副詞の位置 |
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Lesson 078 |
目次
1. 動詞を修飾する場合
1 - 1.様態を表す副詞の場合 : 「 動詞 + ( 目的語 or 補語 ) + 副詞 」
1 - 2.頻度を表す副詞の場合
1 - 3.時を表す副詞の場合
1 - 4.場所を表す副詞の場合
1 - 5.程度を表す副詞の場合
4. 句や節を修飾する場合
5. 文全体を修飾する場合
6. 副詞が複数ある場合の順序
動詞を修飾する場合
動詞を修飾する場合の副詞の位置はその働きによって、「 文頭・文中 ( 動詞の前後 )・文尾 」 に置かれますが、動詞と目的語 ( または、補語 ) の間に副詞を置くことはできません。
1 - 1. 様態を表す副詞の場合 : 「 動詞 + ( 目的語 or 補語 ) + 副詞 」
目的語・補語が ない ときは 動詞の直後 に副詞を置く。
目的語・補語が ある ときは 目的語・補語の直後 に副詞を置く。
目的語・補語が ある ときで 「 -ly 」 の副詞は動詞の前に置く。その場合、その副詞の意味が少し強調される。
受動態の場合は、be 動詞 と 過去分詞 の間 に副詞を置く。
( a ) He answered quietly.
( 彼は落ちついて答えた。 )
( b ) He answered the question quietly.
( 彼は落ちついて質問に答えた。 )
( c ) He quietly answered the question.
( 彼は落ちついて質問に答えた。 )
( d ) The child was quickly examined by the doctor.
( その子供は医者にすぐに検査された。 )
1 - 2. 頻度を表す副詞の場合
一定 の頻度を表すときは 文末 に副詞を置く。
< 一定の頻度を表す副詞 >
hourly ( 1 時間ごとに )
daily ( 毎日 )
weekly ( 毎週 )
monthly ( 毎月 )
yearly ( 毎年 )
annually ( 毎年 )
again ( 再び )
once ( 一度 ) など
-
不定 の頻度を表すときは 動詞の直前 に副詞を置くが、強調のため 文頭 に置かれる場合もある。
< 不定の頻度を表す副詞 >
almost ( ほとんど )
always ( いつでも )
frequently ( 頻繁に )
generally ( たいてい )
hardly ( ほとんど ~ しない )
nearly ( ほとんど )
never ( いまだかつて ~ ない )
normally ( ふつうは )
occasionally ( 時折 )
ordinarily ( たいていは )
often ( しばしば )
rarely ( めったに ~ しない )
sometimes ( 時には )
usually ( ふつうに ) など
-
不定 の頻度を表し、動詞が be 動詞 や 助動詞 の場合は、その直後に副詞を置く。
( a ) The weather varies hourly.
( 天候は刻々と変わる。 )
( b ) I usually go to bed at 9.
( 私はいつも 9 時に寝ます。 )
( b ) Normally this is a user mistake.
( ふつうは、ユーザのミスです。 )
( c ) It is not ordinarily open to the public.
( 通常は公開されていない。 )
( c ) He will often forget his promise.
( 彼はよく約束を忘れる。 )
once や sometimes などは 「 文頭・文中・文末 」 のどこにでも置くことができる。
always は命令文以外、文頭に置くことができない。
否定の意味を含む never、rarely、seldom などが 文頭に置かれる場合、主語の前に助動詞を置く必要がある。
( d ) Sometimes dreams come true.
( d ) Dreams sometimes come true.
( d ) Dreams come true sometimes.
( 夢は実現することもある。 )
( e ) Always do what is right.
( 常に正しい事をせよ。 )
( f ) Rarely have I heard such nonsense.
( あんなばかな話はめったに聞けない。 )
1 - 3. 時を表す副詞の場合
-
明確な 時を表すときは、ふつう 文末 に副詞を置くが、強調のため 文頭 に置かれる場合もある。
< 明確な時を表す副詞 >
now ( 今 )
then ( その時 )
today ( 今日は )
yesterday ( 昨日は )
tomorrow ( 明日は )
tonight ( 今夜は ) など
-
漠然とした 時を表すときは、ふつう 文中 に副詞を置くが、just 以外は文末に置くこともできる。
< 漠然とした時を表す副詞 >
already ( すでに )
just ( ちょうど )
lately ( 最近 )
recently ( 最近 )
still ( まだ )
yet ( まだ ~ ない )
since ( それ以来 )
soon ( まもなく ) など
( a ) I wasn't born yesterday.
( そんなに世間知らずではない。 )
( a ) Today I'm very busy.
( きょうは私はとても忙しい。 )
( b ) He has recently returned home from Europe.
( 彼は最近ヨーロッパから帰国した。 )
( b ) He will come soon.
( 彼はまもなく来るだろう。 )
now や then、already などは 「 文頭・文中・文末 」 のどこにでも置くことができる。
( c ) Now the cherry blossoms are at their best.
( c ) The cherry blossoms are now at their best.
( c ) The cherry blossoms are at their best now.
( 今、桜は満開です。 )
1 - 4. 場所を表す副詞の場合
場所や方向、距離などを表すときは、ふつう 文末 に副詞を置きます。
< 場所を表す副詞 >
here ( ここに )
there ( そこに )
down ( 下に )
home ( 我が家へ )
everywhere ( どこでも )
abroad ( 国外へ )
southward ( 南方へ )
upstairs ( 2 階へ )
far ( 遠くに ) など
I would rather stay here.
( 私はむしろここにいたい。 )
She spends a lot of money when she goes abroad.
( 彼女は海外へ行くとたくさんお金を使う。 )
He carried the box upstairs.
( 彼は箱を2階へ運んだ。 )
here や there、down などは、強調のため 文頭 に置かれることも多い。
Here we are at Shibuya Station.
( 渋谷駅についたぞ。 )
1 - 5. 程度を表す副詞の場合
程度を表すときは、ふつう 文中 に副詞を置きますが、文末に置かれることもあります。ただし quite、almost、rather、hardly、scarcely については文中のみで、文末に置くことはできない。
< 程度を表す副詞 >
perfectly ( 完全に )
seriously ( 本気で )
most ( 最も )
much ( 非常に )
quite ( 完全に )
almost ( ほとんど )
rather ( どちらかといえば )
somewhat ( やや )
slightly ( わずかに )
hardly ( ほとんど ~ しない )
little ( ほとんど ~ しない )
scarcely ( ほとんど ~ ない ) など
Do you seriously mean what you say?
( 君は本気でそんなことを言うのかね。 )
She answered the question perfectly.
( 彼女はその問題を完璧に解いた。 )
She has quite recovered from her illness.
( 彼女は全快した。 )
名詞や代名詞を修飾する場合
名詞や代名詞を修飾する副詞は、語によって修飾する語の「 前に置く 」「 後ろに置く 」「 前後のいずれにも置くことができる 」ものに分類されます。
< a. 修飾する語の 前 に置く副詞 >
just ( まさに )
quite ( まったく )
even ( ~ でさえ ) など
< b. 修飾する語の 後ろ に置く副詞 >
alone ( ひとりで )
too ( ~ もまた )
else ( そのほかに ) など
< c. 修飾する語の 前後 のいずれにも置くことができる副詞 >
only ( たった ~ )
especially ( 特に ) など
( a ) She is just the woman I've been looking for.
( 彼女はまさに私の探していた人です。 )
( b ) I, too, can play the piano.
( 私もまたピアノをひけます。 )
( c ) Only he did the work.
( 彼だけがその仕事をやった。 )
( c ) He especially was unhappy about the result.
( 特に彼がその結果に不満を持っていた。 )
形容詞や副詞を修飾する場合
主に程度を表す副詞が用いられ、修飾する語の 直前 に置きます。ただし enough だけは修飾する語の 直後 に置きます。
He walked very carefully.
( 彼はとても気をつけて歩いた。 )
He arrived soon after she went away.
( 彼女が去った後、すぐに彼は到着した。 )
A used car is good enough for me.
( 私には中古車でけっこうです。 )
句や節を修飾する場合
修飾する句や節の 直前 に置きます。
She did not go simply because she did not want to.
( 彼女はただ行きたくないから行かなかっただけだ。 )
He arrived soon after she went away.
( 彼女が去った後、すぐに彼は到着した。 )
The children came just as I was leaving.
( 子供たちは私がちょうど出ようとしたときに来た。 )
文全体を修飾する場合
通常、文頭に副詞が置かれますが、文中や文末に置かれることもあります。また文修飾の副詞は次のような種類に分けられます。
5 - 1. 話し手の態度を表す副詞
frankly ( 率直に言って )
honestly ( 正直に打ち明けて )
personally ( 個人的に言えば )
confidentially ( 内緒の話だが )
seriously ( 冗談は抜きにして ) など
Honestly, that's all the money I have.
( 正直なところこれしか金がない。 )
Personally, I prefer walking.
( 自分としては歩くほうがよい。 )
Frankly, I think you are talking nonsense.
( 率直に言うと君の言っていることはばかげていると思う。 )
5 - 2. 話し手の意見や判断を表す副詞
apparently ( 見たところでは ~ らしい )
basically ( 基本的に言えば )
certainly ( きっと間違いなく )
definitely ( 明確に )
evidently ( 明らかに )
indeed ( ほんとうに )
naturally ( 当然 )
obviously ( 明らかに )
perhaps ( ことによると )
surely ( きっと )
cleverly ( 賢く )
foolishly ( 愚かにも )
reasonably ( もっともで )
rightly ( 然るべく )
sensibly ( 分別よく )
stupidly ( 愚かにも )
wisely ( 賢明にも ) など
He had better luck, perhaps, than he deserved.
( おそらく彼は当然以上の幸運を得たのかもしれない。 )
I naturally regret your decision.
( 私があなたの決定を残念に思うのは当然だ。 )
Wisely, he did not go there.
( 賢明にも彼はそこへ行かなかった。 )
5 - 3. 話し手の心情や反応を表す副詞
curiously ( 奇妙にも )
fortunately ( 幸いにも )
luckily ( 幸運にも )
naturally ( 当然 )
oddly ( 奇妙にも )
sadly ( 残念ながら )
strangely ( 不思議なことには ) など
He did not die, happily.
( 幸いにも彼は死ななかった。 )
He could not go to school, unfortunately.
( 不運にも、彼は学校へ行くことができなかった。 )
Luckily I was at home when he came.
( 幸運にも彼が訪ねてきた時私は家にいました。 )
副詞が複数ある場合の順序
「 時 」 や 「 場所 」 の副詞が複数ある場合は、日本語とは逆で 小さい単位 のものを先に述べます。 また 「 場所 」 の副詞は 「 時 」 の副詞の前に置く必要があります。
6 - 1. 時の順序
下の例文のように、時間の単位が小さいものから順に表現されます。...「 分 」→「 時間 」→「 月日 」→「 年 」
The atomic bomb flashed at fifteen minutes past eight o'clock in the morning on August 6, in 1945.
( 原子爆弾は 1945 年 8 月 6 日午前 8 時 15 分に炸裂した。 ) ※ [ 英文での順序 ] :「 15分に 」→「 午前 8 時過ぎ 」→「 8月 6日 」→「 1945年 」
6 - 2. 場所の順序
場所の小さい順で表現されますが、漠然とした場所を示す場合は順序は逆になります。
He spent the night on a bench in a park in Tokyo.
( 彼は東京のある公園のベンチでその夜を過ごした。 )
[ 英文での順序 ] :「 ベンチ 」→「 ある公園 」→「 東京 」
He is working out in the garden.
( 彼は外の庭で働いています。 ) ※「 外 」は漠然とした場所のため、順序が逆になります。
6 - 3. 時と場所の副詞がある場合
「 場所 」→「 時 」の順序となります。
I usually walk in the park before breakfast.
( 私はふつう、朝食前に公園で散歩します。 )