処理する。)


We take a break every half hour.

30分ごとに休憩をとる。)

一般に「何に対して」→「時間」の順でOK(per person per day)。 略記なら /person/day のように左から右へ掛け合わせます。

The limit is two bottles per person per day.

(制限は1人1日につき2本です。)

どちらも見ますが、国際的には km/h が標準寄り。資料内で統一すればOKです。 口頭では「kilometers per hour」と言えば通じます。

The car’s top speed is 180 km/h.

(車の最高速度は時速180キロ。)

別用法です。ここでの per は「〜によれば/〜に従い」。比率ではありません。

Per your request, we have issued a refund.

ご依頼に従い、返金を実施しました。)

多くの場面で同義ですが、by the ~ は口語寄り・慣用。per は文書的で精確な響き。

We bill by the hour.

(料金は時間単位で請求します。)


We bill per hour.

(料金は1時間あたりで請求します。)

使えません。a/an を使うには「容器・単位」を足します。 あるいは比率で言うなら per + 単位名詞 を使います。

I drink a water a day.

(× 誤り:water は不可算。)


I drink a bottle of water a day.

(✓ 1日につき水を1本飲む。)

I drink two liters per day.

(✓ 1日につき2リットル飲む。)

文中で述べるならハイフン不要($20 per month)。 名詞の前で形容詞化するときはハイフンで一塊に($20-per-month plan)。

The plan costs $20 per month.

(そのプランは月20ドルです。)


We offer a $20-per-month plan.

月20ドルのプランを提供しています。)

8. 不定の人・物の1つを表す:a/an の基本

a/an は「クラス(仲間グループ)の中の1人・1つ」をやさしく紹介する名札です。 会話で初めて出すとき、または職業・役割・種類を言うときに最もよく使います。

  1. 役割・種類の提示:S + be + a/an + 名詞(He is a teacher.)
  2. 就任・務める:become / serve as / act as + a/an + 名詞(She became a doctor.)
  3. 音で選ぶ:母音音で始まる語の前は an(an engineer / an hour)。
小学生にも:a/an は「1こごとの名札」。a dog は犬の仲間の中の「1ぴき」、a bottle of water は水の「1本ぶん」だよ。

コア型AS + be + a/an + 名詞(職業・役割・種類)

人や物が「どんなグループに属しているか」を述べるときの基本型です。
語注beis / am / are / was / were など。a/an + 名詞は「その仲間の中の1つ」。

職業

He is a teacher.

(彼は先生という職業の1人だ。)

ポイント the teacher にすると「相手にも分かっている特定の先生」という意味へ。ここでは「先生という種類の1人」なので a

母音音の前は an

She is an engineer.

(彼女はエンジニアだ。)

発音engineer は母音音 /e/ で始まる → an

種類・属性

This is a useful tool.

(これは役に立つ道具だ。)

語順a + 形容詞 + 名詞a useful tool)の順で OK。

国籍形容詞(無冠詞)

He is Japanese.

(彼は日本人だ。)

注意国籍語は形容詞扱いなのでふつう a を付けない。 人を数えたいときは a Japanese person のように名詞を補う。

落とし穴:× She is a my teacher. → She is my teacher. 所有語(my/your/this など)が付くときは a/an を重ねないのが原則。

コア型Bbecome / serve as / act as + a/an + 名詞(役割に就く)

〜になる」「〜として務める」など、役割に就くときも基本は a/an。 「そのポストが唯一で特定」なら the になることもあります(例:the CEO)。

become:〜になる

She became a doctor at twenty-eight.

(彼女は28歳で医者になった。)

serve as:〜として務める

He served as a coach for five years.

(彼は5年間コーチとして務めた。)

act as:一時的に〜の役

I acted as an interpreter at the event.

(私はそのイベントで通訳の役を務めた。)

唯一ポストは the

He became the CEO in 2025.

(彼は2025年にCEO(その会社でただ1人の職)になった。)

判断基準 会社や組織でその時点で一人だけの役職(CEO, principal など)は the が自然。 一般の職業・役割は a/an

恋愛

She is a special person to me.

(彼女は私にとって特別な人だ。)

注意の一括メモ:
  • a/an は「1人・1つ」かつ「相手には特定されていない」もの。
  • 母音音で始まる語(engineer, hour, idea)の前は an
  • 固有の一席なら the(the CEO / the captain)。

分類・定義「X とは何?」に答えるときの a/an

型:A/An + 名詞(X) + be動詞 + a/an + 上位語(Y) +(説明)
考え方X は Y の仲間の1つと示す。 小学生にも「犬は動物のグループの中の1ぴき」と言う感じ。

定義(IT)

A laptop is a portable computer.

ノートPCは、持ち運べるコンピューターという種類の1つだ。)

語注portable=持ち運べる。 A laptop(下位語)a computer(上位語)

定義(身近)

A toy is an object that children play with.

おもちゃは、子どもが遊ぶのこと。)

文法an object(母音音→an)。that children play with は説明の節。

定義(動物)

A horse is a useful animal.

は、役に立つ動物だ。)

ニュアンス「代表1例でクラス全体」を語る型。詳細はセクション5(一般表現)参照。

注意:
  • 「一般論の言い方」は a/an + 単数 以外に 複数形(dogs are 〜)無冠詞(Water is 〜) もある(比較はセクション5)。
  • 母音音で始まる上位語(an object / an animal など)は an

抽象・出来事見えない物ごとも「1回・1件」として数える a/an

目に見えない概念(チャンス・問題・誤解・音など)でも、ひとかたまりとして意識できるときは a/an を付けられます。 小学生にも1回分のチャンス」「1件のトラブル」「1つの音」というイメージ。

機会

I need a chance to explain.

(説明するチャンスを1回分ください。)

語注chance=機会。to explain は「どんなチャンスか」を説明。

問題

We have a problem with the printer.

(プリンターに問題が1件あります。)

誤解

There was a misunderstanding, but it’s cleared up.

誤解が1つあったが、もう解けた。)

音・気配

I heard a strange noise.

(へんな音が1つ聞こえた。)

experience の両用

I had an amazing experience.

すごい体験を1回した。)

対比 experience(不可算)=経験(量として)/ an experience(可算)=1回の体験。意味の切り替えに注意。

成功・失敗

It was a small success.

(それは小さな成功が1回だった。)

落とし穴とコツ:
  • × a informationan advice → これらは不可算。 a piece of information / advice(「1つぶん」の単位語を足す)。
  • 「1回分・1件分」と言いたい気持ちがあるか? と自問して a/an を判断。

不可算 → 単位語で可算化a/an を付けたいときは「入れ物・切れ目・個数語」を足す

基本式a/an + unit noun + of + 不可算名詞(例:a bottle of water / a piece of advice
小学生にも「水はジャーッと全部ひとつに見える」→「コップ1ぱい」「ペットボトル1本」のように入れ物を付けると数えられる。

容器a bottle of / a cup of / a glass of / a can of
切れ目a piece of / a slice of / a loaf of / a bar of(石けん・板チョコ)
a bit of / a drop of / a spoonful of / a pinch of
情報a piece of information / advice / news / research
❌ a/an を付けない(不可算) information advice furniture luggage equipment traffic water
✅ 単位語で可算化 a piece of information / a piece of advice / a piece of furniture / a piece of equipment / a bottle of water
例文

Could you give me a piece of advice?

アドバイスを1ついただけますか?)


I bought a loaf of bread and a bar of chocolate.

パン1本板チョコ1枚を買った。)


Please drink a cup of water before bed.

(寝る前に水をコップ1杯飲んでね。)

コツ:「入れ物・切れ目・単位」のどれかを足せば a/an が付けられる。まずは a piece of / a bottle of / a cup of の三兄弟を完璧に!

似て非なる表現数える意味と数えない意味の切替に注意

同じ単語でも、物そのものを言うと不可算、1回分・1個を言うと可算になるものがあります。代表的な「混同ポイント」を例文で整理します。

coffee(飲み物の量 ⇄ 1杯の注文)

I don’t drink coffee at night.

(夜はコーヒー(飲み物として)を飲まない。)

I’ll have a coffee, please.

コーヒーを1杯ください。)


paper(素材の紙 ⇄ 新聞/レポート)

This box is made of paper.

(この箱は紙(素材)でできている。)

He wrote a paper on climate policy.

(彼は気候政策について論文を1本書いた。)


time(時間という概念 ⇄ 回・機会)

I don’t have enough time.

(十分な時間がない。)

We met only one time.

(私たちは1回しか会っていない。)


light(光 ⇄ 照明器具)

There is not much light in the room.

(部屋にがあまり入らない。)

We need a light above the desk.

(机の上に照明を1つ必要としている。)


room(空きスペース ⇄ 部屋)

Is there enough room for the sofa?

(ソファを置くスペースは十分ある?)

We booked a room with a view.

(景色の良い部屋を1室予約した。)


chicken(鶏肉 ⇄ ニワトリ)

We had chicken for dinner.

(夕食は鶏肉だった。)

There is a chicken in the yard.

(庭にニワトリが1羽いる。)


glass(ガラス素材 ⇄ コップ)

The table is made of glass.

(そのテーブルはガラス製だ。)

Could I have a glass of water?

水をコップ1杯いただけますか?)

見極めの合言葉:かたまり1回分?」なら a/an、 「素材・量として?」なら 無冠詞(不可算)。迷ったら単位語(a cup / a piece)を足せば安全!

💬 例文で「a/an=クラスの中の1人・1つ」を体にしみこませよう!

職業・役割

He is a teacher.

(彼は先生というグループの1人だ。)

コアS + be + a + 名詞=「どんな仲間に属するか」。 対比the teacher は「相手にも分かる特定の先生」。

発音ルール

She is an engineer.

(彼女はエンジニアだ。)

発音engineer は母音音 /e/ で始まる → an

就任・なる

My sister became a doctor at twenty-eight.

(姉は28歳で医者になった。)

注意唯一ポストなら the(例:the CEO)。

務める・役をする

He served as a coach for five years.

(彼は5年間コーチとして務めた。)

I acted as an interpreter at the event.

(私はそのイベントで通訳の役をした。)

語注serve as=〜として務める/act as=一時的に〜の役をする。

定義・分類

A laptop is a portable computer.

ノートPC持ち運べるコンピューターという種類だ。)

A/An + X + be + a/an + 上位語 +(説明)portable=持ち運べる。

抽象の1回分

I need a chance to explain.

(説明するチャンスを1回分ください。)

発想見えないものでも「1回・1件」に切ると a が付けられる。

抽象の1件

There was a misunderstanding, but it’s cleared up.

誤解が1つあったが、もう解けた。)

語注clear up=解消する。

不可算 → 単位語

Could you give me a piece of advice?

アドバイスを1ついただけますか?)

I bought a bottle of water.

水を1本買った。)

メモadvice, information, furniture などは不可算 → a piece of を足す。

初登場(There is)

There is a note on your chair. The note looks handwritten.

(いすの上にメモが1枚ある。そのメモは手書きに見える。)

基本動線aで紹介 → 次文は the / it に切替。

無音の h

There is an hour left before the train.

(電車まで1時間残っている。)

理由hour は h を発音しないので an

疑問文

Is there a restroom nearby?

(近くにトイレ1つありますか?)

a と anya=「1つある?」具体的/any=「どこかにでもある?」幅広く。

国籍形容詞

He is Japanese, and he is a Japanese teacher.

(彼は日本人で、日本語の先生(先生という職の1人)だ。)

解説Japanese は形容詞なので無冠詞。数えるのは teachera

恋愛 表現

She is a special person to me.

(彼女は私にとって特別な人だ。)

感情語special=特別な。人を「クラスの1人」としてやさしく紹介する a の感触を体得。

a ⇄ the の見極め

He became the CEO in 2025, after working as a manager.

(彼は2025年にCEO(唯一の役職)になった。その前はマネージャー(職種の1人)として働いていた。)

基準唯一の席→the/クラスの一員→a

8 FAQ:a/an(不定の「1つ」)まわりの疑問を一気に解決!

テーマa/an の位置・音のルール・不可算との関係・one との違い・表現の慣用」など、 セクション8で触れた内容をさらに深掘りします(他セクションのFAQとは未重複)。

advice, information, furniture などは「不可算名詞」=かたまり全体で数えません。
そこで a piece of のような単位語を足して「1つ分」を作ります。

She gave me a piece of advice.

(彼女はアドバイスを1つくれた。)

  • a/an最初の形容詞の前に置きます:a useful tool, an old book
  • 形容詞が並ぶときは「意見→大きさ→年齢→色→材質→用途→名詞」の順が自然。

He bought a big red balloon.

(彼は大きな赤い風船を1つ買った。)

  • a/anクラスの1つをやさしく導入(数は大事ではない)。
  • one数の強調(2じゃなくて1)。対比や数量明確化に使う。

I have a car, not two.

(私は車を1台持っている(2台じゃない)。)

  • ふつう:a kind of + 単数名詞(例:a kind of fruit)。
  • 複数なら:kinds of + 複数名詞(例:kinds of fruits)。

A kiwi is a kind of fruit.

(キウイは果物の一種だ。)

  • a few(可算):少しはある。/fewほとんどない
  • a little(不可算):少しはある。/littleほとんどない

I have a few questions.

いくつか質問があります(ゼロではない)。)

  • half an hour(30分)/a half-hour break(30分の休憩)。
  • a whole day(まる1日)。

Let’s take a half-hour break.

30分休憩しよう。)

  • 発音が母音音なら anan MBA(/ɛm/)、an hour(h無音)。
  • 発音が子音音なら aa university(/juː/)。

She has an MBA from London.

(彼女はロンドンでMBAを1つ取得した。)

はい。as + 役職/身分 は肩書きの機能を言うため、無冠詞がよく使われます(公的・組織語感)。
ただし「クラスの一員」と言いたいときは a/an

She served as chair of the committee.

(彼女はその委員会の議長として務めた。)

the sun は「地球の太陽」=世界に1つだけの特定。 一方、a star は「星というクラスの1つ」。同じ対象でも視点で冠詞が変わります。

The sun is a star.

(太陽は星の一種だ。)

はい。1回分・1件分のまとまりとして捉えると可算化できます(例:a hope, a fear, a love of music)。

He has a love of music.

(彼には音楽への愛がある。)

  • a hundred =自然な常套表現。one hundred強調や数え上げで使用。
  • a couple of(およそ2〜3)、hundreds of(何百もの)などの慣用も押さえる。

Our school has a hundred students.

(うちの学校には100人の生徒がいる。)

名詞(単数可算)を強くほめたり驚いたりするときに使います。a を忘れずに。

What a beautiful day!

(なんてすてきな1日だ!)

  • such a + 形容詞 + 名詞:名詞を伴う(例:such a good idea)。
  • so + 形容詞/副詞:名詞なし(例:so good)。

It is such a good idea.

(それは本当に良い考えだ。)

9. 固有名詞につける場合:a/an で意味が変わる4パターン

ふつう固有名詞(人名・作品名・姓など)には冠詞をつけませんが、a/an を付けると 「そのグループの一員」「~のようなタイプ」などの“普通名詞化”が起こります。 ここでは 9-1 ~ 9-4 の全体像を、やさしい日本語で一気に整理します(リンク先で詳説)。

  1. 9-1 ~家の人々:a Kennedy=「ケネディ家の一員」(姓=“家”として扱う)
  2. 9-2 ~という人:a Mr. Smith=「スミスさんという人」(多数ある姓の中の“あるスミスさん”)
  3. 9-3 ~のような人:an Einstein=「アインシュタインみたいな人」(才能などのタイプ比喩)
  4. 9-4 ~の製品・作品:a genuine Picasso=「ピカソの本物の作品」(作者名=ブランド化)
Lesson 053 / Section 9(Overview)

先にコツ“普通名詞化”チェックリスト

  • 家の一員?a + 姓(例:a Kennedy
  • 名前を伏せた紹介?a + Mr./Ms. + 姓
  • タイプ比喩?a/an + 著名人名
  • 作品・製品名?a/an + 作者名/ブランド名
注意:ふつうの固有名詞(John, Picasso, Toyota など)には冠詞を付けません。上の4用途に当てはまるときだけ a/an を使います。

9-1. ~家の人々:a + 姓 で「その家(ファミリー)の一員」

ふつう人名には冠詞を付けませんが、a + 姓 にすると、「◯◯家(その姓の家系)に属する1人」という意味になります。 例:a Kennedy =「ケネディ家の一員」。the Kennedys =「ケネディ家の人々(家族全体)」。 日本語の「〜家の人」「〜家の皆さん」に近いニュアンスです。

Lesson 053 / Section 9-1

コアの形と意味(まずここだけ)

a + Surname(姓) → 「その姓の家系に属する1人
a Kennedya Suzukia Tanaka

複数・集合 the + Surname + s → 「〜家の人々(家族全体)例:the Kennedys(ケネディ家の人々)

発想 姓を「家(family)というグループ名」として扱う=普通名詞化。 「◯◯さんという個人名」ではなく、「◯◯家という集団のメンバー」を表します。

どんな場面で使う?(語感マップ)

  • 家系・血縁を述べるとき:「彼/彼女は◯◯家の出身だよ」と伝える。
  • 文化・歴史・著名な家系:政治家・名家・家族経営ブランドなど、家名に重みがある文脈。
  • 自己紹介・紹介:背景をふわっと伝える(職業や肩書きではない点に注意)。
小学生にも:ケネディ家」というチームがあって、その中の「1人」だよ、という言い方です。 名前(John など)そのものに a は付けません(それは 9-2 の a Mr. Smith とは別の用法)。

細かなルールと「ここで迷わない」ポイント

  • 大文字姓は先頭大文字Kennedy, Tanaka)。
  • 意味の違いa Kennedy=ケネディ家の一員/ the Kennedys=ケネディ家の人々(集合)。
  • 対比個人名+名(John Kennedy)は固有名=冠詞なし
  • 所有表現「〜家の家」は the Kennedys’ house(家族全体の家)。a Kennedy’s house は特別な意図がない限り不自然。
  • 文化メモ英語圏では「姓=家」を指す文化的感覚が強め。日本語の「〜家(け)」と近い。
注意:a + 名前(名)」は原則不可。a + 姓 で「家の一員」。 「〜という人(受付の定型)」は別ルート:a Mr./Ms. + 姓(→ 9-2 で詳説)。

クイック比較(迷ったらここ)

a + 姓
a Kennedy
= ケネディ家の一員(個人)
the + 姓 + s
the Kennedys
= ケネディ家の人々(家族全体)
Mr./Ms. + 姓
a Mr. Smith
= スミスさんという人(9-2 の用法)

まとめ 9-1 は「家(family)」の話、9-2 は「人(person)」の丁寧紹介。視点を分けると迷いません。

💬 例文で「a + 姓=その家の一員」を体にしみこませよう!

家系を述べる

He is a Kennedy.

(彼はケネディ家の一員だ。)

構造a + Surname =「その姓の家(family)に属する1人」。 注意姓は必ず大文字で始める(Kennedy)。

結婚の文脈

She married a Yamada.

(彼女は山田家の人と結婚した。)

語注marry=結婚する(marry with は不可。marry + 人が標準)。 ニュアンス個人名ではなく「山田家」という家系を指す。

近所の紹介

We lived next door to a Suzuki.

(私たちは鈴木家の人の隣に住んでいた。)

表現next door to ~=〜の隣に。 コアイメージ姓を「家のラベル」として扱う。

出身+家名

The new student is a Tanaka from Kyoto.

(新入生は田中家の人で、京都出身だ。)

構造be + a + 姓 + from 場所注意特定の「田中さん個人」を指すなら Mr./Ms. Tanaka(9-2)。

所有の歴史

In that village, a Garcia owned the old mill.

(あの村ではガルシア家の人がその古い粉ひきを所有していた。)

語注mill=粉ひき小屋・製粉所。 歴史文脈姓で家系・家柄の影響を述べるのに便利。

複数(家族全体)

The Kobayashis run a bakery in town.

小林家の人々は町でパン屋を営んでいる。)

比較a Kobayashi(個人)/ the Kobayashis(家族全体)。 動詞run=営む。

人数カウント

Two Tanakas applied for the job.

田中家の人が2人その仕事に応募した。)

ポイント人数を言うときは姓に -s を付けて複数化(two Tanakas)。 語注apply for=応募する。

由来を述べる

The painting once belonged to a Rothschild.

(その絵はかつてロスチャイルド家の人の所有物だった。)

表現belong to=〜の所有である。 ニュアンス姓を“家名ブランド”としてとらえる。

似た姓の区別

I’m not a Johnson; I’m a Johnston.

(私はジョンソン家の人ではなく、ジョンストン家の人です。)

綴りの1文字違いでも家系は別。a + 姓 は「どの家か」をはっきりさせる働き。

丁寧な確認

Are you a Smith by any chance?

(失礼ですが、あなたはスミス家の方ですか?)

語感by any chance=控えめにたずねる一言。 ポイント個人名の特定ではなく「家」をたずねる。

恋愛 紹介

I fell in love with a Suzuki in the art club.

(美術部で鈴木家の人に恋をした。)

語注fall in love with=〜に恋をする。 ニュアンス“個人名”でなく“家のラベル”でやさしく紹介。

混同注意

Our new CFO is a Patel from Mumbai.

(新しいCFOはムンバイ出身のパテル家の人だ。)

区別the CFO=唯一の役職(the)/a Patel=家系を述べる(a)。 語注CFO=最高財務責任者。

9-1 FAQ:a + 姓(「〜家の一員」)まわりの疑問をまとめて解決

テーマ a + Surname を使う場面・家族複数形のつくり方・所有・結婚表現・ハイフン姓・外国語由来の姓など、実務・会話で迷いやすいポイントを丁寧に整理しました(他セクションのFAQと未重複)。

  • a + 姓:その家系に属する1人(個人)。
  • the + 姓 + s:その家系の人々(家族全体)。

He is a Kennedy.

(彼はケネディ家の一員だ。)


The Kennedys live nearby.

ケネディ家の人々は近所に住んでいる。)

  • -s, -z, -x, -ch, -sh 終わり:-es を付ける(例:Jones → Joneses / Bush → Bushes / Fox → Foxes)。
  • -y 終わりでも人名はふつう -s(Perry → Perrys)。

The Joneses are on vacation.

ジョーンズ家の人々は休暇中だ。)

発音メモ:Joneses は /dʒóʊnzɪz/ と2拍で。

  • 家族全体の所有:the + 姓 + s’ + 名詞
  • 一員の所有(誰か1人):a + 姓 + ’s + 名詞

We visited the Tanakas’ house.

(私たちは田中家の家を訪ねた。)


A Kennedy’s comment drew attention.

ケネディ家の一員の発言が注目を集めた。)

「どの一員か」は伏せたまま「家の誰か」を示す言い方です。

  • marry a + 姓:その家の一員と結婚。
  • marry into the + 姓 + s:その家系(家族)に嫁ぐ/入る(家に入るニュアンスが強い)。

She married a Yamada.

(彼女は山田家の人と結婚した。)


She married into the Yamadas.

(彼女は山田家に嫁いだ。)

  • 一員:a Smith-Johnson
  • 家族複数:the Smith-Johnsons

They met a Smith-Johnson at the reunion.

(彼らは同窓会でスミス=ジョンソン家の人に会った。)

前置詞的部分(van/de/von/al-)は綴りのとおりに保ち、複数化もふつう -s/-es でOK。
ただし 「a van Gogh」 は文脈によって「家の人」だけでなく「(画家)ゴッホの作品」を指すことがあるので注意(作品の話は 9-4)。

They talked with a Van Rossum from the lab.

(彼らは研究室のファン・ロッサム家の人と話した。)

a/an は最初の形容詞の前に置きます(意見→大きさ→年齢→色…の一般順に従う)。

I spoke with a young Tanaka from sales.

(私は営業部の若い田中家の人と話した。)

「家」を表す 9-1 では使いません
ただし口語で「ジョンという名の人の一人」や「典型的なジョン像」を言う用法は別ルート(9-2 参照)。

There is a John on the list.

(名簿にジョンという人が1人いる。)

  • one of the + 姓 + s:その家族集団の中の1人だと明示。
  • a + 姓:家の一員だと示す、より簡潔な言い方。

He is one of the Kobayashis.

(彼は小林家の一員のうちの1人だ。)

呼びかけでは不自然です。呼びかけは Mr./Ms. TanakaTanaka-san(対日本人)などが自然。
a + 姓 は説明・叙述で使います。

Good morning, Mr. Tanaka.

(おはようございます、田中さん。)

英語では綴りと発音が一致しないこともあるため、スペルをはっきり告げるのが親切(電話・受付)。
なお a + 姓 の構文自体はそのまま使えます。

It’s a Saitō—that’s S-A-I-T-O with a macron on o.

斎藤家の者です。綴りは S-A-I-T-O、o に長音です。)

中立的です。
ただし直接の呼びかけには使わず、説明文・報告文で用いるのが安全。丁寧に言うなら a member of the Tanaka family と言い換え可能。

He is a member of the Tanaka family.

(彼は田中家の一員だ。)

9-2. ~という人:a Mr./Ms. + 姓 で「~という人」

ふつう Mr./Ms. Tanaka のように固有名には冠詞を付けません。ですが、受付・取次・報告などで a + 敬称(Mr./Ms./Dr./Prof.)+ 姓 と言うと、「(まだ特定していない)~という方」というていねいな紹介になります。 例:There is a Mr. Smith to see you.(スミスさんという方が面会に来ています)

  • 型:a/an + Mr./Ms./Dr./Prof. + 姓(単数)
  • 場面:受付・電話の取次ぎ・会議での報告など、相手には誰か分からないが、礼儀を保つとき
  • 対比:Mr. Smith(特定のあの人)/a Mr. Smith(不特定のスミスさん一名
Lesson 053 / Section 9-2

まずここから:コアの作り方とニュアンス

a/an + Mr./Ms./Mrs./Dr./Professor + 姓 ※母音音で始まる敬称(例:an M.P.)は an

意味〜という(お名前の)方が1名」=不特定の1人をていねいに紹介。 話し手は「名前」を伝えるが、聞き手はまだ「どの人か」を知りません。

注意 個人を完全に特定して話題共有できているときは Mr. / Ms. + 姓(冠詞なし)を使います。


There is a Mr. Smith to see you.

スミスさんという方が面会に来ています。)

どんな場面で使う?(用途マップ)

  • 受付・取次:来客や電話の相手を紹介(相手の部署は未確認)
  • 報告・連絡:〜という方から問い合わせがありました」
  • 同姓が多いとき:スミスという方が何人かいます」の1人を指す導入
小学生にも:スミスというなまえの人が1人来たよ」と、ていねいに伝える形です。まだ「どの人か」はハッキリしていません。

ここで迷わない:似た表現とのちがい

9-1(家の一員)との違い
a Kennedy=ケネディの一員
a Mr. Kennedy=ケネディさんという方
家(family)を言うか、個人(person)をていねい紹介するか。
冠詞なしとの違い
Mr. Smith=特定の“あの”スミスさん
a Mr. Smith=(まだ特定しない)スミスさん一名
共有度(既知かどうか)の差です。
注意:a + 名前(名)(例:a John)は別用法で、名簿や分類で「ジョンという名の人」を数える時などの口語表現。 この 9-2 の中心は a + 敬称 + 姓 の丁寧紹介です。

実務メモ:複数・修飾・ていねい度の調整

  • 複数を表す:two Mr. Smiths(スミスさんが2名)※姓に -s
  • 情報を足す:a Mr. Smith from ABC Corp.(ABC社のスミスさんという方)
  • より婉曲:a certain Mr. Smith(とあるスミス氏/ややフォーマル)
  • 丁寧言い換え:a person named Mr. SmithMr. を入れるかは文体で調整)

We received a call from a Mr. Tanaka at your client.

(御社ご担当の田中さんという方からお電話がありました。)

💬 例文で「a Mr./Ms. + 姓=~という人」を身につけよう!

受付・面会

There is a Mr. Smith to see you.

スミスさんという方が面会に来ています。)

a + Mr./Ms. + 姓=「〜という方が1名」。
注意Mr. Smith(冠詞なし)は「特定のスミスさん」。

電話取次ぎ

We received a call from a Ms. Tanaka in sales.

(営業部の田中さんという方からお電話がありました。)

語注sales=営業部。
ニュアンス相手にはまだ「どの田中さんか」不明。

メール報告

An email came from a Dr. Wong at XYZ University.

(XYZ大学のウォン先生という方からメールが届きました。)

敬称Dr.=博士・医師。a + Dr. + 姓 も同じ発想。

来客案内

You have a Professor Adams waiting in the lobby.

(ロビーでアダムズ教授という方がお待ちです。)

肩書き(Professor)にも a を付けて「〜という方」を作れる。

確認質問

Is there a Ms. Davis I can speak with?

(お話しできるデイビスさんという方はいらっしゃいますか?)

疑問文でも同じ型。控えめで丁寧な聞き方。

伝言

A Mr. Kim called while you were out.

(外出中にキムさんという方からお電話がありました。)

while you were out=あなたの不在中に。

予定確認(否定)

There isn’t a Mr. Brown scheduled today.

(本日はブラウンさんという方の予定は入っていません。)

存在・予定の否定でも a + Mr./Ms. + 姓 を保つ。

用件つき報告

We spoke to a Mr. Suzuki about billing yesterday.

(昨日、請求の件で鈴木さんという方と話しました。)

about billing=請求について。情報を足しても型は同じ。

追加情報

A Mr. Sato who left a message asked you to return his call.

(伝言を残した佐藤さんという方が、折り返しをお願いしています。)

return his call=電話を折り返す。who ~ で説明を追加。

婉曲表現

A certain Mr. Parker has requested a callback.

あるパーカー氏が折り返し電話をご希望です。)

a certain=名を伏せる上品な言い方(ややフォーマル)。

ハイフン姓

We met a Mr. Smith-Johnson at the event.

(イベントでスミス=ジョンソンさんという方に会いました。)

ハイフン姓でも同じ並び:a + 敬称 + 姓

複数人数

Two Mr. Smiths have RSVPed; which one should we expect?

スミスさんという方が2名出席連絡をしました。どちらをお迎えすれば良いですか?)

人数を言うときは姓に -sMr. Smiths

ジェンダーニュートラル

We have a Mx. Hill at reception.

(受付にミックス・ヒルさんという方がお見えです。)

Mx.(ミックス)は性別に中立的な敬称。音は /mɪks/、a を用いる。

冠詞は音で決定

There’s an MP named Jones at the door.

(入口にジョーンズという国会議員の方が来ています。)

MP は発音が /ɛm piː/(母音始まり)なので an。タイトル名でも「〜という方」を作れる。

恋愛 受付メモ

A Mr. Brown left a rose for you at the front desk.

(受付にブラウンさんという方が、あなた宛てのバラを預けました。)

left ~ for you=あなたのために〜を置いていった。情景説明にも使える丁寧表現。

9-2 FAQ:a Mr./Ms. + 姓(「〜という人」ていねい紹介)

a/an + Mr./Ms./Mrs./Dr./Prof. + 姓 狙い受付・取次ぎ・報告で、相手にとって未特定の人物を礼儀正しく紹介する表現。 ここで解決敬称の可否、複数、メール文体、発音由来の a/an、名だけ分かる場合の言い換え など(他セクションのFAQとは未重複)。

受付・取次・報告で、話し手は名前を知っているが、聞き手にはまだ誰か特定できていないときに自然です。

There is a Mr. Tanaka on line two.

(2番に田中さんという方が出ています。)

次の音が母音始まりなら an、子音始まりなら a。敬称や頭字語でも同じルールです。

There’s an MP named Davis at reception.

(受付にデイビスという国会議員の方が来ています。)

MP=/ɛm piː/(母音音)→ an。Dr.=/d/(子音音)→ a Dr. ~

どちらも可能ですが、a Mr. Smith が標準。a Mr. John Smith はフルネームで丁寧に伝えたいときのややフォーマルな言い方です。

There is a Mr. John Smith asking for you.

ジョン・スミスという方があなたにお会いしたいそうです。)

人数を言うときは姓に -s を付けます:two Mr. Smiths。敬称は単数のまま、姓だけ複数化します。

Two Mr. Browns have RSVP’d.

ブラウンさんという方が2名出席連絡しました。)

宛名は冠詞なしが原則:Dear Mr. Smith,a Mr. Smith はメール本文での紹介・報告で使います。

Dear Mr. Smith,

(スミス様へ)※宛名は冠詞なし

a Mr./Ms. + 姓 は使えないので、someone named John などに言い換えます。

There’s someone named Emily asking for you.

エミリーというお名前の方があなたをお呼びです。)

可能です。Mx.(読み /mɪks/)、Director など役職名でも同じ並びで丁寧紹介ができます。

We have a Mx. Green from HR.

(人事部からグリーンさんという方がお見えです。)

通常は不自然です。自己紹介は I’m Mr. Smith. のように冠詞なし。

I’m Mr. Smith from ABC Corp.

(ABC社のスミスです。)

a Mr./Ms. + 姓人物の丁寧紹介a + 姓家の一員(9-1)。敬称の有無で判別します。

There is a Mr. Suzuki waiting.

鈴木さんという方が待っています。)

より改まった文体では a person named Mr. Smitha caller by the name of Ms. Lee などが無難です。

We have a caller by the name of Ms. Lee.

リー様というお名前の方からお電話です。)

a Mr./Ms. + 姓 の直後か文末に置きます(簡潔→直後、補足→文末)。

There’s a Ms. Garcia from finance about the invoice.

(請求書の件で財務部のガルシアさんという方が来ています。)

「いますか?」への返答は Yes, there is. / No, there isn’t. が簡潔。

— Is there a Mr. Clark I can talk to? — Yes, there is.

(— お話しできるクラークさんという方はいらっしゃいますか? — はい、います。)

9-3. ~のような人:a/an + 人名 で「その人みたいなタイプ」

固有名詞(人名)の前に a/an を付けると、「その人のようなタイプの人」という意味になります。 例)an Einstein=「アインシュタイン級の天才(のような人)」/ a Mother Teresa=「とても慈悲深い人」※ここでは説明のみ。ミニ例文は別セクションで扱います。

  • コアイメージ:人名=「人物タイプ」のラベルにする(数えられる名詞として扱える)
  • 文体:会話・記事・スピーチで比喩的に使われる。(フォーマル文書では控えめに)
  • 注意:a Picasso は「ピカソの作品」という意味にもなる(→9-4)。ここ(9-3)はのタイプ。
Lesson 053 / Section 9-3

まずここから:コアの作り方とニュアンス(比喩のラベル化)

  1. 型: a/an + 人名 (母音音で始まる人名は an。例:an Einstein
  2. 意味:その人の代表的イメージを借りて、「同じタイプの人」を指す。 a Mozart=天才的音楽家タイプ/ a Scrooge=けちんぼタイプ
  3. 強さの調整: anothera real/truea seconda modern-day を前に付け、程度や時代感を足す。
    例:a modern-day Edison(現代のエジソンのような人)
  4. 語感:多くは称賛だが、a Judas(裏切り者)など否定的ラベルもある。相手や文脈への配慮が大切。
小学生にも:すごく有名な人の名前を「シール」のようにして、「その人みたい!」と説明する感じだよ。 だから a/an をつけて「1人分のシール」を貼るイメージ。

どんな場面で使う?(使いどころマップ)

  • 人物評価:面接・推薦で「彼はan Einstein in math.(数学の天才タイプ)」のように能力を端的に示す
  • 記事・見出し:ニュースやブログでキャッチーに人物像を描く(例:a modern-day Tesla
  • スピーチ:共通認識のある名前でイメージを素早く共有(例:地域のヒーローをa local Mandelaと呼ぶ)
  • 日常会話:褒める/冗談まじりに性格・才能をラベリング(例:a Picassoは作品と紛らわしいので人の話なら言い換え推奨)

間違えない! 似た表現とのちがい

like + 名詞 と比較
a/an + 人名=タイプ名詞化(数えられる
like + 人名=単純比較(数えない)
比喩の強さ凝縮感a/an + 人名 のほうが上。
the A of B(B界のA)
the Einstein of Japan=日本のたった1人のエース感(唯一物)
a Japanese Einstein=日本のそういうタイプの1人
唯一性なら the、タイプの一例なら a/an
注意(9-4と混同NG):a Picasso は「ピカソの作品」の意味が強い。 人物タイプを言いたいなら a Picasso-like artista painter in the style of Picasso などと言い換えると誤解が減る。

実務メモ:語法・トーン・配慮

  • 冠詞の決定:綴りではなくEinstein は /ˈaɪn-/ → an Einstein
  • 大文字:人名は大文字(Einstein)。派生形容詞はハイフンで明確化(Einstein-level)。
  • トーン:称賛・皮肉どちらもあり。相手・文化的背景への配慮を優先(宗教・歴史人物は特に注意)。
  • 言い換え:フォーマルには a person comparable to Areminiscent of Ain the spirit of A
  • 過度な一般化回避:「〇〇界のA」は惹句として強いが、唯一性の裏づけがないなら a/an で緩和するのが無難。

💬 例文で「a/an + 人名=その人のようなタイプ」を体にしみ込ませよう!

称賛 学業

In math, he’s an Einstein.

(数学では、彼はアインシュタイン級の天才だ。)

ポイント an + Einstein:母音音 /aɪn-/ で始まるので an人名=タイプ名詞として数えられる。

称賛 音楽

She’s a Mozart in jazz.

(彼女はジャズ界のモーツァルト級だ。)

範囲を示す in + 分野 で「どの分野でそのタイプか」を明確化。

見出し調 発明

The startup’s founder is a modern-day Edison.

(そのスタートアップの創業者は現代のエジソンのような人だ。)

modern-day=「現代の」。強めの褒め表現。記事・スピーチ向き。

人格

Our nurse is a Mother Teresa to every patient.

(その看護師さんは、どの患者にもマザー・テレサのように優しい。)

人名で人格イメージを一気に共有。to + 人 で対象を明示。

皮肉・注意

Don’t be a Scrooge about team lunches.

(チームのランチ代でケチにならないで。)

Scrooge=ディケンズの登場人物。否定的ラベルは場面配慮が必要。

強さ調整

If we hire her, we’ll have another Einstein on the team.

(彼女を採用できれば、チームにもう一人のアインシュタインを迎えることになる。)

another + 人名 で「同タイプの別個体」。チーム内で複数の天才像が並ぶニュアンス。

強さ調整

The young researcher is a second Newton in physics.

(その若手研究者は物理学の第二のニュートンだ。)

a second + 人名=「第二の〜」。古典的だが品のある言い回し。

ビジネス

He’s a Jobs in product vision, but very collaborative.

(彼は製品ビジョンではジョブズのような存在だが、協調性が高い。)

固有名詞で「象徴的スキル」を短く表現。対比の but で人柄も補足。

日常・学校

After the talent show, she became a Cinderella in our class.

(タレントショーの後、彼女はクラスのシンデレラ的存在になった。)

Cinderella=「一気に注目される人」。物語の登場人物もタイプ名詞化できる。

地域・リーダー像

She’s a Mandela for our town—calm, brave, and fair.

(彼女は私たちの町のマンデラのような存在だ。落ち着きがあり、勇敢で、公平だ。)

for + 範囲 で「誰にとってのタイプか」を限定。価値観に配慮して使用。

作家性

He’s a Shakespeare in sci-fi storytelling.

(彼はSF物語ではシェイクスピア級だ。)

分野を限定して誇張を自然化。sci-fi=サイエンス・フィクション。

誤解注意

He’s a Picasso with color.

(彼は色づかいがピカソ級だ。)

a Picasso は多くの文脈で「ピカソの作品」の意味が強い。人の比喩では Picasso-like など言い換えも検討。

明確化テク

She’s a Jobs-level product thinker.

(彼女は製品発想でジョブズ級の思考をする。)

ハイフン語で焦点化:人名 + -level=「〜級」。誤解が少ない。

強調

Our CTO is a real Turing when it comes to algorithms.

(うちのCTOはアルゴリズムの話になると本物のチューリング級だ。)

a real/true + 人名 でタイプ比喩を力強くする。when it comes to=「〜の話になると」。

恋愛

He’s a Romeo only for her—gentle and loyal.

(彼は彼女に対してはロミオのようだ。優しくて一途だ。)

Romeo=恋する青年の象徴。only for ~ で対象限定のやわらかいニュアンス。

9-3 FAQ:a/an + 人名(「その人みたいなタイプ」を作る)

a/an + 固有名詞(人名) = その人物の代表イメージをラベル化して「同じタイプの人」を指す。 ここで解決実務での丁寧さ・誤解回避・複数形・分野限定・唯一表現との違い・ハイフン語の使い分け など(他セクションと未重複)。

人名に a/an を付けると、本人ではなく「その人みたいなタイプ」を指します。文脈で区別します。

He is an Einstein in math.

(彼は数学ではアインシュタイン級だ。)※本人ではない

実在の本人を指すときは冠詞なし:Einstein was a physicist.

否定的ラベル(a Scrooge など)は避け、-levelcomparable to を使うと安全です。

Her coding skills are comparable to a Turing-level expert.

(彼女のコーディング力は、チューリング級の専門家に匹敵する。)

  • in + 分野:分野限定(数学・音楽など)
  • for + グループ/地域:対象限定(私たちの町・チームなど)

She’s a Mozart in composition, and for our school she’s a hero.

(彼女は作曲ではモーツァルト級で、学校にとってはヒーローだ。)

可能です。タイプが複数いるという比喩になります。

Our lab has two Einsteins this year.

(今年の研究室にはアインシュタイン級が2人いる。)

  • the Einstein of Japan:日本における唯一の象徴感が強い
  • a Japanese Einstein:日本のそういうタイプの一人

She’s a Japanese Einstein in AI research.

(彼女はAI研究で日本のアインシュタイン級の一人だ。)

美術文脈では a Picasso=ピカソの作品が一般的。人のタイプ比喩は Picasso-likein the style of Picasso が無難です。

He’s Picasso-like in color choices.

(彼は色づかいがピカソ風だ。)

広く知られた「名(ファーストネーム)」なら可能。ファン層や場の雰囲気に合うか配慮しましょう。

She’s a Beyoncé on stage.

(彼女はステージではビヨンセ級だ。)

comparable to Ain the tradition of AA-level などが無難です。

Her leadership is comparable to that of A-level industry pioneers.

(彼女のリーダーシップは、業界のA級の先駆者に匹敵する。)

  • our team’s Einstein:チームの看板的人物(唯一感)
  • an Einstein on our team天才タイプの一員(複数いる可能性)

She is our team’s Einstein in data science.

(彼女はデータサイエンスではうちの看板だ。)

  • Einstein-level程度(レベル)が同等
  • Einstein-like性質・スタイルが似ている

Her insight is Einstein-level, and her curiosity is Einstein-like.

(彼女の洞察はアインシュタイン級で、好奇心はアインシュタイン風だ。)

  • a real/true A:口語で強い褒め
  • a second A:古典的で上品
  • a modern-day A:記事・スピーチ映え

He’s a modern-day Edison in clean energy.

(彼はクリーンエネルギーでは現代のエジソンだ。)

有名人の名前を「シール」みたいにして、その人に似たすごいところをペタッと貼るイメージです。

In class, she’s a Marie Curie—curious and brave.

(クラスでは、彼女はマリー・キュリーのよう。好奇心があって勇気がある。)

9-4. ~の製品・作品:a/an + 芸術家名・ブランド名 で「その人の作品/その会社の製品」

人名(画家・デザイナーなど)やブランド名を 数えられる名詞として使うと、 a Picasso=「ピカソの作品」/ a Toyota=「トヨタの車(製品)」のように表せます。 これは 「作品・製品という1点(1台)」をまとめて指す便利な言い方です。

  • コアイメージ:名前=作者/メーカーのラベルa/an + 名 で「そのラベルの1点」
  • 使いどころ:美術・デザイン・製品紹介・買い物・ニュース見出し
  • 注意:9-3(an Einstein=人のタイプ比喩)とは別物。ここはモノ(作品/製品)。
Lesson 053 / Section 9-4

先に結論(要点3)

  1. 芸術家名+a/an:a Rembrandt / a Botticelli / an Andy Warhol=「その人が作った作品の1点」
  2. ブランド名+a/an:a Toyota / a Chanel / an Apple=「その会社の製品1点」(必要なら種類を添える:a Toyota sedan
  3. 冠詞の決め方は“音”:母音音で始まるなら an(例:an Andy Warhol)。綴りではなく発音で判断。
小学生にも:作者や会社の「なまえシール」をモノに貼って、「これはその人(会社)の品だよ」と言う感じ。
a/an は「1つ分のシール」だと思うと覚えやすいよ。

使い分けマップ:芸術家名(作品)/ブランド名(製品)

芸術家名=作品
  • 表すもの:絵画・彫刻・写真・デザインの1点
  • 言い換え安全策:a work by Picassoa painting by Monet
  • 複数:two Picassos(ピカソ作品が2点)
  • 真贋:a genuine Rembrandt(本物)/a fake Rembrandt(偽物)
ブランド名=製品
  • 表すもの:車・服・バッグ・PCなど1台/1着/1個
  • 種類を添える:a Toyota hybrida Chanel bagan Apple laptop
  • 複数:three Toyotas(トヨタ車が3台)
  • 曖昧回避:果物の apple と区別したい時はカテゴリーを足す(an Apple phone など)
9-3との違い:an Einstein は「天才タイプの」。 ここ(9-4)の a Picasso は「ピカソの作品」。混同に注意!

型(パターン)——文にする前の設計図

  • 作品を言うa/an + 芸術家名(例:a Monet)/a work by + 人名an early/late + 人名
  • 製品を言うa/an + ブランド名(例:a Rolex)/a + ブランド + 種類a Sony camera
  • 真贋・来歴a/an + authentic/genuine + 人名attributed to + 人名after + 人名in the style of + 人名
  • 状態・希少性mint-condition + ブランド名limited-edition + ブランド名museum-grade + 人名

真贋・来歴ミニ辞書(わかりやすい語釈)

  • genuine / authentic=本物(本人作・正規品)
  • attributed to=たぶんこの人作(専門家の推定)
  • school of=その人の弟子・同じグループの作
  • after=その人の作品をまねた後世作
  • signed=サイン入り/dated=日付入り
  • fake / counterfeit=にせ物(だまそうとして作られた)
  • replica=複製(本物そっくりに作ったコピー)
  • reproduction=復刻版(合法のコピー・再販)
  • limited edition=限定品(数をしぼって売る)
  • provenance=来歴(だれの持ち物だったかの記録)

※ 難しければ「本物=ほんもの」「偽物=にせもの」とまず覚え、他は説明用のラベルと理解すればOK。

実務メモ:誤解を避ける書き方(契約・カタログ・広報)

  • 安全表現:作品→a work by + 人名/製品→a product by/from + 会社名
  • カテゴリを足す:ブランド名だけだと曖昧なときは種類を必ず併記(an Apple laptop など)
  • 唯一性:すでに話題に出た特定の一点は the に切り替える(the Picasso=さっきのピカソ作品)
  • 商標一般化の注意:a Kleenex は地域差あり。正式には a tissue が中立的。
  • 複数形:原則 -stwo Toyotas)。語尾により -es のことも(two Rolexes)。

💬 例文で「a/an + 人名・ブランド名」=作品/製品をマスターしよう!

美術 / 作品

They auctioned a Picasso last night.

(昨夜、ピカソの作品が1点オークションにかけられた。)

ポイントa + 芸術家名=その人の作品1点語彙auction=競売。

美術 / 発音

The gallery displayed an Andy Warhol near the entrance.

(ギャラリーは入口近くにウォーホル作品を1点展示した。)

an のルールAndy は母音音 /ˈændi/ で始まる → an

真贋 / 鑑定

Experts confirmed it was a genuine Rembrandt.

(専門家は、それが本物のレンブラント作品だと確認した。)

「本物」は genuine / authentic。「にせ物」は fake

言い換え / 安全

We acquired a work by Monet for the museum.

(美術館のためにモネの作品を1点収蔵した。)

契約書や解説では a work by + 人名 が誤解が少なく安全。

来歴 / 様式

This painting is after Rembrandt, not by him.

(この絵はレンブラント様式の後世作で、本人作ではない。)

after + 人名=「〜の作風をまねた後世作」。

複数 / コレクション

Their private collection includes two Picassos.

(その個人コレクションにはピカソ作品が2点含まれる。)

複数は -stwo Picassostwo Warhols

製品 / 車

He bought a Toyota last weekend.

(彼は先週末、トヨタの車を1台買った。)

必要なら種類を足す:a Toyota hybrid / a Toyota SUV

製品 / IT

She needs an Apple laptop for video editing.

(彼女は動画編集のためにアップルのノートPCが必要だ。)

ブランド名だけだと曖昧なときは、カテゴリ語laptop / phone)を付けて明確に。

製品 / ファッション

She saved up for a Chanel bag.

(彼女はシャネルのバッグのために貯金した。)

save up=貯める。ブランド+種類(bag / dress / watch)で自然に。

注意 / 真贋

He bought a Rolex, not a fake Rolex.

(彼はロレックス(本物)を買った。偽物ではない。)

fake=にせ物。真贋を明示したいときに便利。

日常 / おもちゃ

We built a LEGO set together.

(私たちは一緒にレゴのセットを組み立てた。)

ブランド名+set / kit など、一般語を添えて自然な表現に。

製品 / 家電

We’re testing a Dyson vacuum in the office.

(オフィスでダイソンの掃除機を試している。)

vacuum=掃除機(アメリカ英語)。イギリスでは vacuum cleaner もよく使う。

恋愛 / 贈り物

He gave her a Tiffany ring on their anniversary.

(記念日に、彼は彼女にティファニーの指輪を贈った。)

anniversary=記念日。ブランド+ring / necklace で上品に伝わる。

文脈 / 既知化

We bought a Picasso yesterday. The Picasso will be on display next week.

(私たちは昨日、ピカソ作品を1点購入した。そのピカソ作品は来週展示される。)

一度 a で導入 → 次文は the で「さっきのそれ」。英語の基本動線。

注意 / 商標一般化

Could I have a tissue? (Some people say “a Kleenex,” but it’s a brand.)

ティッシュを1枚いただけますか? ※「Kleenex」はブランド名なので地域によっては不自然)

中立語は tissue。商標名の一般名詞化は文脈に注意。

9-4 FAQ:a/an + 芸術家名・ブランド名(作品/製品を1点として言う)

a/an + Artist/Brand = 「その人の作品/その会社の製品を1点」。 ねらい 用法・丁寧表現・表記ゆれ・複数形・モデル名・商標の扱い などを、小学生にも分かる言葉でやさしく整理。

両方とも「ピカソの作品1点」。ですが、a Picasso はニュース見出しなどで簡潔、 a work by Picasso は契約書・説明文で誤解が少ない丁寧表現です。

The museum acquired a work by Picasso.

(その美術館はピカソの作品を1点収蔵した。)

できます。two Picassos はピカソ作品が2点、three Toyotas はトヨタ車が3台。

Their gallery shows two Picassos this month.

(そのギャラリーは今月、ピカソ作品を2点展示している。)

  • 会社:大文字 Apple。カテゴリ語を付けると安全(an Apple laptop)。
  • 果物:小文字 apple。数えるときは an apple

She bought an Apple laptop, not an apple.

(彼女はアップルのノートPCを買った。リンゴではない。)

発音で決めます。Toyota は子音音 → a Toyota PriusiPhone は母音音 → an iPhone 15 Pro

I’m looking for an iPhone 15 Pro today.

(今日はiPhone 15 Pro を1台探している。)

  • Monet’s painting:所有を強調(モネの絵だと明言)。
  • a painting by Monet:丁寧・中立。
  • a Monet:作品を簡潔に指す(会話・見出し向き)。

We displayed a painting by Monet in the main hall.

(本館にモネの絵を1点展示した。)

可能ですが、a Beethoven symphony(ベートーヴェンの交響曲1曲)や a Shakespeare play のように作品の種類を添えると分かりやすいです。

Tonight they performed a Beethoven symphony.

(今夜、彼らはベートーヴェンの交響曲を1曲演奏した。)

OKです。a Photoshop license(フォトショップのライセンス1本)、an Adobe subscription(アドビの契約1件)など。

The team purchased an Adobe subscription for design work.

(チームはデザイン作業のためにアドビのサブスクを契約した。)

地域差・法的配慮があります。中立語を使うのが安全:a tissue(ティッシュ)、adhesive bandage(バンドエイド)。

Could I have a tissue, please?

ティッシュを1枚いただけますか?)

はい。2文目以降は「さっきのそれ」になるので the を使います。

We bought a Picasso. The Picasso arrived today.

ピカソ作品を1点買った。そのピカソ作品が今日届いた。)

  • x, s, sh, ch で終わる語は -estwo Rolexes
  • 社名が s で終わるときは、カテゴリ語を複数に:three Philips TVs

He owns two Rolexes and three Philips TVs.

(彼はロレックスを2本フィリップスのテレビを3台持っている。)

made in を使うのが自然です:a Toyota made in Japan

They imported a Toyota made in Japan.

(彼らは日本製のトヨタ車を輸入した。)

  • 発音が (/juː/)で始まる → aa USB drive)。
  • 発音が母音音で始まる → anan LG TVan AI system)。

We need a USB cable and an LG monitor.

USBケーブルを1本LGのモニターを1台が必要だ。)

10. 数量詞の一部としての a/an

a / an は「1つ分のラベル」。この“ラベル”が few / little / lot / number / variety などの語とくっつくと、 量のニュアンス(少しある/たくさんある など)を作る役に変わります。
ビジネス文書やレポートでも頻出なので、可算・不可算動詞の一致をセットで整理しておきましょう。

先に結論(要点3)

  1. 可算/不可算のペア: a few + 複数名詞(いくつかある・前向き)/ a little + 不可算名詞(少しある・前向き)。
    few / little(a なし)は「ほとんどない」の否定寄り。
  2. 多さの表現: a lot of は可算・不可算どちらにもOK(カジュアル〜標準)。
    かためたい時は many(可算)much(不可算) に置換。
  3. 主語と動詞の一致: a number of + 複数名詞 → 動詞は複数the number of + 複数名詞 → 動詞は単数
    a variety of + 複数名詞 も意味上複数で受けるのが自然。
Lesson 053 / Section 10

ことばの助け(小学生にもひとことで)

  • 可算名詞:数えられる名詞(apples, ideas, people など)。
  • 不可算名詞:かたまりで考える名詞(water, time, information など)。
  • a は「1こ分のシール」:a few=ビー玉が「いくつか」ある、a little=ジュースが「少し」ある、のイメージ。

A. a few/few(可算)と a little/little(不可算)

コアイメージ: a は「1こ分のラベル」。 a few=「いくつかはある」/ a little=「少しはある」。 few / little(a なし)は「ほとんどない」=否定寄り。

可算 a few few
不可算 a little little

We have a few options.

いくつか選択肢がある。)※前向き


We have few options.

(選択肢がほとんどない。)※否定寄り

落とし穴:可算/不可算を取り違えない。advice, information, furniture は不可算 → a little / much / a great deal of を使用。

B. 多さの表現:a lot of / lots of / plenty of / much / many

表現可算/不可算文体ニュアンス
a lot of 両対応 標準(会話〜文書) 「たくさん」中立 a lot of ideas / a lot of water
lots of 両対応 カジュアル 口語的に多い lots of people
many 可算 ややフォーマル 数の多さを明確に many users
much 不可算 ややフォーマル(肯定文では硬め) 量の多さ much information
plenty of 両対応 標準 十分すぎるほど plenty of time

We received a lot of feedback.

たくさんのフィードバックを受け取った。)

コツ:資料で少し硬くしたい → many/much。会話は a lot of が自然。

C. 主語と動詞の一致:a number of / the number of / a variety of

  • a number of + 複数名詞動詞は複数(= several の感覚)
  • the number of + 複数名詞動詞は単数(主語は「数」という1つ)
  • a variety of + 複数名詞意味上複数で受けるのが自然

A number of issues are pending.

いくつかの課題が保留中だ。)


The number of issues is increasing.

(課題のが増えている。)

よくある誤り:直前の issues に釣られて is/are を間違えやすい。 主語の核(a number / the number / a variety)を見て決める。

D. まとまった量を丁寧に:a great deal of / a good deal of / a good many

  • a great/good deal of + 不可算work, information, support, progress などに。
  • a good many + 複数可算:かなり多くの(人・件・点)。
  • 文体:やや書き言葉寄り。報告書・発表資料で上品に響く。

We gathered a great deal of data.

非常に多くのデータを集めた。)


We interviewed a good many users.

かなり多くのユーザーにインタビューした。)

E. 定番セット:a couple of / a series of / a range of / a large number of

  • a couple of:2つ(時に「2,3」の感じ)。厳密な2でないこともある口語感。
  • a series of:一連の/連続した(事故・イベント・変更など)。
  • a range of:幅広い(種類・価格帯・レベル)。
  • a large/great number of + 複数名詞:多数の(動詞は複数)。

We made a series of improvements.

一連の改良を行った。)

小学生にも:a couple of は「だいたい2つ」の気楽な言い方。テスト答案など厳密さが必要な場面では「two」を使おう。

F. まとめ(チェックポイント)

  1. 可算/不可算をまず判定:a few(可算)/a little(不可算)。
  2. トーン選択:会話→a lot of、資料→many/much
  3. 一致の鉄則a number of=複数動詞/the number of=単数動詞。

視覚整理①:主要表現の早見マトリクス

a/an が入る数量表現」を、可算/不可算・ニュアンス(前向き/否定寄り)・文体・動詞一致の4軸で一望。 小学生にも:可算=数えられる(りんご)/不可算=かたまり(水)。

表現 可算/不可算 ニュアンス 文体 主語一致 ひとこと覚え方
a few 可算 前向き(少しある) 標準 複数動詞 ビー玉がいくつか
few 可算 否定寄り(ほとんどない) 標準 複数動詞 a を忘れると否定響
a little 不可算 前向き(少しある) 標準 単数扱い ジュースが少し
little 不可算 否定寄り(ほとんどない) 標準 単数扱い a なし=否定
a lot of 可算/不可算 たくさん(中立) 会話〜標準 目的語に合わせる 万能の「多い」
lots of 両対応 たくさん(くだけた) カジュアル 目的語に合わせる 口語で多用
many 可算 数が多い ややフォーマル 複数動詞 資料で良く映える
much 不可算 量が多い ややフォーマル(肯定文は硬め) 単数扱い 疑問/否定で自然
a number of 可算(複数形) いくつか(= several) 標準 複数動詞 意味は複数
the number of —(「数」という名詞) …の数 標準 単数動詞 主語は=1つ
a variety of 可算(複数形) いろいろな 標準 複数動詞 種類がたくさん
plenty of 両対応 十分すぎるほど 標準 目的語に合わせる もう足りている
a great deal of 不可算 非常に多くの 書き言葉寄り 単数扱い データ/情報と相性
a good many 可算(複数形) かなり多くの 書き言葉寄り 複数動詞 人・件数によく
読み方のコツ:可算/不可算ニュアンス一致」の順に確認すると、迷いが一気に減ります。

視覚整理②:ニュアンスメーター(前向き ⇔ 否定寄り)

a が付くと「少しはある」で前向き、a なしは「ほとんどない」で否定寄り。 気持ちの強さを色帯で直感表示。

可算:a few いくつかはある ほとんどない few
不可算:a little 少しはある ほとんどない little
注意:only a few / only a little は「ほんの少し」。quite a few は「思ったより多い」。
同じ「few/little」でも、飾り言葉で温度が変わります。

視覚整理③:動詞一致 迷いやすいトップ3

主語(英語)コアイメージ動詞一致メモ
A number of + 複数名詞 いくつかの〜(= several) 複数動詞 意味上「たくさんの物・人」=複数
The number of + 複数名詞 〜の数(= one “number”) 単数動詞 主語は「数」そのもの=1つ
A variety of + 複数名詞 さまざまな〜 複数動詞 「種類が複数」→ 複数で受ける

コツ:動詞の直前の名詞に釣られず、主語の核(a number / the number / a variety)を見る。

視覚整理④:ミニ図解(可算/不可算の発想)

可算(数えられる)

  • a few apples / ideas / books
  • 1こ1こポンポン置けるイメージ(ビー玉/本)
  • 動詞は複数で受けやすい

不可算(かたまり)

  • a little water / time / information
  • コップに入った水のように、線で切れない
  • 動詞は単数扱いが基本
迷ったら:止めて数えられる? → 可算。 量としてしか言えない? → 不可算。 ただし coffee / pizza / paper などは「1杯/1切れ/1枚」で可算化できます(詳細はセクション8)。

💬 例文で「数量詞 × a/an」の感覚をつかもう!

可算 / 前向き

We have a few ideas for the campaign.

(キャンペーンのためのいくつかのアイデアがある。)

構造a few + 複数名詞=「いくつかある」※前向き。
語彙campaign=(宣伝)キャンペーン。
ニュアンスa が付くと「少しはある」の明るい響き。

可算 / 否定寄り

We have few options left.

(残された選択肢はほとんどない。)

比較a few(いくつかある)⇔ few(ほとんどない)。
注意a を落とすと否定寄りに変化。

不可算 / 前向き

I need a little time to review the report.

(その報告書を見直すために少し時間が必要だ。)

構造a little + 不可算名詞(time, water, money など)。
語彙review=見直す。report=報告書。

不可算 / 否定寄り

There is little information available on this topic.

(この話題について利用できる情報はほとんどない。)

可算/不可算information は不可算 → a little / little を使う。
言い換え柔らかく言うなら not much information

両対応 / 標準

We received a lot of feedback from users.

(ユーザーからたくさんのフィードバックを受け取った。)

両対応可算・不可算どちらもOK(feedbackは不可算)。
フォーマル資料で少し硬く → many comments / much feedback

可算 / ややフォーマル

Many users found the new feature helpful.

多くのユーザーがその新機能を役立つと感じた。)

可算users のように数えられる名詞と使う。
語感a lot of よりやや改まった印象。

不可算 / ややフォーマル

There wasn’t much noise after midnight.

(深夜以降はあまり騒音がなかった。)

自然さmuch は肯定文だと硬め。疑問・否定で自然(not much)。
語彙noise=騒音(不可算)。

一致 / 複数動詞

A number of issues are still open.

いくつかの課題がまだ未解決だ。)

一致a number of + 複数名詞 → 動詞は複数
言い換えseveral と同感覚。

一致 / 単数動詞

The number of visitors is increasing.

(来訪者のが増えている。)

主語の核「数(number)」が主語=単数扱い。
対比a number of(複数)と取り違えに注意。

一致 / 意味上複数

A variety of tools are available for testing.

(テストに使えるさまざまなツールがある。)

一致種類が複数 → 動詞は複数が自然。
語彙available=利用できる。

不可算 / 書き言葉寄り

We gathered a great deal of data during the trial.

(試行期間中に非常に多くのデータを集めた。)

対象不可算名詞と好相性(data, information, support)。
フォーマルレポートや発表資料で上品に響く。

可算 / 書き言葉寄り

We answered a good many questions after the session.

(セッション後にかなり多くの質問に答えた。)

一致可算複数+複数動詞。
語感many より「予想より多かった」含みを持たせやすい。

両対応 / 十分

There is plenty of room for improvement.

(改善の余地は十分にある。)

コアイメージ「足りている/十分ある」。
語彙room for improvement=改善の余地(不可算的な慣用句)。

可算 / 程度強調

We made quite a few changes after the test.

(テスト後にかなり多くの変更を行った。)

ポイントquitea few を強め「想定より多い」。
言い換えquite a lot of(両対応)。

口語 / だいたい2

Give me a couple of minutes, please.

2、3分ください。)

語感厳密に「2」ではなく「2〜3」の口語感。厳密さが必要なら two minutes

恋愛 不可算 / 抽象

She showed a great deal of kindness when I needed help.

(助けが必要だったとき、彼女はとても多くの優しさを見せてくれた。)

抽象名詞kindness=優しさ(不可算)。
イメージ「優しさ」という大きな“かたまり”がたくさん。

言い換え / 否定を和らげる

Not many students finished early—only a few did.

(早く終えた生徒は多くはなかった数人だけだった。)

表現の角度few の強い否定を避け、not many / only a fewで柔らかく伝える。
可算students=可算複数。

10 FAQ:数量詞としての a/an の疑問を一気に解消!

テーマ a few / a little / a lot of / a number of など、“量”を表すときの a/an の使い分け。 大人向けに要点を押さえつつ、小学生にもわかる言葉でていねいに解説します。

結論 現代英語では 不可算(単数扱い)として使うのが一般的です:much data / a lot of data。 研究論文などでは複数扱い(the data are)も見かけますが、日常・ビジネスでは不可算が無難。

The data is not complete yet.

(そのデータはまだ完全ではない。)


We collected a lot of data last week.

(先週たくさんのデータを集めた。)

ひとこと小学生向けに:data は「砂」のように数えないイメージ。

結論 いずれも不可算名詞。そのままでは a や複数形 -s を付けません。 「ひとかたまり」を言うときは a piece of / an item of / a bit of を使います。

I got a piece of useful information.

(役立つ情報を1つ手に入れた。)


We bought an item of equipment for the lab.

(研究室用に機器を1点購入した。)

コツ「細かく数えるのがむずかしい物」は不可算として覚えよう。

結論 a few(可算)/a little(不可算)は前向き「少しはある」。 fewlittle否定寄り「ほとんどない」。

We have a few minutes before class.

(授業まで数分ある。)


We have little time left.

(残り時間はほとんどない。)

覚え方a が付く=「1こ分のシール」→ すこしはある!

はい。肯定文の much はやや硬く響きます。日常やビジネス一般では a lot of が自然。 否定文・疑問文では much も普通です。

We have a lot of work today.

(今日はたくさんの仕事がある。)


Do we have much time left?

(残り時間はたくさんありますか?)

  • amount of:不可算(量)— water, money, traffic
  • number of:可算(数)— people, books, cars
  • quantity of:量(やや固い書き言葉)。科学・在庫の文脈で多用。

The number of users is rising.

(ユーザーのが増えている。)


The amount of water is limited.

(水のには限りがある。)

  • fewer:可算(数が少ない)— fewer people/items
  • less:不可算(量が少ない)— less time/money/noise
  • 例外的に、less than 10 minutes/dollars/miles のような単位は less が一般的。

We need fewer slides and less text.

(スライドはもっと少なく、文章はもっと少なめにしよう。)

原則 後ろの名詞に合わせる(意味一致)。

Ten percent of the students are absent.

(その生徒の10%が欠席している。)


Ten percent of the area is forest.

(その地域の10%は森林だ。)

慣用で単数動詞をとります(「1より多い」でも、形が one を含むため)。

More than one person has raised the same issue.

1人以上が同じ問題を提起した。)

注意more than two people なら複数動詞 have

口語では「2〜3」のゆるい感じ。正確さが必要なら two を使います。

I’ll be back in a couple of minutes.

2、3分で戻るね。)

  • dozens of=「何十もの」/hundreds of=「何百もの」:大体の多さを表す。
  • a dozen は「12(きっちり)」、dozens of は「たくさん(おおざっぱ)」。

We received dozens of emails overnight.

(一晩で何十通ものメールを受け取った。)

  • plenty of:十分すぎるほど(余裕あり)。
  • enough:必要量は満たす(ジャスト〜最低ライン)。

We have plenty of time before the deadline.

(締め切りまで時間はたっぷりある。)


We have enough time to finish.

(終えるには十分な時間がある。)

  • quite a few:想像より多い(かなり多い)。
  • not a few:古風・書き言葉寄りで「少なくない」=結構多い(婉曲)。

We received quite a few applications.

(応募はかなり多く届いた。)


Not a few researchers support this idea.

(この考えを支持する研究者は少なくない。)

🧾 総まとめ:a/an の使い分けは「導入 → 既知化 → 単位化 → 数量化」の一本道

a/an は“新しい1つ”をやさしく紹介するラベル。a舞台に出す → 次からは the / 代名詞同じものを指す。 「単位」や「量」を言いたいときも、a/an + 単位(会話)/per + 単位(文書・仕様)へ展開します。

要点1 はじめて出すもの=名札をつける感じ → a/an + 名詞
要点2 いったん出したら → the / it / they で「さっきのそれ」
要点3 回数・速さ・価格などは → a/an + 単位(会話)/per + 単位(文書)
注意 不可算(water, information など)に a は付けない。入れ物かたまりで可算化:a bottle of water / a piece of information
Lesson 053 / Summary

a の意思決定ツリー(迷ったらこの順にYes/No)

1本の道で判断できます。各ステップの右側に「大人向けの要点」と「小学生にもわかる一言」を並記しました。

  1. Q1
    これは会話・文章に初めて出すもの?
    Yes ▶ a/an + 名詞 で導入(必要なら There is/was a ~)。
    やさしい説明:舞台に「新キャラ」を出す名札。
    No ▶ すでに話題なら the / 代名詞 に切替。 やさしい説明:「さっきのそれ」と呼ぶ。
  2. Q2
    話し手は特定しているが、相手には名前を伏せたい
    Yes ▶ a certain + 名詞(= a particular)。口語なら some + 名詞
    やさしい説明:だれか分かるけど“内緒にする”言い方。
    No ▶ 次の判定へ。
  3. Q3
    「種類全体」を代表例で語りたい?
    Yes ▶ a + 単数名詞(代表例の a)でクラス全体を述べる。 やさしい説明:「馬という生き物は…」と“1ぴき”を代表にする。
    No ▶ 次の判定へ。
  4. Q4
    回数・速さ・価格など単位あたりを言いたい?
    Yes ▶ 会話:a/an + 単位a day, a person)。文書・仕様:per + 単位やさしい説明:「1こにつき」「1日に」を表す名札。
    No ▶ 次の判定へ。
  5. Q5
    「量」をふわっと言いたい?(少し/たくさん)
    Yes ▶ 可算:a few(前向き) / few(ほぼ無い) 不可算:a little(前向き) / little(ほぼ無い) 両対応:a lot of / plenty of やさしい説明:「a」が付くと“少しはある”。
    No ▶ 次の判定へ。
  6. Q6
    名詞は不可算?(water, information, furniture など)
    Yes ▶ a は付けないsomea piece of / a bottle of で可算化。 やさしい説明:細かい粒は「入れ物」で数える。
    No ▶ 可算なら a/an の出番(初出かどうかは Q1 へ)。
  7. Q7
    固有名詞を普通名詞化して言いたい?
    Yes ▶ a Mr. Smith / a Picasso(「~という人」「~の作品」)。 やさしい説明:特別な名前を“種類っぽく”使う。
    No ▶ ここまでで該当なしなら、文脈の既知/未知を再チェック(Q1/Q2 へ)。
凡例 会話向き 文書・仕様向き 既知化 ※不可算に a は不可

早見比較カード(表)— a / the / 複数・ゼロ / some / any / a certain / per

使いどころ・特定度・口語/文書・ミニ例・注意を一列で。豆知識は小学生向けの一言メモです。

表現 使いどころ(大人の要点) 特定度 口語/文書 ミニ例 注意・豆知識
a/an + 単数 新情報の導入 / 代表例でクラス全体を語る 不特定(新登場) ◎口語 / ○文書 a book / a horse is a useful animal. 豆知識:「名札をつけて登場」。不可算にはつけない。
the 既知化(さっき出した「それ」)/ 共有前提の1つ 特定 ◎口語 / ◎文書 the note, the meeting 豆知識:2文目以降の標準。指す物は同じ?を常に確認。
複数/ゼロ 種類全体の一般論(総称) 非特定(クラス全体) ◎口語 / ◎文書 Cats are curious. / Water is essential. 豆知識:複数=「みんな」。ゼロ=数えない物の一般論。
some + 名 ぼんやり特定(数/量が少しある) 弱い特定 ◎口語 / ○文書 some water / some people 豆知識:「いくつか」。数ははっきり言わない時に便利。
any 「どれでも/ひとつでも」(疑問・否定・条件) 無差別 ◎口語 / ◎文書 any book / Do you have any questions? 豆知識:配布性=「どれに配ってもOK」のイメージ。
a certain + 名 特定しているが相手には伏せる(丁寧・婉曲) 特定(名前伏せ) ○口語 / ◎文書 a certain company 豆知識:報告書・配慮が必要な場面で便利。
per + 単位 1単位あたりの規格・料金・仕様 △口語 / ◎文書 $10 per hour 豆知識:会話は a/an + 単位 が自然($10 an hour)。
落とし穴:few/little は否定寄り(ほとんどない)。前向きに言うなら a few / a little を選ぼう。

テンプレ&言い換えカード(実務即用)

メール・会議・説明文でそのまま使える短い型。小学生メモも添えました。

導入→既知化
There is/was aThe / It …
There is a problem with the file. It looks minor.
小学生メモ:まず「新しい登場人物」を出して、次からは「その人」って呼ぶ。
匿名・配慮
a certain + 名(= a particular)/口語なら some + 名
A certain client requested changes.(= 具体名は伏せる)
一般化の言い方
a + 単数(代表例)A smartphone is a tool.複数 Smartphones are tools.ゼロ Water is essential.
小学生メモ:「1こ代表」「みんな」「数えない物」の3パターン。
単位・頻度
会話:a/an + 単位 $10 an hour / twice a week
文書:per + 単位 $10 per hour(規格・料金表)
小学生メモ:「1こにつき」の言い方。
数量(前向き/否定/万能)
可算:a few / few 不可算:a little / little 両方:a lot of / plenty of
We have a few options. / We have little time.
固有名詞の普通名詞化
a Mr. Smith(〜という人)/a Picasso(ピカソの作品)/an Einstein(とても賢い人)
小学生メモ:特別な名前を「種類みたいに」使う。

用語ミニ辞書(超簡潔)

可算名詞 / 不可算名詞
数えられる名詞(book)/数えない名詞(water)。 数えない物は「入れ物」や「単位」で数える:a bottle of water
初出 / 既知化
初めて出す→a/an。一度出したら→the / it / they で同じものを指し続ける。
代表例の a(representative generic)
A horse is a mammal. のように、1つを代表にして種類全体を語る言い方。
総称複数 / ゼロ冠詞
Cats are ~(複数で一般)/Water is ~(数えない物の一般)。 どちらも「全体」を語る方法。
partitive(部分名詞句)
不可算を数えるための型。a piece of advice, a bit of luck, a sheet of paper など。
per / a(単位表現)
文書・仕様⇒per + 単位、会話⇒a/an + 単位$10 per hour / $10 an hour
a few / few(可算)
a few=少しはある(前向き)/few=ほとんどない(否定寄り)。
a little / little(不可算)
a little=少しはある/little=ほとんどない。
a certain / some / any
a certain=特定だが伏せる、some=ぼんやり特定、 any=どれでも/ひとつでも(疑問・否定・条件で頻出)。
a number of / the number of
a number of + 複数名詞 + 複数動詞=多くの… / the number of + 複数名詞 + 単数動詞=…の数は〜(主語=数)。
コツ:文章のたびに「いま初出?」→a/「もう知ってる?」→theと自問すると、迷いが激減します。

🔁 次におすすめのレッスン

このレッスンで学んだ a/an(導入)the(既知化)単位表現(a / per) を、より深く・広くつなげる順路です。 最もおすすめは、直続きの Lesson 054:定冠詞 the(「同じものを指し続ける」コアを完成させる)。

Lesson 053 / Next Steps