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📚 英文法 全120 Lesson

再帰代名詞(reflexive pronouns)とは?

再帰代名詞は -self(単数)/ -selves(複数)をもつ「〜自身」を表す代名詞。 使い方は大きく2つ:①再帰用法(主語の行為が主語に戻る)と ②強意用法(「自分で」「まさに本人が」など強調)。 所有は「所有格 + own」(例:my own)で表します。

🌱 学習TIP:完璧より継続が力に!今日は1分だけでもOK。進んだ自分をほめよう。
Lesson 059

目次

1. 再帰代名詞とは?(まずは全体像)

再帰代名詞は -self(単数)/-selves(複数)をつけて「〜自身」を表す語です。 使い方は再帰用法(行為が主語に戻る)と強意用法(「本人が/自分で」を強調)の2本柱。 所有を言いたいときは再帰代名詞ではなく所有格 + own(例:my own)を使います。

Lesson 059 / Section 1

このセクションのねらい

  • -self / -selves の形と、「〜自身」という意味をつかむ
  • 再帰用法強意用法の違いを地図のように把握する
  • 基本用語(主語・動詞・目的語・前置詞)をやさしく確認し、後続セクションの理解をスムーズにする
🌱 モチベTIP:まずは全体像だけでOK。細部はこれからじっくり身につけましょう。

まずは定義とカンタン例

再帰代名詞(reflexive pronouns)は、人称代名詞(I, you, he, she, it, we, you, they) に -self(単数)または -selves(複数)をつけた形で、 「〜自身」を表します。例:myself, yourself, herself, ourselves, themselves など。

用語主語(subject)

文の「だれ/なにが」。例:He(彼が)runs.(走る)

用語動詞(verb)

「〜する/〜だ」を表す言葉。例:He runs.

用語目的語(object)

動詞の「〜を/〜に」に当たる相手。例:He likes music.music

用語前置詞(preposition)

場所・時・方向などを示す小さな語。例:in, on, to, for など。

再帰用法(行為が自分に戻る)

He hurt himself.

(彼は自分を傷つけた)

再帰用法(自分で=独力)

I taught myself English.

(私は自分で英語を学んだ)

💡 見分けのコツ: 主語のしたこと主語に戻るなら再帰代名詞(-self / -selves)。 「自分の〜」のように所有を言いたいときは my own など所有格 + ownを使います。

形の作り方:-self / -selves

再帰代名詞は、人称代名詞-self単数)または -selves複数)を付けて作ります。 つまり、「だれの“自身”か」に合わせて語尾が変わります。

  • Imyselfweourselves
  • you(1人に話す)→ yourselfyou(2人以上に話す)→ yourselves
  • hehimselfsheherselfititself
  • theythemselves
主語 単数(-self) 複数(-selves) メモ
1人称 myself ourselves 自分(たち)自身
2人称 yourself yourselves 人数で変わる(1人:yourself/複数:yourselves)
3人称 himself / herself / itself themselves だれ(何)を指すかで使い分け
⚠️ よくある誤り: *hisself*theirself は誤りです。 正しくは himself / themselves

使い方の地図:再帰 vs 強意

再帰用法行為が主語に戻る

主語がしたこと(動作・気持ち)が、主語自身に「戻る(はね返る)」とき。 動詞の目的語(〜を/〜に)や、前置詞の目的語(〜に/〜で)の場所に再帰代名詞が入ります。

  • 型:主語 + 動詞 + 再帰代名詞(例:She taught herself.
  • 型:主語 + 動詞 + 前置詞 + 再帰代名詞(例:take care of oneself

強意用法「本人が/自分で」を強調

だれがやったのかをハッキリ強く言いたいとき。「本人が」「自分で」という 気持ちの強さを添えます。置く位置は基本的に強調したい語の直後、または文末

  • 型:強調したい名詞・代名詞 + 再帰代名詞(例:I myself saw it.
  • 口語:文末に置くことも(例:He fixed it himself.
ポイント 再帰用法 強意用法
意味 行為が自分に戻る(「〜自身を/に」) 本人であることを強く言う(「本人が/自分で」)
位置 目的語の位置(動詞や前置詞の後) 強調語の直後 or 文末
例の型 V + oneselfPrep + oneself N/Pron + oneself… + oneself
⚠️ 入れすぎ注意: 強意用法は意味を強めるだけで、文の骨組み(S/V/O/C)を変えません。 目的語がいらない動詞に再帰代名詞を無理に入れないようにしましょう。
🌟 コツ:まずは「戻るなら再帰強く言いたいなら強意」の二択でOK。 細かい規則は後のセクションで自然に身につきます。

「own」とのちがい:所有の「自分の〜」は別構文

再帰代名詞には「所有格」がありません。 だから、「自分の〜」と言いたいときは 所有格 + own を使います(例:my own room = 「私自身の部屋」)。

用途 意味/ポイント
再帰(行為が戻る) oneself
He hurt himself.
「彼は自分を傷つけた」=行為の矢印が自分に戻る
所有(自分の〜) possessive + own
This is my own room.
「これは私自身の部屋だ」=持ち物・所属を強めて言う

形容詞用法名詞を後ろに置く

He fixed his own bike.

(彼は自分の自転車を修理した)

名詞用法名詞なしで「〜のもの」

This seat is my own.

(この席は私自身のものだ)

⚠️ 誤りパターン: *myself car(所有を再帰代名詞で言わない)/ *herself book(正しくは her own book)/ *myselves などの形も不可。
🔍 見分けの合言葉: 戻るなら -self/持ち物なら own。 迷ったら、文の意味を「行為の矢印」と「所有」に分けて考えましょう。

💬 例文で感覚をつかもう!(再帰代名詞 / 強意用法 / own)

再帰用法(動詞の目的語) 肯定文 S V O

He hurt himself.

(彼は自分を傷つけた。)

🔧 構造:S(He) + V(hurt) + O(himself)himself は主語 He に「戻る」目的語。

🧠 単語:hurt=「傷つける/痛む」(過去形も hurt)。

再帰用法(動詞の目的語) 肯定文 S V O + Prep + 名詞

She introduced herself to the team.

(彼女はチームに自己紹介した。)

📌 パターン:introduce oneself to 人=「(人)に自己紹介する」。

🧠 単語:introduce=紹介する、team=チーム。

再帰用法(動詞の目的語) 肯定文 S V O + Prep + 名詞

They prepared themselves for the exam.

(彼らは試験に向けて準備した。)

📌 パターン:prepare oneself for ~=「~に備える」。複数主語 Theythemselves

🧠 単語:exam=試験。

再帰用法(前置詞の目的語) 命令文 V + Prep + O

Take care of yourself.

自分の体(身)の世話をしなさい/ご自愛ください。)

📌 連語:take care of ~=「~の世話をする」。of + yourself がワンセット。

🧠 ニュアンス:あいさつ的に「体に気をつけてね」の意味でもよく使う。

再帰用法(前置詞の目的語) 肯定文 S V Prep O

He talked to himself.

(彼は独り言を言った。)

📌 直訳は「自分自身に話しかけた」→自然な日本語では「独り言を言った」。

🧠 単語:talk to=~に話しかける。

慣用表現(by oneself / by itself) 肯定文 S V

The machine starts by itself.

(その機械は自動的に起動する。)

📌 by oneself/itself:人なら「一人で/自力で」、物なら「自動的に」。

🧠 単語:machine=機械、start=始まる/起動する。

慣用表現(beside oneself) 肯定文 S V C

She was beside herself with joy.

(彼女は喜びで我を忘れていた。)

📌 イディオム:beside oneself (with 感情)=「(感情で)我を忘れて」。

🧠 単語:joy=喜び。

慣用表現(by oneself) 肯定文 S V O

I did it by myself.

(私は一人で/自分の力でそれをやった。)

📌 by myself=「独力で」。助けを受けていないことを強調。

🧠 単語:did=do の過去形。

強意用法 肯定文 S + 強調 + V O

I myself saw it.

(それを見たのはこの私です。)

📌 強意用法:myself は「本人が」を強く言いたいときに主語の直後へ。

🧠 位置:口語では文末 ... myself もよく使う(例:I saw it myself.)。

強意用法 肯定文 S + 強調 + V O

The CEO herself approved the plan.

社長本人がその計画を承認した。)

🧭 効果:肩書き+herself で「わざわざ本人が」の強調。

🧠 単語:approve=承認する、plan=計画。

所有(own:形容詞用法) 肯定文 S V O + 名詞

He fixed his own bike.

(彼は自分の自転車を修理した。)

📌 所有格 + own + 名詞=「自分自身の〜」。再帰代名詞ではなく own を使う。

🧠 置き換え:*his self bike は誤り。his own bike が正しい。

所有(own:名詞用法) 肯定文 S be C

This book is my own.

(この本は私自身のものだ。)

📌 my own は名詞がなくても OK=「私のもの」。

🧠 対比:行為が戻るときは myself/所有は my own

再帰用法(動詞の目的語) 疑問文 Aux S V O ?

Did you cut yourself?

自分を切っちゃったの?)

🔄 語順:Did + 主語 + 動詞原形 + 目的語

🧠 単語:cut=切る/けがをする。

再帰用法(動詞の目的語) 否定文 S Aux(not) V O

He didn’t blame himself.

(彼は自分を責めなかった。)

📌 否定:did not + 動詞原形blame oneself=自分を責める。

🧠 ニュアンス:過度に自責しない、やさしい言い回しでも使える。

再帰用法(動詞の目的語) 恋愛 肯定文

She learned to love herself.

(彼女は自分を愛することを学んだ。)

💬 メッセージ:まず自分を大切にすることが、他者を大切にする第一歩。

🧠 単語:learn to + 動詞=~できるようになる。

再帰用法(動詞の目的語) 疑問文 Mod + S V O ?

Could you introduce yourself?

自己紹介をしていただけますか?)

🤝 丁寧依頼:Could you ... ? はビジネスでも安心の丁寧表現。

📌 introduce oneself=自己紹介をする。

🧾 まとめ

  • かたち -self(単数)/-selves(複数)は 「〜自身」 を表す。 例:myself, herself, themselves
  • 使い分け 再帰=行為が主語に戻る(V + oneself / Prep + oneself)、 強意=「本人が/自分で」を強調(強調語の直後 or 文末)
  • 所有 所有は 所有格 + own(例:my own room)。 再帰代名詞は所有を表せない*myself car は誤り)
⚠️ よくある誤り: *hisselfhimself*theirselfthemselves / 所有で再帰代名詞を使わない(*herself bookher own book

2. 再帰代名詞の種類(対応表)

再帰代名詞は、-self(単数) / -selves(複数) を付けて 「〜自身」を表す特別な代名詞です。I / you / he / she / it / we / they の 「だれの“自身”か」に合わせて形が決まります。

Lesson 059 / Section 2

このセクションのねらい

  • かたち -self(単数)/ -selves(複数)の基本ルールをつかみ、 主語とペアで思い出せるようにする。
  • 対応 I → myself / we → ourselveshe → himself など、 全パターンを一覧で確認できるようにする。
  • 人数 you1人:yourself / 2人以上:yourselves人数差に注意できるようにする。
  • ことばの感覚 itself は「もの・動物・状況」によく使う等の 自然な使い分けに慣れる(人に対しては通常使わない点も理解)。
🌱 学習TIP:主語 → 再帰の呼応をまず丸暗記。意味(「行為が戻る」「本人が」)は後のセクションで深掘りします。

用語ミニ辞典(まずここだけ)

人称代名詞I / you / he / she / it / we / they

「だれ・なに」を指す基本の代名詞。だれの“自身”かはここから決まる。

単数 / 複数-self / -selves

1人・1つなら -self、2人以上・複数なら -selves。 例の全文は後の対応表で確認(この導入では文は出しません)。

人数の見極めyourself / yourselves

you は1人にも複数にもなる特別枠。 1人:yourself複数:yourselves をセットで覚える。

自然な使い分けitself

もの・仕組み・状況に使うことが多い(例:自動で〜 という発想)。 人を指すときは通常は himself / herself / themselves を使う。

⚠️ よくある誤り: *hisselfhimself*theirselfthemselves。 まずは 主語と正しい形をワンセットで覚えるのが近道。

対応表(主語 → 再帰代名詞)

-self(単数) -selves(複数) 意味 メモ:人数・使い分け・注意点
人称 / 数 主語 再帰代名詞 意味(だれの「〜自身」?) メモ
1人称・単数 🧑 I myself 自分自身 「行為が自分に戻る」ときに使う。例は後のセクションで学ぶ。
1人称・複数 👥 we ourselves 私たち自身 複数は -selves
2人称・単数 🧍 you yourself あなた自身 人数注意 1人に話すなら yourself
2人称・複数 👥 you yourselves あなたたち自身 2人以上に話すなら yourselves。同じ you でも人数で形が変わる。
3人称・単数(男性) 👨 he himself 彼自身 *hisself は誤り。正しくは himself
3人称・単数(女性) 👩 she herself 彼女自身 「本人が」「自分で」の強調にも使える(強意用法は後で学ぶ)。
3人称・単数(中性) ⚙️/📦 it itself それ自体 もの・仕組み・状況に使うことが多い(例:自動で〜 の発想)。
3人称・複数 👥 they themselves 彼ら/彼女ら/それら自身 *theirself は誤り。正しくは themselves
一般人・不特定(上級) 👤 one oneself 一般の人自身 フォーマル寄りの表現。初学では必須ではないが知っておくと便利。
⚠️ よくある誤り:*hisselfhimself*theirselfthemselves
👀 人に itself は通常使わない(赤ちゃん・動物などを客観的に述べる特殊な場面を除く)。
💡 クイック暗記:主語に -self / -selves を足すだけ。 you は人数で yourself / yourselves を切替。 迷ったらまず「主語はだれ?」→ 対応形を選ぶ!

💬 例文で「主語→再帰」の使い分け感覚をつかむ

ここでは 主語に合わせた再帰代名詞の選び方 と、 ありがちな混同 を短い文で素早く確認します。
ルールはシンプル:主語が I → myself / you → yourself(s) / he → himself … のように 主語に “戻る” 形を選びます。

人数の見極め you → yourself 肯定文

You should trust yourself.

(あなたは自分を信じるべきだ。)

👀 you が 1人に話しかけるときは yourself を使う。

🧠 単語:trust=信じる。

人数の見極め you → yourselves 肯定文

You should trust yourselves.

(あなたたちは自分たちを信じるべきだ。)

👥 2人以上に話すときは yourselves。同じ you でも人数で形が変わる。

人称対応 I → myself 肯定文

I taught myself English.

(私は自分で英語を学んだ。)

🔧 構造:I (主語) + taught (動詞) + myself (目的語)。「行為」が主語に戻る。

🧠 単語:teach (taught)=教える/学ぶ手助けをする。

人称対応 he → himself 否定文

He didn’t blame himself.

(彼は自分を責めなかった。)

📌 誤り注意:*hisself は不可。正しくは himself

🧠 単語:blame=責める。

人称対応 she → herself 連語

She introduced herself to the team.

(彼女はチームに自己紹介した。)

📌 パターン:introduce oneself to 人=(人)に自己紹介する。

人称対応 we → ourselves 肯定文

We prepared ourselves for the test.

(私たちはテストに備えた。)

👥 we は複数なので -selves を使う。

人称対応 they → themselves 肯定文

They organized themselves into teams.

(彼らは自分たちでチームに分かれた/編成した。)

🧠 単語:organize=組織する・編成する。

慣用 物:by itself / 人:by oneself 対比

The door opened by itself.

(ドアが自動的に開いた。)


I finished the task by myself.

(私は一人で/自力でその課題を終えた。)

🧭 物:by itself=自動的に/ 人:by oneself=独力で。

強意用法 位置の違い 対比

I myself checked the report.

この私がレポートを確認しました。)


I checked the report myself.

(レポートは自分で確認しました。)

🔎 前者は「だれが」を強調/後者は「自力で」を強調。意味の芯が少し違う。

所有(own) 混同注意 肯定文

Please bring your own drink.

各自の飲み物を持参してください。)

📌 所有は 所有格 + own + 名詞再帰代名詞ではない

*yourself drink は誤り → ✅ your own drink

前置詞の目的語 連語 肯定文

She looked at herself in the mirror.

(彼女は鏡で自分を見た。)

🔧 構造:look at + 目的語。目的語に herself を置く。

慣用 決まり文句 命令文

Help yourself to some snacks.

(スナックをご自由にどうぞ。)

📌 Help oneself to 〜=「〜を勝手に取って食べる/使う」。丁寧な勧めの定型句。

慣用 動詞+再帰 疑問文

Did she enjoy herself at the party?

(彼女はパーティーを楽しんだ?)

🧠 enjoy oneself は「楽しむ」の定番パターン。enjoy the party とも言えるが、oneself で主体に焦点。

上級 one → oneself 格言風

One should challenge oneself.

(人は自分に挑戦すべきだ。)

📌 one は「一般の人」を表す少しフォーマルな主語。学習初期は必須ではないが、読解でよく出る。

3. 再帰用法:行為が主語に“戻る”

再帰用法とは、主語のしたこと(行為)主語自身に戻る使い方です。 たとえば He hurt himself. は「彼が(自分自身を)傷つけた」。次の 3 つの角度から丁寧に学びます。

  • 3-1 動詞の目的語になる(例:hurt oneself, teach oneself
  • 3-2 前置詞の目的語になる(例:take care of oneself, talk to oneself
  • 3-3 よく使う前置詞+再帰代名詞の慣用表現(例:by oneself, beside oneself など)
🌱 学習TIP:まずは地図を頭に目的語(動詞のあと)前置詞の目的語(前置詞のあと)の2か所に入るのが基本です。
Lesson 059 / Section 3

この章でできること

  • 見極めどこが目的語?(動詞のあと or 前置詞のあと)」を素早く判断できる。
  • 型の暗記V + oneselfPrep + oneself基本型を迷わず選べる。
  • 慣用力by oneself=「独力/自動的に」など、 意味の幅を状況で使い分けられる。

用語ミニ辞典(まずここだけ)

目的語(object)

動詞の「〜を/〜に」の相手。He hurt himself.himself

前置詞(preposition)

in/on/to/of/for など。後ろに「目的語」を連れてくる語。

慣用表現(idiom)

よく一緒に使われる決まり語。意味は直訳よりもまとまりで覚えるのがコツ。

⚠️ ヒント:目的語が不要の動詞に再帰代名詞を無理に入れない(例:*I arrived myself. は不可)。
🚀 合言葉は V のあと → oneself / Prep のあと → oneself。 迷ったら「どこが目的語の位置?」を先に見つけましょう。

3-1. 再帰代名詞が「動詞の目的語」になる場合

ポイントは S + V + oneself主語(S)がした行為(V)が、自分自身(oneself)に戻るとき、 再帰代名詞を動詞の目的語(「〜を/〜に」)の位置へ置きます。

🧩 用語ミニ解説:目的語(object)=動詞の相手。 例:「〜を切る」「〜を責める」の「〜」の部分。
Lesson 059 / Section 3-1

この小節のゴール

  • S + V + oneselfを一瞬で判定できる(「どこが目的語?」に注目)。
  • 人称対応 主語に合わせて myself / yourself / himself / herself / itself / ourselves / yourselves / themselves を正しく選べる。
  • 動詞センス 「目的語が必要(他動詞)」の動詞を見抜き、再帰代名詞を入れる/入れないの判断ができる。

判定ステップ(3手でOK)

  1. 1 主語はだれ?I → myself / you → yourself(s) / he → himself …
  2. 2 動詞は目的語を取る?(= 他動詞) 例:cut / hurt / blame / prepare / teach / introduce などは目的語を必要とする。
  3. 3 その目的語が「主語自身」? → そうなら 再帰代名詞 を置く。
⚠️ 自動詞(目的語を取らない)には入れない:*I arrived myself. は不可(arrive は自動詞)。

まず覚えたい「他動詞」+再帰代名詞

直接目的語 型V + oneself

  • hurt oneself(自分を傷つける)
  • cut oneself(自分を切る/けがする)
  • blame oneself(自分を責める)
  • prepare oneself(自分を準備させる → 心構えする)
  • teach oneself(自分で学ぶ=独学する)
  • introduce oneself(自己紹介する)
  • enjoy oneself(楽しむ:慣用風だが目的語は“自分”)

目的語+前置詞 併用V + oneself + 前置詞 + …

  • introduce oneself to(人に自己紹介する)
  • prepare oneself for(〜に備える)
  • pride oneself on(〜を誇りに思う)
💡 これは3-1の核(目的語に再帰)に、前置詞句が「情報を足す」タイプ。 前置詞“だけ”が目的語を取るタイプは 3-2 で扱います。
🔍 見分けの合言葉:行為の矢印が主語へ戻るなら oneself

混同注意:所有の「自分の〜」は one's own

再帰代名詞には所有格がないため、持ち物・所属は 所有格 + own (例:my own, her own)で表します。 *myself car は不可 → 正しくは my own car

✅ この後は、実際の例文カードで S + V + oneself の感覚を固め、 つづいて 3-2(前置詞の目的語)と 3-3(慣用)へ進みます。

💬 例文で「S + V + oneself」の型をつかむ(動詞の目的語)

ルールはシンプル:主語(S) がしたこと(動詞V)の 相手(目的語O)主語自身なら、myself / yourself / himself ... を使います。

基本 肯定文 S V O

He hurt himself.

(彼は自分を傷つけた。)

🔧 構造:S(He) + V(hurt) + O(himself)himself が主語に「戻る」目的語。
🧠 単語:hurt=傷つける(原・過・過分すべて hurt)。
けが 過去 S V O + 状況

She cut herself while cooking.

(彼女は料理中に手を切ってしまった。)

🔧 cut oneself=自分を切る/けがをする。while 〜 で「〜の間」。
自責 否定文 S Aux not V O

He didn’t blame himself.

(彼は自分を責めなかった。)

🧠 単語:blame=責める。*hisself は誤り→himself
独学 to不定詞 S V O to V

He taught himself to code.

(彼は自分でコーディングを学んだ。)

🔧 teach oneself to V=自分で〜できるようになる。teach の過去は taught
準備 前置詞句付き S V O for 〜

They prepared themselves for the exam.

(彼らは試験に備えた。)

📌 prepare oneself for 〜=〜に備える。複数主語 theythemselves
自己紹介 to + 人 S V O to 人

She introduced herself to the new neighbors.

(彼女は新しい近所の人たちに自己紹介した。)

📌 introduce oneself to 人=(人)に自己紹介する。to の後ろは相手。
楽しむ 過去 S V O + 場所

We enjoyed ourselves at the festival.

(私たちはその祭りで楽しんだ。)

🔧 enjoy oneself=「楽しむ」の定番。enjoy the festival でもOKだが、oneself で主体に焦点。
恋愛 to不定詞 S V to V O

She learned to love herself.

(彼女は自分を愛することを学んだ。)

💬 メッセージ:自己受容のフレーズ。love oneself=自分を大切にする。learn to V=〜できるようになる。
リマインド to不定詞 S V O to V

He reminded himself to call his mother.

(彼は母に電話するように自分に言い聞かせた/自分でリマインドした。)

🔧 remind oneself to V=自分に「〜するよう」思い出させる/意識する。
制止 from + 動名詞 S V O from V-ing

She stopped herself from laughing.

(彼女は笑い出すのをこらえた。)

📌 stop oneself from V-ing=〜しないよう自分を止める。from の後ろは動名詞。
自制 短文 S V O

He restrained himself.

(彼は自制した/自分を抑えた。)

🧠 単語:restrain=抑える・制止する。
発見 補語付き S V O C

She found herself alone in the room.

(彼女は自分が部屋で一人だと気づいた。)

🔧 find oneself + 補語=(気づいたら)〜の状態にいる。alone は補語(C)。
集中 to + 名詞 S V O to N

They applied themselves to the project.

(彼らはそのプロジェクトに打ち込んだ。)

🧠 apply oneself to 〜=〜に専念する・真剣に取り組む。
自慢 on + 名詞/動名詞 S V O on 〜

He prides himself on being punctual.

(彼は時間を守ることを誇りにしている。)

📌 pride oneself on 〜=〜を誇りに思う。punctual=時間を守る。
フォーマル of + 名詞 S V O of N

She availed herself of the opportunity.

(彼女はその機会を活用した。)

🧠 avail oneself of 〜=〜を利用する(硬い表現)。会議・文書で見かけるフォーマル表現。

3-1 FAQ:再帰代名詞が「動詞の目的語」になるとき

S + V + oneself 要点 目的語主語自身のときだけ使う(他動詞に注意)

ルール 再帰は多くが省略可

He washed ( himself ) after practice.

(彼は練習のあと体を洗った。)※himself はふつう省略。

💡 英語では「身だしなみ系」は自分の体にするのが当然なので、wash / shave / dress再帰なしが自然。必要なときだけ入れて強調します。
🔎 逆に、他人にするときは目的語に人を置く:He shaved his father.

自己紹介 V + oneself + to 人

He introduced himself to the client.

(彼はその顧客に自己紹介した。)


他人を紹介 V + 人 + to 人

He introduced me to the client.

(彼は私をその顧客に紹介した。)

✅「自分=主語」なら oneself他人を紹介なら「他人」を目的語へ。

再帰(自分で)

He hurt himself.

(彼は自分でけがをした。)


受動(だれか/何かに)

He was hurt in the game.

(彼は試合でけがをさせられた/けがをした。)

🔍 再帰=原因が自分の行為。受動=外から受けた可能性が高い(原因をぼかす言い方)。

再帰(自分に向かう)

They blamed themselves.

(彼らは自分たちを責めた。)


相互(お互いに)

They blamed each other.

(彼らはお互いを責め合った。)

✅ 再帰=自分へ、相互=相手へ。意味の矢印の向きを意識すると迷いません。

不可 arrive / happen / occur など

I arrived late.

(私は遅れて到着した。)

⚠️ *I arrived myself. は誤り。arrive は目的語を取らない=自動詞。
📘 辞書の vi=自動詞、vt=他動詞 をチェックしよう。

状態に気づく

I found myself humming the tune.

(気づくと自分がそのメロディーを口ずさんでいた。)

💡 「いつの間にか〜している自分に気づく」という柔らかい表現。find + 目的語 + 補語 の型。

能動で受け身の意味

He made himself understood in English.

(彼は英語で自分の言いたいことを通じさせた。)

🔧 形:make + oneself + 過去分詞(=「自分が〜される状態を作る」)。heard / seen / known なども可。

語順ニュアンス

He quickly blamed himself.

(彼はすぐに自分を責めた。)


He blamed himself quickly.

(彼はすばやく自分を責めた。)

💡 どちらも可。前は全体の速さ、後ろは行為の様子に軽く焦点が移るイメージ。

意味の違い

He did it himself.

(彼が自分でそれをやった—本人がの強調)


He did it by himself.

(彼は一人で/独力でそれをやった—助けなしの含み)

oneself 単体は「本人が」の強意寄り。by oneself は「独力で」の方法を表す前置詞句。 (前置詞は 3-2 / 3-3 で扱います)

カジュアル / やや硬い

He sat himself down to rest.

(彼はどっかりと腰を下ろして休んだ。)

フォーマル寄り

She seated herself by the window.

(彼女は窓際に腰を下ろした。)

💡 ふつうは sit down だけで十分。再帰を入れると「意図的に腰を下ろす」ニュアンスがやや強まります。

肩書きを名乗る

She introduced herself as the new manager.

(彼女は新任のマネージャーとして自己紹介した。)

introduce oneself as + 役職/身分=「〜として名乗る」。相手を示すなら to 人 を併用:... to the team

慣用:姿を見せる

He presented himself at the office by nine.

(彼は9時までにオフィスに姿を見せた。)

💡 present oneself は「出頭する/姿を見せる」の定型。oneself が動詞の目的語=本セクション(3-1)の扱いです。

3-2. 再帰代名詞が「前置詞の目的語」になる場合

ここでは、前置詞(in / on / to / of / for など)のあとに来る 目的語として myself / yourself / himself ... を置く形を学びます。 イメージは矢印前置詞 → 目的語。その目的語が「主語=自分」なら再帰代名詞を使います。

🧩 用語ミニ解説:前置詞(preposition)場所・方向・相手・理由・手段などを示し、必ずうしろに相手(目的語)を連れてきます。
Lesson 059 / Section 3-2

この小節のゴール

  • S + V + Prep + oneself (+ …)語順を迷わず判定できる。
  • 見極め前置詞の直後」が目的語の席であることを理解し、 そこが主語自身なら再帰代名詞を選べる。
  • 慣用力 take care of oneself / talk to oneself / proud of oneself など、 よく使うセットをまとまりで記憶できる。

判定ステップ(3手でOK)

  1. 1 まず前置詞を見つける(例:to / for / of / with / at / by / in / on)。
  2. 2 その直後が目的語の席。ここに入るのは「だれ/なに」かを確認。
  3. 3 もしその目的語が主語=自分なら、対応する myself / yourself(s) / himself ... を置く。
⚠️ 似た形に注意:S + V + oneself + 前置詞 + … は 「3-1(動詞の目的語)+前置詞句の追加」の型。 本小節の核は 前置詞の“うしろ”=目的語の席 です。

クイック表:前置詞の直後=目的語の席(自分なら oneself

ルールはひとつ:前置詞(Prep)すぐ後ろは目的語の席。 そこが 主語=自分なら myself / yourself / himself / herself / itself / ourselves / yourselves / themselves を入れます。

S + V + Prep + oneself (+ …) talk to oneselfbe proud of oneselfdo it by oneself
to 相手・方向(〜へ)
say/talk to oneself whisper to oneself
to の直後=相手。「独り言」は with でなく to
for 利益・目的(〜のために)
decide for oneself save for oneself
「だれのため?」を示す。by(方法・独力)とは役割が別。
of 所属・性質(〜の)
be proud of oneself be ashamed of oneself
感情+ofのセットで記憶:感情の向きを示す。
with 対象・相手(〜に対して)
be happy with oneself be angry with oneself
「自分に対して」の感情。出来事が原因なら at をとることも。
by 方法・手段(〜で)/単独
do it by oneself learn by oneself
助けなし=独力。「自動で」の意味も文脈で:works by itself
at 点・原因(〜に対して/〜で)
be angry at oneself laugh at oneself
出来事・原因に焦点を当てやすい。with と使い分け。
about 話題(〜について)
think about oneself speak about oneself
to は相手、about は話題。役割が違う。
in 中・状態(〜の中で)
~ in itself be in oneself again
in itself=「それ自体は」。評価を限定するときに便利。
on 接触・負荷(〜に対して)
be hard on oneself be tough on oneself
「自分に厳しい」。※ on one’s own は慣用=独力で。
among 多数の間で(3者以上)
among themselves
グループ内だけで共有・相談するニュアンス。
between 二者の間で
Between ourselves, ...
決まり文句「ここだけの話」。原則二者に使うが最近は柔軟。
🎯 合言葉:Prep の直後=目的語の席。そこが自分なら oneself。 役割の違いで迷ったら to=相手 / for=利益 / by=方法・独力 をまず確認!

よくある落とし穴(ここだけ注意)

  • 人に itself はNG 人を指すなら himself / herself / themselves を使う(客観視の特例を除く)。
  • 所有は別構文 one's own + 名詞 が所有。「*herself book」は不可。
  • 3-1との混同 V + oneself は「動詞の目的語」(3-1)。 本小節は Prep + oneself(3-2)。位置で見分ける!
✅ 次のステップで、前置詞の直後に置く実例を 音声つきカードで多数確認します。まずは上の「型マップ」を何度か眺めて“前置詞の席”を体に覚えさせましょう。

💬 例文で「Prep + oneself(前置詞+再帰代名詞)」の感覚をつかむ

ルールはかんたん:前置詞の直後目的語の席。 そこが「主語=自分」なら myself / yourself / himself ... を置きます。

健康・安全 of 前置詞の目的語

I must take care of myself.

(私は自分の身を守らなければならない。)

🔧 型:take care of + 目的語of の直後が目的語。ここに myself を置く。
独り言 to 前置詞の目的語

He said to himself, "Relax."

(彼は自分に向かって「落ち着け」と言った。)

📌 say to oneself=独り言を言う/心の中で言う。to の後ろが相手(ここでは “自分”)。
独り言 to 頻度副詞

She often talks to herself.

(彼女はよく独り言を言う。)

🔎 often(よく)は頻度副詞。語順:主語 + 副詞 + 動詞 ...
感情 of 形容詞+前置詞

They are proud of themselves.

(彼らは自分たちを誇りに思っている。)

💡 be proud of + 目的語。人称に合わせて himself / herself / themselves を選ぶ。
感情 of 形容詞+前置詞

He was ashamed of himself.

(彼は自分を恥じた。)

🧠 対義:proud of oneself(自分を誇りに)↔ ashamed of oneself(自分を恥じる)。
感情 with 形容詞+前置詞

She was pleased with herself.

(彼女は自分に満足していた。)

🔎 pleased with=〜に満足して。with の後ろが目的語の席。
感情 with 形容詞+前置詞

He was angry with himself for the mistake.

(彼はそのミスに対して自分に腹を立てた。)

📌 原因は for でつなぐ:for the mistake
気持ちの整理 for 動詞+前置詞

I can't forgive myself for the delay.

(私は遅れたことについて自分を許せない。)

🔧 forgive A for B=BのことでAを許す。A=myself、B=the delay
秘密 to 動詞+前置詞

He kept the secret to himself.

(彼はその秘密を胸にしまっておいた。)

💡 keep A to oneself=Aを他人に言わず自分のものにしておく。
内輪で among 前置詞の目的語

The children kept it among themselves.

(子どもたちはそのことを仲間内だけにしておいた。)

🧠 among=三者以上の「あいだで」。between はふつう二者の「あいだ」。
内緒話 between 文頭の前置詞句

Between ourselves, the plan may be risky.

ここだけの話だけど、その計画は危ないかもしれない。)

✅ 慣用:Between ourselves, ...=「ここだけの話」。between の後ろが目的語の席。
評価 in 前置詞の目的語

The idea is simple in itself.

(その考えはそれ自体は単純だ。)

🧠 in itself=「それ自体は」。itself は物事に使うのが基本。
視線 at 動詞+前置詞

She looked at herself in the mirror.

(彼女は鏡で自分を見た。)

🔧 look at + 目的語at の直後が目的語の席。
思考 about 動詞+前置詞

Sometimes you need to think about yourself.

(ときには自分のことを考える必要がある。)

💡 think about=〜について考える。about の直後が目的語の席。

3-2 FAQ:前置詞のあとに来る再帰代名詞(Prep + oneself)

S + V + Prep + oneself (+ …) 要点 Prep直後が目的語の席。そこが主語=自分なら myself / yourself / himself ...

ほぼ同義 方法(独力)

She solved the puzzle by herself.

(彼女はそのパズルを一人で/自力で解いた。)


She learned Spanish on her own.

(彼女はスペイン語を独学で身につけた。)

💡 ニュアンス差は小さめ。on one's own は会話で少し柔らかい響き、by oneself は構文的にクリア。

利益(自分のため) for

I saved the last piece for myself.

(最後の一切れを自分のために取っておいた。)

方法(独力) by

I built the shelf by myself.

(私はその棚を自力で作った。)

for=「誰のために」、by=「どうやって(手段・単独で)」。軸が違うので混同しない。

心の中で to

He said to himself, "Calm down."

(彼は心の中で「落ち着け」と言った。)

自分の判断で for

Think for yourself.

自分の頭で考えよう。)

to oneself=内言(心内・独り言)、for oneself=自立・主体的判断。

満足・不満 with

She was not happy with herself.

(彼女は自分に満足していなかった。)

やや古風 of

The door opened of itself.

(ドアはひとりでに開いた/自然に開いた。)

💡 with oneself=自分に対して(満足・怒りなど)。of itself=「自然に」(やや文語)。会話では by itself が一般的。

ふつう二者 between

Between ourselves, it’s a secret.

ここだけの話だけど、それは内緒だよ。)

三者以上 among

They discussed it among themselves.

(彼らはそれを仲間内で議論した。)

✅ 原則:二者=between、三者以上=among。最近は柔軟だが基本で覚えてOK。

本質だけ見れば in

The plan, in itself, is sound.

(その計画は、それ自体は堅実だ。)

強調(単独で)

The idea isn’t bad in and of itself.

(その考えはそれ自体だけを見れば悪くない。)

💬 in and of itself は「それ単体で」を強める慣用。フォーマル寄りの書き言葉でよく見る。

どちらも可

He was angry with himself.

(彼は自分に腹を立てていた。)


He was angry at himself for failing.

(彼は失敗したことで自分に腹を立てた。)

🧭 地域差・個人差あり。with は相手(人)に向けやすく、at は原因・出来事との結びつきがやや強い説明がされることも。

原則は再帰

I spoke about myself in the interview.

(私は面接で自分自身について話した。)


話し言葉の緩さ

I asked if the rule applied to me.

(その規則が自分にも当てはまるか尋ねた。)

about myself は「自分自身に関する内容」を強調。to me のように単に「自分」という指示なら目的格でも自然に使われます(文脈次第)。

例外感を出す

I have no one to blame but myself.

自分以外だれも責められない=自分のせいだ。)

💡 but はここで「〜以外」の意味で前置詞的に働く定型。後ろは目的語の席 → myself

現代標準

Each student must decide for themselves.

(各学生は自分で決めなければならない。)

用法注意

Each student must decide for themself.

(同上。themself を用いる書き手もいるが、まだ揺れがある。)

🧭 実務では themselves が広く受容。themself は選好や媒体のスタイルに依存。

文脈次第

He kept the profits for himself.

(彼は利益を自分のために取っておいた=独り占めしたニュアンスも)

💬 中立の「自分のため」〜否定的な「独り占め」まで、評価は文脈で決まる。必要なら all を添えて明確化(kept it all for himself)。

原則不可

Help yourself to some fruit.

(果物をご自由にどうぞ。)

✅ 前置詞には相手(目的語)が必要。ここでは to の後ろに some fruit が来る。 目的語を省くと不自然(文脈で明らかなら省略的に言うことはあるが、学習初期は付けるのが安全)。

3-3. 前置詞+再帰代名詞の「慣用表現」をつかむ

本セクションでは、前置詞 + 再帰代名詞ひとかたまり(慣用表現)として働くケースを学びます。 ポイントはたった1つ。前置詞の直後は「目的語の席」。 そこが「自分」を指すときは myself / yourself / himself / herself / itself / ourselves / yourselves / themselves を置き、 セット全体で決まった意味になります(例:by oneself=「独力で」)。

Lesson 059 / Section 3-3

まずは用語をやさしく(ここが分かると全体が見える)

前置詞(Preposition)

すぐ後ろに目的語(名詞・代名詞)を置いて、「矢印の向き」を作る語。
例:to(〜へ/相手に)for(〜のために)by(〜で/方法)

再帰代名詞(Reflexive)

myself / yourself / … / itself など。
自分自身」を表したり、強調したりする形。

慣用表現(Idiom)

形がほぼ固定で、直訳より決まった意味が優先されるセット。
例:by oneself(独力で)to oneself(心の中で/独占して)
🎯 合言葉:「前置詞の直後=目的語の席」。そこが自分なら oneself。セット全体の意味をチャンクで覚えると楽!

このセクションでできるようになること

  • 1 よく出るセットを地図化して把握:方法=by利益=for心内・独占=to評価の限定=in itself …などの軸で整理。
  • 2 人と物の区別を自動化:itself物・状況、人には himself/herself/themselves
  • 3 強意の oneself と「所有の one’s ownの違いを迷わず説明できる(例は次ステップで扱います)。

よくある誤解(ここだけ意識すると上達が速い)

  • by oneself は「独力で」。 強調(本人が)の意味ではなく、方法を表します。
  • to oneself は「心の中で/独占して」to の直後は相手の席。その相手が「自分」だとこの意味に。
  • in itself は「それ自体は」。 評価を限定する便利なフレーズ。書き言葉寄りの in and of itself も後で紹介。
  • one’s own は「自分の〜(所有)」oneself とは役割が違います(ここは次の例文パートでじっくり)。
🧠 チャンク学習で記憶を加速! 記憶心理学では、意味のあるまとまり(チャンク)で覚えると定着率が上がります。 ここではフレーズを「かたまり」で見て、次のステップで声に出す&TTSで確認に進みます。

例文で慣用表現をマスター(前置詞+再帰)

「前置詞+再帰代名詞」=ひとかたまりの慣用表現を、使う場面ごとに練習します。
合言葉は Prep(前置詞)のすぐ後ろ=目的語の席。そこが自分なら myself / yourself / himself / herself / itself / ourselves / yourselves / themselves を置きます。

Lesson 059 / Section 3-3 Examples
方法・独力 by

She fixed the bike by herself.

(彼女はその自転車を一人で/自力で直した。)

🔎 by=方法。「どうやって?」に答える。 助けなし=独力 の含みがある。
自動・自然 by

The door opened by itself.

(ドアがひとりでに自動で開いた。)

itself物・状況に使う。人には使わない。
心の中 to

He said to himself, “Calm down.”

(彼は心の中で「落ち着け」と言った。)

📌 to の直後=相手の席。相手が“自分の心”なので oneself を置く。
秘密・独占 to

She kept the news to herself.

(彼女はその知らせを胸にしまっておいた。)

💬 決まり文句 keep A to oneself=「A を誰にも言わない/自分だけにする」。
独占 to

We had the beach to ourselves.

(私たちはそのビーチを自分たちだけで使えた。)

🎯 have A to oneself=「A を独占」。場所・時間の独占にもよく使う。
利益・主体 for

Decide for yourself.

自分で決めなさい。)

🔎 for=〜のためにby(方法・独力)と混同しない。
評価の限定 in

The idea is good in itself.

(その考えはそれ自体はよい。)

💡 in and of itself と言うと「それ単体で」をより強調。
内輪・秘密 between

Between ourselves, it’s a secret.

ここだけの話だけど、それは内緒だよ。)

✅ 原則「二者」。三者以上は among を使うのが基本。
内輪・共有 among

They discussed it among themselves.

(彼らはそれを仲間内で話し合った。)

🔁 「内輪だけで完結」の含みがある。
強い感情 beside

She was beside herself with anger.

(彼女は怒りで我を忘れていた。)

✍️ with + 感情 を添えて理由を示すのが定番(joy, excitement など)。
制御外 in spite of

He smiled in spite of himself.

(彼は思わず微笑んでしまった。)

💬 自分の意思に反して出てしまう行動を表す。
主体・責任 upon

She took it upon herself to organize the event.

(彼女は自分の責任でそのイベントを仕切ることにした。)

📌 ややフォーマル。「私がやる」と進んで引き受ける響き。
評価の厳しさ on

Don’t be too hard on yourself.

自分に厳しすぎないで。)

🧩 on は「負荷・圧」のイメージ=厳しさがのる。
価値観 to

Be true to yourself.

自分に正直でいなさい。)

💡 true to=「〜に忠実」。to の直後=相手の席
恋愛 to

She whispered to herself, “I love him.”

(彼女は心の中で「彼が好き」とささやいた。)

🎧 発音のコツ:to herself を滑らかに(トゥ・ハーセルフ)。

3-3 FAQ:前置詞+再帰の「慣用表現」まるごと疑問

テーマ 固定表現としての by/to/for/in … + oneself のコアイメージと使い分け、文体(丁寧さ)、自然な位置取り など。 3-1/3-2 で扱った「動詞目的語」「前置詞直後=目的語」そのものの説明はここでは繰り返しません。

どちらも 独力・一人で を表しますが、ニュアンスが少し違います。

  • by oneself 方法(どうやって?)にフォーカス。「助けなし」の事実を淡々と述べる。
  • on one’s own 所有格+own主体性・自立の含みが少し強い(“自分の力でやり遂げた”の誇り)。

She finished the project on her own.

(彼女はその計画を自分の力でやり遂げた。)

🧭 使い分け:事実重視=by herself/達成や自立の響きを出したい=on her own

to の直後は相手の席。相手が“自分”になると、①心の中の相手、②所有・利用の相手(=自分だけ)という2方向に広がります。

He said to himself, “Calm down.”

(彼は心の中で「落ち着け」と言った。)

We had the beach to ourselves.

(私たちはそのビーチを自分たちだけで使えた。)

🔎 文脈で判定:発話・思考動詞と一緒なら「心の中で」。have/keep などと一緒なら「独占して」。

  • in itself 一般的で中立。「それ自体は」という評価の限定。
  • in and of itself 書き言葉寄り。上を強調した言い方。
  • of itself やや古風。「自然に/おのずと」。会話では by itself が普通。

The idea is good in itself, but needs work.

(その考えはそれ自体はよいが、改良が必要だ。)

between は原則二者among三者以上。 いずれも「内輪で」「ここだけの話」を作る慣用です。

Between ourselves, it’s a secret.

ここだけの話だけど、それは内緒だよ。)

📝 最近は between も柔軟に三者以上に用いられる例があるが、基礎は上の区別でOK。

ここでの it は「これからやるべき仕事・責任」を指す形式目的語。 全体で「それを自分の責任として引き受ける」という意味になります(ややフォーマル)。

She took it upon herself to lead.

(彼女は自分の責任でリードすることにした。)

📌 パターン:take it upon oneself to + 動詞(自発的に引き受ける)。

on は「接触・負荷」のイメージ。 〈厳しさ・圧〉が相手にのしかかる感覚を表すので hard on が定着しています。

Don’t be too hard on yourself.

自分に厳しすぎないで。)

*hard to oneself は不自然。to は「矢印で相手へ向く」感じで、ここではコアイメージが合いません。

  • to oneself A を自分だけに留める(秘密・独占)。
  • for oneself 自分の利益・判断のために(誰かの指示ではなく)。

She kept the news to herself.

(彼女はその知らせを胸にしまっておいた。)

文脈次第で「他と切り離して/単独で」という中立的な意味にもなります。機械だけでなく、概念や数値にも使えます。

Numbers by themselves don’t tell the whole story.

(数字だけでは、物事はすべて語れない。)

💡 by + 再帰=「単独で/それだけで」。主体が“物複数”なら themselves

強意は 名詞・代名詞を直後で強調(例:I myself saw it.)。 一方、3-3 で扱うのは 前置詞+再帰固まりの意味になった型(例:by oneself)。

I myself checked the data.

私自らデータを確認した。)

🧩 見分け:前置詞が直前にある→慣用表現の可能性が高い。

主語がなら himself / herself / themselves物・概念なら itself / themselves(複数物)。 「ドア」「計画」「数字」などは物扱いです。

The door opened by itself.

(ドアがひとりでに開いた。)

✅ 迷ったら「それは“人に話しかけられる存在”か?」で判定。話しかけられない対象=itself

4. 再帰代名詞の強意用法

本セクションでは、再帰代名詞の「強意用法(emphatic use)」を学びます。myself / yourself / himself / herself / itself / ourselves / yourselves / themselves などを使い、 「誰が(どれが)やったのか」をはっきり強く示すための表現です。
大事な見分け方は非常にシンプルで、その語を取り除いても文が文法的に成立するなら強意用法です。 いっぽう、取り除くと意味が欠ける(=行為が自分に返る意味が必要)なら再帰用法です。

📝 やさしい補足:強意=「ここを強く言いたい!」のサイン。
まずは合言葉「外せる=強意」だけ覚えてOK。英語のリズムでは、強意の語をやや強く読むのがコツです。

Lesson 059 / Section 4

概要(まずここだけ押さえる)

  • 役割 意味の追加ではなく、焦点の強調。誰(どれ)かをクッキリ示すためのマーカーです。
    (専門用語:emphasis / focus
  • 見分け方 外せるかテスト:再帰代名詞を外しても文が成立 ⇒ 強意用法。外すと成立しない ⇒ 再帰用法
    迷ったら必ずこのテストに戻るとブレません。
  • 置き場所 原則は強調したい語の直後(主語・目的語など)。口語では文末に置かれることも多いです。
    ※ この後の小節で、自然に見える配置パターンを整理します。
  • 似ているが別物 by oneself(一人で/自力で)は状況の意味を表す表現で、強意用法とは目的が違います。
    強意=気持ち・焦点、by oneself=状況(単独)という違い。
  • よく出る形 名詞をピンポイントで強く示す itself、本質評価を示す表現 in itself などが頻出。
    例文は後続セクションで扱います(ここでは名称のみ)。
  • 発音のヒント 再帰代名詞の語尾(例:myself)を少し強めに読むと英語らしく伝わります。

強意用法とは?(再帰用法との見分け基準)

強意用法(emphatic use)は、myself / yourself / himself / itself ... のような再帰代名詞を 「だれ(どれ)が行ったか」をくっきり強く示すために使う言い方です。 文の意味を増やすというより、気持ち・焦点を強くするのが役割です。

📝 やさしい補足:強意=「ここが大事!」の合図。 再帰=「行為が自分に返る(自分に向く)」という意味。

見分けのゴールドルール:外せるかテスト

  • 外しても文が文法的に成立強意用法
  • 外すと不自然・意味が欠ける再帰用法
強意用法(外してOK)

I myself saw it.

私自身がそれを見ました。)

外しても成立 → I saw it.(意味は通るが「私が」を強く押し出せない)
再帰用法(外すと×)

He introduced himself.

(彼は自己紹介しました。)

外すと不自然 → He introduced.(「何を?」が欠けて成立しない)

置き場所とイントネーション(基本ポジション集)

強意用法の再帰代名詞は、強く言いたい語の直後に置くのが原則です。口語では文末に置く形もしばしば使われます。 どちらも「だれ/どれ」をくっきり示す効果があります。

基本1:主語の直後

主語を強く示すとき。

I myself will handle it.

私自ら対応します。)

フォーカス:「誰が?」→ I
基本2:目的語(名詞)の直後

その名詞「本人/それ自体」を強く示すとき。

I met the author himself.

(その著者本人に会いました。)

フォーカス:「誰に?」→ the author
基本3:文末配置(口語で自然)

「〜したのは(まさに)その人/自分だよ」と言い切る感じ。

She solved the issue herself.

(彼女が自分でその問題を解決しました。)

語尾でふわっと落とさず、herselfをやや強めに。

🎧 イントネーションのコツ

  • 再帰代名詞を少し強めに読む:myself / yourself / himself
  • 「どの語を強調したいか」を決め、直後 or 文末いずれかに置く。

itself と in itself(ニュアンスの違い)

itself名詞そのもの をピンポイントで強く示す語。「それ自体」「まさにそれ」というニュアンスです。
in itself本質として/それ自体は という評価の枠組みを表します(ほかの条件はいったん脇に置くイメージ)。

itself(名詞に密着)

名詞をクッキリ強調。「そのもの」「まさに〜」

The idea itself is simple.

アイデア自体は簡単だ。)


Art itself can heal us.

芸術そのものは私たちを癒してくれる。)

in itself(評価の枠組み)

「それ自体は/本質的には」。他の事情は一旦除外。

The plan isn’t bad in itself.

(その計画はそれ自体は悪くない。)


This rule isn’t unfair in itself.

(この規則はそれ自体は不公平ではない。)

やさしい補足(ことばの意味)

  • itself = 「それそのもの」。名詞にピタッと付いて、その名詞だけを強く示す。
  • in itself = 「それ自体は」。他の事情(例:費用・人手など)は置いて、元の性質だけを見る。
  • by itself は別物(「一人で/自動で」)。意味説明なので、強意用法ではありません。
恋愛・定番

It isn’t the gift in itself — it’s your words, “I love you.”

(大事なのは贈り物そのものじゃなくて、「愛してる」というあなたの言葉だよ。)

※ 評価の枠組みを示す in itself を使って「本質的に大事なのは…」と焦点化。

名詞句全体の強調(the very / only との相性)

再帰代名詞(himself / herself / itself ...)は、the veryまさにその〜)や the only唯一の〜)と相性がよく、名詞句全体を強く印象づけられます。
置き方は 限定語(the very / only)+ 名詞 + 再帰代名詞 が基本です。

the very + 名詞 + 再帰代名詞

「まさにその〜本人/そのもの」

I talked to the very designer himself.

まさにそのデザイナー本人に話しました。)


This is the very problem itself.

(これこそがまさにその問題そのものだ。)

※ 強調が重なるので、多用は避けて「ここぞ」で使うのが自然。
the only + 名詞 + 再帰代名詞

「唯一の〜本人」

I met the only witness herself.

唯一の目撃者本人に会いました。)


The only solution itself is risky.

(その唯一の解決策そのものがリスクを伴う。)

やさしい補足(ことばの意味)

  • the very = 「まさにその」。ピンポイントで特定物を強く指す。
  • the only = 「ただ一つの/唯一の」。他にないことを示す。
  • himself/herself/itself = 「本人/そのもの」をさらに強く押し出すマーカー。

💬 例文で感覚をつかもう!(強意用法 / itself / in itself / the very / the only)

強意用法 主語直後

I myself saw it.

私自身がそれを見ました。)

🔧 構造:S + myself + V + O外しても成立I saw it.(意味は通るが「私が」を強く押し出せない)
強意用法 主語直後

The mayor himself announced the plan.

(市長自らその計画を発表しました。)

フォーカス:誰が?the mayor を強調。
強意用法 文末配置(口語)

She solved the issue herself.

(彼女が自分でその問題を解決しました。)

口語で自然。語尾の herself をやや強めに。
強意用法 目的語直後

I met the author himself.

(その著者本人に会いました。)

名詞 the author をピンポイント強調。
itself 名詞に密着

The idea itself is simple.

アイデア自体は簡単だ。)

「そのもの」を強く示す。itself は名詞に密着しやすい。
in itself 本質評価

The plan isn't bad in itself.

(その計画はそれ自体は悪くない。)

他の条件はいったん脇に置いて「本質だけ」を評価する言い方。
強意用法 文末配置

I did it myself.

(それは私がやりました。)

外しても成立I did it.(強調が弱まるだけ)
比較 by oneself(別物)

I did it by myself.

(私はそれを一人で/自力でやりました。)

by oneself状況の意味(単独作業)。強意用法とは目的が違う。
強意用法 the very + N + itself

This is the very problem itself.

(これこそがまさにその問題そのものだ。)

強調が重なる表現。インパクトは強いが「ここぞ」で使うと効果的。
強意用法 the very + N + himself

I talked to the very designer himself.

まさにそのデザイナー本人に話しました。)

名詞句全体を強く指す the very と「本人」を押し出す himself の相性◎。
強意用法 the only + N + herself

I met the only witness herself.

唯一の目撃者本人に会いました。)

the only=他にいないことを示す。herself=本人を強く示す。
itself 名詞に密着

The company itself needs change.

会社そのものが変化を必要としている。)

組織名+itself で「組織そのもの」を焦点化。
恋愛・定番 強意用法

I myself will always be by your side.

私自身、いつも君のそばにいるよ。)

「誰が?」に答える強い言い切り。主語直後の配置でフォーカス鮮明。
強意用法 主語直後

You yourself said so.

(それはあなた自身が言いましたよ。)

相手の発言を指し示して「あなたが言った」と焦点化。

4-FAQ:強意用法(myself / itself / in itself など)

ねらいmyself / herself / itself / in itself」の使い分け・置き場所・丁寧表現の可否など、よくある疑問を一気に解消します。
合言葉 外せる=強意(外しても文が成り立つなら強意用法)

結論:推奨されませんmyself強意のときに使う語で、単に目的格としては me を使います。

Please contact me if you have any questions.

(ご不明点があれば私にご連絡ください。)

myself は「私自ら〜する」のように強く言いたい時に使用。

基本は目的格なので me が自然。 myself は強意ですが、この位置では通常使いません。

自然

Between you and me, he might resign.

(ここだけの話、彼は辞めるかもしれない。)

不自然

Between you and myself, ...

(※強意にしたい気持ちは分かるが、通常は避ける。)

※ 目的語位置では me を使うのが原則。

やさしい補足:between は「〜と〜のあいだ」。あとに来るのは「目的語(me / him / her...)」が基本。

  • 主語直後 主語を強く提示(フォーマル寄り):I myself
  • 文末 会話で自然・言い切り感:myself.

I myself approved the budget.

私自身がその予算を承認しました。)


I approved the budget myself.

(その予算は私が承認しました。)

使えます。itself は人以外(物・組織・概念)を「それ自体」と強く示す語です。

The system itself is simple.

(その仕組み自体は簡単です。)

やさしい補足:itself は「それそのもの」。名詞に近く置いてピンポイント強調。

どちらも「それ自体は」という評価の枠組み。in and of itself のほうが強調度が高い(やや固い表現)。

The plan isn’t bad in itself.

(その計画はそれ自体は悪くない。)


The idea, in and of itself, won’t solve everything.

(その考えは、それ自体としてはすべてを解決しない。)

重ねるとインパクトは強いですが、文章がクドくなることも。公式文書=控えめ会話・スピーチ=狙って使用が目安。

This is the very problem itself.

(これこそがまさにその問題そのものだ。)

※ どちらか一方(the very だけ/itself だけ)でも十分伝わる場面が多い。

myself強意(私が)、 my own所有(私自身のもの)。役割が違います。

強意

I fixed the bike myself.

(その自転車は私が直しました。)

所有

This is my own bike.

(これは私自身の自転車です。)

my own は「所有」を強く言う表現(セクション5で詳しく扱います)。

文脈で決まります。なら「自動で」、なら「一人で/自力で」が普通。

The door opened by itself.

(ドアが自動で開いた。)


I finished the homework by myself.

(宿題を一人で/自力で終わらせた。)

by oneself意味説明。強意用法(焦点の強調)とは別物。

可能ですが、多用はクドいです。狙いがはっきりしているときだけ使いましょう。

I myself wrote it with my own hands.

(それは私自身が自分の手で書きました。)

myself=誰が、my own=所有。役割が違うが、重ねすぎ注意。

はい。self 部分を少し強めに読むと、英語らしい強意が伝わります。

I myself will handle it.

(私自ら対応します。)

自分が強く言いたい語(ここでは I)の直後または文末に置くのがコツ。

5. 「〜自身の」を表す:人称代名詞の所有格 + own

本セクションでは、所有を強く言うための表現 my/your/his/her/its/our/your/their + own を導入します。 myself(強意)my own(所有) は役割が違います。 前者は「私が」を強くする、後者は「私自身の〜」と所有を強くする、という区別をまず押さえましょう。

📝 やさしい補足:own は「自分のもの」をハッキリ示す言葉。 例:my own pen(私自身のペン)

Lesson 059 / Section 5

セクション内の道しるべ(ここでは全体像だけ)

  • 5-1 形容詞用法 my own + 名詞 の形で、名詞を修飾して「私自身の〜」を表す。
    例:my own lunch(私自身の弁当)/her own room(彼女自身の部屋)
  • 5-2 名詞用法 my own のように名詞を省略して「私自身のもの」と言い切る。
    例:This is my own.(これは私自身のものだ)
導入ミニ例 所有の強調

I brought my own lunch.

(私は自分のお弁当を持ってきました。)

🔧 構造:my own + 名詞(5-1)。myself にすると 「私が」の強意になり、所有の意味は出ません(役割が違う)。
導入ミニ例 名詞用法

This is my own.

(これは私自身のものです。)

🔧 構造:my own 単独で「〜のもの」(5-2)。直前のモノが何か、文脈で分かっているときに自然。

5-1. 形容詞用法:my/your/his ... + own + 名詞

my own + 名詞 は「私自身の(=私だけの/自分の)」という所有の強調を表します。
ふつうの my + 名詞 が単に「私の〜」というラベルなのに対し、my own + 名詞他人のものではない・自分のだという気持ちをはっきり伝えます。

📝 やさしい補足:own は「自分のもの」というサイン。 my pen(私のペン)より my own pen(私自身のペン)のほうが「私のなんです!」が強く伝わります。

Lesson 059 / Section 5-1

my だけでいいのでは?」— 使い分けの核心

  • 基本 my + 名詞=情報ラベル。「それは私のもの」(事実の提示)
  • 強調 my own + 名詞=所有の強調。「他の人のではなく私のだ」をクッキリ示す
    ✔ “誰の?”の争点がある/自力・自前を強く言いたい/借り物ではないと言いたい——こんな場面で own が効きます。
ラベル(ふつう)

This is my bike.

(これは私の自転車です。)

所有の強調

This is my own bike.

(これは私自身の自転車です。=借り物じゃない/他の人のではない

🔧 ポイント:own が入ると「対立・区別・自前感」がにじむ。ただの my は中立的。

形(フォーム)と意味(ニュアンス)

形(文の作り)
  • my/your/his/her/its/our/your/their + own + 名詞
  • 例:her own room(彼女自身の部屋)/our own plan(私たち自身の計画)
  • 注意:名詞を伴わずに my own だけで言い切るのは5-2(名詞用法)の範囲
意味(使う場面)
  • 区別:借り物や共有ではなく自分のだと強調したい
  • 自前・自力:bring my own lunch(自分の弁当を持参)など
  • 対比:not yours but my own idea(あなたのではなく、私自身の考え)
短い試食例

She brought her own lunch.

(彼女は自分のお弁当を持ってきた。)

「支給の弁当ではなく、自分のを持ってきた」の対比が自然に出る。

よくある誤解と注意(サクッと回避)

  • × my own だけで名詞が無い → それは5-2(名詞用法)の形。5-1では名詞が必要。
    例:× This is my own car.(✔ これはOK:名詞あり)/ × This is my own.(←5-2で扱う)
  • × myself との混同myself は「誰が?」の強意my own は「誰の?」の所有
    例:I myself fixed it.私が直した)/my own tools自分の道具)
  • 豆知識 of one's own もよく使う表現(a room of his own = 彼自身の部屋)。 意味は同じ「所有の強調」。言い回しの違いだけ。

💬 例文で感覚をつかもう!(5-1 形容詞用法:my/your/his ... + own + 名詞

形容詞用法 所有の強調

I brought my own lunch.

(私は自分のお弁当を持ってきました。)

🔧 my + lunch は「私の弁当」。my own lunch は 「支給や借り物ではなく自前」のニュアンスがプラス。
形容詞用法 生活

She has her own room.

(彼女は自分の部屋を持っています。)

🗝️ 共有ではないことを強く示す。her room より her own room の方が「他の人の部屋ではない」感が明確。
形容詞用法 キャリア

He wants to start his own business.

(彼は自分の会社を始めたいと思っている。)

🚀 his own business は「勤め先の会社」ではなく「起業=自分の会社」を強調。
形容詞用法 学習・研究

They used their own data for the study.

(彼らは研究のために自分たちのデータを使いました。)

💡 共同データや公開データではなく、自前データを使ったことをはっきり伝えるときに有効。
形容詞用法 学校・試験

Please write your own answer.

自分の答えを書いてください。)

✍️ カンニングやコピペではなく、自分で考えた答えであることを強調。
対比 所有の強さ

This is my phone.

(これは私の携帯です。)


This is my own phone.

(これは自分の携帯です。=会社支給や借り物ではない

「ただの my」は事実のラベル、「my own」は「他人のではない/借り物じゃない」をくっきり強調。
形容詞用法 IT

Please use your own device.

自分の端末を使ってください。)

共用PCではなく、各自の端末(BYOD)の指示に最適。
形容詞用法 食事

He cooked his own dinner.

(彼は自分の夕食を作りました。)

外食・テイクアウトではなく、自炊であることをふんわり強調。
形容詞用法 モノ(it)

The cat has its own bed.

(その猫には自分のベッドがあります。)

動物・物には its× it’s(it is の短縮形)と混同注意。
形容詞用法 プロジェクト

We made our own plan.

(私たちは自分たちの計画を作りました。)

他チームの案やテンプレではなく、自分たちで決めた計画、を示すときに◎。
恋愛・定番 所有の強調

I want to hear your own feelings.

(君の自分の気持ちを聞きたいんだ。)

誰かの意見の受け売りではなく、あなた自身の気持ちにフォーカス。
形容詞用法 イベント

It’s a BYO event, so bring your own drinks.

(持ち寄りのイベントなので、各自の飲み物を持参してください。)

BYO = Bring Your Own(各自持参)。配布はないことを明確化。
対比 お金

She paid with her own money.

(彼女は自分のお金で支払いました。)

会社経費や誰かのお金ではなく、本人の財布から、を強く伝える表現。
形容詞用法 アイデア

I prefer my own idea.

(私は自分の考えのほうがいいと思います。)

他人案ではなく自分の案に重心を置く心理を伝える。丁寧に言うなら “I’d prefer …” でもOK。

5-1 FAQ:my/your/his ... + own + 名詞(形容詞用法)

ねらいmy own N」の使いどころ/語順/似た表現との違いをクリアにします。
合言葉 my own = 所有の強調(他人のではなく自分の

結論 my は単なるラベル(事実)。my own所有の強調(借り物・共有ではなく自分の)をクッキリ示します。

This is my bag.

(これは私のカバンです。)


This is my own bag.

(これは自分のカバンです。=借り物ではない

小学生向けミニ解説:own は「じぶんの!」のマーク。

× 不自然 the own car は不可。own所有格my/your/his/her/its/our/their)や所有格名詞John’s)と組みます。

正しい

This is my own car.

(これは私自身の車です。)

This is John’s own car.

(これはジョン自身の車です。)

誤り

the own car(所有格がないため不可)

語順のコア:[所有格] + own + 名詞

どちらも「自分の〜」。one’s own N はストレート、a N of one’s own名詞を立てる言い方で、文学的・説明的な響きになることも。

He needs his own space.

(彼には自分の空間が必要だ。)


He needs a space of his own.

(彼には自分の空間が必要だ。)

ニュアンス差は小さく、どちらも自然。後者は言い換えに便利。

正しい用法です。very強調の副詞で、「まさに自分の」「念願の」というニュアンスを足します(会話・広告・感情表現でよく使用)。

Finally, I have my very own room.

(ついに、自分だけの部屋を手に入れた。)

フォーマル文書では使いすぎに注意。会話では自然。

語順は [所有格] + own + 形容詞 + 名詞own は所有格のすぐ後ろに置きます。

正しい

my own small room

(私自身の小さな部屋)

誤り

my small own room(語順違い)

小学生向けミニ解説:own は「じぶんの!」マーク。いちばん前に付けるイメージ。

使えます。own は数に影響しません。名詞が複数でも不可算でもOK。

They shared their own ideas.

(彼らは自分たちのアイデアを出し合った。)


She paid with her own money.

(彼女は自分のお金で支払った。)

いいえ。my own法的所有に限りません。「自分に属する/自分で用意した/自分で作った」でも使えます。

Please bring your own laptop.

各自のノートPCを持参してください。)

私物=個人の所有物でなくても、「各自用意」を指示できます(会社から貸与でもOK)。

one’s own は一般論(誰にでも当てはまる話)で使う丁寧な言い方。会話では your own に置き換えることも多いです。

一般論

One should have one’s own goals.

(人は自分の目標を持つべきだ。)

会話寄り

You should have your own goals.

(君は自分の目標を持つべきだ。)

フォーマル文書=one’s、日常会話=your が自然。

自然です。人以外にも its own を使えます(組織・モノ・概念)。

The company has its own culture.

(その会社には独自の文化がある。)

it’s(it is)と its(所有格)の違いに注意。

はい。own(動詞)は「所有する」、own(形容詞)は「自分の」。本セクションは形容詞用法です。

動詞

I own a house.

(私は家を所有している。)

形容詞

my own house

自分の家)

小学生向けミニ解説:動詞=「する」ことば/形容詞=「どんな?」ことば。

not ... own自前ではないことを明確にできます。

This is not my own laptop.

(これは私の自前のノートPCではありません。)

会社支給・レンタル・共有などを示したいときに便利。

5-2. 名詞用法:my/your/his ... + own(=「〜自身のもの」と“言い切る”)

本セクションでは、my own のように名詞を省略して、「〜自身のもの」と名詞の代わりに使う形を学びます。 これは 所有の強調 をともなう言い方で、mine / yours / his ...(所有代名詞)よりも 「借り物・共有ではなく自分の」という気持ちがくっきり伝わります。

📝 やさしい補足:my own は「私自身のもの」。 直前や文脈で「何のことか」分かっているときに自然です(例:ペンの話をしているなら I'll bring my own. = 私は自分の(ペン)を持っていきます)。

Lesson 059 / Section 5-2

ここだけ押さえる(使い方の全体像)

  • 定義 one’s own が名詞の代わりになり「〜自身のもの」と言い切る用法。
    例:This is my own.(=これは私自身のものです)
  • 使う場面 直前や文脈に名詞がある(「何のことか」読者に分かる)ときに自然。 「他人のではない・自前だ」を強く示したい場面に最適。
  • mine との違い mine=中立的な「私のもの」。 my own所有の強調(借り物/共有ではない)。
    例:That umbrella is mine.(私の)/ That umbrella is my own.自分のだよ=借りたんじゃない
  • my/your/his/her/its/our/their + own(名詞なしでOK)。 its own は名詞ありの方が自然なことが多い (例:its own policy)。名詞省略の「its own」は文脈により不自然になりやすいので注意。
導入ミニ例

I'll bring my own.

(私は自分のものを持っていきます。)


This ticket is mine, and that one is my own.

(このチケットは私のもの、そしてあちらは私自身の(=人のではない)です。)

🔧 ニュアンス:mine は中立、my own は所有をぐっと強く押し出す。

💬 例文で感覚をつかもう!(5-2 名詞用法:my/your/his ... + own =「〜自身のもの」と言い切る)

名詞用法 会話の定番

I’ll bring my own.

(私は自分のものを持っていきます。)

🔧 直前の話題(例:ペン / タオル / 飲み物など)を受けて、 my own が名詞の代わりに=「自前を持参」。
名詞用法 質問

Do you have your own?

自分のものは持っていますか?)

共有や貸出ではなく、各自の所有の有無をたずねる丁寧な言い回し。
名詞用法 対比

He used his own.

(彼は自分のを使いました。)

借りずに自前の物を使ったことをシンプルに表現。
名詞用法 お金

She paid with her own.

(彼女は自分の(お金)で払いました。)

money が文脈にある前提でOK。「経費や誰かの財布ではなく本人の」というフォーカス。
名詞用法 イベント(BYO)

We’ll bring our own.

(私たちは自分たちのものを持参します。)

BYO(Bring Your Own)文化にぴったり。「飲み物/食器/椅子」など文脈で決まる。
やり取り 対話

“Is that your pen?” — “No, it’s my own.”

(「それはあなたのペン?」—「ううん、私自身のだよ。」)

すでに pen が話題なので、my own のみで通じる。
否定 借り物

This one isn’t my own.

(これは自分のものではありません。)

自前ではない」ことを柔らかく明示。返却が必要な状況などで便利。
恋愛・プライベート 自己決定

The decision is my own.

(この決断は私自身のものです。)

背後の人の影響ではなく、自分の意思で選んだことを強調。愛の場面でも「自分の気持ちは自分のもの」と表現可。
案内・指示 掲示でよく見る

Please use your own.

各自のものを使用してください。)

消耗品(towel / bottle / ID など)を各自で、という掲示に最適。
名詞用法 選択

They chose their own.

(彼らは自分たちのものを選びました。)

共有ではなく各自で選択したことを簡潔に表せる便利フレーズ。
学校 they 単数含む

Each student wrote their own.

(生徒それぞれが自分のものを書きました。)

their は性別を限定しない単数用法でも自然。前後の文脈で「作文/答え」などが明確。
比較 ニュアンス差

That seat is mine; this one is my own.

(あちらの席は私のもの、こちらは私自身のものです。)

mine=中立、「所有物」を指すだけ。my own=「借り物ではない自前」の色がのる。
名詞用法 ビジネス

If rental laptops aren’t reliable, the company should buy its own.

(レンタルPCが信頼できないなら、会社は自社のものを買うべきです。)

its own の名詞用法は「直前に参照語(laptops 等)」があると自然。
恋愛・定番 本心の強調

The feelings are my own.

(この気持ちは私自身のものです。)

誰かに言わされているのではなく、自分の気持ちだと丁寧に主張できる表現。

5-2 FAQ:my/your/his ... + own(名詞用法/「〜自身のもの」と言い切る)

ねらい 名詞省略の可否/mine との使い分け/単数they/「one of my own」など、名詞用法ならではの疑問を解決します。
合言葉 my own = 直前・文脈が示す名詞を置き換える「自分のもの」

答え:直前や文脈で「何を指すか」が明らかなときにOK。あいまいなら名詞を繰り返すのが安全。

A: Do you need a bottle? / B: No, I’ll bring my own.

(A:ボトル要る?/B:ううん、自分のを持っていくよ。)

📝 「bottle」が話題だから my own だけで通じる。初出なら my own bottle が親切。

mine=中立の「私のもの」。my own自前・借り物でないという強調がのる。

This umbrella is mine.

(この傘は私のものです。)


This umbrella is my own.

(この傘は私自身のものです。=借りたんじゃない

どちらも正しいが、my own は「他人のではない」を強調したいときに有効。

可能だが少し硬め。多くの場合は mine のほうが自然です。

自然

Mine is better.

私のもののほうが良いです。)

形式ばる

My own is better.

私自身のもののほうが良いです。)

文脈次第でOKだが、日常会話はmine推奨。

※ 焦点を強くしたいなら語調で調整(Mine ↗︎)でも十分。

文脈がはっきりすれば可。ただし its own名詞つきのほうが自然な場面が多め。

If rentals are unreliable, the company should buy its own.

(レンタルが不安なら、会社は自社のものを買うべきだ。)

直前の話題(laptops/printers など)が見えているときに◎。初出は its own laptops のように名詞を添える。

使えます。own 自体は数の情報を持たず、文脈で種類や数が決まるだけです。

可算(複数)

I’ll bring my own. (cookies)

自分のを持っていくね。〈クッキー〉)

不可算

I’ll bring my own. (water)

自分のを持っていくね。〈水〉)

※ 両方とも my own でOK。何を指すかは文脈で決まる。

one of my own は自然(「自分のもののうちの1つ」)。my own one は通常避けます。

If you don’t mind, I’ll use one of my own.

(よければ、自分のもののうちの1つを使います。)

✔ 型:one of + my/your/... + own× my own one

my own / your ownsomeone else’s を対比させると明快です。

Please use your own, not someone else’s.

自分のものを使ってください。他人のは使わないでください。)

掲示や案内でよく使う安全な言い回し。

名詞が見えていればOK。見えていなければ名詞を補うか、myself(強意)に切り替えます。

文脈あり → OK

I did my own. (homework)

自分のをやったよ。〈宿題〉)

名詞不明 → 言い換え

I did it myself.

(それは自分でやりました。)

myself強意(誰が?)であって所有ではない点に注意。

名詞用法=「何の自前?」が鍵。

広く使われます(フォーマルでも可)。性別を限定しない言い方として自然です。

If a student forgets a pen, they should bring their own next time.

(生徒がペンを忘れたら、次回は自分のものを持ってくるべきです。)

they/their を単数で使い、性別に配慮した表現に。

どちらも可。ただし、mine のほうが簡潔で一般的。my own は所有の強調が欲しいとき。

一般的

This pen writes better than mine.

(このペンは私のものより書きやすい。)

強調あり

This pen writes better than my own.

(このペンは私自身のものより書きやすい。)

「借り物ではない私の自前」を対比したいなら my own もOK。

曖昧さを避けるため、必要なら名詞を補い than my own pen としても良い。

mine own は古風(詩的・歴史的)。現代英語は my own を使います。

This choice is my own.

(この選択は私自身のものです。)

ビジネス・学術・日常では my own 一択でOK。

🧾 総まとめ:再帰代名詞・強意用法・one’s own

本レッスンのハイライトをひと目で振り返ります。中学生〜社会人まで迷いやすい 「強意 vs 再帰」myself vs my own vs mineitself vs in itselfを 図解で整理。最後にクイックテストと次の学習へつなげます。

Lesson 059 / Summary

これだけは!最重要ポイント

  • 見分け 外せる=強意/外せない=再帰
    myself/himself…」を外しても文が成り立つなら強意(誰が?を強くする)。 外すと意味が壊れるなら再帰(自分に作用)。
    強意(外せる)

    I myself booked the tickets.

    私がそのチケットを予約しました。)


    再帰(外せない)

    I cut myself.

    (私は自分を切ってしまった。)

  • 配置 主語直後=フォーマル寄り/文末=会話で自然self 部分を少し強めに読むと伝わる。
    主語直後

    I myself approved it.

    私自身がそれを承認しました。)


    文末

    I approved it myself.

    (それは私が承認しました。)

  • 区別 myself=誰が?(強意)/ my own=誰の?(所有の強調)/ mine=中立の「私のもの」

    I fixed it myself.

    (それは私が直しました。)


    This is my own computer.

    (これは自分のパソコンです。=借り物ではない)


    This computer is mine.

    (このパソコンは私のものです。)

  • 本質 N + itself=「それ自体(名詞に密着してピンポイント強調)/ in itself=「それ自体は(他条件を外せば)」

    The plan itself is simple.

    (その計画自体は簡単だ。)


    The plan isn’t bad in itself.

    (その計画はそれ自体は悪くない。)

  • 所有 one’s own + 名詞(形容詞用法)one’s own(名詞用法)を使い分け。名詞用法は文脈にある名詞を置き換える。
    形容詞用法

    She brought her own lunch.

    (彼女は自分のお弁当を持ってきた。)


    名詞用法

    She brought her own.

    (彼女は自分のものを持ってきた。)

    「何の自前?」が前に見えているときだけ名詞を省略してOK。
  • 注意 by oneself は「一人で/自動で」の意味説明強意myself など)とは用途が違う。

    The door opened by itself.

    (ドアが自動で開いた。)


    He finished the work by himself.

    (彼はその仕事を一人で終わらせた。)

クイック表(よく使う型)

用途 型(フォーム) コアイメージ(やさしい説明) 置き場所・注意
強意 誰が? S + myself/himself/... + V + O
S + V + O + myself/himself/...
外しても文は成立
私が/彼が」をグッと強くするための飾り。
主語直後=ややフォーマル/文末=会話で自然。
イントネーション:myself を強めに。
再帰 自分に作用 S + V + oneself
prep + oneself
外すと意味が壊れる
行為が主語に戻る(例:hurt myself)。
動詞/前置詞の目的語になる。
例:take care of myself
所有 だれの? one’s own + N
my/your/his/her/its/our/their
借り物じゃない、自分の」。
自前独自性をはっきり。
所有格+own を離さない。
× the own car → ✔ my/John’s own car
所有 言い切り one’s own(名詞なし) 自分のもの」。
文脈の名詞を置き換える。
何の“自前”かが分かる場面で。
例:ペンの話→ I’ll bring my own.
本質 指し示し N + itself
in itself
itself=「それ自体」。
in itself=「それ自体は(他条件を外せば)」。
itself は名詞に密着、in itself は評価文でよく使う。
慣用 意味説明 by oneself(一人で/自動で)
for oneself(自分のために)
強意ではなく意味を足す表現。 置き換えで意味が変化:
open by itself(自動で開く)。
拡張 さらに強く one’s very own + N
one of one’s own
very で感情的に強調(念願の)。
「自分のもののうちの1つ」。
公的文書では使いすぎ注意(very)。
会話・広告では自然。
強意(配置)

I myself approved it.

私自身がそれを承認しました。)


I approved it myself.

(それは私が承認しました。)

主語直後=フォーマル寄り/文末=会話的。
所有(形容詞/名詞)

She brought her own lunch.

(彼女は自分のお弁当を持ってきた。)


I’ll bring my own.

(私は自分のものを持っていきます。)

後者は名詞を省略(文脈に「何の自前」かがある前提)。
本質(itself / in itself)

The idea itself is simple.

(そのアイデア自体は簡単だ。)


The idea isn’t bad in itself.

(そのアイデアはそれ自体は悪くない。)

itself=名詞と密着、「そのもの」。in itself=他の条件を外した評価。
慣用(意味説明)

The door opened by itself.

(ドアが自動で開いた。)

強意とは別物。状況の「意味」を足す表現。

見分け基準チャート(どれを選ぶ?一発で判断)

ゴール(何を強く言いたい?) 選ぶ表現(型) 判定のコツ(やさしい説明) ミニ例(英日+TTS)
強意
誰がやった?」を強く
S + myself/himself/... + V ...
S + V ... + myself/himself/...
外しても文は成立=強意。
誰が行ったかを「ぐっと」強める飾り。

I myself checked the report.

私がその報告書を確認しました。)

主語直後=ややフォーマル/文末=会話的。
再帰
行為が自分に戻る
S + V + oneself
prep + oneself
外すと意味が壊れる=再帰。
動詞/前置詞の目的語として必要。

He hurt himself.

(彼は自分を傷つけた。)

Please take care of yourself.

自分の体を大切にしてね。)

所有
誰のもの?」を強く
one’s own + N
my/your/his/her/its/our/their
借り物/共有ではない=自前を強調。
✘ the own car → ✔ my/John’s own car

This is my own desk.

(これは自分の机です。)

所有
自分のもの」と言い切り
one’s own(名詞なし) 文脈で何の「自前」か分かるときだけOK。
不明なら名詞を足す(my own bottle など)。

I’ll bring my own.

自分のものを持っていきます。)

直前が “bottle” の話題なら省略が自然。
比較
中立か?強調か?
mine(中立の「私のもの」)
my own(自前を強調)
強調がいらなければ mine
「借り物じゃない」を出したいなら my own

This umbrella is mine.

(この傘は私のものです。)


This umbrella is my own.

(この傘は私自身のものです。=借り物ではない)

本質
ものそのもの
N + itself 名詞に密着して「それ自体」。
ピンポイントで名詞だけを強める。

The idea itself is simple.

(そのアイデア自体は簡単だ。)

本質
条件を外した評価
in itself 「それ自体は」=他の条件(費用・時間など)をいったん外して評価。

The plan isn’t bad in itself.

(その計画はそれ自体は悪くない。)

慣用
意味説明 vs 強意
by oneself(一人で/自動で)
... myself(誰が?を強調)
by oneself は「一人で」という意味そのもの。
myself は飾り=焦点化。

He solved the problem by himself.

(彼は一人でその問題を解いた。)

He solved it himself.

(それは彼が解いたのです。)

最終チェック:クイズ・確認問題(3分)

迷いやすい 強意 vs 再帰my own vs mine vs myselfitself vs in itself を一気に確認。
※「英文→日本語→音声」の順で表示。正解を押すと解説が開きます。

解き方のコツ

  • 強意「外しても文が成立?」→ はいなら myself/himself…
  • 所有誰のもの?」を強く言いたい→ one’s own/中立なら mine/yours…
  • 本質N + itself=そのもの/in itself=それ自体は(他条件を外せば)

Quiz A強意 vs 再帰(各1つ選ぶ)

Q1. 空所に入る最適な語は?
ヒント:外すと意味が壊れる?
He introduced ____ to the new team.
himself him by himself

He introduced himself to the new team.

(彼は新しいチームに自己紹介した。)

再帰:introduce oneself=「自己紹介する」。外すと不可
Q2. 空所に入る最適な語は?
ヒント:誰がやった?を強く
I ____ approved the budget.
myself by myself me

I myself approved the budget.

私がその予算を承認しました。)

強意:外しても成立(I approved the budget.)。
Q3. 空所に入る最適な語は?
Please take care of ____.
you yourself by yourself

Please take care of yourself.

自分のからだに気をつけてね。)

take care of + 再帰代名詞 は定番コロケーション。
Q4. 空所に入る最適な語は?
ヒント:意味は「一人で/自動で」?
The door opened ____.
itself by itself myself

The door opened by itself.

(ドアが自動で開いた。)

by oneself=「一人で/自動で」の意味説明。強意とは別物。

Quiz Bmy own / mine / myself(選択)

Q5. 中立に「私のもの」と言いたい。
This seat is ____.
mine my own myself

This seat is mine.

(この席は私のものです。)

mine=中立。「借り物じゃない」を言いたいなら my own
Q6. 「会社のじゃなくて自前」を強く出す。
This is ____ laptop.
my own mine myself

This is my own laptop.

(これは自分のノートPCです。)

one’s own + 名詞=所有の強調(借り物ではない)。
Q7. 「自分でやった(誰が?)」を強調。
I fixed it ____.
my own myself mine

I fixed it myself.

(それは私が直しました。)

強意(外しても成立)。所有ではない点に注意。
Q8. 文脈:bottles の話中。「各自持参で」と言う。
Please bring ____.
your own yourself yours

Please bring your own.

各自のものを持参してください。)

名詞用法:直前の話題(bottles)を置き換えている。

Quiz Citself / in itself(選択)

Q9. 「計画自体は単純だ」。
The plan ____ is simple.
itself in itself

The plan itself is simple.

(その計画自体は簡単だ。)

itself は名詞に密着してピンポイント強調。
Q10. 「その方法はそれ自体は悪くない」。
The method isn’t bad ____.
itself in itself

The method isn’t bad in itself.

(その方法はそれ自体は悪くない。)

in itself=他条件(費用・時間など)を外した本質評価。

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今学んだ 再帰代名詞 / 強意用法 / one’s own の理解を、 指示代名詞(this/that/these/those)へ橋渡し。 サイドバー(カテゴリ別アコーディオン)と同じテイストで、学習導線をスムーズに。