名詞節を導く従位接続詞 |
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Lesson 108 |
目次
1. 名詞節を導く接続詞
2 - 1.主語になる場合
2 - 2.補語になる場合
2 - 3.完全他動詞や授与動詞の目的語になる場合 : 「 S + V + O 」「 S + V + IO + DO 」
2 - 4.不完全他動詞の目的語 : 「 S + V + O + C 」
2 - 5.前置詞の目的語となる場合
2 - 6.前の名詞と同格になる場合
名詞節を導く接続詞
名詞節を導く従位接続詞には that, if, whether の 3 つがあり、名詞の働きをするため文中で主語・補語・目的語となります。
従位接続詞としての that
「 ということ 」という意味を表し、文中で主語・補語・目的語となります。
2 - 1. 主語になる場合
「 ~ ということは 」という意味を表します。口語体では主語が長くなることを避けるため、形式主語の it を用いて 「 It is ~ that … 」 という構文にするのが普通である。 このときの that はしばしば省略されることがありますが、文頭に置く場合は省略することはできません。
That he's alive is certain.
= It is certain that he is alive.
( 彼が生きていることは確かだ。 )
Is it true that he has returned home?
( 彼が帰国したのは本当ですか。 )
It was beyond doubt that he was in error.
( 彼が間違っていることについては疑問の余地はなかった。 )
2 - 2. 補語になる場合
「 ~ ということで 」という意味を表します。主語が fact, idea, problem, opinion, reason, trouble の時に用いられることが多く、しばしば that が略されコンマがつけられることもあります。
The fact is that he is my close friend.
( 実は彼は私の親友なのだ。 )
The reason is that I want to be an English teacher.
( なぜなら私は英語の先生になりたいからです。 )
The trouble is, she's almost lost her voice.
( 困ったことに、声がほとんどでないのです。 )
2 - 3. 完全他動詞や授与動詞の目的語になる場合 : 「 S + V + O 」 「 S + V + IO + DO 」
完全他動詞の目的語 O や 授与動詞の直接目的語 DO として that 節が用いられます。比較的やさしく短い文では that がよく省略されます。
I know that she is cute.
( 私は彼女がかわいいのを知っています。 )
I belive ( that ) he is honest.
( 彼は正直だと思う。 )
The teacher taught them that the earth is round.
( 先生は地球は丸いと彼らに教えた。 )
2 - 4. 不完全他動詞の目的語 : 「 S + V + O + C 」
この文型の目的語をそのまま that 節にすると目的語が長くなり意味が分かりづらくなります。それを避けるために it を形式目的語として用いて 「 S + V + it + C + that 節 」 という形にします。
He made it plain that he wanted to marry her.
( 彼は彼女と結婚したいということを明らかにした。 )
Let's keep it secret that he is ill.
( 彼が病気だということは秘密にしておこう。 )
I think it strange that she didn't say anything.
( 彼女が何も言わなかったのは変だと思う。 )
2 - 5. 前置詞の目的語となる場合
基本的に that 節を目的語にすることができる前置詞は besides, but, except, in, save などに限られます。
I don't doubt but that he will do it.
( 彼はきっとやってくれると思う。 )
I know nothing, except that he was there.
( 彼がそこにいたという以外何も知らない。 )
He was suspect in that he had no alibi.
( 彼にはアリバイがないという点で疑われた。 )
2 - 6. 前の名詞と同格になる場合
that 節が前の抽象的な名詞を具体的に補足説明する同格の関係となることがあります。この用法では that 節を省略することはありません。
< この用法で用いられる主な名詞 >
assumption ( 仮定 )
belief ( 信念 )
claim ( 要求 )
conclusion ( 結論 )
doubt ( 疑い )
fact ( 事実 )
fear ( 恐れ )
ground ( 立場 )
hope ( 希望 )
idea ( 思いつき、考え方 )
impression ( 印象 )
knowledge ( 知識 )
news ( 知らせ )
observation ( 観察 )
possibility ( 可能性 )
proof ( 論拠 )
report ( 報告 )
rumor ( うわさ )
sense ( 感覚 )
thought ( 考えること )
It's my belief that knowledge is power.
( 知識は力なりというのは私の信念だ。 )
We came to the conclusion that he is a genius.
( 私たちは彼は天才だという結論に達した。 )
I had no idea that you were coming.
( 君が来るとは少しも思っていなかった。 )
間接疑問の名詞節を導く if と whether
「 ~ かどうか 」という意味を表します。基本的に if は口語体で目的語となる名詞節を導きます。
3 - 1. 主語になる場合
この用法で主語として文頭に置かれるのは whether のみ。 ただし、形式主語である it を用いた構文では if 節も使用されることがあります。
Whether he will recover is doubtful.
= It is doubtful whether he will recover.
( 彼が回復するかどうか疑わしい。 )
Whether it's good plan or not doesn't matter.
( それがよい計画かどうかは問題じゃない。 )
It doesn't matter if you succeed or fail.
( 君が成功するか失敗するかは問題ではない。 )
3 - 2. 補語になる場合
この用法で if 節を用いません。
The question is whether he can do it or not.
( 問題は彼にそれができるかどうかだ。 )
3 - 3. 動詞の間接目的語や直接目的語になる場合
この用法では if 節と whether 節のどちらも用いることができます。
I can not tell if it will rain tomorrow.
( 明日雨が降るかどうかは私にはわかりません。 )
I can not tell whether this bus goes to the airport.
( このバスが空港へ行くかどうか私にはわかりません。 )
He asked her if she knew him.
( 彼は彼女に自分を知っているかと尋ねた。 )
She asked me whether she could use the telephone.
( 彼女は電話を使ってよいか私に尋ねた。 )
3 - 4. 前置詞の目的語になる場合
この用法で if 節は用いません。
It all depends on whether they will support us.
( すべては、彼らの援助次第だ。 )
Let us think about whether we have the time to look after a dog.
( 私達に犬の世話をする時間があるか今一度考えてみましょう。 )
3 - 5. 前の名詞と同格になる場合
whether 節が前の抽象的な名詞を具体的に補足説明する同格の関係となることがあります。また、この用法で if 節は用いません。
There is some doubt whether he will be elected.
( 彼が当選するかどうか幾分疑わしい。 )
We have the question whether he did it by himself or not.
( 私たちは、彼がそれを一人でやったのかどうか疑問をもっている。 )